第45回 西日本社会人選手権 準決勝 結果



リーグ戦表 



5月9日(日) 長居球技場 12:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
松下電工 600713
マイカル 3701020
(現地観戦)
 長居球技場に到着したのはちょうどハーフタイムになった時だった。マイカルの1回戦に
に関する情報を全く持っていなかったこともあって、前半の得点松下電工6−10マイカル
をみた瞬間、少しだけ頭のなかを?マークが飛び交った。わたしの予想では同点か若干松下
電工リード、マイカルリードも1FG以内と思っていたから予想以上の大差(?)だった。

 しかし、後半開始して数シリーズ経過すると、なんとなくその理由がわかってきた。まず
松下電工オフェンスか完全に手詰まりに陥っていた。ライン戦で圧倒されてQB#1高橋が
パスターゲットを探す時間がない。さらに、ラインが押し込まれているので、ラン走路も消
えてしまい、RB#31樫野や#26高本の中央突破がゲインゼロ、さらにスイープなどの
オープンへの展開もマイカルDL・LBのコンテインが早く、まったく上がれない。これだ
け支配されてしまうと、散発のロングゲインがやっとであろう。そのまま時間が経過してい
った。

 第4Q残り約3分30秒。松下電工自陣13ヤードからのオフェンスシリーズで、RB#
18がドローでスコーンと抜けるとそのまま80ヤードのビッグゲイン。エンドゾーンまで
5ヤードと絶好のポジションを獲得した。
 しかし、中央左右ラン・パスとも尽く止められての第4Dギャンブル。ここでパスを投じ
る。少し長めだったのでパス失敗だが、エンドゾーン内でのマイカルインターフェアーで再
び残り2ヤードからのFD。

 しかし、ここも3回のランパスが全く機能しなかった。ようやくRB#36高本が突っ込
んでTDとなった。エンドゾーン間際ということもあるのだろうが、この試合を象徴するシ
リーズだった。


 一方のマイカルオフェンスはテンポよく前進を重ねる。QB#14夏目のパスコントロー
ルはこんなによかったか?と思わせるほどのパス連続ヒットと、新人RB#6杉山のパワー
ランで掻き回した。
 というより、松下電工DLがほとんど機能していなかったようにも思うのだが。マイカル
については次の湖北ファイニーズとの決勝戦でもう一度見てみたい。

 松下電工は攻守とも1回戦井内盛栄堂戦とは全く印象が違った。今までにも何度か良い意
味悪い意味で裏切られることが多かったが。春の段階でもう1試合ぐらい見てみたいのだが
いろいろなところの試合日程を見ると、どうも、今春予定は終わりらしい。秋はどんな姿で
登場してくるのだろうか。リーグ開幕戦は湖北ファイニーズである。



5月9日(日) 長居球技場 14:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
湖 北 00033
アサヒ飲料 00000
(現地観戦)
 両チームともディフェンスが、完璧に相手オフェンスを抑え込んだまま時間が経過してい
った壮絶な試合だった。
 第1、2Qの前半合計24分で両チームとも7回ずつのパントの蹴り合い。ちなみに、ア
サヒ飲料のFD更新回数は2回、それも最初のシリーズのみで以後は完封された。一方の湖
北ファイニーズFD更新回数は5回。だが第2Q終盤に自陣25ヤードから3回連続更新で
エンドゾーンまで20ヤードに迫ったドライブがあった。

 湖北ファイニーズオフェンスはQB#14義永が指揮、しかし、RB#40磯田、#20
山崎、#35井場のオープンランも縦一直線の中央突破も全ゲインしなかった。アサヒ飲料
ディフェンスLBDBの反応が早く、中央・オープンともに見事な壁をつくった。特にオー
プンは全くゲインせずの横流れのみ。
 第2Q終盤、TE#85桜庭へのミドル25ヤード成功を皮切りに敵陣奥深くまで到達す
るドライブがあったが、さいごはパスインターセプトでターンオーバーとなる。

 アサヒ飲料はQB#8田中によるオフェンス。第1シリーズこそ左サイドへのパスがあっ
たが徐々にコントロールを乱してきた。ランは全く進まず。ディフェンスを比較するなら、
湖北ファイニーズのディフェンスはアサヒ飲料以上だろう。アサヒオフェンスが何度も仰向
けに倒れる。
 後半、アサヒ飲料はQB#1堀部にチェンジしたが、結果は同じ。ただ試合全体を通じて
の印象だが、RB#34吉田の登場するシーンが少なかったのをはじめ、RB陣は完璧では
なかったかも。#21横山の孤軍奮闘といった印象だった。#27中村は海外・・


 湖北ファイニーズオフェンスは、相変わらず手詰まりな状態も一つだけ進むプレーがあっ
た。アサヒ飲料LBDBのスピードを逆手にとった(?)オープンと見せて途中で縦に切れ
上がる#35井場のランだった。
 第3Q最初のシリーズで実証してロングドライブするが届かず。第3Q終盤、再び井場の
カットで自陣からドライブするがホールディングの反則がきっかけになってパント。しかし
徐々に湖北ファイニーズオフェンスに勢いが出てきた。

 そして、第4Q中盤、自陣33ヤードからのドライブがFGへと結びついた。#35井場
の9ヤードと中央1ヤードでFD更新すると、#40磯田のカットから縦一直線45ヤード
のビッグゲイン。背後ブロックの反則罰退でゲイン半減もFD更新して敵陣40ヤード。T
E#85桜庭へのスクリーン気味のパス5ヤードと調子づくと、#35のカットで一気にエ
ンドゾーン前10ヤードへ到達した。

 ここから、中央突破3連発。前進する意味もあるが時間を使いたかったのだろうか???
第4Q残り8分(?)ぐらいから始まったこのドライブは、ランが基本だっただけに時計が
進むのが早い。この中央突破の間に25秒計とタイムアウト2回を有効に使って残り時間が
1分2秒。K#6浅野が値千金のFGを決めた。


 湖北ファイニーズにとっては、じわじわとアサヒ飲料ディフェンスの穴を突いて最後に突
き破ったという会心の勝利だろう。次は、決勝マイカル戦、楽しみにしています。

 アサヒ飲料オフェンスは本調子でないのかも知れないが、オフェンス手詰まりは昨年と同
様。まだ、春ということで、次に期待です。