掲示板ログ 2003年5月


[971] ゴールデンウィーク 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/02(Fri) 02:05
みなさん、ゴールデンウィークいかがお過ごしでしょうか?
僕の研究室は暦通りなので、休日が一日あって三連休といった感じで、特にゴールデンでもありません(笑)
その三連休も家で研究をすることになりそうで、ゆっくり井上作品が読めるのは、しばらく先になりそうです…。

>湖の子さん
島根は何となく縁を感じている土地なので、話が聞けると僕も嬉しいです。
お、六冊も入手とは羨ましい!
ころすけさんも書かれていますが、実は僕も『傾ける海』は結構好きだったりします。
ちゃんとお休みがとれて、のんびり読める時間が持てますように!

[972] こんにちは 投稿者:yakko 投稿日:2003/05/05(Mon) 14:40
管理人さま、ゴールデンウィークは暦通りですか。それはちょっとゴールデンではなかったですね。私は実家に帰った際に、明治村に行きまして、無声堂に直行しました。広い道場に先生の青年時代を重ねてみたり、「北の海」を思い出したりしながらも、たまたま「欅の木」を再読していたせいか、戦争から帰られなかった部員の方々にも思いを馳せてしまいました。無声堂は、往時は学生達の熱気でむせ返る様だったかもしれませんが、今は濃い緑の傍で静かに佇んでいます。ゆっくり、先生の世界に浸れる場所かもしれません。お近くでしょうし、一度行かれてはいかがですか。

「傾ける海」は実はまだ読んでいません。また読みたい作品ができたかも。今、「白い牙」を読んでいるのですが冒頭が少女の一人称で語られていたりと珍しく、そして文章の美しさに引き込まれています。中篇なので、今夜には読み終わるのでしょうか。今後の展開が楽しみ。

[973] 無声堂! 投稿者:いず 投稿日:2003/05/06(Tue) 19:35
たしか今日は井上さんのお誕生日でしたっけ??
五月生まれであることと、五月と名のつく言葉を気に入っていらっしゃったようですが、ほんとうにいい季節ですね。

「傾ける海」「白い牙」みなさんのかきこみを見るたびに読みたい本が増えます。よかったら感想とかもっと知りたいなぁ。

yakkoさん>明治村には中学の修学旅行で行ったのに、「無声堂」に行かなかったのは悔やまれます。その頃はまだ北の海読んでなかったので。
無声堂の何かの式典で井上さんが挨拶する際、戦争で亡くなった友を想いしばらく沈黙してしまったとエピソードをきいて思い入れのある場所へぜひ浸りに行きたい衝動に駆られています。今ごろ緑が美しいでんしょうねぇ。
井上さんの恋愛小説には、タクシーを乗り回したり、料亭に連れて行ってくれたりするのがよく出てくるのでちょっと憧れます。

色紙のある温泉旅館は、2年前くらいにNHKの「ひるどき日本列島」という地方の紹介をする番組で偶然みました。
よくおぼえていないのですが、東北だったと思います。
調べてみると「海峡」の執筆にあたった青森・下北半島の下風呂温泉「長谷旅館」に執筆した部屋があるらしいんですが、色紙があるかは不明です。
写真をみるとちょっと記憶(古くて大きな木造の温泉旅館だった)と違うんですが「表は改装してあるが中は木造の3階建てで明治の建築のもの」とあるし、小説の舞台なので有名でたぶんここかとおもいます。
みつけたページですがみてみてください。
TVではなが〜く続く廊下とあふれる檜風呂、趣のある旅館でしたよ。
この間寄ってくればよかった・・。

http://www.geocities.jp/gauss0jp/obungaku.htm#shimoburo




[974] お久しぶり〜 投稿者:どら 投稿日:2003/05/07(Wed) 17:04
本当にお久しぶりです。

僕がここを訪れるのは大体井上作品を読んでるときです。
三部作以外はあまり読み返すことはないんですが、他の小説って正直タイトルがわからない。
特に不倫の話が多くてごっちゃになってしまう。
三部作以外では氷壁とおろしや国酔夢譚が面白かったです。
これまたベタなんですが。

とりあえず読んでないのがまだたくさんあるのでいつか読破したいです!
ていうか全部手に入るのだろうか。。。


[975] 無題 投稿者:洪作 投稿日:2003/05/09(Fri) 01:59
とってもご無沙汰しています、洪作です。
ゲストブックの最初の方に書き込みしてます。
ばりばり蟹座さん、HPパワーアップしましたね。
靖ファンの方も増えて、うれしいですね。
はじめましてのみなさんばかりです。

