関西学生アメリカンフットボールリーグ戦 第1節



09月06日 西宮球技場 12:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院 1410147451-0-0
大阪産業 000000-1-0
(現地観戦)
 雨の開幕戦となった。さらに、土のグラウンドに水が浮くという最悪の状態で
両校ともランオフェンスに活路を見い出した。               

 関西学院は、RB陣の大活躍で#2花房、#24島野、#29草野、#32松
田、#34猪狩、#94大北、少なくともこれだけの選手が出場した。タレント
揃いで適材適所の起用が出来たら面白い。さらに先発QB#3有馬のスクランブ
ルがさえた。そして特筆すべきというと失礼だが、悪天候にもかかわらずパスが
冴えてメインターゲットWR#82塚崎他にヒットしたのには驚いた。そして、
最後のシリーズはQB#4金崎が出場し、確実に得点を挙げた。対戦相手にも依
るのだろうが、久しぶりに関西学院のハデなオフェンスを目にした。     

 だが、ディフェンスが少々心配だ。大阪産業大学のオープンの展開に対して、
時々ロングゲインを許す。オプション攻撃に対してサイドが甘いのが気になる。
それでも、オフェンスが進む関西学院の方が今後に期待できそうだ。     

 大阪産業大学はQB#11松本の強肩を活かしたかったと思うが、悪天候のた
めラン主体に。そしてオプションでエースランナー#1辻野を中心に展開する。
さらに雨の中、WR#83脇田へのパスが成功するが、攻撃が続かない。反則で
テンポをくずしたり、前半は緊張からか思うようなプレーが出来ないという印象
もあった。晴天での試合を見たかったが仕方がない。次に目を向けたい。   


09月06日 西宮球技場 15:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
近畿大学 007071-0-0
甲南大学 000000-1-0
(現地観戦)
 試合結果として近畿大学の勝利となったが、私の印象では、試合内容で甲南大
学優位である。唯一の得点は、第3Q開始早々の「魔の5分」「気の緩み」によ
る。甲南大学のキックオフ、近畿大学のリターンで後半開始。いきなり40ヤー
ドのビッグリターンとなった。そして、第1D。QB#16森分のオプションキ
ープで左OT付近を抜けて40ヤードTDランである。           

 試合は、雨でドロドロになったグラウンドでおこなわれた。両校ともランオフ
ェンスを展開する。甲南大学は、QB#11橋本、RB#34古谷#44檜垣の
ランオフェンスが進み、第1Q早々にFGのチャンスがおとずれるが失敗する。
さらに、QB#12崎元WR#22水島コンビのパスも成功するのだが、すべて
単発で終わってしまうところが苦しい。                  

 一方ディフェンスは、近畿大学の単調な攻めもあってほぼ完璧に止まる。唯一
ケアしなければならないのが、QB#16森分のオプションキープである。だが
第2Q序盤からこれも止まり、ほとんど甲南大学のペースであった。だが、迎え
た第3Q。近畿大学の頭脳プレーが、体の暖まっていない一瞬のスキを突いた。
甲南大学は、前半ですでにオプションキープにアジャスト出来ていた。後半も、
当然完璧に止めていた。その中で第3Q最初のプレーだけ止められなかった原因
は、開始早々で試合意識が高まっていなかっただけだろう。         

 しかし、それ以後は再び近畿大学のオプションが止まる。近畿大学オフェンス
に幅が感じられない。甲南大学オフェンスもあと一歩がないまま時間だけが経過
していった。甲南大学は実力で負けていなかったと言えるが、気の緩みで黒星を
増やすのも例年のことである。両校ともこれで上位進出来るのだろうか。やはり
3強だけかという印象の試合だった。                   


09月07日 宝が池球技場 11:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大 072421521-0-0
神戸大学 31400170-1-0
(現地観戦)
 昨日の雨の残りがあるかと思ったが天気は晴れ。グラウンドは乾ききっていな
いがコンディションとしては悪くはない状態だろう。            

 立命館大のレシーブで試合開始。先発QB#12大矢で前進を試みるが、神戸
大学の気迫が上回り、思うように展開しない。そして、とうとう自陣30ヤード
付近でファンブルターンオーバーとなる。このチャンスを神戸大学はFGで先制
した。                                

