掲示板ログ 2002年12月


[862] 井上先生の『あした来る人』執筆秘話 投稿者:伊豆 投稿日:2002/12/01(Sun) 00:28
お久しぶりです。
『水野晴郎と銀幕の花々』という水野さんの日本の戦前や戦後の名女優達のインタビュー集の本を読んでいて、月丘夢路さんが井上先生の『あした来る人』執筆のこんな秘話を披露して下さっています。


<井上先生原作の映画『昨日と明日の間』の話になって>
(水野さん)「女性の自覚が世の中で話題になり始めた頃ですよね。」
(月丘さん)「私はその頃から(役の上で)少しよろめきだしたといい
       ますか(笑)、よろめき奥様役が多くなって、この時も
       進藤英太郎さん(彩田周平役)の妻でありながら
       (彩田萄子役)、鶴田浩二さん(白戸魅太郎役)を
       想ったりして」
(水野さん)「日活に入られてからの第1作は『あした来る人』ですか?」
(月丘さん)「そうです。(中略)これも井上靖先生の原作です。そしたら
       当時、井上先生が話して下さったんですけど『書いてるうち
       に、また月丘さんみたいな人が出てきちゃったの』(笑)。
       (終戦から)世の中がちょっと落ち着きかかって遊びの精神
       が旺盛になってくると‘よろめく’ということはもう必然的
       なことになってくるんですね。住む所がなかったり、食べる
       ものがなかったらそんな気にはなれませんものね。
       世の中が落ち着いた証拠かもしれませんけど」
(水野さん)「井上さんのイメージの中に月丘さんが出てくる。確かに
       ぴったりでしたもんね(笑)。いえ、よろめきがぴったり
       というんじゃなくて(笑)、雰囲気がぴったり。」
 
      
   ※よろめき→今でいう「不倫」。ちなみに三島由紀夫原作の
    「美徳のよろめき」が書かれたのはこのすぐ後。これも映画化
    (1957年)されましたがヒロイン役を演じたのは
    月丘さんです(笑)。

   ※映画『昨日と明日の間』が封切られたのは1954年(昭和29年)
    6月15日。『あした来る人』の新聞連載開始は同年1954年
    (昭和29年)3月からです。

[863] ↓すみません。 投稿者:伊豆 投稿日:2002/12/01(Sun) 00:31
すごい読みにくい改行になってしまってすみません。
なんとか解読していただければ、と思います。
本当にすみません!

[864] 師走 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2002/12/03(Tue) 00:40
最近は、暖かいと思ったら次の日には寒くなったり、また暖かくなったりと、油断していると風邪でもひいてしまいそうな日々が続いてますが、みなさんお元気ですか?
いよいよ、今年も残すところ一ヶ月、なんだかはやいものですね。

>yakkoさん
万葉食は、基本的には日曜日の昼限定ですが、他の日でも予約をすれば食べられるそうです。
浜松にお立ち寄りの際は、ぜひ食してみたくださいね。
勿論、お供しますよ!財布不持参で(笑)

>黒砂さん
下巻だけしかないとは、やられましたね!
早く『氷壁(上)』が帰ってくるといいですね。
『遠い海』読んでいただけましたか♪
この作品を読んで“遠い海”の会話を読んだ時は「あぁ、これだ!」と思いました。
しかし、この“遠い海”に共感しても、人によって感じ方や捉え方が違ったりするんですが、それはみんなが持っている“遠い海”が、人によって違うからなのでしょうね。
なかなか面白いです。

>伊豆さん
お久し振りです!
『明あした来る人』ですが、時間が出来たらゆっくり見ようとかおもってて、実はまだ見ていません…。
もう少しして冬休みになれば、見ることが出来そうです。
しかし、月丘夢路さんのイメージがあったとは知りませんでした。
『昨日と明日の間』はまだ読んでいないのですが、またNHKで放送してくれないかな。
改行、直しておきましたのでご安心くださいな♪

[865] 冷たい雨の日 投稿者:yakko 投稿日:2002/12/07(Sat) 22:32
 さすがに、師走となって寒くなりましたね。しかもせっかくの土曜日だというのに、こんな冷たい雨の日だなんて・・・

