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この試合、アサヒビール大勝のイメージがあるようだが、それほどの力量差は 感じられなかった。 アサヒビールのリターンで開始した。自陣40ヤードからのドライブはRB# 32中村、#30吉岡のラン主体に組み立てた。TE#3友添への素早いミドル パスもあったが、QB#8金岡のパフォーマンスは、なかった。最後は右オープ ンを中村が完全フリーでの13ヤードランでアサヒビールが第一シリーズを得点 に結びつけた。 松下電工ディフェンスが、ランで中央・オープンともそこそこのゲインを許す ところが気になった。たしかに、崖っぷちのところで、どうにか止めていたとい う印象だ。だが、#43脇坂、#59藤田中心のアグッレシブLBと連続パスカ ットのDB陣には、「我慢してオフェンスの巻き返しを待つ!!」という粘り強 い意識もうかがえた。 アサヒビールの得点シーンは、第2Q終盤に1回のみで、第4Qに試合が急展 開するまでは互角だった。 松下電工はQB#1高橋によるオフェンス。RB#33粳田、#35石井やQ Bスクランブルにパスも適度にヒット、FD更新を重ねるのだがエンドゾーンま でドライブできない。第2Q残り2分41秒にFGで3点を返して、アサヒビー ル7−3松下電工。 このまま前半を終わりたいところだったが、松下電工DBにパスインターフェ アの反則でアサヒビールは敵陣29ヤードからFD。この一瞬の落胆のスキを突 いたアサヒビールQB#8金岡のパスが右ライン際を走っていたTE#13加藤 へ。ボールキャッチしたと同時に転んだところがエンドゾーンの中というTDで 得点差を広げた。 後半も前半と同様で、両チームともFD更新を重ねるも最後はパントというシ チュエーションの連続だった。アサヒビールの10点リードだが、何かの拍子に 松下電工がチャンスを掴めば逆転の可能性は充分にあった。 そして、そのチャンスが第4Q早々に巡ってくる。松下電工の第4D#15平 船のパントキックは飛距離が充分でアサヒビール陣10ヤード付近へ落下した。 あまりに距離が長かったのか、アサヒビールリターナーは距離の目測を誤って後 退しながらキャッチ。しかし、これをファンブルしてしまう。走り込んできた松 下電工#5田中がおさえて、敵陣13ヤードから再び松下電工FDとなった。 このチャンスをモノにして得点差はたったの3点。次のアサヒビールオフェン スをLB#59藤田LB#43脇坂の連続QBサックとモメンタムは完全に松下 電工、だった。 しかし、次の松下電工オフェンスが進まなかった。RB#31樫野中央1ヤー ド。QB#1高橋決め打ちスクランブル3ヤード。タイムアウト後はドロップバ ックしたところを、アサヒビールLB#47中山のブリッツ&サックでパント。 ここを着実に得点したい!!という場面だっただけに、流れが半分跡絶えた。 そして、次のアサヒビールは、自陣30ヤードから、いきなり#32中村左O T9ヤード。残り1ヤードに中央突破をケアの松下電工ディフェンス陣だった。 第2Dは止まった。第3DはRB#6小林にハンドオフ。左OT付近を山越1ヤ ードのつもりだったのだろう。ところがスコーンと抜けてしまった。そのまま独 走の60ヤードラン、TFP失敗で9点差。残り5分5秒。 松下電工はQB#1高橋、#10渋谷もギャンブル失敗でアサヒビールにとど めのTDを奪われる。 第4Qに勢いに乗れなかったことが松下電工の直接の敗因だが、内容はほぼ互 角というところではないか。攻守ともライン戦で苦労していた松下電工だが、し っかりタイムコントロールは出来ていたと思う。オフェンスの再整備で来年の復 活を待ちます。 この試合、私の予想では大差圧勝ではないが、松下電工がなんとか勝利するだ ろうと思っていた。それは、松下電工が勝利というより、アサヒビールが負ける だろうという方向からの結論だった。 だから、試合終了後からなぜアサヒビールの勝利なのかといろいろと考えてい た。それが16日付スポーツ新聞をみてわかった。ここ数年のアサヒビールとは全 く違う試合の組み立て方だったからだ。 |
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