童話王国クエスト日記

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カポネ一族
いくぞルパン、おいらのジャジャン拳!(違 おいらが、その盗賊団の話を聞いたのは、いつだったかな。

そう、あれはまだ、おいらが駆け出し冒険者で、
イリ村や恐れ谷から遠くへは、まだまだ行けない頃だったさ。

恐れ谷の防衛隊が、人手不足で困ってる、って話。

カポネという名前の盗賊が率いる盗賊団がはびこって、
谷を通る商人達が怖がっちゃってさ;

警護のために人を出さなくちゃならなくなって、
パトロールもままならない、って、ほら、あの時だよ。
 
ちょうど、おいらが初めて、ボレロに出逢った頃のことさ。
恐れ谷のパトロールを無事に終えたおいらは、もちろん盗賊退治も手伝おうと思ったけど、
ロニー隊長は言ったもんさ。

 「この任務は君には荷が重いな」

………おいら、結構凹んだよね。^-^; その時は、何でも出来そうな気がしていたからさ。

でも、村に帰って小さな依頼をこなしていくうちに気が付いたよ。
パトロールの手伝いは、ボレロがいたからやり遂げられた、ってことさ。おいらひとりの力じゃ、全然無かった。

そのあと、すぐに隊長のところへ行ったおいらは、どうにか仕事をもらうことが出来た。
悔しくて、がむしゃらに引き受けた依頼のおかげで、前よりも強くなっていたんだよな。^^

まずは、恐れ谷の北、渓谷に潜む、怪盗ルパンで小手調べさ!
カポネの右腕だかなんだか知らないけれど、女神の像は、返してもらうぞ!
 
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ルパンを逮捕したおいらは次に、
盗賊団を追いかけて人形山へ向かったさ。

一味を率いるのは怪傑ゾロだ。

 「私が真に欲するものは、
 
  宝などではないのだよ!」

こいつは、ルパンより強そうだ。
よーし、ここは必殺技で、一気にせめてやるぞ!

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ゾロのかぶり物が黒牛に見えるんですが@@
魔法の指輪を無事に取り返したおいらは、盗賊団の首領、カポネを追うことになった。
ロニー隊長の情報によれば、カポネはランプ砂漠に逃げ込んだらしい。
うーん、そいつはちょっと、やっかいだなぁ………@@

恐れ谷や人形山と違って、ランプ砂漠は遠いのさ。
カラフ王国の巨大な都、シルバーゴールドを通り抜け、東の大門から地上へ抜けると、そこが魔法のランプ砂漠。
恐れ谷よりもずっとずっと荒れ果てた地面に、干上がった河の跡が、ひび割れて残ってるよ;

ランプ砂漠に現れる幻獣は、すばしっこくてイヤな魔法を使ってくる黒いトカゲや黒いクモ。
それから、自分や仲間のダメージを、治してしまう白いヘビ。
ただ通り抜けるだけでも、結構体力が必要さ…。
 
駈け抜けろ! 疾風閃!(←どこかの漫画っぽい(笑

 『たったったったっ… 』

砂漠の入り口で、うろうろしていたおいらの耳に、乾いた砂の上を軽やかに走ってくる、小さな足音が聞こえた。

おいらの横を通り過ぎ、砂漠の奥へと向かう姿は、………ボレロ?
おーい、ボレロじゃないか!?

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…そうか、おまえも盗賊団を追いかけてきたのか。しばらく見ないうちに、ずいぶん勇ましいカッコになっているなぁ。
きっと、独りでこつこつ修行を続けてきたんだろうな……

ちぇっ、おいらってば、こんな所でグズグズ迷ってる場合じゃないよ。
どうだろう、おいらと一緒にカポネの所へ、行ってくれるわけにはいかないか??
おいらがあいつを惹き付ける間に、おまえの必殺技を叩き込むさ!

ボレロはおっきな目をくりくりさせて、ニコッと笑った。それからおいらと、がっちり握手!
そうと決まれば、よし、行こうぜ!

 「お前か、ルパンとゾロを倒した奴は。こうまで邪魔されちゃ放っておくわけにもいくまいよ」

放っておけない、のは、こっちのセリフさ!
覚悟だ、カポネ!
 
そして…漢ラムダ、純情一直線の始まり。  ***************************

おいら達は、奪われたスーパーダイヤモンドを取り返したさ。

悪者のいなくなった砂漠に、ダイヤモンドダストが舞い落ちる。
剣を持つ手がかじかむのか、寒そうに白い息を吐くボレロ。

また、おまえに助けられちゃったな。
先を行くボレロの後ろ姿に、おいらは誓った。
おまえが困っている時は、おいらがきっと助けてやるさ。

ボレロの背中はおいらが…俺がきっと、守ってみせるからな。


             精歴131年光月8日