関西学生アメリカンフットボール Div1 第5節



10月27日(土) 王子スタジアム 13:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学147147425-0-0
関西大学0707142-2-1
(現地観戦)
 
関西学院大学
関西大学
1Q
TD
FL
TD 1Q
2Q G×
TD
TD
REND 2Q
TD 3Q
TD
G× 3Q
4Q
TD
G×
TD
END 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 ファイナルスコア関学42、関大14。関西学院大学QB#9三原によるオフェンスは第3Q終盤までの6回。そのうちの5回をTDに結び付けており今回も完璧なQBパフォーマンスを披露して、第4Qに交代した。

 OLは前回同様ベストメンバーでスタートし、2シリーズはラン中心、その後はショート〜ミドルパスが加わるという内容で、台風の影響による強風下でもミドルパスを確実に決めていたQBWR陣が印象的だった(メインスタンドは正面の六甲おろしを真正面に受ける形で身体も飛ばされる寸前。バックスタンドはどうだったのだろう。さらにフィールド内の風の影響というのは体感できていないのだが。)
 なお6回中の1回第3QのインターセプトはQB#9三原からボールを受けたRBのフリーフリッカーによる。

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 怒涛の5TDをあげた関西学院大学オフェンスだったが、試合序盤は関西大学DL#91杉原、LB#49宮崎、#33大舘によって中央オープンのランをノーゲインに抑えられる。さらに第1シリーズ第3Dでは、センターとのエクスチェンジ付近でファンブルが発生、完璧という表現はしたもののオフェンスの立ち上がりは悪かった。のだが。
 このファンブルボールを拾ったQB#9三原のスクランブルランに対して関西大学ディフェンスの対応が遅れる。もっとも、ファンブルによってボールキャリアを見失ったというのが正しいところだろう。
 このQB#9三原による38ヤードのスクランブルランで関西学院大学は一気に敵陣へ入るとRB#2横山の中央突破ダイブで先制した。

 第2シリーズはRB#27浅谷と#38平田、さらにQBキープが中央付近を抜けてFD更新を繰り返して追加点をあげる。関西学院大学OL#55岡田、#76廖、#72中山、#75福田、#52上村がこじ開けるラン走路を抜けるランでのドライブとなった。

 関西大学のディフェンスも、先のシリーズ同様DL#90重近などによるロスゲインタックルはあるものの、コンスタントには対応できない。正面で受け止めることができたらノーゲインだが、それ以外は進まれるというイメージである。この時間帯以降は、ターゲットを絞れない状態が続いて失点が重なってしまった。

 そして第3シリーズは自陣34ヤードから、左WR#1岸へのスローバック気味のクイックパスで20ヤード、WR#87柴田へロールアウトパス12ヤード、さらに、右RB#27浅谷へのロングピッチで15ヤードとミドルゲインの荒稼ぎ状態、最後もRB#27浅谷の左オープンランはサイドライン際を多数のブロッカーが先導して27ヤードのTDランを決めた。

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 後半は先攻関西学院大学のリターナー#88松原が70ヤード近いリターンで一気に敵陣へ入るとRBへのミドルパスでエンドゾーン手前5ヤードに迫り、RB#27浅谷の中央突破でTDをあげる。
 第3Q終盤には益々風が強くなるなかで、自陣43ヤードからノーハドルによるパスドライブもつながっていく。右横WR#87柴田へパスヒットとランで11ヤードゲイン、WR#1岸左アウトミドル15ヤード、さらにWR#88松原のクイックイン12ヤードと様々なパスコースとターゲットが登場、最後もTE#95韓へ5ヤードTDパスを決めた。

 第4Qには関西大学ギャンブル失敗による敵陣スタートオフェンスを、QB#16加納からボールを受けたRB#2横山の中央突破13ヤード、そしてRB#33多田羅、#22久司による連続中央突破ランでこの試合6個目のTDを奪った。

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 関西大学オフェンスは、この日もQB複数名起用とダイレクトスナップというオフェンス展開となる。第1シリーズQB#14原口からピッチを受けたRB#22松森の左オープンランは10ヤードゲイン、最終タックラーはDB#28山本という惜しいプレーはあったもののQBキープに対してLB#90古下完璧マークでFD更新ならず。

