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カポネ一族 | |
おいらが、その盗賊団の話を聞いたのは、いつだったかな。 そう、あれはまだ、おいらが駆け出し冒険者で、 イリ村や恐れ谷から遠くへは、まだまだ行けない頃だったさ。 恐れ谷の防衛隊が、人手不足で困ってる、って話。 カポネという名前の盗賊が率いる盗賊団がはびこって、 谷を通る商人達が怖がっちゃってさ; 警護のために人を出さなくちゃならなくなって、 パトロールもままならない、って、ほら、あの時だよ。 |
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ちょうど、おいらが初めて、ボレロに出逢った頃のことさ。 恐れ谷のパトロールを無事に終えたおいらは、もちろん盗賊退治も手伝おうと思ったけど、 ロニー隊長は言ったもんさ。 「この任務は君には荷が重いな」 ………おいら、結構凹んだよね。^-^; その時は、何でも出来そうな気がしていたからさ。 でも、村に帰って小さな依頼をこなしていくうちに気が付いたよ。 パトロールの手伝いは、ボレロがいたからやり遂げられた、ってことさ。おいらひとりの力じゃ、全然無かった。 そのあと、すぐに隊長のところへ行ったおいらは、どうにか仕事をもらうことが出来た。 悔しくて、がむしゃらに引き受けた依頼のおかげで、前よりも強くなっていたんだよな。^^ まずは、恐れ谷の北、渓谷に潜む、怪盗ルパンで小手調べさ! カポネの右腕だかなんだか知らないけれど、女神の像は、返してもらうぞ! |
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*************************** ルパンを逮捕したおいらは次に、 盗賊団を追いかけて人形山へ向かったさ。 一味を率いるのは怪傑ゾロだ。 「私が真に欲するものは、 宝などではないのだよ!」 こいつは、ルパンより強そうだ。 よーし、ここは必殺技で、一気にせめてやるぞ! *************************** |
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魔法の指輪を無事に取り返したおいらは、盗賊団の首領、カポネを追うことになった。 ロニー隊長の情報によれば、カポネはランプ砂漠に逃げ込んだらしい。 うーん、そいつはちょっと、やっかいだなぁ………@@ 恐れ谷や人形山と違って、ランプ砂漠は遠いのさ。 カラフ王国の巨大な都、シルバーゴールドを通り抜け、東の大門から地上へ抜けると、そこが魔法のランプ砂漠。 恐れ谷よりもずっとずっと荒れ果てた地面に、干上がった河の跡が、ひび割れて残ってるよ; ランプ砂漠に現れる幻獣は、すばしっこくてイヤな魔法を使ってくる黒いトカゲや黒いクモ。 それから、自分や仲間のダメージを、治してしまう白いヘビ。 ただ通り抜けるだけでも、結構体力が必要さ…。 |
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『たったったったっ… 』 砂漠の入り口で、うろうろしていたおいらの耳に、乾いた砂の上を軽やかに走ってくる、小さな足音が聞こえた。 おいらの横を通り過ぎ、砂漠の奥へと向かう姿は、………ボレロ? おーい、ボレロじゃないか!? *************************** …そうか、おまえも盗賊団を追いかけてきたのか。しばらく見ないうちに、ずいぶん勇ましいカッコになっているなぁ。 きっと、独りでこつこつ修行を続けてきたんだろうな…… ちぇっ、おいらってば、こんな所でグズグズ迷ってる場合じゃないよ。 どうだろう、おいらと一緒にカポネの所へ、行ってくれるわけにはいかないか?? おいらがあいつを惹き付ける間に、おまえの必殺技を叩き込むさ! ボレロはおっきな目をくりくりさせて、ニコッと笑った。それからおいらと、がっちり握手! そうと決まれば、よし、行こうぜ! 「お前か、ルパンとゾロを倒した奴は。こうまで邪魔されちゃ放っておくわけにもいくまいよ」 放っておけない、のは、こっちのセリフさ! 覚悟だ、カポネ! |
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*************************** おいら達は、奪われたスーパーダイヤモンドを取り返したさ。 悪者のいなくなった砂漠に、ダイヤモンドダストが舞い落ちる。 剣を持つ手がかじかむのか、寒そうに白い息を吐くボレロ。 また、おまえに助けられちゃったな。 先を行くボレロの後ろ姿に、おいらは誓った。 おまえが困っている時は、おいらがきっと助けてやるさ。 ボレロの背中はおいらが…俺がきっと、守ってみせるからな。 精歴131年光月8日 |