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XWESTで久しぶりにオフェンシブな展開の試合をみた。得点は6―0と小得点であり、両チームともに反則で得点機会を逃すこともあったが、攻守ともがっぷりと組んだまま時間が経過していった。 マイカルのオフェンスはQB#14夏目、RB#22波武名、#6杉山のランに、時々の#80などへパスヒットする。さらに、K#11山口のパントは常にアサヒ飲料のFD地点を20ヤード近辺に追いやっていた。 一方のアサヒ飲料は、移籍してきた#16小川がQBとしてフル出場した。前節イワタニ戦、その前の湖北戦とも後半から登場して試合内容をガラリと変えていたのだが、この日は最初から小川スタイルのオフェンスを展開した。ここ最近のWESTでは見かけなかったタイプのQBで、そのスピード判断力には新鮮味が感じられる。 RB#34吉田へのピッチ、#27中村の中央突破というランとミドルショートのクイックパス、さらにプレーアクションも絡めた組み立てには、テンポがあった。アサヒ飲料オフェンスといえば手詰まりというイメージがあったのだが、全く新しいチームカラーになってしまった。そして、K#8田中のパントキックは見事に20ヤード付近でサイドラインを割り、リターンさせない。 両チームともオフェンスは20ヤード付近から始まるのだが、好調オフェンスがFD更新を繰り返してフィールド中央付近までドライブする。一方でディフェンスも要所でLBDBのふんばりがあって、敵陣へ奥深くまでは入れるような状態ではない。一発ゲインに頼らざるをえない状況だった。 こんな状態のなか、アサヒ飲料の得点機会は第2Q、自陣20ヤード付近でフェイクからピッチを受けたRB#34吉田がライン際を一気に70ヤードのビッグゲイン、そしてFGで3点を先行した。 次のマイカルパントでの#34吉田再びのビッグリターンは、エンドゾーンまで10ヤードに到達するもFG失敗に終わったが、第3Q、K#8田中の好パントで敵陣奥深くのフィールドポジションを確保して、再びFGへと結びつけた。 このまま一進一退の攻防が続いて第4Q中盤、マイカルオフェンスは自陣4ヤードからドライブを行った。QB#14夏目から、RB#22波武名、#6杉山のランや#7竹田へのパスを通すなど小刻みなゲインを重ねた。中央付近にきたところで、LB#31山田、#99阿部の連続タックルに合い、やむなくパントとなったが、アサヒ飲料ディフェンスは完全に後手に回っていた。 そして、この次のアサヒ飲料オフェンスが淡白だった。というよりマイカルディフェンスの執念が上回ったというべきか、簡単にパントとなって、残り4分13秒。マイカル自陣27ヤードから。 再びQB#14夏目から#22波武名のラン&パス、第4D12ヤードギャンブルで#80前波へのピンポイント成功と、怒涛の攻めを展開する。そしてWR#7竹田へのピンポイントでとうとうエンドゾーンまで残り4ヤードに到達した。残り1分43秒。得点差6点。 ここからマイカル中央突破とアサヒ飲料ディフェンスの手に汗握る攻防が、合計4回。マイカルはOLとRB#5山本、#22波武名、#6杉山が中央をこじ空けようとしたが、少しだけアサヒ飲料DL&LBの壁のほうが厚く高かった。 のこり20秒、アサヒ飲料QB#16小川が自陣1ヤードをスニークで逃げて試合終了した。 XWESTの歴史に残る試合は、松下電工対マイカルの3―0や、同じく松下電工対マイカルでQB渋谷の逆転ドライブなどいくつかあるが、それに勝るとも劣らない緊迫した試合だった。 |