カバー画像
装幀
山口源
風濤
講談社 ロマンブックス
初版発行 1965年月5日
解説  
頁数 239
収録作品数 1
朝鮮半島の高麗国は、13世紀アジアの大国蒙古の政治的侵略を受け、高宗、元宗、忠烈王の治世を、経済的窮乏と屈辱の黒い血で染めた。その3代の高麗王の、苦悩に満ちた生涯を、非情に描いたこの長篇小説は、強国の圧迫を受ける弱小国の悲劇という、現代のもっとも深刻な課題に通うものを、おそろしいまでの迫真力をもって訴える。壮大な叙事詩的作品にふさわしく、抑制された筆致は、名匠の彫刻刀さながらに、歴史の中の多くの人物像を鮮やかに浮彫りして、息もつかせぬドラマを構成している。1964年度の読売文学賞を受賞した傑作である。
備考
 
収録作品 初出年 情報 紹介 感想
1 風濤 1963年 有    
文庫本限定!井上靖館作品