相変わらず読んでいます。
先日「春の嵐」を読みました。
そして昨日は「風と雲と砦」を。
これは「戦国無頼」と「戦国城砦群」に似てますが、
いいものはいい!ですね。

本当に絶版が多くて残念です。



[976] 5月 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/09(Fri) 02:35
ゴールデンウィークは、確かにゴールデンではありませんでしたが、暦通りに休みがあっただけでも幸せだったかも。

>yakkoさん
無声堂で有意義な時間を過ごされたようで、何よりです。
名古屋なら、夏休みに実家に帰る際にでも寄れそうですね。
井上靖の世界に思いを馳せながら、ゆっくりと過ごすひととき。
憧れますね。

>いずさん
そうです!6日は井上靖の誕生日でした。
いや〜、すっかり忘れてました…。
5月は暖かくなって緑も濃くなり、梅雨でもなく、本当に良い季節ですね。
今の僕にとっては、花粉が飛び終わる時期でもあって、更に好きです(笑)

温泉のページ、見ましたよ。
こんなページもあるんですね、これは良い!
下風呂温泉といえば、文学碑もあることですし、いつかは行ってみたいですね。
その前に『海峡』を手に入れなきゃなぁ。

>どらさん
お久し振りです!
う〜ん、ごっちゃになってしまいますか。
そう仰らずに、タイトルと内容をバッチリ覚えるまで読み返してみましょう。
そして、僕がごっちゃになって思い出せない時は、どらさんに頼りますから(笑)

僕も読んでない作品がいっぱいで…。
何とか全部、手に入れたいですよね。

[977] ヤスシスト 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/09(Fri) 02:49
>洪作さん
お久し振りです!
どらさんと洪作さん、こうして、またこの掲示板でお会い出来て本当に嬉しいです!

そう言われると、あれから、サイトの構造やデザインを変えたり、文学碑や外語版のページを作ったりと、結構パワーアップしてますね。
肝心の作品の紹介の方は、あんまり進んでなかったりしますが…。

どんどん読み進めているのですね。
小説読破は間近?

そうそう、洪作さんが使われていた『ヤスシスト』という言葉が気に入って、この前使わせて頂きました♪

[978] シルバーウィーク。お年寄週間ではありません。 投稿者:湖の子 投稿日:2003/05/10(Sat) 02:07
ころすけ様、「傾ける海」、井上靖の作品らしい熱っぽさと純粋さを持った登場人物のドラマ、爽やかですね。海が傾いているわけで、笑えない話なんですが、その海の傾きがドラマを生み、人の心をも洗い流していく。そんな爽やかさを持った作品ですね。

ばりばり蟹座様、なんとあすから3日間のゴールデンウィーク!やったー!わたくし実家に帰らせていただきます。先に購入した6冊を読破すべし。お土産は焼酎とすべし。仕事のことは忘れるべし(たぶん無理)。高速道路はないものと思うべし(無理)。

yakko様、小説の舞台を見ることができるのはうれしいことですね。無声堂はご想像通りでしたか?畳の上を這いまわった赤鬼や青鬼と戦争で凶弾に倒れた生身の人間が、そこにいたのですね。移築されても無声堂はやっぱり無声堂。想像ばかりが膨らみますが、今度行ってみたいですね。

いず様、確かに同氏の作品には、タクシーを惜しげもなく乗り回したり、どう考えてもただじゃすまなそうな料亭でのシーンが多いですね。私もあこがれるだけはあこがれます。
5月はいい季節ですね。しかし、気持ちいいなー、などと思っていると、急に寒くなったり、暑くなったり、ぴしゃりと。お寺の郁子みたく。庭の緑が日に日に無くなっていき、代わりに毛虫がどんどん巨大化していく、ちょっと困った季節でもあります。新種ではないか、と思うような虫もそこらを飛び回り、はて、ここは町中では?ファーブルな季節であります。

どら様、同氏の恋愛小説は不倫の関係を描いているものが多いですね。現在の価値観からすれば不倫ではないのかもしれませんが、本質的には言い訳のしようがない真性不倫ですね。それだけに現代人の私たちには新鮮で、魅力に満ちているものなのかもしれませんね。
同氏の作品は数が多いので、私も同じモノを買わないように気をつけてます。

