掲示板ログ 2002年4月


[630] 現代小説 投稿者:黒砂 真墨 投稿日:2002/04/02(Tue) 01:16
 お久しぶりです。
 最近、「星と祭り」を読みました。現代小説はあまり読んでなかったのですが、一つチャレンジ。
 観音様拝みにいきたくなりますね。
 しかしそれよりも印象に残ったのはエベレスト月見。絶対真似はできませんが、贅沢で雄大。一歩一歩自然に触れつつ登っていく様に、井上文学の大きさを感じます。
 どちらも、根っこでつながっているものなのでしょうが。
 次は「氷壁」を読みたいです。ほかにおすすめの現代小説があれば(たくさんあるでしょうが)教えてください。

[631] おすすめ 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2002/04/03(Wed) 18:31
黒砂さん、おひさしぶりです♪
『星と祭』を読むと、観音様を見に行きたくなってしまいますよね。
ぜひ、観音様と琵琶湖を見に滋賀県にお越し下さいね!
なんて、滋賀県の回し者じゃないですけど(笑)

僕のお薦めの現代小説は、『遠い海』『流砂』『崖』などでしょうか。
先が気になって、寝られないかも知れませんよ(笑)

[632] 嬉しいです! 投稿者:AI 投稿日:2002/04/06(Sat) 10:44
はじめまして、AIです。
嬉しいなァ、井上氏のサイトを見つけることができて。
私もかの人の端麗な文章に酔いしれ酔いしれ、すっかり魅了されてしまった者の一人です。

不思議なことに、心が成熟するにつれ(?)彼のいぶし銀のような文章に味わいを見出せるようになってきました。
今は『遠い海』読み始めて、まだ『その人の名は言えない』程には、文章に閃きを感じれてはいないけれど、彼が今後どのように書き進めていったのか、大変楽しみです。これは、ばりばり蟹座さんのお気に入りでもあるんですよね。読み終わる前だから、まだ作品一覧を見せていただいてないのですが、読み終わったら、ばりばり蟹座さんがどうしてこの作品が好きなのか、聞かせてもらえると嬉しいな。

では。

[633] 遠い海 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2002/04/09(Tue) 15:54
AIさん、初めまして!
『遠い海』はどうでしたか?
どうして好きなのか。
先ず、登場人物の個性とか、会話のやりとりとか、そういう部分はもちろん好きです。
けれど、他の作品と比べて『遠い海』を一番好きな理由は、上に上げた理由以上に、共感できる作品だからというのが、一番の理由かも知れません。
「そこだけが青く澄んでいる」…まぁ、そんな感じです(笑)

それでは、これからもよろしくお願いしますね♪

[634] そうですよね 投稿者:AI 投稿日:2002/04/11(Thu) 20:39
こんにちは。
『遠い海』読み終えました。私、ずっと、井上さんって心に「憧れ」を抱いていた人だったのかな・・と思っていたのですが、この作品を読んで、あぁ、これなんだ、と思いました。彼の作品には随所にこの「遠い海」的な何かが出てくるんですよね。なんだか切ない心を持っている人だな・・と思いました。
 ・・と、いうことはばりばり蟹座さんもある種の切なさを抱いているのかな?
 今は『月光』を読んでいます。小説らしい小説なので、書き出しからすんなりとしていて、好きになれそうな作品です。
 

[635] 切なさ 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2002/04/11(Thu) 22:02
“遠い海”は持っていますが、切なさはどうかな?
この“遠い海”も分かってくれる人と、分かってもらえない人がいるんですよね。
分かってくれる人は、やはり心に“遠い海”があるのでしょうか?

