日本選手権 ライスボウル



ライスボウル 



01月03日(土) 東京ドーム 14:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計
立命館大学1070017
パナソニック電工0103013
(現地観戦)
 
立命館大学
パナソニック電工
1Q
TD
FG 1Q
2Q FG
TD
TD
END 2Q
3Q
FG
3Q
4Q G×I
G×
REND 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 第62回ライスボウルは立命館大学とパナソニック電工の対戦となった。社会人代表のパナソニック電工は2年連続6回目の出場、対する学生代表立命館大学は4年ぶり6回目の出場で5年ぶりの頂点を目指す。ちなみに立命館大学が頂点に辿りついた5年前には、今回の対戦相手となるパナソニック電工QB高田を擁した時のものになる。

 なお、立命館大学とパナソニック電工(松下電工)のライスボウルでの対戦は今回が3回目で、1984年に現在の学生代表VS社会人代表となった日本選手権ライスボウルにおける同一カード3回目は、京都大学VSレナウン、および、日本大学VSレナウンのそれぞれ3回に並ぶ。

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 試合結果は上記のように、立命館大学が5年ぶり3回目の日本一に輝いた。最終プレーは電工QB#8高田による、試合時間残り7秒・敵陣32ヤード付近からエンドゾーンへのロングパス。電工レシーバーと立命館大学DB陣が入り混じったへイルメアリーパス。

 ヘイルメアリーとは「神に祈る」という意味で別名俗称は「頼むから捕ってくれパス」。通常の第4D残りショートヤードのギャンブルプレーよりもさらにギャンブルプレーになる。残り時間僅かでエンドゾーンまで距離があるときのTDを狙ったロングパスで、レシーバー複数名とDB複数名がボール落下地点で待ち構えることになる。

 プレーデッドと同時に審判のコールがなかったのは、ボールが地上に落ちなかったため。つまり、どちらのチームがボールを確保したか判断しなければならず、そして、審判の立ち位置関係等々様々な要因によっては止むを得ないところがある。審判団協議の結果、立命館大学DB#24毛利によるパスインターセプトキャッチが認められて最終スコア17−13で立命館大学の5年ぶり3回目の日本一が確定した。

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 過去のライスボウルにおける学生敗戦パターンは、社会人のスピードに慣れない時間帯での失点や気負う学生側のミスによって社会人に先行されてしまい、その後、必死に追いかけるのだが届かない、という展開が多い。
 試合時間が経過して、東京ドームの舞台に慣れて、社会人チームを把握したときは、すでに大きなハンデを背負っていて、学生側が必死に追いかけるのだが、届かないままタイムアップ、というのが、学生側惜敗の試合パターンだった。

 しかし、今回のカードで、このパターンがあるのだろうか。というのが戦前の個人予想の大まかなところ。そして、そのストーリーは大勢に則ったものだった。

 2008年の電工の試合を観戦したのは京セラドームのジャパンXのみ。だが、甲子園ボウルのときと違って、一応は現地観戦している。
 その時の感想は、オフェンスQB#8高田のスクランブルランがチェンジオブペースとなって試合の主導権を握った電工オフェンスよりも、3メンDLの鹿島ディフェンスがSB#2霊山のブロックに完璧に打ちのめされているにもかかわらず最後までアジャストできなかったことに対する疑問のほうが強く印象に残ってしまった。
 そして電工ディフェンスは今年もパワフル、という至極簡単な印象、さらに、序盤に2本先行を許したことについてもこれも電工ペースだろうと。社会人王者の風格と2007年度日本一の実績に、考えることをやめてしまった。

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 立命館大学勝利のためには、ディフェンスが電工オフェンスを止めることと、得点をあげることの2個が必要になる。

 立命館大学ディフェンスは、ある程度の抵抗を見せるものの、オフェンスが電工ディフェンスから得点できるのだろうか。関学戦で終始自分のペースを保っていたQB#11松田率いるオフェンスだったが、さすがに電工には・・という大勢を占めたストーリーのままである。

 立命館大学攻守ともスピードの点で電工攻守を上回ることがあるかもしれない、そのときに、立命館大学が試合主導権を握ることができるだろうけれども、それも得点差と時間帯の兼ね合いによる電工コントロール下(第3Q後半以降)のもの。電工優位は崩れないどころか、大差の試合も想定していたのだが。

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 上記仮定がひっくり返ったところの要因は、攻守・守攻で合計2点。

 電工オフェンスは、特にQB#8高田WR#7長谷川のホットラインのコントロールタイミング&パスコースの不一致が大きかった。さらに第1Q中盤、#7長谷川へのロングポストをDB#13瀧澤がしっかりと捕捉してカットしたシーンは、おそらく電工側に大きなインパクトを与えたことだろう。

 ところで電工RB#20石野などによるランプレーがショートゲインに止まる機会が増えるところは想定範囲だが、電工が#2霊山のブロックサイドにランナーを突っ込ませ続けていたところは、少々物足りなさを感じた。
 #2の動きとは全く関係ないところへランナーがコースを取ったときに、立命館大学ディフェンスが混乱してしまうのではないかと、XJAPAN後には危惧していたのだが。(もっとも本当に知りたかったことは、立命館大学ディフェンスが即座に対応できるか、あるいは分析班スタッフによって既に想定の範囲内だったのか否か。ここを見たかった。のだが・・・)

 もう一つは、QB#11松田が冷静にパスを通したこととレシーバー#31常包、#2宜本、#尾崎が確実に捕球し続けていたこと。QBが動きながらフリーのターゲットを探し出したパスも何回かあったが、QBWRの連携は2008年春夏秋とは見違えるような完成度に達してしまった。(2009年もQBWR関係のいくつかは残る)
 ミドルレンジのパスがヒットしたことで電工ディフェンスの力が分散されて、ランパスバランスアタックが機能していく。
 OLもG#73余合筆頭に中央ラン突破のための穴をきれいに開けていて、さらに、開始直後の勢いを切らさずにリードを広げる長距離FGを決めたK#17砂原などなど。2008年秋半ばからオフェンスはずっと上り調子だったが、その最高点でのパフォーマンスが繰り広げられた。

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(以下続く)

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 最後に皆様にお願いがあります(特に報道関係者各位様)(そのような方々が、うちのようなHPを見ているとは思えないですが、一応、とりあえず、僅かながら可能性があるのならば)

 画面表示やアナウンスで「パナソニック」という表現がいくつかあったようですが、正式名称は「パナソニック電工」であって、「パナソニック」ではありません。

「パナソニック」で止めてもそれで意味がなくなるのであれば問題にならないのですが、「パナソニック」で止めると別の法人を指し示すことになる不都合が発生してしまいます。

 表記や実況で「パナソニック」で止めたい理由も判らなくはないのですが、正式名称は「パナソニック電工」なので、よろしくお願いいたします。