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リュフ村への道 | |
ビリーに導かれるままにリュークが移送石に触れると、表面に彫られた魔導文字がうっすらと光り出した。 ぶん、と低い音をたてて石全体が静かにうなり始める。手のひらに熱を感じた瞬間、 「あっ…!」 気がつくと、そこはもう緑の王国、フェロルの首都、麗しのブルーバードのただ中だった。 振り返ると、さっきと同じような移送石が鎮座している。リュークはその表面に触れてみた。 「冷たい……」 「こらこら勝手に触らないの。……どのみち今は移送サービスどころじゃないんだけどね」 *************************** ブルーバードの街は大きな森と一体化している。 自然を愛するが故に、あるがままの森を損なわないように人々は心を砕いて、自分たちの住居を森の中に構えた。 |
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そのために、大陸で一番美しいこの街は、 大陸で一番、建物の場所が判りにくい街となった。 ブルーバードの移送サービスを受けるため、 入り組んだ樹々の間をくぐり抜け、修行者の使者を務めたリュークは、 以降も散々に街中で迷う事になるが、 あえてそのリスクを冒してでも、この街に来たいと思ってしまう、 人を惹きつけるそういう魅力が、ブルーバードにはある。 精歴114年木月4日 |