短  歌  集
 2 0 0 7 年
4  月
残雪を踏みしていく熊野岳春の風にも優しさ漂う 07.04.30
青空に残雪抱いた蔵王山雄雄しき姿心に沁みる 07.04.29
カタクリの花一番が出迎えて薬莱登山に心が踊る 07.04.28
こいのぼり川幅いっぱい泳いでる子の歓声の広瀬川かな 07.04.27
春山に尺八の音風に乗り夕日の彼方に吸い込まれてゆく 07.04.26
水ぬるむ春の田んぼの蛙の子やっと出てきて尾びれをふるわす 07.04.25
人生の切符片手に歩く道楽しくもあり悲しくもあり 07.04.24
新緑の若葉を思うよもぎ餅山の香りが春を呼ぶなり 07.04.23
春の海潮の香りの玉手箱黒きダイヤのアサリが届く 07.04.22
中洲にて雉の鳴く声甲高く羽はばたきて夫婦を探す 07.04.21
艶やかな天女が優しく舞い降りる桜吹雪の花道になり 07.04.21
一片の花びら頭に落ちてきてカンザシのようで若者とおる 07.04.21
ちらちらと七郷堀に桜散り水面をうめて春が過ぎゆく 07.04.21
川べりの萌える若葉が美しく冷たき水に満たされており 07.04.21
白きもの咥えたカラス一羽いる宝の品と思うものかな 07.04.21
目に見える物みな見ては考えて短歌に表す言葉に詰まる 07.04.20
老木に咲いた桜の気高さに花のみ知るや古のこと 07.04.20
ぼんぼりの淡き光に照らされて絹をまとった桜花かな 07.04.19
写メにして娘へ贈る花見山楽しさわけて嬉しくなるかや 07.04.19
桜湯の淡い桃色つややかに春を飲むのも味わいぶかし 07.04.19
桜湯のパッと広がる花びらの春爛漫に顔を映して 07.04.19
うららかな花見山をば背に受けて山駆けのぼるこいのぼりかな 07.04.19
桃花の桃の色冴え美しく花見山からくる春の便りよ 07.04.18
椋鳥が枝から枝へと軽やかに優しく包む桜花かな 07.04.18
おいしさは香りいっぱいお〜いお茶ペットボトルに愛を伝える 07.04.18
初めての屋形船にて見る桜並木連なり美しきかな 07.04.18
春萌えてカタクリの花一面に紫色の絨毯になり 07.04.18
船岡の桜の花に包まれて薄紅色の観音様になり 07.04.18
船岡の観音様を仰ぎ見て花見屋形の船走るなり 07.04.18
うぐいすのさえずり聞こゆ花見山萌えて花咲く山になりけり 07.04.17
八重咲きの花桃の色鮮やかに春の調べを萌えて奏でる 07.04.16
鮮やかに花花花の花見山悠久の地の桃源郷なり 07.04.15
お洒落かなさくら見物舟下りさざ波たちて春の風吹く 07.04.14
曇天の桜の花がしっとりとこよなく愛する春の日になり 07.04.13
春の日に萌えて花咲く紅しだれ風がそよいでしなやかになり 07.04.13
ほろ苦きふき味噌味の春を食べ会話がはずむ夕餉のひと時 07.04.12
青空に広瀬川の桜花泉ケ岳の雪も薄くなりつつ 07.04.11
新しき制服姿の学生の顔がほころび自転車通る 07.04.10
ぱたぱたと桜の花に鳥たちの羽音響いて春が来るなり 07.04.09
芽が開き若葉の色を深くして衣装をまとう自然がひとつ 07.04.09
駄菓子屋の庭に咲いてる紅しだれ花のみ知るや今昔のとき 07.04.08
花びらを川面に写し紅しだれ今年も綺麗に咲いたでしょうか 07.04.08
時を経て今一番の紅しだれ赤き花びらほのかに香る 07.04.08
ほんのりと甘さが残る寒ざらしそばの味わい口に広がる 07.04.07
青空にエコーラインの雪の壁厳しき冬の重さ重なる 07.04.07
青空に真白き雪を吹き上げて春へと続く除雪車うなる 07.04.07
高々と雪を吹き上げ除雪車が春への道を切り開くなり 07.04.07
完璧な松坂投手の初勝利ゴジラに続くか怪物うなる 07.04.06
満開の桜の花に降る雪の花見酒から雪見酒になり 07.04.05
青空に射し込む光やわらかく白き山並春を待つなり 07.04.04
まん丸に赤く膨らむ桜の蕾いまかいまかと様子を見てる 07.04.03
新しき臭いの残る背広にて今日は入社と若者とおる 07.04.02
暖かい風に吹かれて水仙の黄色い顔が揃ってそよぐ 07.04.01
堤防の桜並木が赤くなり春がそこよと風が吹くなり 07.04.01
名も知らぬ小さな青い花が咲き広瀬川にも春が来るなり 07.04.01
水ぬるむ春の兆しの広瀬川泉ケ岳のオゾンをたたえる 07.04.01
卯の花の植えた季節のこの月に卯月と呼ぶは昔の知恵なり 07.04.01