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アメンボの勘違い 自動車にとまってみる。。。

 今回の話題は市街地の駐車場でのできごとです。

この写真はアメンボですが、水面にいるのではありません。濃紺の自動車のボンネットを水面と勘違いして着陸してしまったのでした。この勘違いはよく見られます。この車には数匹のアメンボがとまりましたが、その周辺の車をみても一匹もいませんでした。黒っぽい色で空を反射するような車で勘違いしてしまうのかもしれません。「すーいすーい」としたいのにできないのでぴょんぴょんとはねます。アメンボにはもちろん表情はありませんが、その動作から「あちゃちゃ、水じゃねーのかよ」と言っているようです。その後、あきらめて飛んでいってしまいました。

カメムシの仲間で肉食性のアメンボは、水面に落ちた虫がたてる波を感知して捕らえます。そして尖った口で虫の体液を吸い、えさにします。だから流れの少ない静かな水面が必要なのです。このような勘違いをするところをみると、市街地では静かな水面を探すのに苦労しているようです。

アメンボが水面に浮いていられるのはなぜでしょうか。足の先には細かな毛が密生して水をはじくので、足先への表面張力だけで水に浮くことができます。体重が軽いというのも大切な要素です。