 次の立命館大オフェンスは、RB#31樫野中心に2回FD更新もパスインタ
ーセプト。流れは完全に神戸大学のものとなる。神戸大学は、QBキープとRB
#25出口のランでフィールド中央へ持ってくると、ビッグプレーが出た。QB
#12大西からピッチを受けたWR#33中島がWR#8へロングパス。一気に
エンドゾーン前まで到達し、RB#20中島の中央ジャンプでTDを奪った。浮
き足だった立命館大は再びパスインターセプトされ、神戸大学が着実にTDして
神戸大学17−0立命館大とスタジアム全体が異様な雰囲気に包まれはじめた。

 だが、この現実に最もビックリしたのは神戸大学だったのかも知れない。「も
しかしたら本当に勝てるかも知れない」という思いが選手全体に平常心を失わせ
てしまったか。第2Qの最後に立命館大のミドルパスが次々成功する。レシーバ
ーへのマークが甘くなり得点を許した。そして、この状態のまま後半を迎える。

 神戸大学のオフェンスで開始したが、いきなりパスインターセプトをされる。
立命館大は敵陣40ヤードからWR#7中村へのパス等で前進し、最後はRB#
31樫野がディフェンスを引きずりながらTDして試合の流れを決めた。   

 神戸大学ディフェンスは、中央突破をしっかり捕えるも左右に振られるとRB
#31樫野のスピードに振り切られるシーンが度々あった。また、パスディフェ
ンスはカバーが甘くてレシーバーがフリーになることが多かった。オフェンスは
オーソドックスにドライブを重ねる。QB大西が立命館大の執拗なハードヒット
の連続にケガで退場すると、#10川島が登場、パスヒット連続と遜色はない。
今日は、大量得点で緊張してしまったようだが今後の可能性を感じた。    

 立命館大は、シーズン初戦を綱渡りしながら勝利した。寝ていたPANTHERを
起こしてしまったか。                          


09月07日 宝が池球技場 14:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学 100014241-0-0
関西大学 030030-1-0
(関西協会テレフォンサービス0798-67-9793より)
(毎日放送関西学生アメリカンフットボールハイライトより)
(関西テレビ中継より)
 京都大学は、QBの横山と岩本がともに欠場し、期待の新人、竹下と後藤が交
替出場した。また、RBも堀口と七野が欠場、後半に宮崎が少し登場するだけで
フルタイム出場は、2年生#20河合#22秋本だけだったように思う。もとも
と、4年15人、3年22人、2年42人、1年多数(関西学生メンバー表でカ
ウントした。)という構成がアンバランスではある。            

 京都大学は、QB#14後藤の第1プレーで、オプションキープから左を駆け
上がってTDを獲得、幸先の良いスタートをしたと思いきやそれ以降全く得点で
きない。前進できたプレーはQB後藤のオプションキープだけである。それも、
OLがしっかりと穴を開けていたので、誰でもと言えば語弊があるが、簡単に抜
けられそうだ。                             

 ところで、RBへのピッチは、ほとんどと言っていいほど進まない。QBも含
めてスピードがなく、OLが苦労して開けた穴をタイミング良く抜けられない。
生き返ったDLの片手がゲインを許さない。それでも、オプションキープ25ヤ
ードを絡め、小刻みなゲインを積み重ねてFGを決めた。          

 第3Q開始直後には、#12竹下のパスを絡めたロングドライブがあったが、
反則で得点出来なかった。だが、第4Qは、関西大学のパントミスと30ヤード
ほどのリターン、終了間際のWR#41松田への約40ヤードパスという少ない
チャンスを得点に結び付けるあたりはさすがとも言える。          

 勝因は、パントキックで関西大学を自陣奥深くに留めていたこと、DL#70
松田、#73佐々木、#94西村、LB#99舩原の気迫あふれるパワープレー
にあることは間違いない。しかし、佐々木、西村と反対のサイドは、若干マーク
ゆるく、しばしば関西大学RB#29古谷のオープンランでロングゲインを許し
たのが気にかかる。初戦を勝利したとは言え、得点ほどの実力差は感なかった。

(SPORTS-i ESPNで22日、23日放送予定)


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