短  歌  集
 2 0 0 7 年
3  月
うっすらと霞の向こうに見える山真白き峰も雪融けなるか 07.03.31
桃色のほのかな絵の具を散りばめて桜の開花もいまかと思う 07.03.30
春雨もこう寒くては絵にならず春を待つ気もそぞろになりし 07.03.29
飼い猫に顔傷つけられた妻が言う猫が悪いか自分が悪いか 07.03.28
一本の白梅の木が満開に待ち焦がれた春が来るなり 07.03.27
一瞬の大地を揺るがす大地震怒り狂うか自然の女神よ 07.03.26
丹精に書き綴られた書の前で筆の運びに思いをめぐらす 07.03.25
春かすみ晴れることなく昼になりそこはかとなく寒き日になる 07.03.24
この季節スーツ姿が目立つ時まだまだ遠い春かと思う 07.03.23
外に出て一歩歩んだその時に今日の空気を占う我なり 07.03.22
父母の遺影に備えし彼岸花墓前に参る気持ちのように 07.03.21
バツイチと自ら名乗りし新郎が幸せ誓うと三度言うなり 07.03.20
店先の彼岸花に雪が降り春はいずこか待つ身がつらい 07.03.19
陽だまりの広瀬川のねこやなぎ芽を膨らませて春を待つなり 07.03.18
歌を詠むことだまの思いめぐらして窓辺のひざしやわらかくなり 07.03.17
平凡な歌とは何かと思いつつ作歌の心に思いをめぐらす 07.03.16
半袖のジョギング姿の人と会い寒き朝にて感心しきり 07.03.15
満面の笑みがこぼれて見る番号写メで飛ばすか合否の結果を 07.03.14
どうしてか春の間近なこの時期にドカ雪降って慌てふためく 07.03.13
雪の朝老人達の声がなくゲートボールのコートも静かに 07.03.12
髭のびた松坂投手の顔立ちにメジャーで生きる姿が写る 07.03.11
一球の闘魂こめた球なれど球のみ知るや行く末の果て 07.03.10
黄金色のホットケーキの具合見て焼きすぎたと妻が言うなり 07.03.09
年輪を重ねし今も青春の二文字重ねて希望に満ちる 07.03.08
今日もまた明るく元気に楽しくと奮い立たせる我がいるなり 07.03.07
評判の米で作ったカステラに名前が奮って米テイラという 07.03.06
見たことの無いアヒル一羽広瀬川に流れ流れて住処になるや 07.03.05
手を変えて品を変えての手料理にあまた広がる妻の知恵の輪 07.03.04
草もちと大きく書いた餅屋さん桃の節句にお客が連なる 07.03.03
スーパーの商魂みえるポップにてあれもこれもとひな祭りなり 07.03.02
節句の日お披露うれしや雛人形嫁いでいった娘を思う 07.03.01