春休みには短篇を幾つか読めたのですが、いつの間にか研究生活が始まってしまいました。
空いた時間を見付けて、ぽつぽつ読んでいきたいですね。


[636] 再び『遠い海』 投稿者:AI 投稿日:2002/04/13(Sat) 10:45
そっかぁ。。
私の「遠い海」には切なさがあるんですよね。だから「切ない」と表現したけれど、人にはそれぞれの「遠い海」のありかたがありますものね。
きっと、まだ私の中では「遠い海」を「遠い」ままにしておきたくないというのがあるから、切なさがともなわれてくるのかもしれませんね。時とともにその「遠い海」の様相は変わってくるのでしょう。

それにしても、井上さんはほんとーにっ、男性の描写がうまいですよねぇ。もう生き生きしてますもの。あれはほんとスゴイ・・。

[637] ごぶさたしてまーす 投稿者:yakko 投稿日:2002/04/13(Sat) 20:06
やっと、年度末の仕事が終わりまして、久しぶりに来ました。ん?誰?と言わないで下さいね。なかなかインターネットも接続する暇もなく、まとめて掲示板読ませていただき、更新されたともあって、あちこち覗かせてもらいました。

管理人さま、着々とこのページを充実させてますね。今までも資料探しで活用させていただいてましたが、今後、益々井上先生の調べもので利用させてもらいます。うーん、大学生だったらここのページ参考にして論文書くのに。
あっ、遅くなりましたが全集の別巻入手おめでとうございます。ほくそ笑んでいる姿が目に浮かぶ様です。

仕事も終わり、解禁気分全開で神田に行って来ました。欲しかった「姥捨」が初版であったのですが、状態が余りよくなかったのと値段の折り合いがつかないのとで断念。探している「風と雲と砦」はどこに行ってもないですね。今日も見つけられなかったです。それと文学書ではないけど井上先生の書かれた「古寺巡礼」っぽい大きな古寺の解説本も出て来てくれません。・・・
今日の収穫は昭和50年の「国文学」で井上先生の特集をやっていたものです。詩について語る井上先生の対談もあり、なかなか楽しそうですよ。

「天平の甍」は無事チケットをゲットしました。改めて「天平の甍」も読み返しましたが、どう舞台になるか楽しみですね。まさか原作の通りの舞台は作れないだろうから、思い切り演出で原作から離している予想がします。さて、どうだったかはいつかリポートしますね。



[638] とても素敵なホームページですね 投稿者:春駒 投稿日:2002/04/13(Sat) 22:31
井上靖の作品がとてもだい好きで、検索していてここへきました。
著作の一覧を見て、こんなにもたくさんあるとは知りませんでした。
おどろきとともに、ここまで詳しくお調べになった管理人さんに
頭が下がります。

千利休のことについて書かれた本があると聞いたことがあったので
それを探していました。
『本覚坊遺文』という本ですよね。さっそく買って読んでみたいと思います。



[639] 私も読まないと 投稿者:yakko 投稿日:2002/04/14(Sun) 22:31
春駒さん、はじめまして。本当に、井上先生の著作は多いですよね。一生楽しめそう。読みきれるかな。
「本覚坊遺文」を手に入れたのはいいけど、まだ読んでいないので、早く読まないと。三毛猫さまは一気読みしたんでしたっけ?
ところで、春駒さんは岐阜の方ですか?そういう名前の踊りがあったと思ったんですけど、それとは関係なかったりして。

[640] それぞれの遠い海 投稿者:ばりばり蟹座 投稿日:2002/04/15(Mon) 21:18
>AIさん
なるほど、みんなが、それぞれに違う遠い海を持っているのかも知れませんね。
僕の遠い海はもう、風景のようになっています。
なんだかもう、随分と遠くへ行ってしまった気がしますね。

>yakkoさん
お久し振りです!
もちろん覚えていますよ!
年度末のお仕事は大変だと聞きます、本当にお疲れ様でした。
ボーナスが出たら、全集の残りを買って下さいね♪
というのは冗談ですが、この別巻はかなり嬉しかったです。
机の上に飾って、いつも視界にはいるようにしているぐらいです(笑)
yakkoさんは、着々と集めていますね〜。うーん、羨ましい!
そして、『天平の甍』ゲット、おめでとうございます!
レポート、楽しみにしていますね。

>春駒さん
はじめまして!
調べたのは、僕一人の力ではなくて、皆様の協力あってです。
井上靖のファンの皆さんに助けられてのページ作り、嬉しい限りです。
このサイトがお役に立てたようで、良かったです。
これからも、よろしくお願いしますね!

