日本選手権 ライスボウル 注目ポイント


京都大学の2年連続6回目出場で2年連続5度目の優勝なるか、リクルートの初出場初優勝となるか。9月から始まった今期の熱戦の集大成である。ところで、京都大学学生コーチ伊藤氏と阿部氏、リクルーコーチ池之上氏は、共にプロリーグに参戦した仲というのも何かを暗示しているようで面白い。

さて、この試合、シーズン最終戦頂上決戦にふさわしく、アメリカンフットボールの全てのエッセンスが堪能できる類稀な好カードである。この試合のみどころは、フィールドで戦う選手だけではない。フィールド内に指示を与えるコーチ、スポッターの力量や、試合当日までにどれだけ深い分析ができたか、試合中にどれだけ早く相手システムに対応できる戦略を設定指示できるか、フィールド内でどれだけ忠実に指示通りのプレーが実行できるかという、総合力が問われる。つまり、知識の蓄積量、分析の正確性、戦況分析と即応性、指示系の統制力、選手の実行力という組織の対決であり、単なる球技だけではない、色々な戦いが見られそうだ。

京都大学の高度な組織力は、今さらここで説明する必要もないだろう。一方の、リクルートの今期の試合を見ていると、全ての選手が有機的に結び付いた見事な動きをしているのが伺える。10月05日に見た対レナウン戦、開始直後のキックオフをオンサイドで決めたり、RBの走路を見事にブロッカーが作り上げる様子がすごかった。その後、パスのオンワード、ランの松下電工と全くタイプの異なるチームを、ともに力でねじ伏せての勝ち上がりは、見事に構成された組織の力を伺い知るのに充分であろう。

さて、京都大学オフェンスは、リーグ戦同様の2人QB併用のランパス織り混ぜた展開が期待できる。RBWRも怪我から復帰し、万全の体制で臨めるのではないか。ところで、是非見たいプレーがある。QB2人によるフリーフリッカー、リバース、キッカーのQBへの変身を、お願いしたい。 ディフェンスも、甲子園ボウルでの集中力を再び見せてほしい。オンワードと松下電工は、リクルートのRB32番を満足に止められなかった。ランのキャリアーは32番一人と言ってもいいのに、何故止まらないのだろうと疑問に思う。ところで、リクルートのQBは19番だけではない。QB併用をデモンストレーションする可能性はないだろうか。

今期の最終で最高の試合、NHKやテレビ埼玉でのゴロ寝観戦もいいですが、みんなで東京ドームに集合しよう。当然、私も行きます。(の、予定です)


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