洪作様、はじめまして。ヤスシストですか!私は「今夜は焼肉やっさん」のヤスシストにはなれそうですが、伊豆の山村で幼少期を過ごした小説家のヤスシストにはなれそうにないです。まずはヤスラーから。ちょっとかじってみました、と。
こちらのHPが進化しつづけているのは、管理人であるばりばり蟹座様と情報を提供されている皆様のご努力の結晶化ですね。雪の結晶が形成されて、雪印が出来上がっていくような。いつもそれを享受させていただき、いつかご恩に報いたいと思っております。

[979] ヤスシスト万歳 投稿者:洪作 投稿日:2003/05/10(Sat) 03:13
ヤスシスト、使ってください(笑)。
ヤスラーも、いいですねえ(^^)

>ばりばり蟹座さん
>湖の子さん

コメントうれしいです。
どうもありがとうございます。

さて、『海峡』持ってます。
読みましたが、一言感想としては
ズバリ“『あした来る人』系”ですね。

『傾ける海』
これもいいですね。
確かに爽快感がありますね。

洪作は『花と波涛』を読み始めました。
これはもう何回目かなんですが、
京都の情景がいいんですよね。
これは『白い炎』『若き怒涛』に似てると思いますが、
この系統(若くて美しい女性が複数の男性に揺れる)では、
『夢見る沼』と『月光』が好きです。
みなさんはどうですか?



[980] ヤスシスト登録 投稿者:yakko 投稿日:2003/05/11(Sun) 21:05
 では、私もヤスシストに登録させてください。
「白い牙」読み終わりました。読み終わって、ますますヤスシスト度が増しています。先生の小説は、全体に詩的なものが流れていると思いますが、これは本当に詩のイメージが強く、文章もため息が出そうなくらいに美しかったです。先生の小説の中でも、これは異色な作品の感がありましたが、十代の少女の多感な内面をこれ程書かれているは、本当に珍しく思えました。みなさんも、一度読んでみてください。

 いずさん、湖の子さん。無声堂はよかったですよ。明治村の中では、比較的ひっそりした所に佇んでいて、その昔、そう赤鬼青鬼達がたくさんいたとは思えないほど静かでした。でも、そんな彼らの姿が脳裏に浮かんで思いを馳せることができたのは「北の海」を何度も読むせいですかね。

[981] 白い牙 投稿者:ヘディン 投稿日:2003/05/12(Mon) 20:26
yakkoさん、「白い牙」読み終わられましたか。実は私も読んでいる最中です。と言っても、ここ半年くらい、仕事上で読まなければならない物が沢山あって、先生の作品を読むのを控えています。そんなことで長い間「白い牙」をカバンの奥底にしまいこんで,少しでも時間があると読むように努力していますが、3ページ進んで、2ページ戻るという牛歩状態です。でも確かに、「白い牙」は異色の作品ですね。まだ3分の1も読み終わっていませんが、他の作品にはない何かがありそうで楽しみです。一気に読み進めないのが残念ですが、これからゆっくり味わおうと思います。先生の作品をいろいろ気にせず読みたいところですが、もうしばらく我慢は続きそうです。酸素欠乏症ならぬ、井上靖欠乏症にかかりそうです。

[982] 無題 投稿者:アーリー 投稿日:2003/05/12(Mon) 22:32
 この頃、メールを送れなくてすみません。  皆さんの掲示板は、ときどき読ませていただいてます。 井上さんの本もなかなか読めなくて! 新しい仲間がたくさん集まってよかったですね。 それと皆さん元気でよかった。
 また、時々メールします。

[983] 嬉しいですね 投稿者:yakko 投稿日:2003/05/13(Tue) 00:18
ヘディンさん、「白い牙」仲間だったのですね。なにか、とっても嬉しいかも。ポツポツと読んでいらっしゃる様ですが、言葉の一つ一つや、心情を追いかけていると、やっぱりあの作品はどうしてもゆっくり読んでしまいますね。文庫になったのはかなり遅いようですが、書かれたのはかなり初期のようです。「やっぱり」と思いつつ、文庫の解説の一節で、「暗い平原」や「白い牙」が評価されていたら、自分の書くもののその後の方向が変わっていた、という言葉に少し考え込んでしまいました。かなりこの路線は私的には読みたかったかも。

私もなかなか先生の作品を読む時間がとれなくなりましたが、みなさんのいろいろな話に刺激されて、読みたいという気持ちでいっぱいです。また、「戦国無頼」や「風と雲と砦」など気持ちのいい時代小説なども読みたいですし。

アーリーさん、久しぶりです。私も元気ですよ。また、いい作品がありましたら教えてください。

[984] 忙しい 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/13(Tue) 01:59
最近は暑くなったと思ったら急に寒くなったりと、なんとも忙しいですが、みなさん、お身体には気を付けて下さいね!

