1998年 6月 10日
『独創的な福祉機器を開発する発明家』 講師 介護機器製造販売会社「いうら」
井浦忠会長
まず、いうらの社員として、話をするといわれた。
給料を貰い続けて、物を覚えるのだか
ら、企業が厳しいのは、当り前。
会社の方針や決定の話を聞けなきゃならない。
自分に能力がなければ、後輩から文句がくる。
リクルート説明会で前に座るのが、やる気があり、まじめだとみられることを知った。
井浦会長は、少年時代唱歌が下手で、運動もだめで、笑われ落ちこぼれという劣等感をもっておられた。
それで手先を使う事に救いの道をもとめた。
「発明は棚からぼたもちのようにはいかない。考え抜いて、考え抜いて、ふとひらめく。九九%は努力。失敗の連続ですよ」と早口なまりで熱っぽく話す。
右脳を使わないと企業に生き残れない。
授業料を払う学校と給料を貰う会社では、大きな違いがある。
言ったことを左の脳で受け止めて、右の脳と相談する訓練をしなければならない。
聞いたことを、右の脳でイメージを描いて再現する。
言われたことしかできない。
デパートでダイヤモンドを買う人と違って、身体の不自由な人に対して、とっさに気がきかなかなければならない。
どう変化するかを右脳で考えて、言葉で応対する。
実社会で役に立つ特技を持てば、就職の面接で絶対的な力になる。
能力がなければ、自分も困るし、入った方もこまる。
学校の名誉や後輩にも影響する。
短大、専門学校、高卒の人は、必要なことを身につけていて、社会では先輩になる。
高卒の意地があり、それなりに努力しているので、自分も同じぐらいかそれ以上にやらないと負ける。
何知ってるの、何が役に立つのと考えると、学校教育は、社会で役に立たないことが多い。
会社は、受け入れるので、中途半端なことや役に立たないのは許されない。
自分があまりにも不器用で、部下のやっていることがわからないようでは中堅社員として存在できない。
不景気で、企業はどこも必死。
入社試験では、自分で売り込める何かの特技たとえば牙の一本ぐらい持っていなけりゃならない。
会社に関する他の人がやらないような特技を持ちたい。
特技の中には、靴磨きや老人ホームでの爪切りなどもある。
たいした特技じゃないけど、きれいにじょうずに早く磨けますだと、躊躇せずにやってくれると思われる。
大学生は、かどの取れた玉子のようだ。
玉子は、積み上げることができない。
自分の意志を強く持ち、特技を身につけ、付加価値をつけなければならない。
教育制度や世の中が悪いと言っても仕方がない。
車イスの人が、不便な都市作りをしている地方行政にも、問題があると思う。
最低、右の脳は、左の脳の10万倍の記憶力があるそうだ。
名刺の裏に、人の顔を書いておくすばらしい技もある。
映像処理は右の脳、言葉と文字は左の脳が、つかさどっている。
教師のために、スピーチされたように感じた。
ワイシャツの背中の上に、「記憶の奴隷になるな」とマジックで書いてあったのが、非常に印象的だった。
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