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先制したのは関西学院大学。お互いにFD更新できずに1回ずつパントを蹴りあった直後の第2シリーズだった。 最初のビッグゲインは、WR#86春日へのパスでなく、WR#1松原へのクロスパターンのミドルパス。自陣28ヤードから始まったその攻撃は、QB#6加藤からWR#1松原へのクロスパスが約20ヤードのビッグゲインとなってフィールド中央へ進むと、RB#47兵田へのショートパスとランプレーで敵陣42ヤード付近で第3Dを迎える。残り6ヤード。 右IR#86春日がインサイドへ切れ込んでショート&タイミングパスが7ヤード成功してFD更新する。ただ、LBのタックルを受けた時(?)にWR#86春日が負傷してしまった。先週リーグ戦最終戦で大活躍だったレシーバの負傷退場はその後の関西学院大学オフェンス組み立てに少なからず影響したのではないだろうか。 WR#86春日は第4Qに再び出場してくるのだが、その後のパスキャッチ1回のみ(パスターゲットに指名された回数ではない)というのが負傷程度を示している。 ******** 関西学院大学は、エースレシーバーの負傷退場と引き換えになってしまったパス成功で敵陣35ヤードでFD獲得すると、WR#1松原へのスクリーン5ヤード、左WR(SE)(氏名不詳・すみません・・)の縦10ヤード成功はWRQBの連携でDBを惑わせた空間へのパス成功と、凝ったパスプレーが続く。 これで完全にリズムに乗った関西学院大学オフェンスは、RB#7松岡のクイックヒットやRB#39稲村中央6ヤードのパワーで前進、敵陣ゴール前5ヤードでFD更新した。 しかし、関西学院大学のレッドゾーンオフェンスは、やはり関西大学ディフェンスに遮られてしまった。 このドライブ途中でも、関西大学DL#52小林がRB#7松岡オープンプレーに対応、DL#95水村はスローバックパスに反応してパスカット等、動きのいいところを見せている。 そして5ヤードtoGOALでも、中央突破のパワープレーを跳ね返し、第2DではLB#2豊田がQBサックを見舞って10ヤードロス。第3Dの中央ショベルパスはDLLBが残ってショートゲインまで。 結局、関西学院大学得点はK#3大西によるFG3点獲得にとまった。 ******** その後の関西学院大学オフェンスは、オフェンスのキープレーに何を据えようとしたのか、当時現地観戦していてもあまり見えてこず、今ここで観戦メモを読み返しても確定しない。観戦メモの書き方が悪かったり、観戦態度の問題もあるのだが、その後、前半3回の攻撃機会を2パント1インターセプトFD更新1回と封じられている。 FGの次の関西学院大学攻撃シリーズ、関西大学ディフェンスが極度のベタ付きマンツーマンでプレッシャーをかけたが、QB#6加藤はフリーターゲットWR#84松田へ12ヤードのパスを繋げる。このあたりではまだ冷静さはあったのだが、QBキープとRB#39稲村にDL#98石田の2連続ロスゲインタックルを受け、さらにフォルススタート反則罰退でリズムが崩れてしまった。(関西大学のべた付きのパスカバーは、おそらくここの1回限り) 関西大学RBのファンブルターンオーバーで得たフィールド中央での攻撃シリーズも、中央ランやサイドライン際パスをDB#8飾磨などに対応されるなどでパントを蹴ることに。前半最終シリーズではOLB#49白滝のファインプレーでランゲイン対応され、そしてアウトサイドへのパスをDB#8飾磨にインターセプトされてしまった。第2Q残り時間1分17秒。 ******** 関西大学DB陣は、同志社大学戦含むリーグ戦後半戦でDBによるパスインターセプトを記録していなかった。久しぶりのパスインターセプトとなったのだが、VS立命、VS関学その1とも、積極的にパスインターセプトを狙ってすれ違ってしまったときのビッグゲイン、失点を警戒してのことだったのだろうか。タックラーとパスカットに終始していたので、おとなしい印象になっていった関西大学DB陣だったが、このシーンは、パスインターセプトしやすい状況だった。 残り時間1分少々。一発ビッグプレーを防いでFG成功レンジに入れなければ良いというシチュエーションなので、DBLBのディフェンス第2・3列が縦方向に広がっていたこと、そこへビンゴで飛んできたラッキーが加わってDB#8飾磨が飛びついてのパスインターセプトは後述するが、試合の流れを変えるものになった。 ******** ******** 第2Q終盤までの関西大学オフェンス機会は4回。前半のパスは試行回数1回成功1回(私のメモによる)という徹底したランオフェンスを試みていた。 セットバックのウイングからスイープを試みたり、IフォーメーションでTBやFBが縦に突っ込んだり、オープンへ展開したり。キャリアはRB#39前田など。 ただし、いずれも関西学院大学ディフェンスのコンテインに遮られてしまい、RBによるプレーは可能性すら感じさせなかった。さらにファンブルロストもあって手詰まり感が漂う。 唯一のパスはWR#25高崎ショートアウト5ヤードヒットしたが、この1回きり。第2Q最初にQB#7池井のキープスクランブルの中央突破が10ヤードゲインしたが、その後はQB#16岡との連携ラン突破も含めてDL#90梶原やLBに対応されている。 このように手詰まり感が充満しているのだが、これをそのまま受け取っていいかどうか真意は不明です。 このような状況で巡ってきた第2Q終盤のパスインターセプトからの攻撃機会は、残り1分17秒自陣42ヤードからはじまる。 第1プレーでQB#7池井のキープ左オープン15ヤード、さらに左WR#17高原へのアウトパターンの15ヤードパスヒットと速攻ビッグゲイン2連発で、あっという間にFGレンジへ侵入してしまった。 残り1分04秒敵陣28ヤード。しかし、ここからは、タイムアウト行使してプレー準備するものの、RB#1藤森ピッチプレー0ヤードや横パス失敗と関西学院大学ディフェンスの勢いが上回る。結局関西大学もK#6吉野による43ヤードのFGにとまる。 ******** こうして前半3−3の同点でハーフタイムを迎えることとなった。 ******** 後半。最初に「攻めた」のは関西大学。スローバックパスでFD更新するも2回のQBカウンターはDL#52平澤、LB#41川端に対応されて第4D、パントフォメーションからのギャンブルを試みるがパス失敗に終わる。 後半開始早々、それもフィールド中央でギャンブルするのはかなりの決心が必要。何か意図するところは何かあるのだろうか。 (おそらく、何かあるのです、おそらく・・。 ディフェンスに絶対的な信頼を置いているからこそできることで、ディフェンス軟弱ならばここでのギャンブル失敗は試合の流れを一気に持っていかれてしまう・・・・。 さらに、ギャンブル失敗であっても、第3Q最初ならば、まだ、挽回のチャンスは残っている・・。たとえ失点につながってもワンチャンス必要なのは変わりない。 それもこれも、同点だからできることであって、前半最後のパスインターセプトからのFG加点は関西大学にとって値千金。先週の試合も含めて初めて同点に追いつくとともに、関西大学が目論む試合展開になりそうな雰囲気が漂いはじめる・・・) ******** 後半関西学院大学最初の攻撃は、関西大学ギャンブル失敗のためフィールド中央スタート。 RB#7松岡の3連続キャリーでFD更新、さらにQB#6加藤ロールアウトのパスがRB#39稲村へ10ヤードヒットして連続FD更新敵陣25ヤードに達する。WR負傷欠場分を補えそうな雰囲気もあったのだが。 ここで関西大学ディフェンスがRB#7松岡に徹底マークで1回目はDL#68清家による5ヤードロスタックル。第2DのQBドローはLB対応して0ヤード。第3Dのハンドオフプレーはハンドオフの瞬間にDLプレッシャーを受けてマイナスゲイン、トータル8ヤードのロスでFGレンジから少し外れてしまう。 結局、関西学院大学は、関西大学ギャンブル失敗の好機を生かせずにパントを蹴ることになる。さらに、タッチバックになってしまい、ボール位置は関西大学陣20ヤードとなる。 ******* 続く関西大学オフェンスは、RB#39前田のOTプレーが10ヤードのビッグゲインも、第3Q最初の負傷から復帰したDL#52平澤などディフェンスは厚く、時間消化はわずかに2分、ポジションも大きく挽回できないままのパントキックとなるのだが、キッキングチームP#30佐野と#13中村などのカバーチームの連携はこの試合でも毎回のようにファインプレーを披露、ここでも関西学院大学陣22ヤードにボールを置いた。 ******** 後半2回目の関西学院大学攻撃。自陣22ヤードから。RB#39稲村へのショベルパスや#84松田へサイドライン際ショートパスなどで前進、さらに第1Q負傷後、ここまで出場なかったWR#86春日も復帰して10ヤードパスレシーブ、さらに関西大学にレシーバーへの反則が加わって敵陣侵攻する。 