>湖の子さん
連休獲得おめでとうございます!
6冊読破は達成出来ましたか?
なんとも贅沢な休みで羨ましいです。
これでまた、ヤスシストに近付きましたね♪

>洪作さん
これからは「井上靖が好きなんですか?」って聞かれたら、「ええ、ヤスシストです!」って答えることにしました(笑)
実は、洪作さんが最後に挙げた『花と波涛』〜『月光』を一つも読んでいないのです。
この系統は、ほとんど読んでないような……、なんでだろう?
ちなみに、恋愛小説では『遠い海』と『流砂』が好きです。

>yakkoさん
『白い牙』とうと、ゲストブックでも座禅草さんが触れていましたね。
なんだかもう、みんなして気になることばかり書くんだから!
欠乏症が加速しそうです。

>ヘディンさん
僕も井上靖欠乏症気味です。
長編小説は一度読み始めてしまうと、最後まで読まないと気になって仕方がないもので、まとまった時間が出来るまでは控えてます。
短編集だと短い時間に読めて良いのですが、持ってる短篇集はほとんど読んでしまって……。
早く過剰摂取したいものですよね。

>アーリーさん
いえいえ、お気になさらずに。
掲示板も賑やかで嬉しい限りです。
こうして井上靖ファンが集まってくれるというのは、管理人冥利に尽きます。
僕も元気でやっていますよ、アーリーさんもまた遊びに来て下さいね!

[985] 無題 投稿者:洪作 投稿日:2003/05/14(Wed) 04:30
>ヘディンさん、yakkoさん

はじめまして、洪作です。

『白い牙』については、同感です。
(と言って本棚から取り出す・・・)
モチーフ自体は割と馴染みのあるものですが、
あそこまで女性が主観的な視線で描かれているのは珍しいですよね。

あと『暗い平原』に関しても
他の作品とは違うものを感じました。
一枚の暗い現代絵画のようなイメージ。
ここに投影されている美意識は今も新鮮です。

>ばりばり蟹座さん

そうですね、なんといっても、
恋愛小説の多くが絶版なんですよね。
最近のTVの恋愛ドラマよりもよっぽど
おしゃれで魅力的な男女の物語なんですけどね(笑)。


[986] 「満ちて来る潮」をたどる旅 投稿者:ヘディン 投稿日:2003/05/14(Wed) 22:44
ばりばり蟹座さん、yakkoさんをはじめ皆さんやっぱりなかなか読む暇がないですよね。そんな多忙な若者たちの心を捉えて離さない先生の作品の魅力、それは現代的生活の忙しさと複雑さ故に求める心の癒し、清涼感といったところでしょうか。(笑)
ところで、旅好きな私としては早くも夏にどこに行こうかということが、目下何よりも大きな関心事となっています。色々と行き先の選定に悩んでいますが、どうやら奈良県の十津川街道を南下し、和歌山県の新宮へ行く紀伊半島縦断の旅ということで心が固まりつつあります。このルートは、先生の「満ちて来る潮」で登場する舞台でもあるので、可能な限りこの作品を読み返してから旅に出たいと思います。目の前に楽しみが出来ると、それに向かって日々の生活にも張りができるというものです。さあ、明日からも頑張るぞ!

[987] 読んでくださって有り難う 投稿者:座禅草 投稿日:2003/05/14(Wed) 23:17
「白い牙」を読んで下さって有り難う。やっと聞けた他の人からの感想でした。未完成な感じだけれど、興味ある作品ですよね、、。
次は「黒い蝶」もお薦めします。交通事故で死んでいく瞬間、ムラビョウフとわけの分からない言葉を残してく美少女の言葉から始まる小説です。

[988] 追加 投稿者:座禅草 投稿日:2003/05/14(Wed) 23:44
途中で切れたので追加です。
「黒い蝶」で絶対に面白いのは主人公に騙される大富豪の性格でした。作品中での存在度は30パーセントですが
どうしたらこんな性格を思いつくのかな、と思いました。面白かったですよ。
さらなる「白い牙」の感想を楽しみにさせて下さい。

