短  歌  集
 2 0 0 8 年
2 月
明け方の日の光がまぶしくて弥生につづく春の足 08.02.29
水ぬるむ春の足音ひたひたと広瀬川にも聞こえてくるなり 08.02.28
白鳥に与えるパンをカモメらが横取りするとはこれいかに 08.02.27
白鳥の飛来を夢見た広瀬川5羽の家族が泳いでいるなり 08.02.26
太陽の優しき光の雪の朝春の足音いづこにありや 08.02.25
雨水きて春の嵐の雪化粧天の神様荒れているなり 08.02.24
ゴーゴーと地面を揺らす砂ぼこり春一番の風とならずに 08.02.23
一筋の明かりを灯して少年は風を運んで一気に去り行く 08.02.22
夜が更けて水面に映る月明かり宇宙の広がり地の果てまでも 08.02.21
水ぬるみ雨水の季節になるけれどまだまだ寒し春も遠きに 08.02.20
冬至過ぎ光の春の朝開けに地表が凍り春まだ遠い 08.02.19
爽やかな綺麗な顔した雛人形嫁いだ娘を重ねて思う 08.02.18
挨拶を交わす言葉が少なくて吐く息白く口も凍える 08.02.17
友人の動かぬ左手じっと見て「自分に勝って」とリハビリ思う 08.02.16
「がんばれ」と言うはたやすく難しくただただ祈り「がんばれ」と言う 08.02.15
郵便で届いたチョコがずっしりと嫁ぎし娘の心が詰まる 08.02.14
義理チョコと言われぬチョコを貰い受け妻と娘の心が嬉しい 08.02.14
左手の動かぬ友の指太しゆっくり休めと言う神あるや 08.02.13
リハビリの友を見舞いし病室に「緊張」という空気が流るる 08.02.12
雪の朝雀の鳴き声どこへやら寒き朝にて声さえ出ずに 08.02.11
朝空けに一気に変わった銀世界カラスの鳴く声寒々として 08.02.10
白無垢の着物を羽織った蔵王山青空背にして輝いており 08.02.09
昨日より今日が寒いと歩く道顔がひきつり吐く息白く 08.02.08
満天の星空仰いで歩く道水面に写る月を見ながら 08.02.07
節分の豆が3個ベランダに拾い忘られうらめしそうに 08.02.06
満天の星を友にし歩く道冬の寒さが苦にもならずに 08.02.05
底冷えてなお立春の庭先に雀が9羽春をついばむ 08.02.04
節分の豆を巻く声小さくて周りを気遣うマンション生活 08.02.04
うたた寝をする妻に抱かれた飼い猫の寝息がゆったり部屋に流るる 08.02.03
華やかな雛御膳に舌鼓桃の節句もあと1ヶ月 08.02.02
もうもうと湯煙上がる露天風呂顔がヒンヤリ風が流れる 08.02.01