 そして第2シリーズは自陣28ヤードから、QB#18西隈キープ右OT5ヤードゲインのあと、交代したQBによる中央突破ラン、これも5ヤードほどゲインしたのだがDBの激しいタックルを受けてファンブルロストとなってしまった。

 このファンブルは試合序盤関西学院大学1TD先行直後の自陣での攻撃権喪失なので、試合の流れ・試合展開上は厳しかったというのが正しいところなのだが、QBが固定しない中でのやり繰りの中で前が開いた瞬間のハードヒットを正面に受けてしまったのが惜しい。

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 関西大学QBは、#9をつけた池井、#16永川、#18西隈など。さらにRB#41中東などRB陣はダイレクトスナップを受けていた。このQBが目まぐるしく交代していくオフェンスと、インサイドラン突破は関西学院大学ディフェンスに対して効果が見えるようになっていく。

 第1Q終盤自陣15ヤードから始まったオフェンスドライブは、中央ラン突破2プレーでFD更新後、QB#18西隈右オープンラン9ヤード、RB#21境家中央突破ラン7ヤードと、大きなゲインが続く。いずれもタックラーは最終列DBで、あと一人をかわせばロングゲインというプレーが何回か発生している。関西大学のボールキャリアスピードに対して内側も外側も関西学院大学DB陣がギリギリのところで対応していた。
 このシリーズ敵陣33ヤード付近で3ヤードを残した第3、第4Dをいずれもパス失敗でドライブが止まっている。

 そして第2Q終盤自陣30ヤード残り時間3分46秒からのドライブは、関西大学にとっては圧巻のベストドライブだった。WR#17西尾へ19ヤード、RB#27地下へスクリーン9ヤード、QB#17西尾、#9池井キープで敵陣22ヤードに到達、さらにWR#17西尾へ21ヤードパスヒットと、集中力とスピードとコンビネーション完璧の怒涛のドライブでTD7点をもぎ取った。

 第4Qの関西大学の得点シリーズも同様のミドルゲイン連発で、QB#9池井スクランブル15ヤード、WR#16永川への24ヤードパスが繋がり、QB#17西尾のスクランブル20ヤードとスピードオフェンスは止まるところがなかった。最後はQB#9池井カウンターキープ等でこの日2個目のTDをあげている。オフェンスがリズムに乗れば怒涛のオフェンスが展開できるところを改めて示して見せた。

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 関西大学にとっては、やはり序盤で連続して失点を重ねてしまい試合展開的に苦しくなってしまったのが惜しいところだ。テンポの良いオフェンスがもしも早い段階で出ていれば、ということもあるが、やはり関西学院大学の無限パフォーマンスにディフェンスが対応できなかったということだろう。

 この関西学院大学ハイパーオフェンスに対抗できるディフェンスチームは存在するか。攻略ポイントは?どこ?











10月27日(土) 王子スタジアム 16:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
神戸大学7070140-5-0
近畿大学3077172-3-0
(現地観戦)
 
神戸大学
近畿大学
TD 1Q
1Q FG
2Q
END 2Q
3Q FG×
TD
3Q RTD
P× 4Q
TD
G×
G×I
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 最初のオフェンスシリーズ、神戸大学はTDで7点獲得し、一方の近畿大学はFGどまりではあるもののエンドゾーン目前までドライブして3点を獲得している。いずれもディフェンスを蹴散らしてのオフェンスドライブであり、この試合は最後残り時間0の時点で得点の多いチームの白星という点の取り合いになるのではないか、春5月万博での試合のように互いにディフェンス崩壊オフェンスやりたい放題のハイスコアリングゲームになるのではと考えていた。

 結果から見ると、こういう表現をすると両チーム関係者などに誤解を与えることになってしまうのだが、やはり最後にたまたま近畿大学がという試合である。

 もちろん近畿大学ディフェンスも神戸大学ギャンブルに対応し、さらにその後のオフェンスでQBドローなどで敵陣までボールを運んで逃げ込み体勢を作り出したところは、しっかりと見なければならない。

 しかし、神戸大学もパントブロックからのTDでリードされても、その直後のオフェンスシリーズでQBドロースクランブルなどで敵陣まで侵攻しており、決して手詰まりとか手段がないわけではなかった。
 そこでの少なくとも何か一つ(タックルの手のかかり方とか人工芝のすべり具合とか)が変わっていれば、神戸大学再逆転の芽はあった。したがって、神戸大学にとっても、たまたま、このような結果になってしまったというところである。

