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注目の一戦、関立全勝対決の日を迎えることになった。関京の2校の争いの時代から、関京立3校の三つ巴の時代になって久しい。そしてここ数年は、関京より関立のほうが、試合の重要度注目度が増しているということは、紛れもない事実だろう。今年もこの一戦の勝者が関西学生Div.1覇者に最も近い位置にたどりつくことになる。 さてこの試合の展開予想だが、まず立命館大学オフェンス対関西学院大学ディフェンスから眺めることにする。 立命館大学オフェンスは、過去の5戦ともQB#17川嵜、RB#36川田、#39礒谷によるラン比率が高い。バックス陣のスピード・判断力もさることながら、OLが大きな穴を作り出した結果と考えるほうがいいだろう。ドロー・QBキープでタックルミス一つでエンドゾーンまで到達してしまう。その反動としてかパスは少なく、ランの約1/3程度の回数なのだが、昨年ほどパスコントロールに苦しんでいる様子はない。ターゲットWR#1松本などへのミドルまでのクイックパスは、その確度は決して低くない。 この立命館大学オフェンスが苦戦したのは、神戸大学戦・近畿大学戦だった。ともに反応の早いDLLBがRBの走路を塞いでしまっていた。中央突破だけではロングドライブできないし、スピード競争になるオープンランを消し去ると立命館大学オフェンスは若干手詰まりとなるかも。あるいは、立命館大学OLをある程度コントロールすることはできるとも言えそうだ。 一方の関西学院大学デイフェンスは、大阪産業大学のオプションオフェンスに手をこまねいた。QB,TBのオプションランにしばしばロングゲインを許してしまった。この時点では誰が誰をマークするのかシステム的に未熟だったようにも感じたのだが。 もちろん、関西学院大学も大阪産業大学戦から1ヶ月も経過しているし、同じディフェンスとは思えないが、オプションを通せば、確度のあがったパスとでかき回すことは可能だろう。 立命館大学オフェンスが何をメインに据えてゲームプランを組み立てるかによって大きく変わるだろうが、ここは、やはりRBも揃っていることだしオプションメインの試合展開を見てみたい。ただし、関西学院大学ディフェンスの臨機応変対応能力と、立命館大学OLがコントロールされることを加味すれば、立命館大学得点は2TDぐらいまでに抑えられるのでないだろうか。 一方の関西学院大学オフェンスと立命館大学ディフェンスの戦いだが、この試合は、ここの力関係がキーポイントになると思う。 関西学院大学オフェンスは、QB#3有馬を筆頭にRBWRTEともに大量にアスリートを揃えている。負傷者がいても、その穴を補って余りある程のメンバーが次々に登場し、層の厚さには何度も驚かされてきた。 そしてこのオフェンスを支えているのが主将&C#70奥田ほかのOLである。前節京都大学戦での第4D自陣でのギャンブルはOLの力強さと精神力があって始めて挑戦できることである。そして、OLのコントロールによって空いた中央の大きな穴を、RB#34井岡などが中央突破で駆け抜ける。さらに、前節で多用したTE#89榊原などへのTEパスもある。 焦点は、立命館大学のDLカルテット宮原、高間館、三輪、小堀+山中の厚い壁を、関西学院大学OLがコントロールできるか否かにかにある。もし、OLがコントロールできるならば再びRB陣の中央突破&オープンと関西学院大学アスリートにやりたい放題のオフェンスを仕掛けられてしまうだろう。 試合の最初から最後まで関西学院大学OLの優位が続くとは限らないが、ちょっとした瞬間に関西学院大学怒濤のオフェンスシリーズがあってもおかしくはない。 そして接戦で効いてくるのがフィールドポジションである。パントチームとリターンチームの気の入れ方によっては、ここで差がつくことも十分にあり得る。立命館大学パンター#10川満と関西学院大学P#17山路&89榊原の飛距離にも注目したいし、昨年もあったようなキックオフリターンTDなど、スペシャルチームの優劣も試合展開に大きく関係しそうだ。 立命館大学勝利なら2TDまでの攻防、関西学院大学勝利ならば4TD対2TDぐらいの大差かなという思いはありますが、まずは西宮STへ行きしょう。 |
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京都大学は前節関西学院大学戦を負傷者続出のために完敗を喫してしまった。ほかの理由をあげるむきもあるが、それはとりあえずはおいておこう。 神戸大学戦で攻守ともにまとまりが見えてきただけに、その潜在能力は決して低くはないはずだ。たまたま関京戦の巡り合わせが悪かったことにして、この試合では「再生」を見せてくれることだろう。QBは#12竹下と#8横山の併用、さらに、FB#32秋原、#30山本にアスリートWR#82岸田の復活で、スカッと勝ちあがるところをみて、最終節の立命館大学戦観戦の勢いをつけたい。 ただ、近畿大学ディフェンスを攻略するのはそんなに簡単なことではないだろう。少なくとも前半は立命館大学OLと互角の戦いを繰り広げていた。LB#49東、DL#58泉田、#92巌などの勢いあふれるラッシュによって、QBサックやロスタックルを見舞われるシーンが何度か展開されるはず。 ここで京都大学OLが圧倒され続けるようなことになれば、関西学院大学戦と同様八方塞がりの苦しいオフェンス展開になってしまう。そうなったときに京都大学はどうするか。いろいろな意味で重要な試合である。 一方の近畿大学の今シーズンは、神戸大学と甲南大学に1点差敗退、関西大学と大阪産業大学には1TD差勝利と、一息つく間もない緊張した展開の連続である。 シーズンイン前には優勝候補として4強を形成するかというほどの雰囲気を感じていた。「今年の3強の中では組みやすそうな京都大学から白星ゲット・・。さらに、何度も接戦を繰り広げてきた得意の立命館大学、関西学院大学からも白星ゲット・・」というのが、わたしの近畿大学優勝へのストーリーだったのだが。どこでどう間違ってしまったのか現在までのところで白星黒星均等になってしまっている。 3強との対決第2ラウンドは、京都大学が相手となる。 エースRB#32平手のラン記録は、4試合で700ヤードを超えた。しかし、前節の立命館大学との闘いでは、そのランを捨ててパス中心に組み立てたが、それが逆に災いして、立命館大学ディフェンスのDLLB狙い打ちでサック後退の山を築いてしまった格好だった。しかし、インターセプトとラッシュを恐れずに果敢にパスに挑戦していたQB#16綾部の姿は印象に残っている。 この京都大学戦にはどのようなゲームプランで臨むのだろうか。#32平手のランとTE#4洗井WR#81松永へのパスを均等に取り入れれば、ある程度以上のゲインは見込めるのではないだろうか。 さらに、京都大学のパスディフェンス難が神戸大学戦で解消したようにも見受けられるが、クイックパスで再び「そこ」を突く手は合っても良い。そしてRB#32平手の1000ヤードラッシャーへ向けての足掛かりをこの試合でつかみたい。もっとも、そのためにはこの試合を接戦以上、勝利するぐらいの試合内容でなければならないだろうが。 京都大学、近畿大学ともどちらかといえば不本意なシーズンが経過しつつある。この試合を含めてもあと2戦しかない。今年のチームはこうだ!!という試合内容をそろそろ見せてくれるはず。関立戦とは少し意味合いは違うが、緊迫した試合展開になることだけは間違いないだろう。第1試合だけ見て帰るようなことをすると、きっと後悔しますよ。「学生スポーツ」のいいところをきっと堪能させてくれることでしょう。 |