関西学生アメリカンフットボール 中盤戦の展望

Last updated, 1996 Oct. 18 at 00:59 JST.

前半戦は、予想通りというか、何の波乱もなく順当に経過してしまった。
3強の成績を見ると、失点は関西学院が最も少なく、一見すると、関西学院
ディフェンスが好調のように感じる。だが、これは第2Qで勝利を確実にし
た京都大学、立命館大学に対して、第3Q終盤まで手を抜けなかった関西学
院の差に過ぎない。したがって、関西学院ディフェンスが最強というのは早
計だ。ただ、オフェンスに多くを期待できないことが判っているだけに、一
致団結した本当に最強ディフェンスが出来上がるかもしれない。

京都大学ディフェンスは、試合結果コメントでも何回か触れたように、動き
の複雑なプレーに対応できず大きなゲインを許すことがある。立命館大学デ
ィフェンスは、卒業生の穴がようやく埋ったようでラインもバックスも強い。

オフェンスは、京都大学にQB田中杉本とRBWRが揃っている。立命館大
学もQB東野WR下川のホットライン以外にRBが成長してきた。しかし、
関西学院は、得点能力で明らかに劣る。QB有馬のスピードの早い攻撃パタ
ーンは、オープンへのパスと中央ランだが、ランが止まるとパス成功率にも
影響する。

結論は、関西学院が小数点の争いに持ち込めなければ苦しい。京都大学、立
命館大学とも多彩なオフェンスプレーが組み立てられるだけに苦戦しそう。
つまり、京都大学と立命館大学になると予想するが、この両校の比較検討は
最終戦の注目点として後日掲載する。

中位校だが、3強対決で、そこそこの成績を残したチームがない。関西学生
リーグに大きな溝が出来てしまった感じだが、第4番目の学校の出現を待ち
望んでいる。そういう意味で、これから京都大学、立命館大学に挑戦する甲
南大学に期待したい。ディフェンスの甘い京都大学との戦いに可能性があり
そうだ。精神的緊張を保ち途中で諦めなければ、格好だけでも残せると思う。

京都大学相手にドライブできた近畿大学と、同志社大学に臆せず大差をつけ
た大阪産業大学は、若い学年が主体のチームだけに乗せると怖い。戦前は評
判の高かった関西大学も3強には手も足も出なかったが、QBRBが怪我か
ら復帰すれば、白星を重ねる可能性が十分にある。

リーグ戦表へ