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バラのハート | |
赤帽村に住んでいるエリザベスは、リュフ村の役場に勤めているトニーの姪だ。 まだ若いけれども腕の立つ魔術師である彼女はまた、弟妹思いの優しいお姉さんでもある。 甘い言葉にだまされて痛い目を見た妹、イブの仇をとりたいから力を貸してちょうだい、 という彼女の依頼を無下に断ることは、リュークには出来そうもなかった… つい先日は、そらまめ湖の幸せな恋人たちの依頼を上手くまとめてきたリュークである。 出来ることならば、修羅場に立ち会うようなお手伝いはしたくないものだと、 おそるおそるエリザベスに確認してみると、彼女はケラケラと笑って言った。 「方法は簡単なの。一服、盛ってあげちゃうのよ…」 そらまめ湖の遊び人カンナスも、ついに一巻の終わり………かと思われたが、 エリザベスが作りたい秘薬は『ウソをつけない薬』だというのを聞き、 材料となるバラのハートを探してくることを、リュークは彼女に約束した。 それにしても、出来上がった薬をどうやって、あのカンナスに飲ませるつもりなのだろうか? |
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リュークの素朴な問いかけに対してエリザベスは、 野暮なことは聞かないものよ、と言わんばかりに、 魅力たっぷりの秋波をおくって寄こした。 ……美しいバラには刺がある。げに恐ろしきは… 精歴138年金月9日 |