ササの茂みを注意深く観察すると、写真のように葉脈に対して直角に小穴が並んだ葉を見つけることがあります。穴の数は7~8個で、穴の大きさは均一ではなく、左から右へと徐々に変化していることが多いのも特徴です。なぜ穴が開き、きれいに並んでいるのでしょうか。この現象はまだササの葉が展開する前の出来事に関係があります。展開前のササの葉は強く巻かれており、この状態で穴が貫通すると展開後には穴がきれいに並ぶことになります。展開前の若く柔らかい葉に穴をあけたのは、ある種のガの幼虫といわれています。葉の巻き数がほぼ一定であるため穴の個数がほぼ定まり、虫による食痕のため穴の大きさが徐々に変化したと考えられています。