 近畿大学2TDはリターンTDとパントブロックからの敵陣スタート。一方の神戸大学2TDはいずれもドライブの結果であり、オフェンスが進んでいたのはどちらかと言えば神戸大学であり、そして神戸大学ディフェンスも健闘していたのだが。
 再戦すれば結果は変わっても不思議ではない。しかし、2007年リーグ戦での両チームの対戦結果としては、近畿大学17、神戸大学14、この結果が残るという試合だった。

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 先攻神戸大学自陣29ヤード付近からRB#40竹内の中央突破ランでいきなり14ヤードゲイン、次のQB#4大原キープによる右オープンは10ヤードゲインもホールディング無効となるが、RB#1小椋へのスクリーンで再びFD更新して敵陣へ侵攻、勢いに乗った神戸大学オフェンスは1ヤードを残した第4DギャンブルもOT突破でFD更新する。

 さらに、QB#4大原は、ミドルパス狙いからセイフティバルブ#40竹内へターゲット変更して13ヤードパスヒットさせておりフィールド内を冷静に見る目があった。最後は右WR#24大園の左モーションオープンラン17ヤードTDランによって神戸大学が先制する。立ち上がりの神戸大学オフェンスには勢いがあった。

 しかし、近畿大学も、20ヤードリターンで自陣40ヤードスタートとなった1回目のオフェンスでQB#3井木からTB#29吉田、#5尾下のオープンプレーやRB#20山上へのパスなどでFD更新、さらにWR#19森へのプレーアクションパスが中央17ヤードゲインなどで敵陣9ヤードまで到達する。だが、神戸大学DL#95春山のラン対応、パスミスなどでFG3点となった。

 試合開始直後のオフェンスシリーズを両チームともにロングドライブから得点につなげている。しかし、その中で徐々にディフェンスが対応できていったのだろう、第2シリーズ以降はオフェンスドライブはあるもののディフェンスのファインプレーも目に付くようになっていく。

 神戸大学オフェンスWR#24大園へのパスに対して近畿大学DBのインターフェア、さらにOLブロックでRB#1小椋の中央突破によってフィールド中央付近までドライブするが、その後近畿大学LB#9藤井、DL#99平原のRBタックル、QBサックロス、WR#24大園へのロングパスに対してDBカバー等でストップする。

 一方の近畿大学オフェンスに対しても神戸大学ディフェンスの集まりが早くRB#29吉田のランをショートゲインに止め、WR#88永山のリバースにLB#42玉井が対応してノーゲインにとめる。さらにオプションに対してDL#93津野などが6ヤードロスゲインを奪い、LB#49浅野がRBに反応して3ヤードロスゲイン、このシリーズは神戸大学ディフェンスがフィールドポジションを獲得していった。

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 両チームともディフェンス堅守なのだが、この状態でもオフェンスゲインが続いたのは神戸大学で、中央突破のランプレーでミドルゲインだけは止まらない。

 第2Q中盤、RB#1小椋のハンドオフ中央20ヤード、RB#40竹内左OT11ヤードと、OLがブロックよく近畿大学DLLBをコントロールしていた。これでフィールド中央に到達、勢いのある神戸大学オフェンスだったのだが。

 QB右ロールからWR#7稲垣へのパス成功、キャッチ後のランプレーはダウンブロックよくビッグゲインなったのだが、スクリーメージ付近での反則で取り消しとなる。
 その後WR#24大園へのクイックパスにDB#26武藤対応などでFD更新まで20ヤードの距離が長かった。

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 後半再開直後、近畿大学QB#3井木からWR#6井本へ縦パス20ヤード、RB#29吉田へスクリーン16ヤード13ヤードと近畿大学ドライブなったが、エンドゾーン目前20ヤード地点で神戸大学DLのプレスとパスカットなどでFGへ。そしてスナップの乱れからキック失敗となってしまった。

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 一方の直後の神戸大学オフェンスはWR#12石井へのパスやRB#40竹内による中央突破ランが前半同様にゲインを重ねてTDにまで至る。第3Q終盤残り3分10秒の地点で神戸大学14、近畿大学3。