[641] 忘れられなくてよかった 投稿者:yakko 投稿日:2002/04/17(Wed) 22:06
購入した「国文学」なかなか、なかなかいいですよ。井上先生の作家としての自負も随所に見受けられるし、私のようにこれから「本覚坊遺文」を読む人間には、たまたま書かれる前の雑誌であるため、余計に期待が育って行きます。

関係ないようで、大好きだった「更級日記」を読み終わりました。死ぬ程暗唱したので、愛着はすごいんですが、この年で読むと受け取り方も違って、改めて腰抜かしそうな下りもあって、友人達に勧めました。井上先生が現代語訳で書いていらっしゃるんですよね。先生訳の「更級日記」が読みたいです。確か学研から出ていたから読んでみます。先生の訳された平安日記なんて、とっても興味津々。情景なんてとてもきれいそうですよね。

先生の文章のきれいさに心惹かれている私として、いつも思い起こされるのは、井上先生のきれいさと三島先生の文章のきれいさはきっと、ベクトルの向きが違うんですよね。

と、唐突だったけど、実は私の小説の開拓者は三島先生だったんです。十代の頃は、三島先生にとっぷり浸かって、いまも影響はあります。いろいろ書物を読むと、井上先生は三島先生のことは駄目だったみたいですね。・・・きっと、全然違うでしょう。どちらも美しさはあるけれど、三島先生はきらびやかな比喩が多く、井上先生は情景の美しさ。透明さがあると私は言いたいんですけど。

うまく言えないのが歯がゆいんですけど、三島先生が井上先生にラブコールを送り、井上先生も三島先生の死去のニュースにテレビをすぐ切ったか、変えたという逸話も何か読み落とせないものを感じます。

両極すぎるけど、二人の美学について少し考えてみたい気もします。考えた結果、やっぱり違うとしか言えなかったりして。

管理人さま、今度「琵琶の長寿」飲みに行って来ますね。

[642] 無題 投稿者:ころすけ 投稿日:2002/04/18(Thu) 06:46
最近井上作品の、晩年のもの(星と祭、本覚坊遺文)読みました。作品の根本で扱っているテーマに共通点(読んでない人のために言いません)があって、このころの井上先生の中で大きなテーマであったんだなあと思いました。特に本覚坊、、は一字一句深い意味を含んでいるので、これから何回も読み返してみたいと思います。
yakkoさん、三島由紀夫ですか。僕は金閣寺を途中で断念して以来敬遠していましたが、言われてみれば同時代といえるしお二人もそれぞれに思うところがあったんでしょうね。三島といえばむしろ海外で人気あるんですよね。イギリス人の三島ファンになぜ好きか聞いたら「彼は本当のサムライであったから」という深いお答えをいただきました。僕はつきなみですけど村上春樹、安岡章太郎,トールキエンあたりでしょうか。(幸田文さんの「木」も憂愁平野を読んだ人にお勧めです。)本覚を読んで戦国無頼を読んでみようかと思ってます。

[643] 一生楽しめそう! 投稿者:三毛猫 投稿日:2002/04/18(Thu) 17:52
yakkoさん、年度末のお疲れは癒えましたでしょうか?。
井上先生は小説のほかにもたくさん書かれていらっしゃるから、手にできれば一生は有に楽しめそうですね。すごいね〜。
「本覚坊遺文」は一辺挫折したんだけど二度目は一気に読めました。
すばらしい緊張感がありました。
「国文学」・・なかなか・なかなかいいんですね(^^)
井上先生ばかりは素顔を感じても、それが読むものに影響しないんですよね。なにからなにまでステキな御方だと思ってます。それでは本覚坊行ってみてください。
三島由紀夫さんに読書の洗礼を受けたのですか。三島由紀夫の魅力に取り付かれる方もたくさんいらっしゃいますね。私はいくつも読んで無いのですが素晴らしいものばかりでした。おっしゃるように井上先生とは向きが違うと感じます。