関西学院大学のテンポのよい攻撃で敵陣侵攻ドライブはWR#1松原のこの日2回目のクロスパターンパスが決まって20ヤードゲイン、そしてこの日2回目のレッドゾーンオフェンスを迎えることになるのだが。 OTラン2ヤード、QBフェイクキープも1ヤードゲインまで。関西大学ディフェンスはボールキャリアに正確にタックルできていた。ここで関西学院大学タイムアウト行使し、その後QB#18からRB#47兵田へのパス失敗となって第4D残り7ヤード、ボール位置は敵陣17ヤード付近なので、FGキックの選択。 ******** レッドゾーンまで攻め入るのだがTDが取れずにFGに終わる。その後に関西大学にTDを奪われると逆転される。これは仮定の話ではあるのだが、過去には(正確には昨年リーグ戦)現実になった経緯もある・・・・ 3点をとって7点とられたら・・という考え方は、過去(昨春関関戦以降)関西大学にレッドゾーンオフェンスを何度も止められたことで記憶に残っていたのあだろう。 第7節リーグ戦展望でも、FGフェイクの可能性と0点/7点/3点いずれになるかは関西大学ディフェンスの対応との兼ね合いになるだろうと触れてみたが、結果は、ボールキャリアをしっかりと捕捉していた関西大学ディフェンスによってFD更新を食い止められてしまう。 ******** 関西大学攻撃は残り8分46秒、自陣11ヤードから。左オープンへ駆け上がっていたRB#1藤森へ12ヤードパス成功で始まる。その後、右WRへのサイドスクリーン15ヤードで連続FD更新さらにQB#7池井のロールアウトからのキープでFD更新して敵陣46ヤードまで進んだ。 関学VS立命の第4Qのようにズルズルと進む関西大学攻撃。この攻撃途中の残り時間がメモに残っていないのだが、確実に時間は消化していた。ロングドライブのまま、サヨナラFGもあり得る状態だったのだが、もしかしたら関西大学にその意思がなかったのか。それともDL#52平澤によるQBサック9ヤードロスが、そのストーリーを崩したか。フィールド中央で第3Dロングに追い込まれた関西大学は左縦WR#17高原にパスを試みるもののDBカバー完璧でパス失敗。関西大学パント。 ******** 後半3回目の関西学院大学攻撃は残り時間2分54秒自陣15ヤードという状況に追い込まれた。ビッグプレーメーカー、あるいは、ロングパスターゲットが存在しない、あるいは、負傷で万全でないWRRBでは、この残り時間と距離ではほとんど対応の方法が無かったかも。さらに関西学院大学パントキックはリターンを警戒したのだろうが、思い描いていたよりはかなり前でサイドラインを切る。 敵陣40ヤード攻撃開始となった関西大学には、再びサヨナラFGのチャンス到来となったが、QBスクランブルで関西学院大学がファンブルを誘う懸命なディフェンスを見せる。こうしてFGレンジから少し外れた敵陣35ヤード第4D残り5ヤードでのFGキックはショートに終わる。 ******** ******** タイブレーク先攻関西学院大学。RB#39稲村によるランプレー2回計ヤード。第3Dでのパス狙いにDL#68清家が割り込んでQBにプレッシャーが届く。この10ヤードのロスタックルによってFGレンジから外れてしまい、FGキック失敗。 タイブレーク後攻関西大学は、FG3点で勝利確定するので、敵陣25ヤードから始まるタイブレークシステムの極論すれば第1DからFGを狙っても良い状態だった。 QBキープで確実にボール確保しながらポジションを進めようとするが関西学院大学ディフェンスもショートゲインに止め続ける。そして第4DのFGトライは、関西学院大学ブロックによって0点に終わた。 ******** タイブレーク2回目先攻も関西学院大学。WR#1松原のインパターンでエンドゾーン手前11ヤードでFD更新するが、QBサック後退4ヤードが響く。RB#39稲村の中央突破等2回のランプレーでも敵陣2ヤードでFD更新ならず。FD更新まで1ヤードを残した第4D、FGで3点獲得を選択した。 タイブレーク2回目後攻関西大学。QB#7池井キープ中央5ヤードのあと、右SE#25高崎のインパターンのパスが成功して18ヤード前進する。(先週の試合含めて、SE(WR)のパスパターンは縦一直線のパターンが多く、内側へ切れ込むパターンは今回初めて??) これで敵陣2ヤードでFD更新すると、第1DでRB#5播川の中央突破TD、関西大学が6点獲得し、勝利となった。 ******** ******** ******** 5日の試合で勝利した立命館大学と関西大学は、西日本学生代表の座をかけて12月13日(月)19時@京セラドーム大阪で対戦する。 リーグ戦では第6節の11月14日に西京極陸上競技場で対戦し、関西大学17−15立命館大学という2点差で関西大学が勝利している。それも立命館大学の2ポイントPAT失敗の結果であって、FG数TD数は同数という全くイーブンの試合だった。 おそらく今回の再戦でも1点を争う試合になるだろうことは間違いない。 関大立命ともに3週連続の試合になってしまい、負傷者怪我人を抱えながらの厳しい試合になるが、モチベーションという点では両チームで少し異なる曲線を描く。それがどのよう影響を及ぼすか、そのあたりは少し試合に影を落とすかもしれない。 詳細は立命南山の観戦記を書く機会があれば触れてみたい。 (了) |
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南山大学オフェンスは、QB#83濱本、RB#22木全、WR#10永井、#16岩崎などのバックスメンバーによるランとパスのバランスアタックに、#22木全がQB位置に入ってフェイクプレーを試みるというスタイル。 第1シリーズでいきなりQBカウンターキープでFD更新するが、その後はDL#80高橋、#3南などフロントに対応されてショートゲインに終わることが多くなっていく。 ただしオフェンスは、なるべく早いプレーを心がけていたようで、様々なフェイクプレイヤーが惑わしにかかるのだが、ボールキャリアはスクリメージに直角に突っ込むことが多かった。 第2Q中盤からはパス中心の攻撃組み立てになると、QB#83濱本から左右WR#10永井へミドルパスヒット、それに併せてランプレーもゲインするようになる。これが第2Q終盤のミドルゲインによるFD更新2回につながる。 しかし、敵陣39ヤードからは立命館大学ディフェンスもDLプレッシャが厳しくなりDBパスカバーも執拗になってドライブが止まってしまった。 なお、第3Q中盤以降で再びランとパスを組み合わせてロングドライブなるのだが、立命館大学ディフェンスメンバーもかなり交代してのものになので・・・。結局、南山大学攻撃が立命館大学陣内へ「入り込んだ」のは前半後半合計で2回、立命館大学全ディフェンスに完封されてしまった。 なお、南山大学のパンターキックと#19江口のカバー連携が絶妙だったために、立命館大学リターナーはほとんどリターンできていない。ここの攻防は、本当に見ごたえがあった。 パントキックコントロールとカバー#19江口の連携によるフィールドポジションコントロールも、東海学生リーグ戦と大学選手権を勝ち上がってきた勝因の一つになっているようだ。 ******** ******** 立命館大学第1QはTD1回とパントによる攻撃権放棄1回。QB#15谷口がターゲットを探してWR#83岡部へパスヒット、さらにセットバックIフォーメーションのFB#30北川が左オープンへ抜けてそのまま59ヤードのTDランを獲得する。 次のシリーズもFB#94左紺TB#27高野橋の中央突破などでFD更新するのだが、DL#58堀田、#57佐藤、LB#15松田などディフェンスの出足も早くRB#39川端スイープにもLBDB対応、さらに立命館大学にエクスチェンジのミスまで発生する、これが第1Qのパントになる。 試合開始直後の立ち上がりの悪さという部分だったが、しかし、その後第3Qの半ばまで6TD1FGの猛攻が続く。 FB#2高田へのパスやTE#99荒木へにパス、さらにオープンパワープレーでTDを獲得すると、QB#15谷口筆頭にオフェンスリズムに乗ってくる。 次のシリーズでもQB#15谷口がWR#25宜本へDB間際の際どいパスを通して調子付くと、もはや立命館大学攻撃を止めるものがなくなってしまった。 その後RB#30北川の14ヤードゲイン、残念ながらタックルを受けて負傷退場してしまったが、そのあとを受け継いだRB#33東條がOLブロックと足腰の強さで中央突破TDを獲得、さらにRB#39川端がスイープ一発53ヤードTDラン。 そして第2Q4個目のTDは自陣16ヤードからRB#33東條がタックルをかわして中央スリ抜け52ヤードで敵陣に入り込むと、QB#9松田がWR#1田中へ8ヤードパスを繋げ、最後はRB#33東條へのスクリーンでTDを獲得する。 