関西高等学校選手権大会 決勝 結果



関西大会 



06月17日(日) 王子スタジアム 13:30
チーム名1Q2Q3Q4Q合計
関西学院高等部7071529
立命館宇治高校1307626
(現地観戦)
 
関西学院高等部
立命館宇治高校
1Q TD
TD
TD
FG× 1Q
2Q G×I
2Q END
3Q
TD
TD 3Q
4Q G×
TD
TD
TD
4Q REND
(作者Aのメモより)
AK-CHART(なし20210319記)
AK-CHARTの見方


 オフェンスの殴り合いの試合で、両チームともパントキックは0回、逆の見方をすれば、両チームともディフェンスが全く機能しないままタイムアップを迎えたことになる。

 獲得点数としては、ともに4TDをあげているので、最終的にはPAT点の差が勝敗を左右したことになる。残り時間0の時点でたまたま関学の得点が多かったというだけで、両校攻守に力量差は感じられなかった。
 ただし、試合の流れを詳細に見ると、立命館宇治高校側に関西学院高等部を突き放すチャンスが2回あった。確実に得点する選択(一般的に)をしないで、果敢にギャンブルでFD更新以上を狙ったのだが、いずれも失敗に終わっている。結果として、これが、関西学院高等部の追随を許すことにつながっているのではないだろうか。

 一度目は、第2Qに立命館宇治高校が1TD差リードしていて敵陣21ヤード地点での第4D、2回目は第4Q中盤、この時も立命館宇治高校が1TD差リードしていて敵陣で第4Dを迎えたとき。
 いずれも、FGで得点できる可能性のあるポジションだったが、プレーを選択してFD更新ならなかった。

 結局、関西学院高等部は1TD差程度で大きく離されることがないまま試合終盤を迎えることが出来たことが、最後の両校攻防の意識に大きく影響している。

 今春の立命館宇治高校の試合は、関西大会2回戦の関西大倉高校戦、準決勝の大産大附属高校戦を観戦しているが、これらの試合でも敵陣での第4DでFGを狙う素振りすら見せなかった。だから、この試合でも、敵陣での第4Dでギャンブル選択するだろうことは、戦前からある程度の予測はしていた。
 FGキッカー不在なのかもしれないし、プレーで前進できる見込みがあったのかもしれない。何を選択するかとその是非を外野が言うことでもないし、これも、広い意味では結果論に過ぎない。

 だが、10点差に広がった時の関西学院高等部に与えるプレッシャーの大きさと、それを関西学院高等部が簡単に跳ね除けることが出来るのか否か。特に第4Q中盤で10点差(正確には9点差)になるのとならないのでは、パフォーマンスが大きく変わっていたかもしれない。
 だから、この時にどのような攻防が繰り広げられるのかを見たかった、ということ自体が、すでに観客側の我儘です。



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 先攻立命館宇治高校は、#33岡部の40ヤードリターン、TE#33岡部へ10ヤードパス、さらにRB#33岡部による33ヤードTDランで先制する。

 これに対して関西学院高等部も、自陣からRB#17松岡の中央突破ランがOLの好ブロックもあってほとんど毎回ゲインする。  関西学院高等部OLが立命館宇治高校ディフェンスの要であるILB#4名倉を確実にブロックするので、中央付近のランでさえも10ヤード近くゲインをしていた。  さらにQB#16降梁からWR#82吉村へのパスヒットなどのランパスドライブがつながり、関西学院高等部も最初のシリーズを得点につなげた。

 立命館宇治高校のオフェンス第2シリーズ、今度はRB#20北川のスピードランがドライブの原動力になった。関西学院高等部ディフェンスはOTやオープンプレーに対して防御の甘いところがあり、さらに、タックルが身体の中心に決まらないこともあって、なかなか止められない。
 立命館宇治高校宇治RB#20北川によるオープン位置をスピードでまくりあげるミドルゲインが続いて2個目のTDを獲得した。

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 第1Q終盤、関西学院高等部オフェンスは、前回同様RB#17松岡のランとWR#88和田のミドルパスで自陣38ヤードからミドルゲインを重ねて敵陣へ到達する。
 しかし、立命館宇治高校ディフェンスDL#57田中、LB#4名倉によるロスゲインタックルが続き、さらに、FGも失敗する。関西学院高等部に得点の空白区が生まれた。

 ここで立命館宇治高校に得点が加われば1TD差以上離れることになるので、もしかしたら立命館宇治高校ペースになっていたかもしれない。

 自陣20ヤードから始まったQB#8谷口キープ、RB#33岡部、#20北川ランによるロングドライブは、敵陣20ヤード付近で第4D残り5ヤード。QB#8谷口→#20北川→#8谷口のパス狙いだったが、これを関西学院高等部DBにインタセプトを喫する。関学空白区のチャンスをモノにできなかった。