>ころすけさん
三島由紀夫は海外ではかなり名を知られていると聞きますね。
過激さはサムライのイメージなのでしょうか?今の日本人はサムライとはほど遠い人種になっていると思えるので、日本人を読み物からイメージするのであれば井上靖の小説からイメージしてもらった方が的を得るように思えますね。

ばりばり蟹座さんは「遠い海」がお気に入りだったんだ!
どんなのだったかな、と文庫を眺めてみても思い出さないのでちょっと読んでみました。なかなか鋭い出だしですね。わたしどうやら読んで無いようです。楽しみが増えました。


[644] 無題 投稿者:アーリー 投稿日:2002/04/18(Thu) 23:04
この頃「昨日と明日の間」と言う本を見つけて読みましたが、魁太郎という主人公のような男性になりたいものだと実感しました。多分女性には、嫌われるタイプでしょうけど、しかし自分の思いついた仕事を成功させるということ、これを忘れては行けないというのがを再確認しました。皆さんも将来の夢に向かって一生懸命がんばれ!

[645] 無題 投稿者:ころすけ 投稿日:2002/04/19(Fri) 03:46
三毛猫さん、本覚坊一気読みってすごいですね。僕はあの緊張感は一気には無理でした。井上先生の作品って英語版思ったよりありました。しろばんばとか読んでみようかと思ってます。(やっぱり日本語での表現美みたいなとこが分かりにくいんじゃないかと思うんですけど.)天城と沼津の微妙なニュアンスの違いとか。
アーリーさん、「夜の声」って文庫ではもう店頭にないみたいですね。今度中古を探してみようと思ってます。ところで司馬遼太郎なんかよんだことありますか?読んだことないけどどこかテーマ的に似たとこが(歴史系)ありそうだし、井上氏と対談もしてるし今度読んでみたいと思ってます。

[646] 頑張ります 投稿者:yakko 投稿日:2002/04/19(Fri) 03:47
って、アーリーさん、激励ありがとうございます。私だけへではないんでしょうけど、何か励まされた様でお礼を。
私は「花壇」の「烈風に舞い、狂うものを高く揚げねばならぬ」を今、座右の銘にしてます。うーん、本当にこれくらい、いろいろ打ち込まないと。

三毛猫さま。久しぶり!「本覚坊遺文」行きますよ。絶対、ちょこちょこ読むのではなくて、とっぷり浸かって読みたいので、近日中に読書の日を設けようかな。あっ、そう。今日考えたんですけど、井上先生と三島先生の文章の美の違い。違って当然なんですけど、違う根本的な理由は、井上先生が詩人であることではないですか。心の想いを透明に透明にして文章を書かれている気がするんです。だから、ベクトルの向きが違うのではないかと。勝手な論ですが。

ころすけさん、こんばんは。いろいろ読んでいらっしゃるんですね。私も「本覚坊遺文」読みますね。「戦国無頼」はお正月から計画していたのに、実はまだ読んでいないのです。今年は歴史小説を中心に読むというテーマがあったのに。蓋を開ければ、一冊も読んでいない・・・本当に一生楽しめそうな量。

[647] 無題 投稿者:アーリー 投稿日:2002/04/19(Fri) 19:37
こんばんは、ころすけくん僕は司馬遼太郎では「竜馬がゆく」「功名が辻」「義経」を読みましたよ。遠藤周作の本は読みましたか?なかなかおもしろいとおもいますよ。付属として三浦綾子の「細川ガラシャ夫人」というのも読んでみてわ!