第3Qも、20ヤード近いキックリターンと、RB#39川端の11ヤードオープンゲイン、さらにQB#9松田からRB#2高田へ16ヤードパスが飛ぶ。最後はRB#29長山の左OTプレーは多数のリードブロッカーに囲まれながら30ヤードTDランを決めた。 ******** 立命館大学オフェンスは、QB#9松田、#15谷口の併用、さらにバックスメンバーもRBWRともに多彩である。この中でリーグ戦ではあまり見られなかったプレーがあって、FBセットするIフォーメーションもその一つ。FBを置くということはパワープレー狙いの象徴でもある。そのFBには#94左紺、#2高田が起用された。さらにこのFBへパスが飛んでいる。 TBではエースRB#27高野橋、#39川端は順当な活躍を見せたが、ここ数試合でプレー機会が多いのがRB#29長山とRB#33東條。RB#29長山は絶妙なステップとボディバランスですり抜け、RB#33東條はどちらかと言えば足腰の強い重たいランナーである。 レシーバでは定番エースWR#25宜本以外に、TE#99荒木、WR#1田中へもパスが飛んだ。ちなみに第2Q途中まで出場したQB#15谷口のパス失敗回数は2回(SE#84頓花への縦ロングパスとスクリーンパスをDLにカットされたもの)、と私のメモに記載されているが真偽のほどは申し訳ありませんが判りません。 (どこかで確認できるところはないかと、ネット上をうろついていたところ、立命館大学のファンサイトとして長年に渡って詳細な情報をUPされておられる「もっと上さんな日々」にて確認できました。上さん、無断で拝借してしまいましたこと、御容赦ください。) ******** ******** 以上の結果により、西日本学生代表決定戦は、関西大学と立命館大学の間で争われることになった。12月13日(月)19時@京セラドーム大阪。勝者が西日本代表校として甲子園ボウルに出場する。 さて、今年の関大・関学・立命のリーグ戦および決定戦1回戦の試合結果を見てみると、 第5節:関学13−立命20 第6節:立命15−関大17 第7節:関大10−関学27 1回戦:関学3(3)−関大3(6) 1回戦:南山0−立命58 と、前の試合で勝利したチームが敗戦黒星を喫している。これは偶然の産物なのだろうか、否、の部分もあるのではないかと思っている。 昨年対戦して黒星を喫した相手だったり、長年のライバル関係だったり、負けたらプレーオフならず、などの理由で、それぞれの試合にかける意気込み・集中度は相当のものだったはず。 そして、気合が入れば入るほど、それを成し遂げた達成感も大きくなって、身体が休息を要求する。次の試合が迫っているのだが・・・という悪循環が第5節以降で3チームに巡っていった・・そんな10月末以降だと思う。 来年は、ここに京都大学が加わるので、リーグ戦中のモチベーションコントロールを間違うと2連敗・3連敗もありうる窮屈な試合日程になる。と、来年のことは来年考えるとして。 ******** 立命館大学は、第6節敗戦以降、同志社大学と南山大学に勝利して最終戦に挑む。両試合とも点数的にはかなりの大差のついた試合なので、関西大学が歩んできたここ1ヶ月の緊張とは全く違うものになる。ここが立命館大学にとって有利に働くか、それとも、足を引っ張ることになるか。 スカウティングデータについては立命館大学は直近2試合の関関戦の内容を選手に注入できたはずだ。10月末日の関西学院大学戦のように集中力を高めてミスのない試合運びに徹することができれば、白星に近づけそう。 ******** 先週の関西大学は、1回戦関西学院大学に対して相当の意気込み準備をして試合に臨んで勝利した。その余韻があるのかないのか。 だが、次は今年の集大成の試合になるので、余韻に浸る・過去を振り返るよりも前を向く気持ちのほうが強くなるのではないだろうか。おそらく今回はモチベーションの点で第7節リーグ戦時と違って、良い雰囲気で試合に臨めることだろう。 懸案事項その1は、立命館大学戦対策をこの1週間で準備しなければならないのだが、そこで11月14日の立命館大学戦を基準にして準備するとスピード&パワー&選手メンバーの点でズレが発生するかも。 11月の試合は関学戦白星のあとの試合だったということと、この1ヶ月で立命館大学様子が少し変わってきていること、特に、上記観戦記でもわかるように、オフェンス攻撃手段は手数が広がってきている。 したがって、攻守ともに11月の対戦イメージ(スピード&パワー&いろいろなタイミング)を払拭して白紙の状態に戻す必要がありそう。 懸案事項その2は、11月中旬以降厳しい試合が続いていて負傷者が大量発生している状況なので選手のケア&起用方法の検討が必要・・・。 ・・やはり日程的に窮屈なのは関西大学、になってしまうのだが・・ (了/もしかしたら、続く・・) |