 近畿大学リターンは#7冨尾。85ヤードのリターンTDによって再び4点差になるとともに最終第4Qへ突入していく。

 試合時間が少なくなっていったことが、どちらのチームにもプレッシャーとなったのか。僅かな点差だったが、これがプレッシャーとなったのはやはり追い上げるほう?。
 勢いづいたのは近畿大学で慎重になっていったのが神戸大学、という表現が本当に正しいか。試合結果から逆に類推しているのかもしれないが。
 しかし、近畿大学の動きのほうがスピード感はあったのは前節京都大学戦と同じような試合展開だったから経験済みということが影響しているのかもしれない。

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 神戸大学オフェンスはQB#4大原のドロースクランブル、LB裏付近でフリーになるWR#12石井へのパスをつなげてフィールド中央に到達したところで第4Qに突入した。

 基本的には神戸大学のランパスオフェンスはゲインできていたのだが、しかし、時々だが近畿大学DLLBがノーゲインロスゲインを奪うときがあった。それがこのサイドチェンジ後に現れ、WR#24大園の横パス0ヤードQBキープもLB#51森安対応で第4Dパントとなる。

 このパントを近畿大学がブロックしてことで形勢が逆転した。試合前半からパンターにあと一歩のところまで近畿大学が迫っていたのだが、ここで漸く実になったと言える。

 そして敵陣スタートとなった近畿大学オフェンスはRB#29吉田の中央突破8ヤードランなどで敵陣10ヤードに到達する。

 ここで神戸大学ディフェンスもエンドゾーンを死守、スローバックパス2回をいずれもDBが対応などでエンドゾーンまで5ヤードを残した第4Dという緊張したシーンを迎える。

 タイムアウト後の近畿大学は右インサイドレシーバー#19森への縦クイックパス、DBマーク無くフリーのTDパスが決まり、第4Q残り7分03秒近畿大学がこの日始めてのリードを奪った。

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 続く神戸大学オフェンスは、やはり、RB#40竹内ラン、QB#4大原キープが止まらない。特にここではQB#4大原による決め打ちのQBキープによる中央突破が15ヤード、27ヤードと大きく進んで敵陣へ侵攻する。ロングパスターゲットの存在がQBスクランブルに繋がっている、そんなシーンだった。

 しかし、敵陣23ヤード地点でのFD更新後、WR#24大園ラン、RB#1小椋ランがいずれも左右オープンOTを突く。そして、FD更新に1ヤード不足した第4Dも、やはり、オープンへ展開するランプレーだった。敵陣エンドゾーンが近づいて慎重丁寧になったのかは定かではないが、近畿大学ディフェンスに遮られた。

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 その後、近畿大学はQB#18原田ドロースクランブル50ヤードで敵陣へボールを運ぶが、神戸大学ディフェンスも更なるFD更新を許さずタイムアウトで時計を止めて攻撃権を奪還した。

 神戸大学陣22ヤード、残り時間は審判協議の末1分12秒となった。(私のメモではもう少し多かったのだが)

 しかし、神戸大学にとって不運だったのは、台風による影響で、第1試合よりも激しく滅茶苦茶な強風が吹き荒れていたことだった。第1Dでミドルパスを試みたが、ボールコースが変わってしまった。強烈な風の中ではロングパスを組み込むことは不可能だった。










10月28日(日) 西京極陸上競技場 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
同志社大学070291-3-1
龍谷大学0639181-4-0
(現地観戦)
 
同志社大学
龍谷大学
1Q
1Q FG×
TD 2Q
G×
TD
END 2Q
3Q
FG×
3Q FG
G× 4Q
FG
TD
PATS
END 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 この試合は序盤からライン戦で両チームともに攻撃側OL優位の力関係にあった。オフェンスドライブ距離は両チームとも重ねていたのだが、それが得点につながったか否かということろで、龍谷大学今シーズン初白星となった。

 龍谷大学オフェンス第1シリーズの2回のFD更新はいずれもRB#3楠田による。RB#3楠田の左右OT付近までの中央突破ランでミドルゲインを繰り返した。また第2シリーズでも第4Dギャンブルを中央突破で更新とRB#3楠田、#9上野によるランプレーがゲインを重ねる。