[648] 無題 投稿者:ころすけ 投稿日:2002/04/20(Sat) 09:19
遠藤周作は「沈黙」と「深い河」はあるけれど、歴史もの(特に戦国時代)はまだちゃんと読んだことがないです。歴史というものにずっと苦手意識のようなものがあって、ずっと読まなかった(学生時代も地理をとってました)のですが、本覚坊と敦煌を読んでから、歴史作品の持つ浪漫のようなものに徐々に惹かれつつあります。これもこちらの掲示板のおかげです。また皆さんの意見を参考に、井上作品のまだ読んでないものや、新しい分野に出会えたら、と思ってます。

[649] タイムリー 投稿者:三毛猫 投稿日:2002/04/20(Sat) 12:20
ころすけさん、アーリーさん。
私は『敦煌』を読んでから歴史ものが本当におもしろいと思って読めるようになったんですよ。そのころから司馬遼太郎さんの戦国時代のものなども実におもしろいと楽しめました。
そして、今読んでいるのが『高山右近』加賀乙彦です。これが遠藤周作の『沈黙』のように戦国のキリシタン弾圧のお話です。まだ途中ですが
それに関連して、細川ガラシャ婦人のものも読んでみたいと思い始めていました。三浦綾子作品にあるのですね。
その前が遠藤作品では始めて読む戦国物『決戦の時』でした。
信仰のことはいっさい触れられずたんたんと進み、遠藤さんの戦国ものはこれ一冊でいいかな、と思ったんです。とても清潔な感じのする戦国ものでした。
という事で井上先生のおかげでこのようなものもかなり楽しんでおります。先生に感謝。

yakkoさん、
おっしゃるように先生が詩人である、というのが個人の表現の違いに大きく出てきているのでしょうね。影響しているというのでしょうかね。
勝手な論とおっしゃるけど、先生の作品に触れれば触れるほどにその思いは私も同じようです。それこそ本覚坊などではとことん透明度を高めた精神で向かわれたのだろうな・・なんて生意気なコメントしてしまいます。
それではまた。


[650] 読書の日 投稿者:yakko 投稿日:2002/04/20(Sat) 21:08
読みました!!「本覚坊遺文」今日は何もしないと心に決め、読むことだけに集中したんですけど、集中した甲斐がありました。

三毛猫さまは「透明度を高めた」と仰ってますけど、本当に美しい情景が描かれていました。その美しさも「茶の湯」の世界の何物でもない美しさなんですよね。先生は、そんなにお茶はやっていなかった筈。なのに、茶の湯の世界に沿った美しさを表せるなんて・・・

でも、茶の湯の美とかに限らなくても、無駄なところを削って削って、透明度の高い美しい作品でした。この美しい文章は、先生の作品の中でも屈指でしょう。これを映画化?って、監督も困らなかったのかな。

死の掛け軸に入っていった三人の下りなんかは、読んでいて震えが来ました。最後の二畳の茶室にたくさんの客人が入って来るところは、「星と祭」のラストの観音様達が立ち上がるところを思い出したりしました。構成的にこういう盛り上げ方、先生は好きなのでしょうか。

灯に自分の影が映るのを「大入道」と表現するのが気に入りましたね。それでも主旨が理解出来ないところも、ままありまして、もう少し勉強してから読み直してみたいと思ってます。思い切りこの作品は深く読みたいですね。

ところでみなさん、いろいろ読んでますね。そして、みなさん、今「歴史物」ブーム中?
明日、久々鎌倉行って来ますけど、お供に年頭の誓いの「井上先生歴史もの」を持って行きます。「風林火山」と「戦国無頼」の入った「カラー版国民の文学」という図書館で借りて来た本。昭和42年の本で、触るのがイヤなくらいボロボロなんだけど、読みたい気持ちの方が強いわね。私も「歴史物」ブームに参加します。

最後に今日の謎。「何故、箱物の本はハトロン紙で覆うのだろう」
「本覚坊遺文」は初版なので(ちょっと自慢)ハトロン紙で覆われている。破ってなるものか、とそっと、そっと箱から出すけどなかなか出て来ない。・・・出すのに体力使いました。

