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先攻関西学院は、キックオフでのビッグリターンで敵陣スタートとなるも、LB#29大野のQBサックなどでFD更新ならず、さらに、FGも失敗に終わり、せっかくのチャンスが得点につながらない。 一方の箕面自由学園は、QB#18松延からRB#3久司へピッチと好ブロックで13ヤード、さらに、15ヤード反則2回が加わって自陣からのロングドライブがつながった。 さらに、フレックスボーン隊形からのQB#18松延キープとRB#29大野ランで前進を重ねてエンドゾーン手前7ヤードでFD更新する。 その第3D、WR#20水澤のインへのTDパスは、一度は成功と判定されたのだが、協議の結果、パス失敗と訂正されてしまい、1回目のドライブは無得点に終わった。 だが、続く第2シリーズでも、フレックスボーンからのQB#18松延キープとRB#29大野のランによるミドルゲインが続き、そして最後はWR#19松原への縦ポストミドルパスで箕面自由学園が先制した。 それに対して、関西学院は直後のキックオフリターンで#3吉井が約70ヤードのリターンTDを奪って、試合を振り出しに戻す。 ******** 第2Q、箕面自由学園は再びラフィングザパサ−15ヤード、WR#19松原へのパスとフレックスボーンからのランでTDドライブ。 そして、関西学院もショットガンからQBスクランブルとRB#22林へのショベルパス、WR#17松岡パスで前進する。 QBドロップバックに対して箕面自由学園ディフェンスもQBを一度は追い詰めたのだが、隙間をすりぬけられてしまい、FD更新を重ねた関西学院が#22林のボールキャリーとPATキック成功によって、逆転した。 関西学院ディフェンスはLB#14濱田、#47松下の堅守が光るが、ライン戦ではほぼ互角、そして、反則ロスが多かった。さらに箕面自由学園のWR#19松原とフレックスボーンに対してなかなか対応できない様子だった。 ******** このように、試合序盤は箕面自由学園側に流れがあったのだが、「取られたら取り返す」の関西学院オフェンスの動きが少しずつ、良くなっていく。 前半は、関西学院2TD14点に対して箕面自由学園は2TD13点。PATキック失敗の1点差なのだが、これが徐々に大きなプレッシャーになってきたのかも知れない。 ******** 後半先攻の箕面自由学園は、再びWR#19松原へのミドルパス等でFD更新するが、最終的にはこのドライブが止まった。 対する関西学院はパントリターンで敵陣スタートとすると、右コーナーミドルパス1本でエンドゾーン手前4ヤードに到達する。 ここから箕面自由学園ディフェンスも健闘し、LB#52坂垣がQBキープを2ヤードロス、DBカバーでサイドパスをノーゲインに止めた。 さらに、第3DのQBキープ中央突破も、プレー的にはほぼ止まっていたのだが、QBを囲むディフェンスの中でエンドゾーン内へ倒す方向のタックルが効いてしまい、関西学院に得点差を広げる7点が加わる。 ******** 第3Q終盤、その後は両チームオフェンスとパントの応酬となるのだが、関西学院の1個のパントキックが試合を決めた。 フィールド中央付近での関西学院パントキック。これが箕面自由学園側6ヤード付近でボールデッド、8点差を詰めたい箕面自由学園にエンドゾーンを背負うというハンデが加わる。 そして、そのプレー途中のファンブルで、攻撃権を関西学院を渡すとともに、試合の行方もほぼ決してしまった。 ******** 第3Q中盤で、わずかに8点差。ワンチャンスあれば、そこから一波乱あってもいい展開だったのだが。1個のパントキックでも試合の行方を決めることができるということを改めて示した試合だった。 |
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この試合は、刻んだオフェンスドライブをしていた北大津高校に対して、一発のスピードプレーで得点した立命館宇治という印象の試合だった。 北大津はドライブして敵陣へ入ってからのターンオー場が3回(2ファンブルロスト1インターセプト)で、これが最終的には大きく効いてしまった。 ******** 先制したのは立命館宇治で、第2シリーズ自陣16ヤード、ピッチを受けたRBが左サイドラン際をハイスピードで駆け抜けて約80ヤードのビッグゲインを奪うと、これをTDへとつなげた。 一方の北大津高校は、第2Q自陣30ヤードからの攻撃で、QB#12からWR#82へショートパスと、#33のブロックが加わったクロス20ヤードパスを連続ヒットさせて敵陣へ侵攻するが、続くプレーでファンブルロストしてしまい攻撃権を手放す。 これに対して立命館宇治は、パンとリターン40ヤードとRB#33へのピッチプレー35ヤードランの2プレーで追加点を奪った。 オフェンスドライブしている北大津に得点が入らず、ビッグプレーだけで効率よく得点していく立命館宇治という、対照的な両チームだった。 第2Q終盤、北大津高校は自陣25ヤード付近からのドライブでようやく得点に結びつけた。 QB#12からWR#7、RB#33へショートランパスをつなぎ、RB#21のオープンを捲り上げるスピードランあり、そして最後はWR#11へのTDパスでエンドゾーンに到達する。テンポよく進んだシリーズだった。 ******** 後半も、北大津高校の攻撃はQB#12キープやRB#21へのパスが10ヤードゲインを獲得し、さらに横パスを受けたRB#21は、タックルを受けて倒れながらもFD更新位置まで足を動かし続けた気持ちの入ったプレーを見せた。 だが、その直後のランプレーでファンブロロストによるターンオーバー、気合の入ったプレーが、なかなか結果に結びつかないのが惜しい。 試合は1TD差のまま第4Qに突入するが、立命館宇治が第4Q残り7分54秒に14点差に広げて逃げ切った。 ******** 北大津高校の#79浦谷、#69荒木など攻守兼任ラインにサイズ(身長体重)の大きい選手が揃っていた。立命館宇治のオフェンスドライブが続かなかったのも大型ラインによるところが大きい。 そして、サイズが大きいだけでなく、動きが異様に軽い。北大津高校のパントシーンで転がっていったボールのところに2番目ぐらいに到達するのが#69荒木だった。体重100キロ超で身長180超の選手が、なぜそのタイミングでボール落下地点にいるのか不思議なくらい動きがいい選手だった。 私が初めて北大津高校の試合を観戦したのは、2001年秋の全国大会1回戦。QB那須率いる少数精鋭のオフェンスとディフェンスチームは、今も忘れられない。そのときから注目しているのだが、春も秋も4強入り目前で止まってしまっているように、それほどの力の差は無いように思う。 ******** この試合、北大津高校オフェンスも立命館宇治オフェンスもフレックスボーン隊形からのランパスによるオフェンス組み立てが中心になっていた。 最近の大学の試合ではショットガン全盛なので、かなり新鮮な光景であり、特に北大津高校のオフェンスラインが大型なこともあって、久しぶりにパワーフットボールに触れたような感じがする。やはりラインは縦にも横にも大きくないと。 |
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