南極のゴジラ


追記・南極のゴジラ(10/13追加)
昔ワンダラ今トンデモさんの情報によると、この未知生物には「南極のゴジラ」というあだ名があるらしい。『世界の怪獣大百科』(ケイブンシャ)などではそう呼ばれている。
ただし、その挿絵は「ゴジラそのもの」だそうだ(笑)



他にも、『学習まんがふしぎシリーズE 怪獣のふしぎ』(小学館)でも南極のゴジラと呼ばれているそうなので、おそらく、当時そうした報道があったのだろう。以下、『怪獣のふしぎ』より。

進行役「さて次は、南極の怪獣君です。
    昭和三十三年、南極かんそく船『宗谷』は、昭和基地から氷
    の海を日本に向かっていました。
    松本船長は、船の前方に、黒いものがうき上がるのを見まし
    た」

 船員A「ウマみたいだ。毛も生えている」
 船長「双眼鏡で見てみろ!!」
 船員B「は、はい。 
    目があります!!耳のようなものが二本見えます!!」

進行役「山田機関士も、くわしく見ました」
山田機関士「頭が1.5メートルで、全体が茶色。耳がカバのように
     ぴくぴく動きました。
     体の長さは十メートルくらい。しっぽは長くてひらひらして、
     せなかにこぶが二つありました」

 船員A「ゴ、ゴジラだ」
 船員B「南極のゴジラだ」
 船員C「そうだ」
 船長「それがいいや」

それがいいやって、あんた等・・・・・(笑)
ともかく、このUMAに南極のゴジラというあだ名がつけられた事は、この会話からもうかがえる(^_^;


その後、妖怪世界というHPに、さらに詳しい情報が掲載された(「妖怪探求」というBBSに、スレッドがある)。
南極のゴジラと命名したのは、船員Bではなく松本船長だったのである。
松本船長の著書『南極輸送記』(著・松本満次、昭和34年・創元社発行)がその出典なので、問題の部分を転載したい。


松本満次著・『南極輸送記』より
(4) ゴジラ

(前略)それは、第二次の南極航海でのことだった。

昭和三十三年二月十三日、予備観測で越冬した十一人を収容してから、米国のバートン・アイランド号につれられて外洋へ脱出しているときのことだった。(中略)

このとき「宗谷」のブリッジでは、私のほかに航海長、機関長、当直航海士、操舵員たちがいた。観測隊のほうは、収用した越冬者たちの話に花を咲かせていたのか、誰もきていなかった。

ちょうど午後七時ごろだった。まだあかるかったので、バートン・アイランド号のすすんでゆくあと五百メートルくらいの水面に、なにか黒いものがほっかりうかびあがったのを見た。
「宗谷」からは三百メートルほどあった。よく見ると動物みたいだ、でもそれにしてはすこし大きすぎるようだ、とゆびさしながら「あそこになにかおるぞ」。

いっせいに視線が集中したが、そのうち誰かが「あれはバートン・アイランド号のおとしていったドラム缶だ」といったくらいで、気にしていない。私は「七、八メートルくらい風が吹いているのに空の缶が水中でまっすぐ立つはずがないではないか、よく見てみなさい」といって、そのまま操縦をつづけていた。ところがその変な物がいきなり顔らしいのを「宗谷」のほうにむけたのだ。

「それみろ、あの大きな顔や目玉がわからないのか!すごく大きい動物の顔じゃないか」

みんなあわてて見なおした。
当直航海士はすぐ双眼鏡であたってみた。はたして目、耳が二つずつあるのを確認した。機関長は大いそぎで、私室へカメラをとりにいったが、もどったときは、もう、船首の陰にはいり、惜しくも撮りそこなった。

怪物は頭の長さ七、八十センチメートル、前からみると牛のようでもある。頭の頂部が丸くて猿のような感じもしたし、とにかくひとつの動物ではいいあらわせない。毛は黒褐色、十センチメートルくらいの長さで、全身をおおっているようだった。大きな目、とがった耳、肩あたりから上を海上に出して、約三十秒くらいは見えていた。

当時船首部でもうひとり、電気係りの機関士も見ていた。彼の話では、怪物は船首のちかくで水にもぐってしまったけれど、その背中には、縦に鋸形みたいな鰭があったという。
私たちより間近でみた感じでは毛の生えぐあい、顔のかたちなどから、鯨やあざらしとちがって、陸棲動物のようだったという。

そこで目撃者がみんなで、観測隊員の生物の専門の吉井博士にきいてもらって、何か結論を出そうとしたが、結局正体はわからなかった。吉井氏はもちろん、半信半疑ながらも見そこなったことを残念がっていた。(中略)

何億年も前のシーラカンスの同属がまだ生きていようという南半球の海、人類も目のゆきとどかないところも多いだろう。未発見のものかもしれない。
私はこれこそ本物だと思って、南極のゴジラと命名した。
そしてこんど見つけたらと、出発のときもらった超小型のカメラをポケットにねじこんでいったが、残念ながらとうとうお目にかかれなかった。

                 P210〜215、適宜改行




Update/2000.11.30


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