関西学生アメリカンフットボール Div1 第1節



08月29日(金) エキスポフラッシュF 18:40
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西学院大学221410541-0-0
同志社大学0-1-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
同志社大学
FL 1Q
TD
1Q
TD 2Q
TD
TD
G× 2Q
3Q
TD
RFL
TD 3Q
4Q
TD
FG
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方








08月30日(土) エキスポフラッシュF 16:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
立命館大学22341-0-0
神戸大学0-1-0
(現地観戦)
 
立命館大学
神戸大学
1Q
G×
TD 1Q
2Q FG×
TD
2Q END
3Q
3Q
4Q
RTD
TD
TD
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 この試合の立命館大学オフェンスは、面白い試みが散りばめられていて、見所の多いものになった。

 まず、QBはスターターが#18西山で、最後の2シリーズを#4前田が担当している。そして、QB#18西山による得点ドライブ2回は、いずれもラン攻撃ばかりをつないだもの。反対にパントで終わっている4回のシリーズは、どちらかと言えばパスメインによるもので、パス失敗などでドライブが止まってしまった。

 2番手QB#4前田による最初のシリーズは、ランパスバランスアタックで展開、パスコースはショート・ミドルをそれぞれ左右にヒットさせていてパス失敗はない。そこに中央ラン突破を絡めた組み立てになっている。

 と、ここまでは普通の出来事です。面白いところの一つめは、両QBによる攻撃フォーメーションのおそらくほとんどがセットバックのI隊形だったこと。もしかしたらショットガンセットはなかったのではないか?と思うくらい多用していた。(厳密にはすべてのフォーメーションを確認できていないので、おそらく何回かはショットガンセットがあったかもしれません。時間があれば映像で確認してみる予定です。)

 そのIフォーメーションは、QB#18西山、FB#33上山にTB#42長谷川またはTB#39田中という組み合わせ。さらにこのTB両名ともどちらかと言えば重量タイプの選手だった。過去立命館大学のTBと言えばスピードに任せて走りまくるRBが多かったことを考えると、今回のこの組み合わせは、少しイメージが違う。

 もう一つ特徴を挙げるとすれば、RBのランコースが中央付近限定だったこと。左右に広がってもOTまでで。それも大きく回って切れ上がるOTコースではなく、TB位置から一直線にOTに突っ込むコースばかりという徹底ぶり。中央を盛んに突くパターンに限定されていた。
 このような限定された状態で前半2TDを獲得している。第1QのTDドライブの内訳は、TB#39田中と#42長谷川による11+8+18+19+5ヤードの連続ランゲインによる。
 第2Qの得点は、#11猪熊による60ヤード高速リターンで得た敵陣17ヤードのポジションから、5ヤードパス1本を挟むもののランゲイン4プレーでTDという徹底ぶりだった。

 残る4回のパントシリーズは、パスメインの攻撃で、そのターゲットは、TE#95若林、WR#11猪熊、WR#6近江など。パスは繋がりにくかったという印象だが、ターゲットのいないところへの意味不明なロングパスはなく、すべてに意図は感じ取れたパスだったと思う。コースはミドルロングクロスなどあり。

 そして、後半最後の2シリーズを任されたQB#4前田のパフォーマンスは秀逸。自陣からのロングドライブではランありパスありQBスクランブルありというマルチスタイルの披露となった。当然のようにIフォーメーションでセット。
 75ヤードのTDドライブはRB#42長谷川のドロー中央9ヤードで始まり、#39田中OG2ヤードでFD更新、QB#4前田スクランブル16ヤード、右OR#6近江への縦パス39ヤードでエンドゾーン前9ヤードに到達する。
 そこからランプレー2本を挟んで最後はTE#85永野へのプレーアクションパスでTDすると、2ポイントコンバージョンで左OR#6近江へのインパターンでTD。ランプレーもさることながら様々なパスコースを失敗ゼロでのTDドライブとなった。

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 スタッツを見れば、立命館大学の獲得距離は物足りないようにも思うのだが、そこについては保留。スピードランナーならば一発ゲインTDが求められるが、今回のTBにそれは求められていないだろうし、確実に5ヤード以上ゲインすることのほうが重要である。

 さて、今回のIフォーメーションと中央ランに固執した攻撃スタイルは今回限定なのか、それとも今年のスタイルとして攻撃システムのメインに据えるのか。ここは重要なポイントになりそうだ。
 もしも、今回のスタイルに重点を置くのであれば、こんなパワースタイルを苦手とする某チームとの試合は、もしかしたら勝敗の行方は混沌としてくるかもしれない。

