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ノーマの銀のカップ | |
雑貨屋というのは至極儲かる商売らしい。 数多い商店の中で唯一、品物の買い取りをしてくれるからだろうか。 冒険者達がこぞって収穫物や製品を持ち込むので、かなり足元を見られているとの噂も絶えないが。 主人のジゼラが四六時中店に出ているのをいいことに、細君のノーマは好き勝手に贅沢をしているらしい。 もちろんこれも冒険者達の口にのぼるだけの、根も葉もない噂話にしか過ぎないのだが…。 世間では肉料理よりも魚料理のほうが人気があるようだ。 リュフ村でも「魚料理はヘルシー!」と誰が言ったかは知らないが、魚屋の主人は毎日忙しそうである。 料理の腕前もすっかり上がったリュークは、そろそろ巷で流行りの「スズキの蒸し煮」を作ろうと思い、 懇意にしている魚屋のドムスを訪ねたが、今日も売り場にスズキは無かった。 しかし………。 |
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「ノーマの亭主が極上スズキを一匹注文してたんだ。 悪いけどついでにノーマの所へ持って行ってくれるかな?」 「え、スズキって、ここで買えるのでしょうか?」 「いやいや、これは特別なのさ。魚心あれば水心、ってね。 や、ちょっと違ったかな? ま、いいか。はっはっはっ」 地獄の沙汰も金次第? 彼女が無くしたのは金のカップ? それとも銀のカップ? 精歴115年火月47日 |