グレン・デイビス情報の
内幕



凡例


UFOの情報源については、元ネタが存在する事や、Mファイルを渡された後なのに自説の変更があったり、基本的な事実の無知などから、NSAが情報ソースとは考えられない。
飛鳥氏に協力しているという秘密組織(いわゆる“光の存在の組織”)についても、単にモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)を謎めかして、誇張して書いているにすぎない。

しかし、今まで見落としてきたが、実は飛鳥氏に情報を提供している組織が実在している。

―― それは、「出版社」である。

大真実裁判で、なぜかプラズナー説の傍証として飛鳥氏が提出した資料に、『SAPIO』(小学館、1997.10.8)掲載のグレン・デイビスの記事があったが、これは学研が飛鳥氏に送ったFAXのコピーなのである。

記事の上の方には、飛鳥氏への資料だという走り書きが書かれており、送信データには「’97 09/29  ガッケン」とある。
ムー編集部が自分の雑誌の(一応)人気作家を支えるために、ネタになりそうな情報を送っているさまがうかがえる。
飛鳥氏の情報収集能力には密かに感心していたのだが、その裏にはムー編集部の苦労があったようだ。飛鳥氏はなぜ自分の下に続々と情報が集まってくるのかわからないそうだが、ムー編集部に聞いてみたらどうなのだろうか?

このグレン・デイビスの記事には、「映画の中の兵器は確かに現実離れして見えるが、実際にはすでに存在していたり、開発段階にあるものも数多い」として、「素手で持ち運べるほど小型化されてはいない」と断った上で、シュワルツェネッガーの『イレイザー』が紹介されている。電磁銃(レールガン)を軽量化する研究が進んでいるという。

ここで注意したいことは、飛鳥作品にはアメリカ映画に現実の兵器が反映しているという話があるが、別にこの記事が元ネタではないという事だ。
このネタは、ムー1997年4月号で、すでに発表されているのである。
むしろ逆のパターン‥‥グレン・デイビスがムーを参考にしたという可能性が、充分考えられる。

この記事のタイトルはこうである。

「オウム」を虜にした
『電磁兵器』開発はここまで進んでいた!


見出しには、「ミサイルを迎撃し、気候を狂わせ、人間をマインド・コントロールする……」や、「――CIA、ロシア、…闇コネクション、そして「電磁銃」「テスラ・シールド」「ハープ」ほかの最新ファイル――」という文字が踊る。(SAPIOの記事とは思えん‥‥)

グレン・デイビス氏はアメリカ人ジャーナリストだそうだが、元UPI東京支局長で、日本の戦後史を研究していて、しかもよく日本の雑誌に記事を書いているところを見ると、日本に住んでいるのだろう。

また、この記事には飛鳥作品が元ネタと思われる箇所がある。その部分を引用しよう。

「一方、こうした電磁兵器の一種が、すでに湾岸戦争の時に使われたという見方もある。使用が噂される兵器の構造は、人工衛星を経由して電磁波を目標に集中的に浴びせ、イオン・ガスの充満する超高温の「プラズマ雲」をつくり出すというものだ。プラズマ雲の温度は4000℃に達し、戦車やビルを貫通して中の人間全てを殺傷することができる。湾岸戦争では、塹壕にいたイラク兵たちが多数の焼死体で見つかったが、周りには爆撃などの形跡もなく、電磁兵器が使われたとの見方もある」

その「噂」の元は、十中八九、飛鳥作品である。この記事はオウムが開発を目論んだ「電磁兵器」がテーマなので、オウムが情報源ということも考えられるが、そのオウムが言及したプラズマ兵器にしても元ネタが飛鳥作品であることは、飛鳥ファンなら誰もが気づいたはずである。

以上が、『アスカ・ファイル』第1巻(アスキー)あとがきの、「1997年にアメリカのジャーナリストのグレン・デイビスが、湾岸戦争でプラズマ兵器が大規模に使用された可能性を公表」したという主張の真相である。
この記事をプラズナーの傍証にすることは、ほぼ我田引水と言える。
グレン・デイビスの「公表」の後、湾岸戦争でプラズマ兵器が使用された可能性が受け入れられるようになったというが、どこで誰が受け入れたというのだろうか。

(以上を踏まえた上で、さらに『UFO&シークレット・ガバメント』(KKベストセラーズ、'97.11.5)P223を見ると、なかなか興味深い。『イレイザー』の話、レールガンが小型化されつつあると書かれている。
AF1といい、ムーの送った情報がしっかり他社の本に反映されている。)

ちなみにこのあとがきには、他にも自分の発表の後にそれが実証されたという自慢話があるが、いずれも事実の歪曲と誤認に基づいている。

まず、1988年に恐竜に毛が生えていたという説を発表した後、中国で発掘された化石により学者に知れ渡ったというが、小型恐竜に羽毛が生えていたという説はそのずっと以前、60年代末からバッカー達により唱えられている。(ちなみにバッカーは、ほとんどの恐竜に毛が生えていなかったと考えている)

また、大赤班が盛り上がっている事を暴露しても相手にされなかったが、ガリレオ探査機の観測でそれが確かめられたというのだが、大赤班が周囲より盛り上がってる事ぐらい、すでにボイジャーの時に観測されている。(ちなみに、大赤班の温度は周囲よりも低い)

月の氷層についても、米軍事衛星が月の氷層の露出部分を公開(?)したら月に膨大な氷が存在する事が認められるようになったというが、彗星の氷が日の当たらないクレーターの底に埋まってる可能性を発表しただけだし(未だに確認されていない)、当然、飛鳥説が実証されたわけではない。

一般論として、自分でこーいう事を言う人間ほど大したことがないものである。
旧ショック・サイエンスでも、登場人物(ほとんどが架空のキャラと思われる)が飛鳥氏を褒めちぎっているが、まさしく自画自賛としか思えない。(以下、SS3・SSR3より)

「すばらしい、あすか先生 これはすばらしい 奇跡です!」

「ところでどうしてあすか先生は学者の道を進まなかったのですか?」

「なるほど・・・・・・・・・。キミは外交官としても通用しそうな男だ」

「まいりましたよ、ミスターあすか、脱帽です!」


――こちらの方が脱帽である。
自分で書いてて恥ずかしくならないのだろうか。







Update/1999. 11. 11
Renewal/2. 27


参考文献

『SAPIO』1997.10.8号
『電磁兵器』開発はここまで進んでいた!
グレン・デイビス 小学館 1997



UFO2 最後の真実
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