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 一方の神戸大学オフェンスドライブは前半と後半の1回ずつ。前半のそれは、QB#7櫻井のスクランブルが立命館大学LB2人とすれ違って14ヤードゲインしたことがきっかけになる。
 その後、プレーアクションパスで右OR#11金岡の縦36ヤードヒット、CBを振りほどくステップを踏んだ右OR#11金岡への10ヤードパス、さらにRB#33酒井カウンター右オープンでCBを前に吊り上げると、最後は右OR#11金岡へのインミドル16ヤードヒット。
 右サイドを一点集中・徹底的に狙った攻撃は故意か偶然か。WR#11金岡+ブロッカーと立命館大学CBの対戦は、正直なところ、WR優勢だった。(なおこのシリーズはDLサックを受けた大きなロスがあり、パス16ヤードでも挽回できずに第4DFGトライ→失敗となる)

 試合後半は、キック神戸大学リターン立命館大学で再開したのだがオンサイドキックを成功させた神戸大学がフィールド中央から攻撃を始める。このシリーズは距離50ヤードに7分30秒を費やしたロングドライブとなった。そして立命館大学のパスインターフェア反則3回という試練のシリーズでもある。

 自陣49ヤードから始まった攻撃は2回のランゲインがショートに終わった第3D、QB#7櫻井が右ロールしながら投げたミドルパスは、DB(S)を抜いた先のレシーバーの手に収まるかというときに1回目の反則。直後に左サイドへのクイックパスから19ヤードのランゲインで大きく前進した。

 この時間帯、攻撃側から見て左サイドで、神戸大学WRと立命館大学CBの攻防が2回ほど繰り広げられる。実は、前半と後半で立命館大学の左右CBがポジションチェンジしている。それを踏まえてのことなのか、単なる偶然なのか。DB側から見るとなんなんだ?ということにもなる。

 敵陣18ヤードまで侵攻した神戸大学パスオフェンスだったが、DLLBのプレッシャーは厳しい。そのプレッシャーの隙間からパスを投げられたらなんとかなるのだが、ここからの3回は簡単には投げさせてもらえなかった。そして第4Dギャンブル、QB#7櫻井のスクランブルが10ヤードゲインとなってFD更新するが、負傷してしまう。

 交代したQB#9鳥取によるエンドゾーン目前8ヤードからの攻撃、ナイスコール&惜しいパス失敗が続いた第4Dパスカットがインターフェアの反則2回目。続く第3Dで3回目のパスインターフェア。最終的には続く第1D右IRの縦ショートパスをエースDB#13大貫がインターセプトして終了となった。

 このシリーズ、神戸大学オフェンスコールとQB#7櫻井#9鳥取のパス精度&度胸は絶妙で、レシーバーとの呼吸があと少し合えばTDも・・・という際どい攻防が繰り広げられた。特に急遽出場となったQB#9鳥取でも同じパフォーマンスを展開できた選手層の厚さは要注意。

 一方、立命館大学パスディフェンスが招いたロングドライブとも言えなくはない。試合終盤で神戸大学のパスをインターセプトした#21のファインプレーはあるものの、パスディフェンスは課題である。
 相手チームのQB・オフェンスコーチは、パスインターフェアを狙ったロングパスを投げるかもしれない。一気にフィールドポジションが変わってしまう試合の流れも移動してしまう。もう一度確認と修正をしておきたいところです。

 なお、エンドゾーン内での1回目の反則は少し厳しい判定にも思えたが審判の判断なので。また、エンドゾーン前2ヤードでのFDが2回続くと言う想定外の出来事にAKchartは対応できず、枠をはみ出てしまっています。

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 ところで、WRCBの攻防では、神戸大学CB#14佐藤と立命館大学WR#11猪熊との間で繰り広げられたスピード対決も見ごたえがあった。

 第2Q、攻撃から見た右サイドでの40ヤード程度のロングパスシーン、CB#14佐藤がレシーバー前に入ってあわやのインターセプトというカットを披露した。春はSにコンバートされた#14佐藤だが、今秋は古巣のCBに戻って大活躍しそうな勢いである。

 また神戸大学パントシーンは何回かあるのだが、#11猪熊によるRTD1回を除いて立命館大学はほとんどリターンできていない。リターナーがボールキャッチするときには、目前に#14佐藤が迫っていて、キャッチと同時にタックルされてしまっている。

 神戸大学オフェンスはQBを負傷で欠いてしまったが、QB#9鳥取も春の試合で経験は積んでいるし、急遽出場なった今回も結果は残している。もしも、第2節を任されるのであれば、次回、京都大学戦は楽しみである。

(了)

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(追記・rtv映像より)
 立命館大学オフェンスフォーメーションですが、ショットガン隊形でのセットが5回ありました。第1Qと第2Qに2回ずつ、第3Qに1回。第2Qの1回をのぞいて第3Dロングのシチュエーションで起用しています。
 オープンへ展開するランプレーは第1Qに1回だけありますが、キャリアは#11猪熊でした。このプレーだけかなり異質なコールということになります。

 エンドゾーン内でのインターフェア1回目も、映像で見ればレシーバーに当たってました。意識はボールに向いているのですが、カットするために結果的に当たってしまった、そんな状況です。スタンドの反対側エンドゾーン前で観ていたので正確に把握できませんでした。審判の判断は正しいです。すみません。

