11月05日(土) 瑞穂ラグビー場 13:30
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
南山大学007075-1-0
中京大学14000145-1-0
(現地観戦)
 
南山大学
中京大学
1Q
TD
1Q TD
2Q
END 2Q
3Q
TD 3Q
4Q
4Q END
(作者Aのメモより)
詳細テーブル


 先攻南山大学はQB#17菅本キープとWR#1佐藤、#9近藤、#19樹神への短いパスをつないだ。ラフングザキッカーの反則もあってフィールド中央までドライブするが、そこからは#9近藤へのショートパスをDB#34平野カバーで5ヤードまで、WR#19樹神へのパスをコントロールを乱してパス失敗等で第1回目のドライブが終わる。エースRB#30大野を欠いた状態のオフェンス前半はQBキープと短いパスでの組み立てが続いた。

 一方中京大学は、IフォーメーションからのWRモーションによるフェイクプレーによって南山大学ディフェンスにボールキャリアの判断をさせない撹乱状態に陥れてドライブを続けた。
 WRモーションがQB付近へ達したときにボールスナップ、ボールキャリアはFB#44鈴木、TB#6村田による中央突破とWR#9のオープンランのいずれかなのだが、いずれのボールキャリアにもスピードがあって南山大学ディフェンスが振り回される。
 反則含め3回のFD更新後に南山大学ディフェンスがタイムアウトを行使して建て直しを図る。その直後中京大学同様のランに対してDL#77加賀、LB#10野村が止めてアジャストしつつあったのだが、その第2D右コーナーWR#82新城へ50ヤードパスがヒット、これが中京大学先制点につながる。

 さらに南山大学の浮かしたパスを中京大学DBが敵陣でインターセプトするとRB#6村田の連続中央突破ランなどで敵陣5ヤード、RB#44鈴木の中央ランはDLLBが止めたが右コーナーTDパスで中京大学がチャンスを確実に得点に結びつけた。

 第1Qだけで14−0は私の予想以上の点差であり、南山大学オフェンスのQBキープやパスによるドライブが中京大学ディフェンスを切り裂くほどの効果的なゲインを積み重ねられていなかったこともあって、14点差が限界に思えた。
 ただ中京大学オフェンスも徐々にWRとRBのモーションクロスプレーを南山大学に対応するようになって手詰まり感が漂ってくる。RB#6村田の中央スピード突破だけはOLが作り出したわずかな空間をスピードーで抜けるために、少しのタックルミスが10ヤードゲインにつながることもあるが、南山大学第3列が食らい付いて最後の1線を抜かせなかった。

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 試合は膠着状態のままハーフタイムを迎え、そして、後半へと突入していく。

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 中京大学後半最初のシリーズはRB#44鈴木と#6村田のランプレー中心の展開は変わらずだったが、南山大学は後半からRB#30大野をTBに投入、WR#9近藤へのプレーアクションパス、RB#40赤石のランと絡めて第3Qの約6分30秒に渡る後半最初のドライブを得点に結び付けて7点差に迫った。

 第3Q終盤中京大学はQB#18熊崎から短いパスを組み入れる。パスでゲインしたいという意図もあるのだろうが、ランでゲインさせるためのディフェンス攪乱の意味もあるようなパスだった。第3DWR#9への10ヤードパス、第3DRB#6村田左OTを通して2度のFD更新も最後はQB#18熊崎フリーズドローを南山大学に見破られてノーゲイン、勢いは南山大学に傾きつつあった。

 南山大学後半第2シリーズ、自陣44ヤード第4D残り10ヤード残り時間は5分11秒。ギャンブル選択。左WR#9近藤へのミドルパスはディフェンス隙間にヒット15ヤードゲインとなるはずだったが反則取り消しとなってパントによる攻撃権放棄。

