「Copyright c Lager・SUCCESS・GAMESPACE24 2003」
愛のプレゼント | |
三賢者の試練を受けてからというもの、何かと細々した用事を頼まれるようになったリューク。 リュフ村の防衛に加えて冒険者の仕事は数多く、ブルーバードやレインボー、赤帽村やレタス村など 各地を転々と移動する傍ら、微笑みの森を通りかかる際には律儀に賢者への挨拶を忘れない。 自然と、賢者の弟子である森の青年、ビンソンとも親しくなった。 ビンソンは父親である狩人のルーキではなく、母親のギスカに似たらしい。 優しい顔立ちに温厚な性格で、勉強熱心な学者肌の好青年である。 賢者に教えを請う傍らで、怪我をした父親の狩りにつき合い、母親のために家事を手伝う。 将来は森の人ドクサスをしのぐような、有能な森の番人になれるだろう、とリュークは思っている。 ところがこの彼が、幼なじみのカリーノにぞっこんなのだ。 カリーノは森の木こりジェロの娘で、つまりは親子共々幼なじみなのだが、 父親に甘やかされて育ったせいか、美人であることを鼻にかけたところがある困った娘だ。 |
|
![]() |
彼女がずっと行きたがっているブルーバードの街には、 もっと美人で、性格も愛らしい女性がたくさん居ることを 実際、リュークは知っているのだが、 さすがに面と向かって本人に告げる気にもなれない。 『カエル沼のダイブフロッグ、人魚の海を知らず』 とは誰が言ったか知らないが、 良く出来た格言だと、リュークは思う……。 精歴125年木月10日 |