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タクシーで跳んでいってキックオフに間に合ったのだが、開幕戦からとてもワクワクする試合をみせてもらった。 近畿大学のレシーブで試合開始。自陣30ヤード付近からのFDはQB#16綾部が登場する。ボールキャリアはエースRB#32平手。右OG1ヤードの挨拶を済ませると、左OG12ヤードでFD更新する。開幕第1シリーズであのスピードには付いていけないだろう。WR#1松原へのパスも絡めながら、第1Q5分ちょうどに近畿大学がTDを挙げた。しかし、PATのキックに失敗し6点にとどまる。 次の関西大学オフェンスはQB#10古澤によるランパスマルチアタック。プレーアクションやシングルバックをみせたかと思えばRB#21石野・#34花崎へのピッチなどもあった。しかし、ラインが圧倒されてゲインを重ねることが出来ず、FD2回更新後にパント。 次の近畿大学。再びRB#32平手中心に前進を重ねる。中央・オープンとも最低でも5ヤードを獲得するが、ラインの作った穴を見事に付くバランスの低い走りである。甘いタックルはかわされそう。 ただ、このシリーズはエンドゾーンまで5ヤードに迫りながらファンブルロスト、次のシリーズもあと10ヤードまで迫りながら第4Dギャンブル失敗と、近畿大学は突き放すチャンスを逃してしまう。そして、第4シリーズはRB平手が休んだおかげでフィールド中央でのパントとなった。 一方の関西大学ディフェンスは、立ち上がりこそ圧倒されていたが、徐々に慣れてきてLB#41吉田の突っ込みが冴えてくる。第3Q中盤にケガで退場するまでQBサックを何回か、および、RB平手のランを止めて、最後はパスインターセプトの大活躍だった。スピードと思い切りで、切れそうになる関西大学をつないでいた。 そして、第2Qも残り2分を切ったところで関西大学に攻撃権が回ってくる。自陣24ヤード。ここから関西大学が逆転のTDを獲得したのだが、『今年の関西大学は少し違うぞ!』ということを見せるのに充分なドライブだった。 右WR#81野口への外へのパス。ボールを受けるとフィールドの外へ出て時計を止める。次はRB#21石野の左オープン、7ヤードゲインすると時計を止めるために外へ。 しかし次は中央突破0ヤードとなり、第3D残り3ヤードで時計が回ってしまう・・・ここで何を思ったか近畿大学からタイムアウトのコール。プレーを吟味した関西大学がFDを更新した。 残り1分2秒で50ヤード地点。パスを3回繰り返して第4DギャンブルにRB#21石野へのピッチでパワースイープ左ライン際を36ヤードラン。そしてフィールド外へ出て時計を止める・・・ エンドゾーンまで11ヤード、残り14秒#81野口へのパス。1回目は失敗だったが、DBマークをはずした2回目にフリーのTDパスを決めてしまった。PATも成功させて一気に逆転に成功した。 チャンスをモノに出来なかった近畿大学に対して、たった1回のチャンスをチーム全体意思統一されたオフェンスで完成させた関西大学がモメンタムを奪って後半へ突入する。 関西大学レシーブで始まった後半、ランパスで敵陣に入り込み勢いはあったが、フリーフリッカーパスをインターセプトされて勢いがそがれた。近畿大学パスをインターセプトしたLB#41吉田が負傷退場すると、近畿大学RB#32平手、#45梅垣、#99杉田の3人が中央突破のドライブが復活してエンドゾーン間際へ。しかし、ホールディングとDL#95河合のパスカットにFG失敗と突き放せない。 関西大学にとってはチャンスだったのだが、プレーコールが伝わらないミスがあったのか、ボールを渡す相手を見失ってあわてたQBが自陣深くでファンブルロスト。近畿大学は、このチャンスにランパスと反則を繰り返しながらようやく追加点8点をあげて逆転、近畿大学14−7関西大学。 しかし、関西大学はなかなか諦めない。残り6分36秒。自陣27ヤードからのドライブで第4D残り8ヤードのギャンブルも成功させてフィールド中央へ。そこから#21長岡の右ライン際を走り抜けて敵陣奥深くと思った瞬間、おしいファンブルロスト。 再びの攻撃権は残り2分20秒。しかし、いきなりパスインターセプトされてタイムアップとなった。 近畿大学RB#32平手の獲得ヤードは239ヤード(毎日放送アメリカンフットボールハイライトより)だった。ほとんどのプレーでボールキャリアとして大活躍、この試合で彼がいなければ勝利はなかっただろう。この勢いで行くなら、関西学生初の1500ヤードらっシャーも夢ではない。(??) しかし、それではリーグ優勝は難しいのでは?。平手に続くRBの成長が急務だろう。第4節終了時点で1000ヤード確実なら優勝はなし。最終戦で1000ヤードなら優勝・・・。第2のランナーをどのように育てていくか、課題はそれぐらいだろう。 関西大学は、立ち上がりこそ圧倒されていたが徐々にペースを掴んでいった。ディフェンスではLB#41吉田が目立っていたが負傷退場後の再登場がなかったのがきがかり。3強との3連戦、先制されたくないだけに立ち上がりの悪さをどのように克服するかだろう。 オフェンスも#10古澤中心のバランスアタックは十分に機能していた。さらに、第2Q終盤の時計の使い方は見事だった。それだけに第4Q最後の追い上げは、独り相撲という感じもあったのだが。 ただ、開幕戦からこれだけの試合展開ができるとなると、3強との戦いも見逃せなくなってきたのは確かだ。 |