 中京大学RB#6村田ランとパス2プレーでFD更新残り4分07秒。第1DがRB#44鈴木7ヤード。そして続く第2Dが中京大学3回南山大学1回の反則によりフィールドポジションは右往左往、ダウン数は更新ならず。しかし、時間だけは確実に消化されていた。
 中京ホールディング(3分23秒)・中京ホールディング(3分04秒)・南山オフサイド(2分49秒)・中京ホールディング(2分19秒)。反則罰退でなくプレー選択してダウン更新するか、難しいところだった。南山大学にタイムアウトが3個残っていたことも逆に災いしたかもしれない。

 南山大学自陣35ヤードスタートの最後のオフェンスシリーズは残り時間1分21秒から。タイムアウト残り2回。インサイドへのランやパスが続いたことで時計が止まらない。敵陣45ヤードに達した時点で残り時間は36秒しかなかった。
 だが、この状態からWR#88北川リバースや#88北川→#40赤石スイングなど新しいプレーも加わって、残り6秒敵陣6ヤードに到達したのは南山大学オフェンスの集中力による。
 最後は左3レシーバ、インサイドレシーバーへのアウトパスだった。レシーバーは完全フリーだったのだが、中京大学にインターセプトされて万事休した。

 南山大学最後の時間管理は、観客席にいる冷静な立場だからこそ、色々と見えてしまうところがある。中京大学の反則採用かプレー選択かはともかく、残り1分21秒からのオフェンスドライブ中で時計が止まらないプレー選択だけは、少し工夫というより事前準備があってもよかったかもしれない。

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 これで中京大学南山大学とも5勝1敗となり、昨年と同様プレーオフへともつれ込むことになった。

 中京大学オフェンスはFB#44鈴木、TB#6村田の2人によるRBのランプレーで中央から切り崩していくパターンは大きくは変わらないだろう。ただそのスピードが脅威でタックルが甘いと1発で抜ける脅威が常に付きまとう。ただし南山大学もこのランプレーに対しては十分に対策を練ってくることだろう。

 南山大学オフェンスはQB#17菅本キープとRB#30大野、#40赤石のラン、そいてWR#1佐藤、#9近藤、#19樹神へのパスというランパスだが、単調な組み合わせでは、今回同様に中京大学ディフェンスに完璧に封じ込まれてしまいそう。

 最終戦プレーオフ、両チームオフェンスがどのようにプレー組み立てするか、相手ディフェンスのどこにターゲットを絞るか、興味深い。

ブレーオフ;南山大学VS中京大学 11月13日12時@浅中公園大垣市総合グランド






10月22日 (土)  港サッカー場  13:30
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
南山大学 0 0 6 0 6 5-0-0
名城大学 0 0 0 0 0 3-2-0
(現地観戦)
 
南山大学
名城大学
1Q G×
1Q
2Q
END 2Q
3Q
TD
3Q
4Q
G×I
REND 4Q
(作者Aのメモより)
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 2005年東海学生の3強対決第2ラウンドの試合である。なお、10日の名城大学VS中京大学の試合も観戦予定だったのですが、前日からの風邪発熱によって取り止めてしまいました。

 今年の東海学生は、前節終了段階で南山大学が全勝をキープし、中京大学と名城大学が1敗で追いかけるという展開になっていた。この試合で南山大学勝利ならば東海学生2連覇でリーグ1位を確保、逆に名城大学は優勝争いから完全に脱落するという瀬戸際崖っぷちに追い詰められた状況である。ただし前節名城大学は中京大学に勝利して勢いに乗っており、この試合を勝利すればまだ優勝戦線に残る可能性もあった。

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 試合はコイントスにより名城大学先攻で始まった。自陣21ヤード、エースRB#41竹内の右オープンが炸裂、WRがCBを処理したこともあって一気に47ヤードゲイン、敵陣32ヤードでFD更新となる。
 だが、続く4回の攻撃はいずれも中央突破のランプレーで、これを南山大学鉄壁のフロント陣(DL#99横地、#91宮島、#77加賀、LB#55尾崎、#10野村、#41山田)などに完全に封じ込められて、1回目の攻撃が潰えた。

