関西学生アメリカンフットボール Div.1 第7節



 最終節です。ここを見逃すと来秋までの一年間、「おあずけ」を食らうことになります。そうならないためにも、また、「アメリカンフットボールってこんなに面白いゲームなんだぁ」を味わうためにも、是非とも土曜日の2試合+1試合を観戦することをお勧めします。いわゆる「3強」が登場する日曜日も、確かに面白いとは思います。しかし、土曜日の試合は、それ以上です。

 なぜなら・・・・と言葉で表現しようと試みたのですが、私の文才では恥ずかしいぐらいに不可能でした。


 土曜日に予定のない方、たいして重要でもない約束のある方、いつものようになんとなく時間を過ごしてしまいそうな貴方、だまされたと思って、西宮STまで来てみませんか? 12時に1塁側上層でお待ちしています。



11月20日(土) 阪急西宮ST 12:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
大阪産業大学





甲南大学





 


 第7節のイチオシがこのカードである。はっきり言って、どのような試合展開&試合結果になるのかまったく予想ができない。とりあえずこれまでの対戦成績だが、Div.1において両校の対決は過去に96年、97年の2回あり、いずれも大阪産業大学が勝利を収めている。


 今年の大阪産業大学はシーズンが深まるにつれて攻守とも見違えるように充実してきた。オフェンスはQB#3天野、RB#31松岡によるキレのいいオプションが完成の域へ到達し、ディフェンスもDB#42長沼筆頭の2,3列はランパス両方とも対応できるようになってきた。特にパスへの反応はよくインターセプトも多い。また大型重量DLはそうそう簡単には崩れないだろう。

 そして、特筆すべきは、攻守とも用意周到・準備万端整えて試合に臨んでいる様子が伺えることにある。第3節近畿大学戦でロンリーセンターを披露し、第4節関西学院大学戦でオプションを完成させた。第5節関西大学戦ではタイムコントロールを徹底して少ないチャンスをモノにして、第6節神戸大学戦ではトゥルーアイで相手ディフェンスを撹乱した。

 相手を分析してどこをどのように攻める/守るかを検討した結果のフォーメーション選択採用なのだろう。その目的目標が明確になっているから練習もしやすいだろうし、結果もわかりやすい・・・よほどアメリカンフットボールに精通した人がチーム内にいないと、こんな楽しいループは、なかなか体験できない。

 観客の立場で見ると、次の試合はどんな戦法、どこを狙ってくるのだろう、相手に勝利するためにどんな準備をして何を披露してくれるのだろうか・・・という興味が沸いてくる。こうなると勝敗の行方など度外視となって、手の内を覗いてみたくなる。トランプゲームで傍観者がある人の手の変わり方を見るように、あるいはジャン卓を囲む5人目が、ある人の背後ににじり寄るように。

 大阪産業大学が、何を準備してどのようなオフェンス・ディフェンスを仕掛けてくるのか、そこが「みどころ」である。


 一方の甲南大学は、第3節関西学院大学戦から、ずっと上り調子である。そして、ここ3試合とも第4Q終盤の逆転劇で勝利をおさめてきた。試合を通して最後までキレないのか、中弛みはあるけど最後に盛りかえすのかはわからないが、少なくとも勝利への執念だけは、ここ一ヶ月間途切れたことがなかったということだ。

 QB#11仲田率いるオフェンスは、ランパスとも進むのだが、キープレー・キーマンがある/いるほどではない。しかし、こういう「全員フットボール」のほうがまとまると手強いものがある。4度目の2ミニッツ逆転劇があり得るか。


 この試合を、「勝利した方が○○位になる」なんていう見方をしていると「アメリカンフットボール」を楽しめません。目の前で繰り広げられる一つ一つのプレーを見てください。



11月20日(土) 阪急西宮ST 15:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西大学





神戸大学





 





11月21日(日) 阪急西宮ST 12:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学





近畿大学





 





11月21日(日) 阪急西宮ST 15:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学





京都大学





 





 今年のリーグ戦もいよいよ最終節を迎えることになった。全力を出し切ってシーズンを終えることができる個人・チームもあれば、思っても見なかったような問題で持てる力を出し切れなかった人・学校もあることだろう。しかし、とにもかくにも最後である。「今年のこのメンバー」で戦う最後を見届けたい。



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