[989] 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/16(Fri) 02:32
今まででも忙しかったのですが、更に忙しくなってしまいました。
更新や掲示板への書き込みが遅れがちになってしまうかも知れませんが、許して下さいね。
この山を乗り越えれば、ちょっと落ち着きそうです。
………乗り越えられなかったりして(^_^;

>洪作さん
本当に。
最近は古本屋さんでも、なかなか新しく見付からないので苦労します。
そろそろ、ネットで探す方法も考えようかなぁ。
洪作さんオススメの恋愛小説を読みたいですしね。

>ヘディンさん
紀伊半島横断とは面白そうですね。
あの辺りなら作品が書かれた当時とそう変わっていないでしょうし(偏見?)、作品の世界を感じてきて下さいね!
思わず、作品に登場する場面を一人芝居してしまったりして(笑)

>座禅草さん
掲示板にも遊びに来てくれたのですね、ありがとうございます!
『黒い蝶』は、まだ読んでいないのですよ。
ムラビョウフ?
う〜ん、何だろう、気になるなぁ。
またしても、読みたい小説が増えてしまいました。
これからも、よろしくお願いしますね!

[990] 絶版文庫 投稿者:ヘディン 投稿日:2003/05/16(Fri) 21:46
 ばりばり蟹座さん、私も確かに最近古本屋さんで自分の持っていない作品を見つける事が非常に少なくなってしまいました。集め始めた初期の頃は3冊、4冊と一度に手に入ったのですが、ここ最近は、見付けられない事が普通になってしまいました。たまに持ってないかなと思って買ってみても、自宅に帰ると自分の本棚にあったりして、一つの作品が2冊あったりします。そんな事もあり、ここ1年ほどは、自分が持っていない作品のリストを作成し、手帳に挟んで持ち歩く事にしています。
 ネットでの購入も考えたりしますが、古本屋で先生の作品に出会えた時の感動は何にも変え難いものなので、私はもう少し古本屋で粘りたいと思っています。(京都では年間3回(5月、8月、11月)程度、京都中の古本屋が集まる「古本市」というのがあります。よければ皆さんもお越しください。)
 現在、「遠い海」(文春文庫)、「昨日と明日の間」(角川文庫)、「ある落日」(角川文庫)、「城砦」(角川文庫)、「あすなろ物語他一編」(旺文社文庫)、「崖(下)」(文春文庫)などが我が家に2冊存在します。もし欲しい方がおられるようでしたら、お譲りいたしますので、メールでも戴ければと思います。
 

[991] 『黒い蝶』 投稿者:洪作 投稿日:2003/05/17(Sat) 01:48
>座禅草さん

はじめまして、洪作です。
『黒い蝶』、ちょうど今読んでます!
これはずっと本棚にはあったのですが、
先日、読んでないことに気が付いて(笑)
ほんの数日前から読み出したところなのです。
そう、出てきました、「ムラビヨフ」。
・・・今後がますます楽しみです。

>ヘディンさん、ばりばり蟹座さん

同感ですね。
最初のうちは古本屋で何冊か見かけましたが、
いまはもう、見つけられないことに慣れましたね。
京都の古本市・・・大阪から近いから行ってみようかな。
ブックオフも定期的に行ってみると、思わぬ掘り出し物がありますよ。
この前、近所のブックオフにぶらりと入ったら、
集英社文庫の「きれい寂び」がありました。

[992] ヤスシストって 投稿者:スモールパイン 投稿日:2003/05/18(Sun) 21:33
旅好きの方が多いですね。皆さん本当にフットワークが軽い!テントで野宿なんて凄いな。私は旅となると大仰に構えてしまってダメですね、実は密かに「ブラリ一人旅」に憬れていたりします。

恋愛小説が話題になっていますね。実は以前「白い牙」購入したのですが読まずに人に貸してしまいました、早く取り返して読まないと(笑)。というわけで角川文庫の短編集「愛」を読みました。戦後の夫婦の情愛などを描いた小作3つです。靖さんはもしかしたら夫婦物を描かせたら天下一じゃないのかな、なんて思いました。

[993] 城砦 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/19(Mon) 13:58
>ヘディンさん
同じ作品を二冊、僕も一緒です(笑)
リストは作っているのですが、持ち歩いてないときに限って持っているかいないか分からない作品を見つけてしまい、結局は買って、家に帰ったら持ってたりして。
ヘディンさんのリストを見たところ、『城砦』は持っていないので、譲っていただけると嬉しいです。
落ち着いたらメールを出しますので、よろしくお願いします!