 立命館大学#11猪熊によるリターンTDはなぜ起きたか、ですが、リターンカバーの選手2名がスクリメージラインを超えたあたりで、立命館大学のブロックを交わすべく少しステップしています。この時間分だけリターナーの目前に到達する時間が遅れたのが原因のようです。次のパントシーンでは一直線にリターナーに届いていました。

(以上です)









08月30日(土) エキスポフラッシュF 18:40
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西大学1010251-0-0
近畿大学0-1-0
(現地観戦)
 
関西大学
近畿大学
FG 1Q
(S)
1Q
2Q
TD
FG 2Q
3Q G×
3Q
FG 4Q
G×
TD
TD
RFL
END 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 この試合の関西大学得点(3FG2TDドライブ1セイフティー)の内訳は、オフェンス2TD1FG、ディフェンススペシャルチームで2FG、相手ミスによるセイフティーである。

 2TDはいずれもQB#8石内によるシリーズで、第2Qサック寸前に投げたロングパスがWR執念のキャッチ37ヤードゲインと第4QにRB#20地村のドローが抜けて40ヤードTDラン。
 いずれもビッグゲイン絡みな得点ばかり。攻撃でドライブするシーンは今春含めてもそんなに多くはない。ただし、少ない中の1回が関西学院大学戦の前半なのでまったく不可能ではないのだろうけれども・・・・

 そして、3回成功のFGのうち2回(第1Q開始直後のリターンと第3Q敵陣パスインターセプトリターン)は、スペシャルチームとディフェンスのビッグプレーで敵陣侵攻したもの。
 オフェンスチームではFD更新できなかったが、たまたま敵陣だったので、パントキックではなくFGキックになって加点なったもの。残り1回は第2Q終了間際なのでFGもやむを得ず。

 ちなみに春(中央・神戸・関学・早稲田)の試合での得点機会は、9FG成功2FG失敗3TDドライブ(うち1回ショートドライブ)1リターンTDでだった。選手の違いもあるので単純比較はできないが、敵陣で攻撃圏を得てもTDにつながらず、という低調な得点能力は、春夏を経過しても方向性は見えないままだった。この部分を解決しないと、いくら強固な守備であっても限界はある。

 また、今回が最初で最後として許してもらうとして、QB毎の内訳はQB#8石内2TD1FG、QB#14岸村2FG。当然のことながらすべてQBの責任、ということにはならないが、QBによって攻撃リズムとか使えるプレーに差があるような。観戦メモには、全13シリーズ中1シリーズを除いて担当したQBを記載してあるがそれは割愛。

 最終シリーズ、ドライブしかかっていた状態でセンタースナップの乱れが2回も発生してしまったのは本当に勿体無い。
 ただ、ここでのQB判断が見事だった。ボールを確保できず10ヤード以上の後逸、大きく下がった位置でようやくボールを確保したQBは、どうするか。おそらく選択肢は、ボールを持って走るか、投げ捨てるかの2個だろう。
 実際は2回とも迷うことなく投げ捨てパス失敗して、フィールドポジションを下げないことを選択した。おそらくこの選択はチームのモチベーションを下げることなく、次の攻撃へつなげることができるので「正解」だと思う。

 次回龍谷大学戦。得点力不足がすぐに解決することはないと思うが、解決するための糸口とか方向性とかは見ておきたい。

 幸いなことに関西大学のキッカーは、この試合で3回のFGを成功させたK#23松田を筆頭にキック力が安定しているので、ビッグプレーからのFG3点は計算できる。なので、小さく積み重ねていくことはできるだろうが、それだけだは不十分であることは想像に難くない。

********

 近畿大学オフェンスだが、正直なところ、関西大学ディフェンスDLLBの強烈なプレッシャーの前に何もさせてもらえなかった。2年生の若いQBにこのサイズとスピードは脅威だろうし、オープンへのランプレーもLBDBのコンテインが早く、上がれない状態が続く。

 試合前半のFD更新は、右OR#20山田へのショートパスからのステップで17ヤードゲインのみ。後半開始直後にQB交代してドライブなったが、その後はまたFD更新できない状態が続いてしまった。

 私のメモに残っている関西大学ディフェンスは、DL#90藤谷、#93新川、ILB#11東條、#38阪本、OLB#4林、OLB#7湯川、DB#40森岡、#13田中、#23松田など。
 DLLBはサイズありスピードありと今年も充実している。その中で注目しておきたい若手も育ってきている。

(了)









08月31日(日) エキスポフラッシュF 18:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
京都大学0-1-0
龍谷大学141-0-0
(現地観戦)
 
京都大学
龍谷大学
FL 1Q
TD
RTD 1Q
2Q
FL
TD
END 2Q
3Q
3Q
4Q FG×
(S)
G×
FL
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方








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