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神戸大学が、前半4シリーズ中3回でランプレー中心のTDドライブを展開した。1回目は所要時間3分、2回目のドライブは実に10分間に及ぶランドライブで、まさに神戸大学オフェンス真骨頂という攻撃を見せつけた。 QB#7林とRB#29種、#22木内によるオプション含めたランプレーが、中央突破オープンともに10ヤード程度確実にゲインする。ちなみに第1シリーズは、FLオープン7ヤード+中央7ヤード+オプションピッチ左OT23ヤード+右オープンスイープ12ヤード+中央12ヤード=TDドライブ。 第2シリーズも同様でショットガンとセットバックの併用によるランドライブが止まらず、FD更新5回のドライブも最後はTDで終わる。 そして第4シリーズは、一転してWR#89麻生をショートパスのメインターゲットに据えたパスシリーズで3回試行3回ヒット(8ヤード・13ヤード・5ヤード)さらにRB#22木内、#11東野、そして最後はQB#林7キープによって得点、前半だけで合計3TD獲得となった。 後半の神戸大学オフェンスは、少しずつパス機会が増えていく。結果的にはそれが、インターセプトだったりパントを蹴ることになってドライブがつながらない要因になるのだが、この試合に限っては試合展開上、マイナス要因にはならなかった。 ******** 同志社大学が攻守ともに元気がない。おそらく攻守両面の重要なポジションに負傷者多数発生していてシーズン当初のゲームプランが実行できないため、と思われる。 前節までは、それでもRB#34河野、#41土井によるランドライブで得点シーンがあったのだが、この試合では神戸大学LB#3花田、#42前川、#8長渕、DB#20川口などが完璧に対応していてランゲインもままならない状況。そして、パスに切り替えると、DL#90福島、#92白石の鋭い突っ込みを受けてロスゲインQBサックと攻撃手段がなくなる苦しい状態が続く。唯一ゲインできるのが、パントリターン・キックリターンだけという重症な状態。 ディフェンスもLB#45北野、#53糸井、#57杉垣のファインプレーは見られるものの、トータルでは上記のように神戸大学ランオフェンスに割られてしまった。DLにも負傷者を抱えているようで満身創痍の苦しい試合が続いている。 なんとか、残りの試合を乗り切ってほしい、そしてできることならばどこかで白星を獲得してほしいところなのですが・・・ (以下続く??) この試合の展望コメントへ |
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関西学院大学オフェンスQBは#11糟谷が先発し、第2Q終盤に負傷退場後は#18畑が登場して試合最後まで担当した。なお#6加藤はサイドラインでユニフォーム姿ながらプレー伝達役としてヘッドセットをつけていた。 試合は、関西学院大学先攻でスタートするが、いきなりファンブルロスとの応酬となる。両チームともにボールが手につかない状態で、モメンタムがうろうろしていたのだが、関西学院大学ディフェンスが手繰り寄せた。 甲南大学自陣でのパスをLB#8善元がインターセプトしてエンドゾーン手前10ヤードでの攻撃権を獲得、RB#31尾嶋、#39稲村による3回のランプレーで先制すると、RB#31尾嶋による78ヤードTDランと一発プレーで得点を追加する。 さらに、甲南大学のパスをLB#43望月がインターセプトして再び敵陣6ヤードで攻撃権を得るとRB#22久司、#31尾嶋のランドライブで3個目のTDを獲得する。 このように、この試合も、先制点は関西学院大学ディフェンスの力を借りることになる。前節同様にオフェンスが力を発揮する前にディフェンスが得点を重ねていく試合展開になってしまった。 その前後では合計3回自陣からのオフェンス機会をいずれもドライブできずにパントを蹴ることになる。QB#11糟谷による攻撃チームもオフェンス自らがリズムを作ることに少し苦労しているようだった。 そのことが関係しているのか、第2Q最後のシリーズで自陣からのTDドライブ途中にQBスクランブルが2回。なんとかオフェンスドライブによる得点をという強い意思の表れだったと思うが、キープ2回目に負傷退場となってしまった。 結局、その後を引き受けたQB#18畑によるキープでTDを獲得することになるのだが、オフェンスチーム、特にQB陣3名−WR陣の連携精度は微妙な感じを残したままになってしまった。 なお、この試合では、ミドルレンジ以上の長い距離を狙ったパスが多かったので、過去2戦と単純比較はできないところを付け加えておく。ショートレンジのパスはWR#86春日、TE#95垣内などにヒットするのだが、甲南大学DB#33政倉、LB#4平瀬などのレシーバーマークが厳しく、パス失敗や鋭いタックルを受けてパスキャッチ後のランゲインができず数ヤードで止まっている。 結局、オフェンスは、RB#22久司、#39稲村、#31尾嶋の高速ランナーによるランプレーでドライブ、さらにディフェンスターンオーバーからのショートヤードドライブによる得点という、前節までと同様のスタイルとなった。 ******** 一方の関西学院大学ディフェンスだが、こちらは、前節まででフロントDL陣の活躍が際立っていたが、この試合ではLBDBもプレー判断、キャリアへの集まり、タックル精度等々で、随所にファインプレーを披露し、DL含めたディフェンス全体の完成度の高さをアピールした。 甲南大学の得点が、RB#26高谷のリターンTDのみに完封しているのは、まさに、関西学院大学ディフェンス陣のよるもので、RB#26高谷、#29三谷のスピードランナーにLB#43望月、#59前川などがオープンプレーにも対応してショートゲインに抑えこんでいる。 さらに甲南大学オフェンスのキープレーのひとつであるFL#3永吉の縦ミドルパスにはOLB#8善元、#43望月が完璧マークで再三のパスカットを見せていて、おそらくこのパターンのパスヒットはなかったのではないだろうか。 LBではOLB#8善元の守備範囲の広さは特筆モノ。もともとDB(S)の選手で今秋から広いサイドのOLBにコンバートされてたのだが、DB(S)時代同様の鋭いプレー嗅覚が更に進化していることを再認識した。 コンバートで空いたDB(S)には#12重田が起用されているが、今春NEWERAでも大活躍しているアスリートで、この日もSEのミドルパスを1本インターセプトしている。 そしてDLはさらにスピードが増加していてライン戦を優位に展開し、DL#90梶原、#98長島によるロスゲインタックル、QBサック、RBインサイド突破対応、と堅守が続いた。 ******** 甲南大学オフェンスは、RB#26高谷、#29三谷のスピードランを封じられ、前半はショベルパスによるFD更新1回のみ。(第2Q最後は残り時間と距離の関係からパスヒット繰り返されるもののTDを許さないことを最優先のおいたシフトだったため除外) 第3QにはワンポイントでQB#3永吉起用して揺さぶりを仕掛けるものの、第2Q中盤のRB1名負傷退場などが響いてオフェンスドライブの芽がなくなってしまった。 (以下続く??) この試合の展望コメントへ |
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近畿大学オプションプレーでは立命館大学DLLBの隙間を縫うシーンが続き、毎回5ヤード確実にゲインしていたのが印象的。こうして、立命館大学ディフェンス攻略の糸口を掴んだかに見えたのだが、しかし、第4Dギャンブルシーンなど重要なシチュエーションでなぜか、オプションをコールしてくれない。 RBへのワンフェイクを入れてロングパスを試みるのだが、そのフェイクための時間は立命館大学DLがQBに届く時間に等しく、DLサックを受けてパス失敗というシーンが何度かある。 そんな遅いプレーをするくらいならオプションプレーをコールしてほしい、というのは、観戦者側の勝手な論理、だということは判っているのだが・・・・ 近畿大学FGシリーズではQB#7中田から左SE#17千々岩へのロングパスがDB(CB)を抜いたところでパスキャッチ、本来なら独走TDという完全フリーヒットだったが、CBスピードが上回って50ヤードゲインどまりとなってしまった。しかし次のプレーでもTE#87酒道へのスローバック気味のパス12ヤードヒットでFGレンジへ侵入していて、試合序盤から近畿大学オフェンスは勢いがあった。 このシーン以外でもTE#87酒道へはアクロス、スローバック等々ミドルパスがそれなりにヒットしていて、前節関西学院大学戦ではパスを完全に封じられてしまったが、今回はパスヒットシーンが多かった。天候等の関係もあって一概に比較は出来ないが、前節と比較すると近畿大学オフェンスのテンポはよかった。 (以下続く??) この試合の展望コメントへ |
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大雨強風だったとはいえ、完全にディフェンシブな試合展開になった。両チームともFD更新も満足に出来ない状態で、前半のFD更新回数京都大学3回、関西大学2回である。 関西大学オフェンスと京都大学ディフェンスではライン戦は均衡か京都大学優勢。スピードにのったDLが関西大学ラインを割ってくるシーンが多く、さらにLB3人ともスピードが驚異的。OLB#45近藤、#41厳のオープン対応は言うまでもなく、ILB#84福田が関西大学RB#1藤森、#5播川のオープンへの展開スピードにイーブンで追いつく。 例えば、QBが左方向へのフェイクを入れたRB#1藤森の右カウンターオプションにILB#84福田がスクリメージライン付近でタックルしたり、FB#42菊池がリードブロックに入ったRB#5播川のインサイド突破でもラインLBDBの集まりが早くてノーゲインに終わるなどで、関西大学両RBを京都大学ディフェンス陣が完封したと言っても良い。 一方の京都大学オフェンスと関西大学ディフェンスの攻防も、ライン戦では均衡状態で、RB#34大河内、#95曽田の中央がギリギリ10ヤードなるかならないか。体格の大きいRB#95曽田、#62北畠に対して関西大学LB#45岡田、#49白滝などが正確なタックルを決めていて、さらにDB#8飾磨などサポートの集まりも速く、京都大学攻撃もなかなか進まない。 ******** 第2Qも無得点同点のままハーフタイム突入かというところで、この試合最初の得点シーンかという緊張が走った。 きっかけは関西大学が右サイドライン際への短いパスを繋いでなんとかFGレンジへ突入をと試みたドライブから。パス1度目は成功も、2回目の同じコースへのパスを京都大学LBが狙っていたかのようにインターセプト、これでフィールドポジションの逆転となった。 続く京都大学攻撃は敵陣40ヤードスタート。FGレンジへの侵入を狙うべくパスを試みるが3回連続失敗、第4Dパントがナイスパントとなって、関西大学攻撃は残り7秒自陣1ヤードスタートと追い詰められた。 関西大学はニーダウンは許されない状況で、ここまでディフェンススピードで上回る京都大学はセイフティを狙うべく、前がかりの守備になるのも当然。 この緊張シーンで、関西大学はショットガン体型でセットする。QBは自陣エンドゾーン内。エクスチェンジが乱れれば最低セイフティ2点で最悪/最良TD7点もあり得る状態。京都大学先制かと、この試合での最初の盛り上がったシーンだった。 プレー結果は左方向へのクイックパス、これで7秒を消化してハーフタイム突入となった。 ******** 試合後半、先攻関西大学攻撃は、ランプレーについては前半同様シャットアウトされてしまい、パスに活路を求める。しかし、京都大学のスピードに乗ったDLプレッシャーも半端ではない。QBの逃げ方も悪く1回目はパント、2回目はパスヒットドライブが続く中で15ヤード罰退の反則分挽回できず、やはりパントを蹴ることになる。 結果から見ると、ここでのパントキックで京都大学にエンドゾーンを背負わせたことが大きかった。京都大学のパントシーンで、関西大学プレッシャーが厳しかったこともあってキックにミス発生して、フィールドポジションは関西大学優位なところにコントロールされた。 こうして敵陣17ヤードスタートとなった関西大学攻撃は、QB#7池井から左WR(SE)#17高原への縦パスが30ヤードのTDパスとなる。 ******** 続く京都大学キックオフリターン中にファンブルロスト発生、再び関西大学の攻撃となったが、TEへの縦パスをDB#11槙塚がインターセプトして一度は急場を凌ぐ京都大学。だがパントキックで陣地を挽回できないのは、やはりパント時の関西大学プレッシャーも関係してのこと。 こうして関西大学攻撃は、試合後半4回目の敵陣攻撃スタート。敵陣35ヤード付近での第1D、再び左WR(SE)#17高原への縦パスはタックルするDBを引きずりながらの35ヤードTDプレーとなって14点差、第4Q残り4分01秒で、関西大学が、ようやくセイフティリードを確保した。 ******** ******** 関西大学のRB両名をシャットアウトした京都大学ディフェンスパフォーマンスはこれまでの2戦にはないものだった。特に高速ランナーに追いつくだけのスピードをLBDB陣が有していたことは、次節関西学院大学RBとの対決においても重要な要素を占めることになる。 さらに、ここまでの2戦では静かだったDLも持ち味のスピードをいかんなく発揮して、関西大学QBに襲いかかかる。大型DLがスピードとパワーを前面に押し出した京都大学ディフェンスの力が白日の下に晒された試合でもある。雨天の中とはいえ集中力の切れないディフェンス陣、次節は関西学院大学と対戦する。 関西大学ディフェンスはライン戦で均衡を強いられた前半だったが、少しずつDL#95水村、#69清家などがキャリアにのゲインロスタックルを見舞うようになっていく。試合序盤も大型RBにLBが正確にタックルを決めていて、この試合において大きなタックルミスはなかったのではないだろうか。集中力の切れないディフェンス陣だった。 DB陣では#8飾磨、#10森本によるパスカットシーンが光る。パスが決まればフィールドポジション逆転という重要なパスをレシーバー前に割り込んだり、飛びついたりとファインパスカットが続いた。 京都大学オフェンスは、最終的には攻撃手段が消滅してしまった形になるか。大型RBのパワーランを関西大学に対応され、パスはDB陣に対応され、OLの特異なセットによる撹乱で奇妙なパスレシーバーが生まれているのだが、もしも天候が雨でなかったら、パスプレーで攻撃幅が少し広がっていたかもしれない。 関西大学オフェンスも、RB両名のランプレーを完全に封じられて、試合後半はパスに活路を見出した。(試合前半最後の自陣での連続パスは、パスディフェンスの感触を探るためのもの??) ただし、TE#89青木,WR#16岡などのインサイドターゲットへのパスは、DLLBとのスピード競争に巻き込まれてしまってパス成功率は悪く、最後に残った(選択順序で一番最後だった??)のがWR#17高原だった。 左コーナーWRSE#17高原への縦パスが決勝点になるのは、昨年第3節関西学院大学戦同様。2度あることは3度あるか?? そして関西大学勝利の立役者は京都大学パントシーンでパンターにプレッシャーをかけ続けていた選手数名(背番号不詳でお名前わかりません)。フィールドポジションのコントーロールの担い手として、キッカー・パンター・リターナー以外に、パントブロック役の存在も、と、認識を新たにした試合だった。 (以下続く??) この試合の展望コメントへ |