>洪作さん
ブックオフ、侮れないですよね。
僕も以前はお世話になっていました。
最近は、さっぱりですが。
京都の古本市、行きたいなぁ。

>スモールパインさん
いやいや、スモールパインさんも『夏草冬濤』一人旅をされていたではありませんか。
僕も三島〜沼津を巡ったときは、スモールパインさんの旅日記が大変役に立ちましたよ。
さて、次に舞台を巡る作品は何でしょうか?


[994] 古本市 投稿者:ヘディン 投稿日:2003/05/20(Tue) 08:56
>洪作さん,ばりばり蟹座さん

古本市の案内は,「京都府古書籍商業協同組合」のホームページに掲載されています。

第21回春の古書大即売会
 平成15年5月1日(木)〜5日(月)
 場所:京都市勧業館

 これは先日終了しました。私は最終日に行ったので,1冊しか見つかりませんでした。初日と最終日とでは品揃えが全く違うらしく,初日に行くのがよいと聞きました。

第16回下鴨納涼古本まつり
 平成15年8月11日(月)〜16日(土)
 場所:下鴨神社

第27回 秋の古本まつり
 平成15年10月30日(木)〜11月3日(月)
 場所:百万遍 知恩寺(京大北門前)

以上が今年度の日程です。ご都合があえば,是非いらしてください。

>ばりばり蟹座さん
了解しました。「城砦」取っておきます。本というものは,書棚に眠っているよりは一人でも多くの人に読んでもらえる方がいいですよね。もらっていただける人がいるのはとても嬉しいです。またいつでもいいので,メールでやり取りさせてもらえたらと思っています。

[995] 白い 投稿者:座禅草 投稿日:2003/05/20(Tue) 16:23
「・・南方から大陸にかけての所謂激戦地というもの・・・あそこには激戦地と言われるような騒々しいものは何もなかった・・戦闘の行われている間中ただ絶えず硫酸の霧のようなものが自分に降り注ぎ、自分の肉体や精神を爛れさせていたと思う。そんな暗い冷たいものが自分を取り巻いて吹き荒んで・・どこからともなく自分を腐食させていく細かい硫酸の霧の降っている時間の中で、常に自分は絶対に一人だったと思うのである。あそこには何があったというのだ・・」
〈主人公沙夷子の恋人の心の呟き〉
この箇所でいつも私は涙です。だって、彼に必要なのは戦争の心傷を癒す専門のカウンセラーのはずで、水晶のように固く鋭い少女ではなかったはず・・本当にその後二人はどんな人生を過ごしたのかな・・・洪作さん、YAKKOさん、ヘデインさん、どう思われますか?

[996] 訂正「黒い蝶」 投稿者:座禅草 投稿日:2003/05/21(Wed) 18:34
987番で「黒い蝶」の美少女の死因は病気でした。覚え間違いすみません。「お薦め」だけしてしまったので、気になり大急ぎ、久しぶりに読み返し。・・・タイヘン、オモシロカッタ、デス。
 でも今回は「面白ければ良いのか」という疑問にもぶつかった。
こんな感想は、こちらが年を取って分別臭い読者になったせい?
 大国米ソに気兼ねの日本外交事情がよく出ているが、今日の会話と全く同じ。「拉致」の言葉さえもあって、笑ってしまった。「ソ連」が「北」に変わっただけ。   小説導入部分のおかしさは抜群です。
読み終わってみると、全ての事件と登場人物の狂乱が、最後の美少女の呟き1点に吸い込まれて、瞬間に作品の印象はがらりと変わってくる。
さあ、つぎは「暗い平原」でしようか・・まだ読んでいないので

[997] 昔、先生にサインしてもらった 投稿者:ty 投稿日:2003/05/21(Wed) 23:41
昭和47年9月、東京池袋西武百貨店の井上靖文学展「白の風景」で
「白の風景」本に先生にサインしてもらいました。


[998] 無題 投稿者:洪作 投稿日:2003/05/23(Fri) 02:13
>ヘディンさん
 古本市のご案内、ありがとうございました。
 また、時間のあるときに行ってみたいと思います。

