所在地 | 石川県金沢市広坂2−2−5、中央公園内 |
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建立 | 1986年10月 |
建立者 | 井上靖文学碑建設委員会 |
管理 | 石川近代文学館 |
設計 | 船越保武 |
素材 | 黒御影石 |
補記 | 詩集「北国」所収「流星」を基にして。 井上靖の卒業した四高校舎が文学館に使われている縁で、四高開学百年祭開催の記念として建てた碑。小説「北の海」の舞台。文学館に井上靖の展示室あり。 |
画像 | 碑外観(60.6KB) ※くりりんさんから頂きました。 |
地図 | ※正門から入って文学館の左手に回るとあります。 |
碑文 |
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流星 高等学校の学生の頃、日本海の砂丘の上で、ひとりマントに身を包み、仰向けに横たわって、星の流れるのを見たことがある。十一月の凍った星座から、一条の青光をひらめかし、忽然とかき消えたその星の孤独な所行ほど、強く私の青春の魂をゆり動かしたものはなかった。 それから半世紀、命あって、若き日と同じように、十一月の日本海の砂丘の上に横たわって、長く尾を曳いて疾走する星を見る。併し心打たれるのは、、その孤独な所行ではなく、ひとり恒星群から脱落し、天体を落下する星というものの終焉のみごとさ、そのおどろくべき清潔さであった。 井上靖 |