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先攻関西大学攻撃はRB#39前田による左OT13ヤードゲインでFD更新、さらに中央突破2ヤードとWR#17高原へのサイドスクリーンパスヒットでFD更新まで1ヤードを残すが、第4D。関西大学はタイムアウト行使するが、ここは順当にパントを蹴る。 一方の立命館大学オフェンスも、RB#27高野橋による右OT突破2連続でFD更新するとそこからはパスの調子を確認するかのようなオフェンス組み立て。結局左WR#1田中へ6ヤードヒットまで、立命館大学もパントを蹴る。 こうして、お互いにFD更新1回どまりの中で、相手チームの状況を探りながら、という、緊張する攻防が繰り広げられた。 関西大学も立命館大学も3週連続で試合を行うという点では同じなのだが、正直なところ、その試合のための労力と試合後のダメージには若干の違いがあるところは否定できない、そんな対戦カードが続いて迎えた最終戦だった。 ******** 先制したのは、立命館大学だった。2回目の攻撃シリーズ、関西大学が反則でFD更新するものの自陣でパントを蹴った直後の立命館大学シリーズ。 この関西大学パントキックとカバーの連携が見事にマッチしていて、まったくリターンさせず。立命館大学攻撃開始地点は21ヤードと、関西大学キッキングチームとしてはベストだった、のだが。 立命館大学オフェンス2シリーズ目は、先のシリーズでゲインしたRB#27高野橋とQB#15谷口のキープを、お互いにフェイクしあいながらのランゲインが続く。さらに、ロールアウトから左WR#25宜本へ9ヤードパス、右RB#34井上へ横パス5ヤードと、フィールドを左右に大きく使ってディフェンスを揺さぶる。 こうしてフィールド中央に達すると、左WR#1田中が内へ切り込むミドルパス。OLによるパスプロテクションも完璧で、左右そして中へのパスヒットとなって、立命館大学は一気に攻め込んだ。 RB#34井上とRB#39川端のランゲインが続いたところで第1Q終了するのだが、このサイドチェンジの時間は、立命館大学がプレーを準備する時間にもなったかもしれない。 第2D残り9ヤードで迎えた第2Q最初のプレーは、左コーナーWR#11呉田へのTDパスヒット。エンドゾーンコーナーギリギリのところでのパスキャッチ成功となって立命館大学が先攻する。 ******** 続く関西大学オフェンスも、20ヤードリターンとQB#7池井のキープラン42ヤードとビッグゲインを連発して敵陣20ヤードに侵攻する。ただ、この日もQBWRの連携が整わずにパス失敗やターゲットを探しながら悩むシーンが続いた。 敵陣20ヤードから、RB#1藤森による1ヤード、パスからスクランブルに切り替えた6ヤード、そしてDLによるパスカット。 第4D残り3ヤードで、関西大学はタイムアウト行使することなくFGトライへ、しかし、わずかに逸れてしまった。 そして立命館大学。QB#15谷口による中央キープのパワープレーは関西大学ディフェンスタックルの芯を外してスルスル走り抜ける。追走するDBスピードも相当なものだったのだが、その前を行くQB#15谷口のダイナミックかつパワフルなランナー。 スピードランナーがパワフルランナーになかなか追い付けない、あと一歩。変形トーナメントを象徴するかのようなシーンだった。 ******** こうして立命館大学は2TD13点(2回目のPATキック失敗)を先行した。だが、ここから、若干、潮目が変わっていく。 第2Q残り7分31秒、関西大学攻撃は40ヤードスタート(ここの理由はメモに未記載) ここからの関西大学攻撃は、一気呵成、リズムとスピード感のあるランパスが続く。 RB#39前田へのスクリーン15ヤード、QBスクランブル11ヤードなどで敵陣21ヤードまでわずかに3プレー。その後左WR#17高原へアウトパス、WR#25高崎へはインパターンとパスヒットが続く。好調な関西大学オフェンスシーンはRB#39前田が中央突破7ヤードのTDランで追撃開始。 