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ガラスの首飾り | |
リュークの趣味は料理である。 もちろん、『食』は生活の重要な要素であるから、趣味と言い切るのは早計かも知れないが。 ブルーバードの病院で薬の調合を習っている彼は常々、料理と調合は似ている、と感じている。 どちらのレシピも割合が重要であり、手順が細かく決められており、 そして、大量の酢とさらに大量のショウガが必要だ。 出来上がった薬は自分でも使ってみるし、マーケットで売りに出す事もある。 料理のほうも、たくさん作ってしまった時には安価で提供しているが、 なかなか好評らしいので、やはり趣味と言うよりは上等な腕前であるのだろう。 |
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そんな関係で、リュークは村の中でも魚屋や肉屋とは、 結構、話をするようになっていた。 肉屋のデリスは優秀な狩人で、肉料理の造詣も深い。 ビーフステーキを焦がさないように作るコツを教えてもらった お礼に、彼が落としたガラスの首飾りを、恋人には内緒で そっと探してきてあげた事は、ここだけの秘密である。 精歴115年火月48日 |