[651] 気短には 投稿者:三毛猫 投稿日:2002/04/22(Mon) 20:04
ハトロン紙の掛かったものを箱に戻すには、えらく労力がいりますね〜
ほとんど文庫しか持ってないけど、一冊だけハトロン紙のが有ります。
先生のだから、丁寧にって思うんだけど、なんとしても気の短いわたくしですのでビリビリです。

yakkoさん、それはそれは大切な『本覚坊遺文』ですね。
その本の姿と先生の描くお茶の世界がずっしりと迫ってきますよね。どなたかもおっしゃっていましたけど、震えがきたというの私も納得です。yakkoさんも震えたんだね。ああいう緊張感を味わえるものを読みたいですね。


[652] 無題 投稿者:黒砂 真墨 投稿日:2002/04/23(Tue) 02:10
新緑がめにまぶしい季節とあいなりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
 
>ばりばり蟹座さん
 遅くなりましたが、お勧めを教えていただいてありがとうございます。「遠い海」に手をつけ始めました。

>ころすけさん
 わたしも「星と祭」は「本覚坊異聞」と似ていると思いました。「孔子」でも同様のこと(死者との会話)やってました。前2作に比べてやわらかい印象の「孔子」ですが、これがこの頃の先生のテーマ、完成版だと私は勝手に思っています。

[653] 無題 投稿者:アーリー 投稿日:2002/04/23(Tue) 23:41
やっと「遠い海」を手に入れて、読み終えました。皆さんが推薦されることがわかりました。本当によい本だと! 「女というものは変なものですわ。愛情がなくなっても嫉妬だけはありますの。嫉妬って、堪らなく汚くて嫌です。嫉妬するたびに、自分で自分の汚れるのが判ります。」という、フレーズに男の方にも当てはまるのでは?確かに「遠い海」=心深い持ち主、私はこのように思っていますが、男女問わずなかなか難しいことであると思いますが、皆さんはどうですか?
老若男女問わず、がんばって「遠い海」の精神を少しづつでも会得していきましょう。
多分、違う意見もあるでしょうが、皆さんはどのようにおもいます。
意見をお聞きしたいのでよろしく!
 三毛猫さん、始めまして遠藤さんの「侍」という本もなかなかよいですよ。もし読んでなければ読んでみては!

[654] 無題 投稿者:ころすけ 投稿日:2002/04/24(Wed) 03:14
「戦国無頼」読みました。一国城主を主人公としないで、いわゆる部下の部下の部下の身分の武士たちの、武士(家来)としての理想を捨てて、今までと違った生きる意味や喜びをはじめて知ろうとする心情の変化みたいなものが描かれているところが、新鮮に感じました。個人的に登場人物がすごい魅力的だと思いました。今「風と雲と砦」を読んでいます。戦国無頼が好きな人ならこちらもお勧めです。
アーリーさん、「遠い海」はまだ読んでないけど、そのテーマは井上作品全般にあるようですね。( 竜馬が行く全巻かっちゃいました。)
黒砂さん、孔子を2ぺ−ジで挫折した者ですけど、それは僕も感じました。孔子はまだ非常に高いところにあるので、いつかまたトライしてみたいと思ってます。

[655] 孔子はね、 投稿者:三毛猫 投稿日:2002/04/24(Wed) 08:42
もう3度も挫折しております。でもいつか浸りきって読めるときがくると思っているんですけどね。

アーリーさん。
『侍』目にしたことがあります。近いうちに読んでみたいです。
そんでは、侍と細川ガラシャさんをみつけてきます!


