ジャパンについて
hara
鹿野氏に言いたい。どこがロックだ。仰々しい言葉を大層に語っているが、本人がやっていることは実にちいさい。
別に、彼が嫌いだというわけではない。
話はもう十年程まえになるだろうか。「ピロウズ」というバンドがいる。彼らがデビューしたてのころ、まだ新人だった鹿野氏がライブ評を書くことになった。しかし、その内容は、「もっと開き直れ」だの、「まるで壊れたスピッツか?」だの、「ボーカルの人間的な器は小さい」だの、もうとにかくありとあらゆる角度から、誹謗中傷の嵐であった。もうそれは明らかに、ライターという域を越えたペンの暴力である。まさに、若手によくある売名行為である。今でこそ鹿野氏は1雑誌の編集長にまでのし上がったが、踏み台にされたピロウズの方はたまったものではない。
現在、ピロウズは、長年の苦労のかいあって、そのジャンルの音楽シーンの中で確固たる地位を築いている。当然、ミュージシャンの間からも、大きなリスペクトも受けている。にもかかわらず。ジャパンの中では全く取り上げられない。アルバムが出たら、申し訳程度にレビューが載る程度だ。「なぜ、あのバンドが載って、ピロウズは載らないのか?」と感じることが多々ある。いくら客観的に見ても、その理由は「鹿野氏」以外に考えられないし、非常に理不尽である。過去のことを掘り返されたくない鹿野氏の気持ちも分からないでもないが、あまりにやり方が幼稚じみている。編集長という立場でありながら、個人的な感情を持ち込むのはナンセンスだ。ロックとは何だと誌上で語る前に、本人がまずもっとロックらしい生き方をしてほしいものである。