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第三次世界大戦予言についての98年8月以降の飛鳥氏の発言は、責任回避の一語に尽きる。
アメリカのアフガン、スーダン空爆をもって予言は実現したとか、あの解釈は『ミッシェル・ド・ノストラダムスの未来記』のモーゼス・ベン・ヨハイからの借用だとかいった言葉を信じる飛鳥ファンは一人もいないだろう。
いるとすれば、それは飛鳥作品をあまり読んでいない読者に違いない。
従って、この件で検証すべき事は何もないのだが、飛鳥氏の黒を白と言い含める主張には、一応、反論しておきたい。
まずおことわりしたいのは、僕は飛鳥氏を「予言者」とも、ましてや「預言者」とも呼んだ覚えはないという事である。飛鳥氏の発表する予言がノストラダムスなどの「解釈」によるものだという事は、『大真実』でもことわっている。
「飛鳥予言」という表現は、飛鳥氏のそういった解釈などによる予言というほどの意味である。付け加えるなら、「予言」とは「前もって未来を予測して言うこと」である。
では、98年8月以前の飛鳥氏の予言“解釈”を見てみよう。
もともと、飛鳥氏が主張していたのは、1998年8月に第三次世界大戦が起きるということだった。
世界恐慌の中、アメリカは中東から軍隊を撤退させ、その空白の中、イランを中心とした100万人ものイスラム連合軍がヨーロッパ、イスラエルに侵攻し、核戦争にまで発展する‥‥これが飛鳥氏のシナリオだった。
その根拠となったのが、ノストラダムスの『諸世紀』(『百詩篇』)第5章25番である。その詩の中の天体をホロスコープに割り当てると、特定の年月日になるというわけだ。
’95年11月発行の『1999ノストラダムス地獄のX−FILE』(何つータイトルだ)から引用しよう。
「アラブの君主 火星 太陽 金星 獅子座
教会の支配は 海により屈服される
ペルシャの方に 百万の軍隊が集結し
ビサンチウム エジプト 危険な蛇が侵攻する」(P198)
その説明文はこうなっている。
「イランを中核に百万ものイスラム連合軍が集結し
トルコから全ヨーロッパに攻め込むと同時にエジプトを攻略し
バチカン市国を海から征服を開始するのが
十二宮図でいう一九九八年八月である!!」(P199)
これが、『X−FILE』と『世紀末の大恐怖』をリニューアルした『ノストラダムス恐怖のファイナルメッセージ』(’99年5月発行)では、こう変化している。
「イランを中核に百万ものイスラム連合軍が集結し
トルコから全ヨーロッパに攻め込むと同時にエジプトを攻略し
バチカン市国を海から征服する
その布石となるのが十二宮図でいう
一九九八年八月である!!」(P275)
「布石」というのが、後付けの言い訳である事は明白である。
上記の本は漫画作品だが、文章作品でも’98年8月以前は同じような主張がなされていた。
例えば、’96年12月の『ムー』194号では、「1998年8月に勃発する大戦!」という小見出しで、こう書かれていた。
「ここ十数年間で、それはたった一度──。
1998年8月だ!
そう、わずか1〜2年のうちに、われわれは
第3次世界大戦を目にすることになるのだ!」(P42)
この記事には、第5章25番のホロスコープが’98年8月21日を示しているという解釈も、初めて登場している。
飛鳥氏にとって幸運だったのは、アメリカのテロ報復という、言い訳にはもってこいの事件が起きてしまった事である。
ただし、米軍が空爆したのは中東ではなくアフガニスタンとスーダンだし、空爆が行われたのは8月20日である。日本などの一部の地域では21日になっていたが、アフガンもスーダンもまだ20日だった。
どちらにしろ第三次世界大戦が起きなかった以上、予言“解釈”は外れたと言う他ないが、後に出されたノストラ本(文章作品)では、8月21日は第三次世界大戦に至る“要の日”、“布石の日”だったとされている。
まさに、予言はどうにでも解釈できるという例だろう。
『大真実』には「ここまで書くからには、飛鳥氏もかなり腹をくくっているに違いない」(P169)と書いたが、実際には全然くくっていなかったようである(笑)。
たとえ予言者でなくとも、ノストラダムス本に未来がない事ぐらい簡単にわかりそうなものだが、飛鳥氏は98年8月以降もノストラダムス本を出し続けている。
『あすかあきおの人類救済メッセージ』、『アスカ-ファイル セカンドU ノストラダムス最後の警告』、『預言者の謎とノストラダムス』、『ノストラダムス恐怖のファイナルメッセージ』‥‥
また、サイバーX No.6でも、『ノストラダムス預言の憂鬱
!! 』という言い訳記事を書いている。
さらに、ファミ通ブロスのショック・サイエンスも最近はノストラダムスのネタだし、“最後の警告”、“ファイナルメッセージ”と言いつつ、この先もノストラダムス本を出すつもりらしい。
読者もうんざりだろう。
本音を言わせてもらえば、飛鳥氏には98年8月予言が外れた時点でそれを認める声明を出し、予言関係から撤退してほしかった。しかし、『大真実』には「予言が外れようと関係ない」(P219)と書いたが、もはやフォローのしようがない。
一般の読者は2、3年もすれば忘れてくれるかもしれないが、飛鳥ファンは決して忘れない。
仮に今はゴマかせたとしても、時が経てば経つほど状況は悪くなっていく。
今年にも来年にも何も起きなかったら、一体どうするのだろうか?
‥‥おそらく、今回と同じような言い訳を繰り返すに違いない。
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