報道等にあるように、現地では復興作業が続いています。被害が比較的軽かった地域でも大きな余震が多く、なかなか本来の生活に戻ることができません。現地からの話を聞くと、「次は大きな揺れがいつ来るか、いつ来るか」という不安に常にさいなまれる心理的な負担は相当大きなものになっているようです。引き続き全国のみなさまのご支援をお願い申し上げる次第です。
また、中越地域および新潟県経済では、特にさしあたって観光への影響が心配されています。北魚沼〜長岡地域では復興事業が優先されているものの、湯沢・塩沢石打・六日町・妙高・赤倉などのスキー場・温泉地域、および弥彦・岩室・月岡・瀬波などの下越(新潟市方面)地域には中越地震の影響はなく、安心して旅行が可能です(妙高方面はもちろん、湯沢方面も高速道路・新幹線ともご利用が可能です)。魅力ある冬の新潟リゾートへ、ぜひお出かけください!
長岡を含む新潟県中越地方は、四季の移ろいの美しい、本当に美しいふるさとです。中越という土地の名前すら聞いたことのない全国の方々が、わたしたちのふるさとにあたたかい手を差し伸べてくださっていることに、心から感謝申し上げます。そんなみなさんひとりひとりのふるさとが、わたしたちのふるさとのように、多くの人々の思いのたくさんつまった、あたたかく心安らぐところでありつづけますように。
筆者が長岡市内などで撮影した写真を掲載します。
本震の発生時刻(午後5時56分)を指したまま止まった時計。 | |
地盤の変化によりマンホールが浮き上がった路地(長岡市の筆者宅近隣町内の様子)。 | |
市内中心部はほとんどのデパートや商店が営業していますが、ショウウィンドーガラスや基礎部分などの破損が目立ちます。被災で使えなくなった什器などがごみとして積まれています。 | |
10月27日の余震で一時は閉鎖された長岡駅。現在は通常通り駅ビルも営業しています。 上越新幹線の代行バスが待機しています。 | |
筆者宅前の通りです。道路の一部では混雑が続いています。 | |
震災ごみで埋まった住宅地の角。市内のあちこちに壊れた家具などが出されています。処理が追いつかない状態が続いています(長岡市の筆者宅近隣町内の様子)。 | |
長岡方面に向かう北陸自動車道上(三条付近、バス車内より撮影)。自衛隊の災害派遣車両です。被災地へはさまざまな救援車両が向かっています。電気・ガス・水道など、ライフラインの復旧のため全国各地から車両が入り、ご支援をいただいています。そうした車両がつけた「災害復旧支援」という表示に、本当に勇気づけられます。 | |
筆者の実家裏手、避難所となった母校の小学校。各国語で「避難所」の表示が出ています。 | |
同、児童玄関の張り紙。この小学校は校舎の損傷が激しく、11月8日以降、他の学校の校舎を借りて授業を再開するとのことです。自分の母校の校舎にこんな形で別れを告げることになるとは、悲しいです。 | |
交通の状況です。新幹線の運休により閉鎖された長岡駅新幹線改札。いつも利用している改札口が真っ暗なのは、本当に心細い感じがしますが、11月4日から長岡以北(新潟−長岡)が復旧し、改札も現在は再開されました。しかし長岡−越後湯沢間は依然運休中。長岡−東京間は通常1時間半のところ、代行バス利用で4時間以上の時間がかかる状態が続いています。 | |
羽田空港出発ロビー。新幹線の運休に伴い、通常は近距離のため便の設定がない羽田−新潟間に臨時便が運行されています。新潟行きは満席の表示。 | |
長岡から越後湯沢に向かう新幹線代行バスより、関越高速道路上の様子(小千谷IC付近)。片側1車線。バスは時速30km/h程度でゆっくりと進みます。段差が続きます。道路わきの民家が倒壊しているのがわかります。 | |
関越高速道路上からの車窓(小千谷市片貝付近)。屋根にビニールシートをかぶせた家々も見えます。 | |
同、関越高速道路上。一見段差のないようなところでも路面が波打っており、バスが大きく揺れます。現在は一般車両も通行できるようになりましたが、小出−長岡間では路面の損傷は激しく、全面復旧には時間がかかりそうです。 | |
同。一瞬国道17号線が見えます(トンネル内で一部崩落が発生した和南津トンネル付近)。和南津トンネルは交互通行で開通しましたが、道路はかなり混雑しているようです。 | |
同。震度7を記録した川口町。避難所になっている学校が見えます。川口町に住む筆者の親戚も家族が別れわかれで町役場などに避難を続けているということです。 |