 さらに第3シリーズではQB#12善元からWR#13木下へ12ヤードの縦パスが加わって、龍谷大学ランパスが同志社大学ディフェンスを少しずつ崩していった。

 前半最後の龍谷大学TDドライブは、このランパスの集大成のようなものであり、自陣31ヤードからRB#3楠田9ヤード、#9上野の11ヤードでランプレーが続いた後にTE#4北山などへ10ヤード13ヤードと縦方向のミドルパスヒット、そしてWR#18西川へのサイドパスはパスキャッチからのランゲイン13ヤード、さらにRB#31小幡へのスクリーン9ヤードヒット、ディフェンスを前後左右に振り回してのTDドライブだった。

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 一方の同志社大学もオフェンスはドライブを重ねていた。第1シリーズはQB#17多川からWR#34橋本へ15ヤードやQB#17多川スクランブルランなどで敵陣まで侵攻と、これまでの試合同様にランと短いパスをつなぎ、さらにQBスクランブルランが加わる組み立ては機能していた。

 第3シリーズ、龍谷大学のFGキックをラインがチップして転がったボールを同志社大学#22岸部がリターンして敵陣へ。
 相手陣42ヤードから始まったオフェンスシリーズ、WR#34橋本へのサイドパスから7ヤード、さらにWR#11木原へのミドルパスは逆リードとなったもののファインキャッチで18ヤードゲイン、そしてRB#2太刀掛による右OTからカットインしたデイライトの16ヤードTDランと、こちらも龍谷大学ディフェンスを圧倒するようなミドルゲインの繰り返しとなった。

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 前半は両チームとも得点したシリーズ以外でも敵陣まで侵攻するドライブはあったのだが龍谷大学はQBサックで大きくロスしてFGトライへ、(同志社大学チップで失敗)一方の同志社大学も敵陣31ヤード地点で1ヤードを残した第4DでFGトライフェイクのギャンブルパス失敗でいずれも得点には至っていない。

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 後半、最初に「優位」を得たのが同志社大学で、試合再開のフリーキックがエンドゾーン手前で止まってタッチバックにならず、龍谷大学もリターンできずで龍谷大学オフェンスにエンドゾーンを背負わした。 
 FD更新できずパントキックも距離が出ずで、同志社大学は敵陣での攻撃権を得る。
 同志社大学絶好の得点機ではあったのだが、RB#2太刀掛のオープンランに対して龍谷大学ディフェンスDL#10、LB#54によるロスゲイン6ヤードで大きく後退。その後2本のショートパス失敗で第4D、FGキックも僅かに右へ逸れてしまう。
 同志社大学優位なフィールドポジションは得点変化が無いままに解消となった。

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 その後は、お互いに自陣からのランパスによるロングドライブとなったが、得点にまで至った龍谷大学と、得点に至らなかった同志社大学というこの試合のキーポイントからファイナルスコアにつながっていく。

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 第3Q、最初にオフェンスドライブで得点したのが龍谷大学で、FGによる3点を追加して、龍谷大学9、同志社大学7。

 これに対して、同志社大学も敵陣エンドゾーン前10ヤードまで到達する。だが、その地点でFD更新に7ヤードたらない第4Dを迎える。

 ここで第3Q終了。その直前にはホールディング反則で無効にはなったがTDランがあった。

 サイドチェンジの間に準備したのはFGによる1点リードを狙うのではなく、この7ヤードをギャンブルでFD更新しようというものだった。

 QBの後ろにRB3人を配したウイッシュボーンからのQBキープラン縦突破だったのだが、芝で滑ったかもしれない、ほとんどゲインなくギャンブル失敗、同志社大学無得点となった。

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 その後、龍谷大学オフェンスドライブはやはりRB#3楠田ドロー21ヤード、TE#4北山11ヤードと縦方向へのランパスゲインが続いたが、フィールド中央でのランプレーに同志社大学ディフェンスも対応して1ヤードを残した第4Dを迎える。

 龍谷大学のここまでのオフェンスの勢いならば中央突破でのFD更新も可能だったが、しかし、この1ヤードを龍谷大学はオフサイドの反則を誘ってFD更新した。

 ランによるショートゲインでのFD更新ならばまだ同志社大学側も次ぎのディフェンス勢いは残ったかもしれないが、前に出ようとする姿勢が削がれる反則でもあり、結局DL#92山上によるQBサック等でTDは免れたものの、龍谷大学にFG3点が加わる。

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 ここでの3点は同志社大学によとって2点差が5点差になったことでFGではなくTDが要求されることにはなるもののオフェンスドライブできれば不可能ではなかった。