 ころすけさま。「夜の声」の解説ありがとうございました。私なんかが頭をひねっているのと違って、見事な解説でした。「夜の声」は先生自らの解説を読んでもサラリとされていて、私の中で充分に咀嚼されないままでいたのです。ころすけさまの解説がスッと入り込み、今、もう一度読み返してみたい思いです。もう一度読んでも、頭をひねっているのかもしれないけど。現代に向けるメッセージは、万葉集の直な思いだから成し得たことなのでしょうか。今頃はころすけさま、万葉集でも読みふけっているのかしら。

 黒砂さま。「上巻」は図書館できちんと借りられましたでしょうか。ちょっと微笑させていただきました。そうですか、やっぱり卒論は井上先生だったのですね。その頃は時代物中心だったのですか?もしや「おろしあ国・・・」だったりして。私は三部作ばかり読んでいて、特に時代物はあまり読んでいませんでしたので、2002年は時代物を中心に読む計画をしていました。計画は、計画という結果だったみたいですけど。

 伊豆さま。また貴重な資料をありがとうございます。「よろめく」が多数出てきて本当に流行語だったのね、と一人感心してました。(すいません卒論、三島です)
なかなか「猟銃」が借りられなくて、宿題を済ませていない気分です。でもあの作品がどう映画化されたのか、すごく気になります。そして「あした来る人」も録画が砂の嵐と化してしまった私は、朝ドラの「まんてん」で三橋さんを見るたびに苦い思いに包まれています。

 管理人さま。ちゃんと、万葉食にはお財布持参で案内してくださいよね。と、そろそろビデオのおねだりをもくろんでいたのですが、冬休み以降におねだりします。ところで、昨年「星と祭」を片手に湖北に行ったのがもう一年、と思うと早いですね。あれから先生の作品を中心に今年は読んで来ましたが、作品の数がとにかく多く、とうとう読破とまではいきませんでした。またこれからもコツコツと読んでいきます。カウントも29000台に入って、ますます隆盛。がんばってください!!

個人的なことですが、初めて北海道に行ってきました。フライトの経路に旭川上空がありまして、先生がおかあさまに連れられて眠りかけながら歩いたという情景を思うともなしに思っていました。一度は旭川の記念館にも行ってみたいです。どなたか行かれた方いますか?

[866] 冬の星空 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2002/12/13(Fri) 01:15
週の初めに急に寒くなった時は、また暖かくなるだろうとか思っていたんですが、そんな気配もなく寒い日々が続いていますが、みなさんお元気ですか?
風邪など引かないように、体には気を付けでくださいね!

>yakkoさん
やっぱり、財布持参ですか(笑)
ビデオはいつでもいいですよ、見たくなったら仰って下さいね。
今年は、随分と井上作品を読まれたようですね♪

僕は、う〜ん、あんまり読んでないですね…。
けど、短編集を中心に読んできたので、作品数はそこそこ多いかも。
カウンタが廻ってみなさんが訪れてくれるのは嬉しいですが、あんまり更新出来ていないので申し訳ないような気も…。
頑張らなくちゃいけませんね。

先程、ちょっと外に出てきたんですが、上を見てびっくり。
あまりにも星空が綺麗で、驚いてしまいました。
基本的に、どの季節の星空も好きなんですが、やはり綺麗さでは冬が一番ですね。

[867] 来年は? 投稿者:yakko 投稿日:2002/12/20(Fri) 00:37
ごぶさたしてます。師走というので、一応わたしも走っていまして、なかなか伺えなくて申し訳ありません。
 管理人さま。今年は短編三昧だったのですね。私は年のはじめは歴史もの三昧の予定だったのですが、結局は予定通りには行かずに「読みたい」ものを読む一年でした。
 自分なりにつたなく読んで、ここでみなさんに改めて教えられる一年でした。来年は何を中心に読んでいきましょう。まだまだ歴史ものに未練もありますが、今、とっても紀行文が気になっています。

 東京は、星々のきらめきも今ひとつです。でもオリオンのかすかに見える星雲に、やはり冬の訪れを感じて見入ってしまいますね。年内の仕事も明日で終わり。私もこれからゆっくり星を見ます。

[868] 追伸 投稿者:yakko 投稿日:2002/12/21(Sat) 00:01
 昨夜、言い忘れたことがありました。
 そういえば、先日大阪の国立文楽劇場に参りまして、しっかり「天平の甍」のポスターを見つけてきました。そういえば、年が明けたら2月に公演ですね。大阪近辺のみなさん、いかが?