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当初は観戦予定ではなかったのだが、長居球技場までの所要時間など諸々を考えると、少しだけ時間があることがわかった。そして、テレビ中継ではわからない現場の雰囲気に触れたくて、前半だけだったが立ち寄ってみた。 この試合の見どころでも触れたように焦点は、関西学院大学の春絶好調が本物か?と、神戸大学の夏の成果は如何に?である。そして、その結果だが。 関西学院大学レシーブで試合開始。いきなりのロングリターンでフィールド中央にもってくると、QB#3有馬が登場した。ここからRB#33井岡のドローや、WR#87田富へのパスとテンポよく展開する。途中で有馬が神戸大学DL#87谷川に追いかけられるシーンもあったが、最後は崩れたプレーながらもWR#87田富への40ヤードパスで、第1Q2分48秒、先制TDとなった。 次のシリーズも同じようなテンポで進むのだが、QB有馬がラインから漏れてくるLB#51佐々木のプレッシャーに負けそうになって後退する。さらに次のシリーズもエクスチェンジミスとDE#92矢島の突っ込みでパントへ。 前半の他の得点は、神戸大学自陣でのファンブルロストからと、フィールドほぼ中央から再びWR#87田富へのロングTDパスによる。 オフェンスの組立はランパスマルチで、RB井岡・生島・三井のドローやWRへのパスなど、春と同等だった。ただ、春後半には見られなかったOLの隙間からディフェンスが漏れてくるシーンが時々。これに対してライン及びQB有馬がどのように対応するかが見所だった。第1Qにはマイナスゲインがあったが、第2Q以降は早いピッチでかわしていくようになる。 秋第1戦の前半だけ見ても何とも言えないだろうが、立ち上がりが良かったか悪かったかと言えば、良くはなかったといところだろう。だが、まま、無難にスタートを切ったと言えようか。 神戸大学オフェンスは終始エンドゾーンを背負った展開を強いられた。QB#18上岡率いるIはUB#2仁科TB#40朴木だが、中央オープンともほとんど完封された。パワー以前にスピードが違いすぎて、OLにDLLBが覆い被さるシーンの連続だった。 しかし、QB上岡の思いっきりの良い判断から投じるパスは今後面白い武器になりそう。前半はWR#15新居へのパス失敗と、WR#80伊藤への40ヤードパス成功の2本だったが、レシーバーとの息が合うようになれば楽しみである。 一方のディフェンスは、LB#51がQBめがけて突っ込んできたり、DL#92他ラインのプレッシャーなどアグレッシブな動きである。攻守ともに春の神戸大学とは、やはり、違う。特にディフェンスの充実ぶりは今後のリーグ戦の中でいくつか白星を獲得できる可能性も見えてきた。 |
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一言で表現するなら、立命館大学の好調ぶりが浮き上がった試合である。現地観戦および毎日放送ダイジェストで8校全てを見たが、立命館大学が完全に抜き出ている感じがある。 甲南大学のFD更新回数は、わたしのメモによると第3Q終了までで1回のみ。それも立命館大学の反則によるものであり、完璧に抑え込まれていた。甲南大学はQB#11仲田・#10桜井の併用にオプションランで中央オープンへの展開を試みたが、手も足も出なかった。立命館大学ディフェンスの圧勝である。 立命館大学オフェンスはQB#17川嵜先発で、IからRB#36川田・#22高橋のドロー中心に展開する。最初のシリーズは甲南大学DLの押しも強かったが、時間が経過するにつれて完全に立命館大学OLが支配し、連続FD更新から得点を重ねていった。 ランパスのプレー比率は正確な数値ではないが、3:1ぐらいでラン偏重である。しかし、時々WR#1松本やTE#83野村へプレーアクションやクイックパスを絡めていた。第3Dの「ここは落とせない」シチュエーションのパスが3回ほど(わたしのメモによる)決まっていたことを考えれば、言われるほどのパス不調ではない様子だ。メンバー的にはラン主体のプレーの組立方になるのだろうが、欲しいところで決まるパスも併せ持っている。第1節の時点ではオフェンスも上出来といえよう。 もし、オフェンスの課題を挙げるとすれば、第4Qから登場してきたバックアップメンバーかもしれない。少し停滞気味で強引さも目立った。まま、ここまであら探ししなければならないほど、課題が見つからないというところだ。 甲南大学ディフェンスは完璧に叩きのめされたのだが、それでも、ところどころでナイスタックルはあった。LB#99石原・#52清水・#42堀内の突っ込みでドローが止まることもあった。スピードパワー差がもう少し少なければ面白い衝突になっていたかも。 甲南大学について、もう一つ。リターナーとして入っていた#3五島・#87松下のスピードが凄い。第3Qには#3五島が約95ヤードのリターンTDを決めた。タックルミスがあるとビッグゲインになる可能性もある。 甲南大学の次の相手は、京都大学である。どのように仕切り直して登場してくるか。この日の内容を見る限りでは、巧いこと取り組めば接戦に持ち込める可能性も充分にありそうだが。 |