>スモールパインさん
 「愛」は、よく読み返します。
 確かに、夫婦間の感情の機微が見事に描かれていますよね。

>tyさん
 なんと羨ましい・・・。
 
 以前古本屋でサイン入りの全集(詳細は失念)を見つけましたが、
 20000円・・・おいそれとは手が出ませんでした。
 この冬、たまたま遭遇した池袋サンシャインの古本市では
 原稿と葉書が展示してあって、くいいるように見たものです。
 NHKでは、初めて動く井上靖(笑)を見て感動しました。
 私がファンになった時には、もう晩年でしたから・・・。
 訃報を聞いたときの衝撃は今でも思い起こすことができます。
 

[999] 先生にサインをもらったときのこと 投稿者:ty 投稿日:2003/05/23(Fri) 22:13
tyです。
井上靖文学展「白の風景」で先生にサインしてもらった時のことを
思い出しましたので書きます。

昭和47年9月に開催された、東京池袋西武百貨店の井上靖文学展
「白の風景」の初日の午前中だったとおもいます。先生が関係者
何人かと会場に来ました。ちょっと会場を見て、一段落したところで、
ぼくの隣にいた人が、先生にサインしてくださいと本を差し出しました。
先生は、書くもの持ってないといって、誰か万年筆持ってませんかと
聞きました。ぼくは万年筆持っていたので、ぼく持ってますといって
万年筆貸しました。先生は、階段に直に座ってサインしました。
そこで、ぼくも持っていた「白の風景」にサインしてもらいました。
3〜4人の人がそのときサインしてもらったと思います。
万年筆は、パイロットのショートと言う伸び縮みする、当時
はやっていたものです。
ぼくは、この万年筆のキャップのステンレス
部分を売る仕事をしていました。
懐かしい思い出です。



[1000] ドライアイ 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/24(Sat) 02:31
まぶたが腫れて、眼科に行ったら、ドライアイだと言われてしまいました。
これからは、こまめに瞬きして改善を目指します!
もし井上靖の文庫を持って、やたらと瞬きしている人間がいたら、きっと僕です(笑)

>ヘディンさん
古本市の情報、ありがとうございました!
8月の『下鴨納涼古本まつり』なら行けるかも知れません。
初日が狙い目ですね。

>座禅草さん
昔と変わらぬ日本外交事情とは……。
井上靖の作品でもいわゆる現代小説では、さすがに金銭価値や交通事情では時代を感じますが、物語時代は今になって読んでも、時代を感じさせないものが多いですよね。
時代を今に変えても、違和感がないぐらい。
『四角な船』や『夜の声』の社会情勢もそうですが、政治なんかも、今と昔であんまり変わってないのかも知れませんね。

>tyさん
直接ご本人からサインをもらったなんて、羨ましい!
今ですと、サイン会自体が文学展のイベントとしてあって、本を買って並んだ人に…、といった感じですが、たまたま会場を訪れて階段に座ってサインをしている井上靖を思うと、なんだか微笑ましいです。
しかし47年というと僕が生まれる前か……。
懐かしい思い出と貴重なサイン、大事になさってくださいね!


[1001] 井上靖の思い出 投稿者:ty 投稿日:2003/05/24(Sat) 15:52
tyです
最近、図書館から「父・井上靖の一期一会」黒田佳子著と言う本を
借りて読みました。著者は、先生の二女。
ぼくは、佳子さんと、同じ大学の同級生でしたが、ぼくは
法学部、彼女は文学部日本文学科でした。
ぼくは高校のときから、先生の作品が好きで読んでいました。
先生の娘さんが、日本文学科にいることは知っていましたが
とうとう、卒業までどの人かわかりませんでした。
今思うと、せめて顔ぐらい、見ておきたかった、できれば
先生のこと聞きたかったと残念に思います。
当時、日本文学科には、福田 宏年という先生がいて
井上靖の研究していたので、それで日本文学科に入ったと言う
ことを聞いたことがあります。
福田 宏年氏は、昭和47年9月に「井上 靖の世界」と言う本を
書いています。
昭和48年に父と静岡県長泉町スルガ平の「井上靖文学館」に行きました。
誰も観覧者がいなくて、女性の事務局の方(名前を忘れました)が
お茶を出してくれたのを覚えています。
10年間くらい「井上 靖・芹沢 光治良 文学友の会」に入ってました。
芹沢 光治良のかたがたはとても熱心で、研究会会報を定期的に
出していました。

[1002] 友の会 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/26(Mon) 22:34
>tyさん
なんと、サインだけではなく、そんな経歴まで。
当時はやはり、「いつかは…」と思いつつも時間が過ぎていってしまったのでしょうか。
けれど、もしかして、いつか井上靖関連のイベントか何かで黒田佳子さんと会われたりするようなこともあるかも知れませんね。