 実際、自陣からRB#2太刀掛の連続キャリーやWR#11木原へのミドルパスでフィールド中央までテンポよく進んできている。

 しかしフィールド中央付近でDL#98西村によるQBサックを避けながらのパスをインターセプトされてしまった。
 その後に龍谷大学に時間消費ドライブでも得点が加わったことで、同志社大学再逆転の芽が摘み取られてしまった。











10月28日(日) 西京極陸上競技場 14:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学728106515-0-0
京都大学000003-2-0
(現地観戦)
 
立命館大学
京都大学
1Q
TD
1Q
TD 2Q
TD
TD
RTD
END 2Q
FG 3Q
TD
3Q
4Q
FG×
FG
FG
4Q REND
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 前半で立命館大学は攻撃4回で4TDとリターンTDで35−0の大差でハーフタイムを迎える。後半も1TD3FGを加えてファイナルスコア51−0と完封勝利となった。

 この試合の立命館大学オフェンスでは、これまでのように1発ビッグプレーによるTDシーンが無い。WR#7小城、#82堀田、#84呉田、#80井上、#11前田、TE#89吉田さらにRBでは#29西田、#21山城、#2家亀、#41高野橋などが、様々にショート〜ミドルゲインを繰り返していた。QB#9木下の集中力もあって、この日のオフェンスは順調にドライブを重ねている。

 第1シリーズでは自陣31ヤード、セットバックからRB#29西田の右OT4ヤード、さらに右WR#84呉田へ10ヤードでFD更新、さらに右横WR#7小城、右クイックアウト#82堀田へパスを繰り返してFD更新すると、今度は左WR#82堀田へショートパス成功、速いタイミングパスが次々に左右へヒットしていた。
 そしてその次はQB右ロールから右WR#84呉田へ19ヤードミドルパスは内側へ切れ込むパスルートでヒットする。その次はRB#21山城のドロー、とRB#21山城へスローバック気味のパスが20ヤードのTDパスとなる。

 その後もランパスで左右前後様々に散らして、京都大学ディフェンスにターゲットを絞らせなかった。出場機会の多かったK#30澤和も、6PATと3FGを正確に決めている。

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 立命館大学のこれまでの試合で、確かにオフェンスに好調不調の波が大きかったところはあったのだが、ここぞろちうシチュエーション(前半残り時間僅かだったり、ここは必ず点を取りたいというシーン)では、集中力を高めてテンポのよいオフェンスドライブを行っていた。

 この試合は最初から第3Q交代まで、またQB交代後の全てのシリーズで、あわてるところ無く、乱れることなく、パスコントロールも冴えていた。ここ一番ではQBパフォーマンス含め安定したオフェンスを展開するだろうとは思っていたのだが、改めて底の深さを見せられた思いがする。

 開幕戦エキスポでの完璧パフォーマンスから前節までで、いろいろとあったが、それも一つの過程、ということで、いよいよ残すはあと2戦。

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 一方の京都大学オフェンスは、QBに#10桐原と#19宮下を起用するが、#19はRB(TB)位置に入ることが多かった。これまでTB担当していたRB#39高松の出場機会はなかったかもしれない。

 この試合ではUB#99又賀によるパワーOLとのコンビネーションによるゴリゴリドライブを期待したが、立命館大学DLLBの鉄壁を前にしてはほとんど通用しなかった。

 一方でこの日最もゲインしていたプレーがWR#82中村への短いタイミングパスだった。左右からイン側へ切れ込んでくるショートパスが立命館大学ディフェンスの隙間を見事に突いている。京都大学の数少ないFD更新機会の半分以上はWR#82中村へのパスだった。

 なお京都大学オフェンスは試合前半で、リストバンド使用のノーハドルオフェンスを展開する。プレー開始直前までバックスがベンチサイドラインに留まってフィールド内外でリストバンドの確認後にセットするという一種巧妙なトリックだった。
 これに対して立命館大学ディフェンスも最初の何回かは対応に苦慮していたように見えたのだが、時間経過とともに、ディフェンス優位となっている。

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 試合は、立命館大学オフェンスに対して京都大学ディフェンスが、ほとんど対応できないまま点差が広がっていってしまっていて、試合の趨勢は、かなり早い段階で決してしまった。










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