[869] いろいろと。 投稿者:三毛猫 投稿日:2002/12/21(Sat) 10:26
バリバリ蟹座さま、このページで今年も一年楽しくさせていただきました。月明かりの中を犬の散歩に行くのですが、きれいな星が瞬いていると、こちらのページが思われて、ひとり微笑んでしまいます。

>伊豆さん、あした来る人執筆秘話、興味津々で読みました。私が結婚した頃から世の中は、誰はばかること無い本格的な不倫ブーム(^^)。でも井上先生の恋愛ものを何冊か読んでいたせいか、キャーキャー騒いでいるようなのは、不倫じゃないぞ!他の男性によろめくこともできずにいる小心者なのに、妙に美しき不倫とは、、、なんて一人で意識していた頃もありました。「あした来る人」当時どんなにか女性達のハートをくすぐりときめかせたかと思うと、井上靖というひとのすごさをまじまじと感じます。とてつもなく新しい感覚があの映画、原作にはありますものね。丁度私の母たちの時代です。私から見て一世代昔なのに、銀幕のスターなんて言葉があったようですが、出てくる方々は、抑えた銀の美しさとはつらつさで、まさにいぶし銀のようでした。
「紅花」を見つけましたので、久しぶりに先生の恋愛世界に浸ろうと思います。

>黒砂さん、お礼言うの遅くなっちゃいました。読ん太さんのページ訪れてくれて、ありがとうございました。彼女は今回の休暇用に「崖」を用意されたとのことです。感想が楽しみです。「氷壁」上、ありましたか。私も時おりやるのですよ、下だけ借りるの、、なんちゅうかな、悲しくなるであります。(^^)

>yakkoさん、もう休暇に突入ですね。いいなあ。
今年も楽しく掲示板拝見させてもらいました。暮れが来るとyakkoさんの去年の琵琶湖観音旅行を我がことのように思い出します。(^^)
図書館で借りて、「グッドバイ、マイ・ゴットファーザー」井上卓也著を読みました。
家庭での先生のご様子に、想像以上のギャップがありまして、井上靖、大物や!というところです。
読みたいもの、手に入るものしか読まなかった一年でありました。だから来年の誓いはたてないことにします。

みなさま、良いお年を。





[870] お先に♪ 投稿者:yakko 投稿日:2002/12/22(Sun) 22:35
三毛猫さま、お久しぶりです。「あした来る人」で盛り上がっていらしたようですね。なにか楽しそう。お茶しながら「あした来る人」談義をしたいものです。

昨年は、そう観音さまを参りに年の瀬の琵琶湖畔に行ったものでした。私も、なんとなくそのイメージが強くて、滋賀の観音さま=年の瀬なのですよね。井上ファンなら=観月とでもならないといけないのでしょうが。ところで、私のまわりの友人たちの間では、滋賀ブームなんですよ。琵琶湖のまわりをゆっくり巡って、おいしいものを食べるのがいいらしいです。「たねや」もありますしね。三毛猫さまも是非、「星と祭」を携えて滋賀に行ってみてください。桜の季節もおすすめですよ。

と、みなさまお先に休暇をいただきまして恒例の年末旅行に明日から出かけてきます。では、みなさま来年もよろしく♪

[871] 短篇三昧 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2002/12/26(Thu) 00:25
このところ、一時期かなり冷えた時より、また少しだけ暖かくなりましたね。
それでもじゅうぶんに寒いですが…。

短篇三昧と言うほどには読めませんでした。
しかも、昔より文章を読むのが遅くなったような。
じっくり読むようになったということでしょうか。

>yakkoさん
年末旅行ですか、いいですね♪
今頃、どこの土地で楽しんでおられるのでしょうか?
やっぱり、お酒の美味しいところかな(笑)

>三毛猫さん
お久し振りです♪
こちらこそ、今年もお世話になりましたて、多謝です!
今夜も、三毛猫さんの見上げる星空が綺麗でありますように!