福田宏年さんといえば、文庫本を読んでいると、よく解説を書かれているので名前だけは知っていました。
しかし、そんなエピソードがあったとは知りませんでした。
貴重なお話が聞けて、嬉しいです。

友の会の会報は健在ですよ。
僕は友の会には入っていないのですが、たまに文学館に行くと、ちゃっかり会報はもらってきてたりします(笑)

[1003] 『蒼い狼』映画に 投稿者:三毛猫 投稿日:2003/05/30(Fri) 11:13
昨晩のニュースで知りました。モンゴルと日本の合作で、来年から製作に入り18年とかの上映で、騎馬のモンゴル軍には5000人のエキストラを使う予定といいます。チンギス・ハンを描くのになぜ井上靖の『蒼い狼』かということでは、モンゴルの方々がおっしゃるに、「征服者としての物語が多い中、蒼い狼は、征服者だけどハンの人間性などが多く描かれているので・・」ということでした。ニュース中「井上靖さんの」という言葉が多く流れてきて、とてもうれしかった。それに蒼い狼は大好きな作品ですし。
ばりばり蟹座さんも、作品紹介で、登場人物などかなり詳しくコメントされていますよね。

座禅草さん、
『黒い蝶』古本で買ってあったのですが読んでなかったのです。
恋愛小説などを旺盛にかかれていた頃の作品だと思っていましたが、初期のものだったんですね。恋愛小説でもなかった。読んでいる間中、ソ連の音楽家は日本にはやって来ないのだろうと、そのような結末を踏んで読んでいたのですが
やってきましたね。そのことにとても感動し、そこに先生の若さを感じたような気もするのです。そして亡くなった娘の魂が呼び寄せたことを読者として忘れないで読んでいたはずなのに、ストーリーの面白さに夢中になっていた私に、あの娘を忘れてはいけない、とガツンと言われたようでした。わたしにとって目新しい先生の作品でした。いい小説でした。オススメありがとうございました。

tyさん、そのようにサインしていただいたなんてとてもいい思い出ですね。福田さんお話など興味深く読ませていただきました。またお聞かせください。

[1004] なんと! 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2003/05/30(Fri) 19:51
>三毛猫さん
映画化ですか!
最近は新聞も読まないしテレビも見ないしで、三毛猫さんの書き込みを見て初めて知りました。

いやはや、井上靖の作品が映画化されることは、この先無いんじゃないかと思っていたので、嬉しい限りです。
原作に井上靖を選ぶとは、モンゴルの方々も分かってらっしゃる(笑)

それにしても、壮大なスケールですね。
これなら無理に短くされることも無いでしょうし、じっくり楽しめそう。
僕もこの作品は好きなので、今から待ち遠しいです♪

[1005] 素敵な思い出ですね! 投稿者:洪作 投稿日:2003/05/30(Fri) 23:29
>tyさん
 大変興味深くお話うかがわせてもらいました。
 福田宏年氏も、我々にとってはお馴染みですよね(笑)。
 福田氏の講義というのも、また心惹かれますね。

>三毛猫さん
 はじめまして、洪作です。
 『蒼き狼』映画化ですか!初耳でした。
 ばりばり蟹座さんと全く同感で、これから先井上靖の
 作品が映画化されることはないと思っていただけに吉報ですね。

>ばりばり蟹座さん
 ドライアイですか・・・おだいじに!

 

[1006] ども 投稿者:T 投稿日:2003/05/31(Sat) 23:01
好きな作家のHPを作ってしまえるテクが羨ましい。
様々な作家の個人サイトってけっこうあるんですよね。
調べものにも便利です。
井上靖は聡明さが漂っていて文学史に残りうる作品を
数多く残した人。
色々読んで行きたいと思っています。

[1007] 酔っ払い 投稿者:湖の子 投稿日:2003/05/31(Sat) 23:58
どもっす。こんばんはっす。
三毛猫さま、「蒼き狼」映画化ですか!難しいでしょうが、ぜひともいい作品にして欲しいですね。ハンの孤独な姿。期待しております。

ばりばり蟹座さま、新聞をご覧にならないとのこと、新聞を書いている者としては聞き捨てならぬ?事でございます。とはいえ、それは時代の流れ、個人の責任ではございませんね。記者も読者を意識することはありません。ただ現実に直面し、それを知りえた範囲で記述する。それが毎日、掲載され、刷り上ったものを確認する。全く孤独なものであります。