 名城大学オフェンス第2シリーズもRB#41竹内のカウンター15ヤードのミドルゲインなどでフィールド中央に到達するが、南山大学ディフェンスフロントのプレッシャーが少しずつロスゲインを奪うようになっていくき、結果トータルではFD更新に至らなくなっていた。
 その後も、名城大学オフェンスはRB#41のランとRB#3のランで、執拗に中央付近を正面からこじ開けようと試みていたが、南山大学の中央の壁も崩れることがなかった。

 一方、南山大学オフェンスもランプレー中心のオフェンス組み立てを行い、第2シリーズ、エースRB#30大野のオープンのミドルゲインなどで敵陣侵攻を果たした。
 しかし、ここでRB#30大野が負傷してしまってドライブが止まると、その後のシリーズはRB#40赤石によるランプレーを試みるがこちらも効果的なゲインにつながらない。こうして前半は両チームともランプレーに終始しつつパントの蹴り合いという試合内容だった。

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 両チームともランプレー主体だが、南山大学にはWR#9近藤他パスターゲットも存在し第1シリーズにはパス失敗ながらショートパスを見せている。名城大学もWR#83田中へフリーのショートパスを試みるており、両チームとも何故かオフェンスの攻め手を隠しているような前半戦だった。

 後半の見所は、どちらが先に動くか、変化することが吉と出るか凶と出るか、にあった。そして先に動いたのは、後半先攻の南山大学オフェンスだった。

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 南山大学後半第1シリーズは、WR#1佐藤へのクイックパスで始まり、RB#40赤石ランを挟んで再びWR#9近藤へのショートパスでFD更新というパス中心の組み立てに変わった。このシリーズはインテンショナルグランディングロスなどでドライブは止まってしまったが、次のシリーズも目先の変わったプレーが続いた。

 南山大学自陣20ヤードスタートの第2シリーズ、QB#17菅本のスクランブルランがディフェンスの隙間を突いて10ヤード+反則15ヤードゲイン。パスを見せた直後の裏プレーが効果的なゲインを稼ぎ出したが、その後も、RB#40赤石へのショートパス8ヤード、QB中央フェイクのキープオープンラン22ヤードとビッグゲイン、面白いプレー組み立ての連続でロングドライブを展開する。  最後は、敵陣23ヤードから再びQB#17菅本中央フェイクの左オープンラン23ヤードTDランによって、第3Q残り時間3分24秒、約4分間80ヤードのロングドライブを、待望の初得点に結びつけた。

 一方の名城大学は、RB#3瀬川、#41竹内のランプレーによる組み立て方は大きくは変化せず、QBが#12石川から#11金岡に交替なったが、南山大学の鉄壁の中央を崩すことが出来ないままタイムアップとなった。

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 南山大学の得点は第3Q残り3分24秒、しかし、PATを失敗したことによって6点差という微妙な点差になった。南山大学は得点後のオフェンス全シリーズをRB#40赤石などのランプレーで時間消費を行っているが、いずれもFD更新ならずで名城大学に攻撃権が移動しており、名城大学にもしも一発のビッグプレーが出れば同点から逆転の可能性があるという際どい状態で第4Qが経過していた。
 南山大学側から見るとセイフティリードが欲しいと思って観戦していたのだが、南山大学と名城大学の攻守・守攻の力関係からランプレー中心で時間消費可能と判断したのだろう。

 名城大学オフェンス側は最後までRB#41竹内と#3瀬川の中央から左右OT付近のランプレー中心の展開となった。徐々にロングピッチも加わっていったが、南山大学ディフェンスも得点したことで勢いに乗ってしまい、最終的にはランで崩すポイントが消えてしまった。
 最終的には南山大学ディフェンスの鉄壁ぶりが際立っているが、試合序盤は名城大学側に勢いがあって危ういポイントが存在した。それが露呈しなかったのは、相手との関係に依る。一方のオフェンスは、RB#30大野負傷退場後も冷静かつ丁寧な組み立て方だった。まだ、隠れている攻撃手段がありそうだ。
 この結果、南山大学は東海学生連覇となり、最終節11月05日に瑞穂ラグビー場で中京大学と単独優勝をかけて対戦する。一方の名城大学はリーグ戦2敗となって今年の優勝戦線からは脱落となってしまった。






東海学生AF連盟 



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