[656] 読書の日2 投稿者:yakko 投稿日:2002/04/24(Wed) 20:06
ころすけさん
私も、週末「戦国無頼」にハマってました。前日の「本覚坊遺文」とは
うってかわってのスピードに、井上先生の幅にびっくりしていました。
ころすけさんの仰る通り、人物に魅力が溢れてますね。十郎太とおりょうが私のお気に入り。なんか、私の本の上を二人が走り回ってました。ストーリーテラーですよね。
読み終わったあと、おりょうの激しさがのりうつった感じ。本当に強くて可愛くてやるせなくって大好きです。

でも、月の描写が多いのがやっぱり井上先生って感じ。よっぽど先生って月が好きなんですね。月明かりを浴びて立っている先生の姿が浮かんできそうです。

そのまま、「風と雲と砦」に進んだのですか?うらやましい。私は探しているんだけど、未だ出会えずです。私は「風林火山」に進みました。一気読みしたいので、またまた今週末とっぷりハマろうっと。

三毛猫さま、「孔子」は難しいの?私、実は読んでないんですよ。すっごく思い入れて読むつもりでとってあるんだけど。あの「論語」をどう書かれたのか気にはなっています。大好きな曽子がどう書かれているんだろう。それより、井上先生はあの世界をどう表しているの?そんなに気になってるなら読みなさい、って言われそう。
初版は、バイトしている頃店で売ってました。まさか、大人になってこんなに気になる本になるなんて・・・
今週末から大大大型連休に突入の私。(11連休なの)思い入れて読むなら今かしら。

ところで、今日の私の心の叫び。
上高地帝国ホテルのカクテル「氷壁」が飲みたい!
以上でした。

[657] 無題 投稿者:アーリー 投稿日:2002/04/26(Fri) 22:15
こんばんは、皆さんよく井上さん本を読まれていますね。中学、高校の頃、読んだ懐かしい本の名前が出てくるので、又読み返してみたいと思います。今「淀どのの日記」を読もうとしています。NHKの「利家とまつ」にちなんで!この連休を有意義に使ってください。

[658] 無題 投稿者:ころすけ 投稿日:2002/04/27(Sat) 00:30
こんばんは。「風と雲と砦」良かったです。最初の展開が「戦国無頼」と似ていたのでどうかと思ったんだけど、違う方向へ進んでいくので安心して買ってください。解説にも書いてあるんだけど、武田家の時代の作品が多いですよね。彼らの背負った運命や生き方の何かに井上先生は引かれてたんでしょうね。
もう少し時代物を続けようと思ったんだけどさすがにこんがらがるのでやめて「四角な箱」はじめました。いきなり阿部公房みたいな作品でびっくりしたけど、読んでいくとやはり井上作品って感じがします。最近かなりのぺースで井上作品読んでます。ほかの作家も読もうと思うんだけど、つい手を出してしまいます。きっとばりばり蟹座さん模糊の勢いでホームページまで作ってしまったんでしょうね

[659] 連休始まりましたね 投稿者:yakko 投稿日:2002/04/28(Sun) 13:14
「風と雲の砦」は、本当になかなか見つからないのですが、根気よく探してみます。

昨日、確か井上先生が「更級日記」の現代語訳を学研で書かれてい筈、と探しに行ったのですが、なくって狐につままれた様。あれは夢だったのでしょうか。それで昨夜からエッセイ全集の「天風浪浪」をパラパラと読んでいるのですが、改めて身が引き締まったり、若い時代の先生の気負いを感じたり、と有意義に読ませていただいてます。

時代物は、本当に武田家のものが多いですね。私は余り戦国時代の武田家は専門にやっていなかったので、背景がすぐ浮かび上がらないのですが、「戦国無頼」にしても「風林火山」にしてもエンターテイメント性が高く、おもしろいです。アーリーさんは、「利家とまつ」好きなのですか?私も週2回見てますよ。「淀どの日記」は昔はどの書店に行っても置いてあったのに、近頃はないですね。ちょっと寂しいです。実はいつでも読める安心感があって、まだ読んでいないのですけど。いろいろと浮気しながらも、取り敢えず今年のテーマは「戦国物」ですので、「風と雲と砦」と並んで、今年チャレンジしてみます。

浮気の報告。
以前、管理人さまとA.Iさんが「遠い海」について書かれていたので、図書館で借りて来ました。「流砂」も何故か下巻しか置いていない変な図書館だけど、ありましたよ。来週、伊豆に暫く行っていますので、そのお供にしますね。