1998年 11月 18日
『交通事故のゼロの法則』
クルマは便利なものだ。これは疑いない。クルマ社会は、それ以前の社会と比べると、
人々に幸せをもたらした。しかし、物事には表と裏がある。もたらされた幸せと同時に、
不幸もある。自動車公害・環境破壊・過密・資源浪費・交通事故などなど……。クルマは現代社会の象徴である。したがって社会の弱者は、クルマの被害者ともなる。
要するに、もとの昔にはもどれない、ということだ。不思議なものだ クルマに乗れば 歩く人より 偉そうに見えて 舗装道路を 我が物顔さ
不思議なものだ クルマに乗れば 歩く人みな のろまに見えて どなり散らすか 警笛鳴らす。
クルマの助手席に乗っているといろいろなことがわかる。
ふだんは温和な人柄と思われる紳士が、前の車の運転にいらだったり、優雅なお嬢さんドライバーが歩行者の歩行マナーに対して「バカヤロー」などと罵声をあびせたりする現場に居合わせたことが、記憶の1ページに色濃く残っている。
クルマはひとつの世界を形成し、それは強い魔力をもつものらしい。
人間の人格を一時的に変えてしまうようだ。
クルマは人格も変える不思議なものだね、こんな車社会って…。
今さらクルマのない社会に戻れない以上、クルマ社会の弊害を、根気よく一つずつ改善するしかないと思う。
それが今後の大きなテーマとなるだろう。
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