ヤアルが助けてもらいたいそうだ、と言う。今度はいったいなんだろう？
役場の入り口にいたヤアルは、おいらを見つけると駆け寄ってきた。
「この前はつるはしを弟に届けてくれてありがとう。で、………」
ヤアルの用事は簡単なアンケートだった。
おいらはサクサク、っと答えてやって、じゃーな、って行こうとすると、彼が。
「そうそう、もう一つお願いしてもいいかなあ？………」
………なんだよ、お前も彼女の話かぁ？
え、彼女じゃない？ …うんうん、なるほど…ははぁ。
…ちぇっ、こいつぅ……結局そういうことじゃん？
……いいよいいよ、判ったよ。
おいらが聞いてくればいいんだろう？
精歴１１５年火月４９日