続く立命館大学攻撃スタートはキックカバー#10森本によるビッグプレーで10ヤードから。得点後のフリーキックで10ヤード地点からリターンさせない、ということがどのくらい強烈なことか、頭の中でフィールド位置関係を思い描いてみてください。 立命館大学攻撃はQB#15谷口キープでFD更新するものの6ヤードゲインまで。関西大学ディフェンスにもパワースピードがみなぎってくる時間帯だった。そしてピッチプレーでファンブルターンオーバー。 関西大学はQBキープの1プレーでFD更新の10ヤードゲイン。しかし、左オープンプレー2回連続はプラスゲインとマイナスゲインでトータル+1ヤード。第3Dパス失敗となりFG3点追加にとまった。 そして関西大学フリーキック、立命館大学リターンも、カバーチームのタックルを受けてファンブルロスト。 第2Q残り時間0分34秒、関西大学は敵陣23ヤードで再び攻撃権を得る。QBロールからキープでサイドライン外へ。スクリーンパスディフェンス対応して0ヤード。第3DパスをDBカットされて、再びFG3点追加となった。 このターンオーバー直後、立命館大学は2回連続でタイムアウトを使っている。1回目はまさしく直後。そして2回目は関西大学のモーションマンが動き始めた直後、なので、関西大学としては攻撃手段1個が消えてしまったかもしれない。 ******** ******** 試合前半。立命館大学は2TD(7点+6点)、関西大学は1TD2FG(7点+3点×2回)13−13の同点でハーフタイムを迎えることとなった。 第2Q終盤に起きた立命館大学2回連続のファンブルロストによって関西大学は同点に追いつく。それは、前週の関西学院大学戦同様にハーフタイム直前に追いつく展開をコピーしたようなもの、良い流れとも考えられる。 ただ、結果論だが、あとから振り返ってみると、2回(あるいは3回)ともFGに終わってしまっているところに、関西大学オフェンスのリズムがプレーコール含めて本調子でないことをあらわしているように見える。 関西大学が相手のミスに乗じた形でFG3点×2個で同点としたのだが、関西大学ペースに引きずり込むところまでにはならなかった、ということになる。 立命館大学にすれば、まだ同点と開き直ることもできたし、ファンブルロストから失点が続いて同点というマイナスイメージも残る。 中途半端な状態にあることに変わりはなく、したがって、試合後半、最初にどちらのチームがどのような方法で得点するかによっては、つまりは、関西大学が先に得点していれば、また、違った試合展開になったかもしれない。 ******** だが実際は、関西大学側に細かいことの積み重ねが起きてしまう。さらに、立命館大学K#32佐伯による飛距離のあるフリーキックは、敵陣5ヤード付近で立命館大学カバー成功というミラクル寸前の状況に、本職でないリターナーが対応せざるを得ない、という条件も重なってしまった。 私的には、リーグ戦関西学院大学戦でも急造リターナーで急場をしのげなかったシーンがあったので、リターナーやリターナーの前の「壁」に対して修正が入るかも、と思っていたのだが、時間的にもそこまで消化しきれなかったということだろう。 関西大学ディフェンス陣は2回ともレッドゾーンディフェンスの機会を作り出して懸命に食い止めようと試みるのだが、QB#15谷口のパワーラン2回を止め切れなかった。 第4Q、立命館大学は6分を使ってFG3点を追加、さらにパスインターセプトから1TD追加して24点のリードを確保する。 ******** 第4Qも試合時間残り3分少々。関西大学#17高原によるキックオフリターン。これが75ヤードのビッグゲインとなって、1塁側スタンドでは久しぶりの大歓声が起きた。 立命館大学反則でFD更新し、QBスニークでエンドゾーンへ飛び込む。だが関西大学はPATにキックを選択する。 残り時間2分14秒なので、無理っぽい状況には違いないのだが、もしもオンサイドキックが成功すれば立命館大学側もあわてるかも、という仮定の話ではあるのだが。24点=8点×3。 2ポイントPATが3回連続成功して、オンサイドキックが2回連続成功・・・やってみないと判らない試合・・だったので、2ポイントを試みてほしかったですが、満身創痍の状態で止むを得ない選択だったかもしれない。 ******** (以下、観戦記とは直接は関係しないことですが、「総括」として続く。かも) |