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 関西学院高等部前半3回目のオフェンスは、再びRB#17松岡による連続キャリーでドライブする。ディフェンス側から見るとボールキャリアはほとんど判っているのだが、止められない状態が続く。

 だが、前半の残り試合時間も少なくなり、敵陣31ヤード地点で残り時間1分02秒だった。

 関西学院高等部にとってこの時間帯でこの得点差ならば、ロングパスを狙ってみたいところ、だったのかもしれない。エンドゾーン直前のレシーバーを狙った縦ミドルパスは、しかし、立命館宇治高校DB#6高田によってインターセプト。関学オフェンスは2シリーズ連続無得点となった。

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 第3Q中盤、立命館宇治高校は、QB#8谷口の大型の体格を生かしたダイナミックなキープランを多用する。重量級のランプレーは関西学院高等部の甘いタックルでは容易には止まらずミドルゲインが頻発、さらにRB#20北川ランのスピードランもタックルポイントがずれてミドルゲインと前半と同じ。これで立命館宇治高校は後半最初の得点を挙げて2TD差とする。

 しかし、関西学院高等部もここからついていく。QBは#16降梁が先発だったが、このあたりからQB#18畑も併用した交互起用してQB両名のスクランブル、RB#17松岡の中央突破ランはOLの好ブロックが続き、さらに、WR#88和田、#82吉村へのパスが立命ディフェンスに的を絞らせない。OLが十分に機能していて、ランブロック・パスプロとも万全な状態でドライブが続き、第3Q残り05秒、関西学院高等部が1TDを返した。

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 第4Q残り時間10分付近、立命館宇治高校は敵陣20ヤード付近まで到達するものの3ヤードをの残した第4D。
 ここでも立命館宇治高校はプレーを選択して、左へのクイックパス。地面スレスレの微妙なパスキャッチだったが、審判協議の結果パス失敗でFD更新ならず。ターンオーバーとなった。

 1TD差リードしていて、さらに、残り時間を考えれば、FGで加点という手もなくはないのだが。関西学院高等部に1TDでは追いつけないプレッシャーを与えるという選択枝もあったのだが。(以下は冒頭に続く。)

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 第4Q残り時間9分49秒。関西学院高等部は、RB#17松岡のラン、WR#88和田のリバースなどでTDをあげる。ここで、この日はじめて関西学院高等部が1点だが逆転してリードした。

 残り時間5分58秒。

 これに対して立命館宇治高校は、RB#20北川、QB#8谷口キープ、RB#20北川ランのわずか3プレーで逆転する。速攻の逆転ドライブは、結果として関西学院高等部の攻撃に5分近い時間を与えてしまったことになる。

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 ここまでの3回の関西学院高等部TDドライブの所長時間は約4分。そして、今回も自陣36ヤードから怒涛のドライブで敵陣2ヤードまで到達。ここで残り時間1分41秒だった。

 ここから、立命館宇治高校の堅守に合い、中央突破2回0ヤード、第3Dではエクスチェンジでのファンブルリカバーと危ういシーンが続く。
 結局関西学院高等部も第4Dにまで追い込まれてしまい、最終ラストプレーの成否が試合の行方勝敗に結びつくまでの瀬戸際に追い込まれた。この時点で、残り時間05秒。

 関西学院高等部にとってのラストプレーはRB#17松岡による中央突破ラン。エンドゾーンに届いて再逆転、残り時間01秒だった。

 続く関西学院高等部キックは、オンサイドキックのようなゴロキックでボールを確実に前方へ転がした。最終的にどちらが確保したのかは不明だが、しかし、プレーデッドの時点で残り時間は0となった。

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 エンドゾーン前2ヤードの攻防は、結果的には第4Dまでもつれることになったが、立命館宇治高校側の考え方としては、あっさりとか関西学院高等部に得点を与えて再逆転を許しつつ、QB#8谷口、RB#20北川など止まる可能性のないキャリアを生かして再々逆転を狙う、そのための時間を残すという選択もあった、かもしれない。

 立命館宇治高校がリードを広げるチャンス、試合の主導権を握るチャンスがありながら、イーブンのまま時間が経過、一方の関西学院高等部も大量リードを許さずに、しっかりと得点差を詰めていったことが終盤の攻防につながった試合だった。








関西中学校選手権大会 決勝 結果




06月17日(日) 王子スタジアム 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計
関西学院中等部00000
京都クラッシュベアーズ60006
(現地観戦)
 
関西学院中等部
京都クラッシュベアーズ
1Q
TD
1Q
2Q
END 2Q
3Q G×
3Q
4Q
G×
G×
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方