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関東学生Bブロックは第5節終了時点で、4戦全勝の法政大学を1敗の日本大学と慶應義塾大学が追うという展開になっていた。この試合で日本大学が勝利ならば、法政大学と日本大学の関東大学選手権進出が決まるが、もしも日本大学が引き分け以下ならば法政大学と慶應義塾大学の進出決定という、関東学生Bブロック分岐点となる試合である。 さて、東上しての試合観戦だが、その目的・見たかったところは2点あった。一つは、日本大学スタッフの交替と攻守ともメンバーが揃いつつある現時点で、関東連覇を続けている法政大学に対してどのような試合をするかにあった。今春関西で2試合(関西学院大学戦・京都大学戦)を行っておりその後の動向が気になっていた。 なお、直近で私が観戦した日本大学VS法政大学は1999年の関東大学選手権決勝だが、実は、私が日大VS法政を観戦するとテレビ観戦含め法政大学勝利となってしまうのは日大関係者にとって迷惑な話であろう。 そしてもう一つ見ておきたかったことが法政大学の攻守パフォーマンスで、特にパスディフェンスを見るならばこの試合が良いのではないかという点にあった。今後の関東関西の試合日程と関西リーグ戦状況と私事予定を考えると、ここしかなかったというのが関東遠征の理由です。なお、この努力を無にしてくれるチームの出現も歓迎します。 ******** 試合は、最終スコア法政大学52、日本大学20(前半:法政9、日大20、後半:法政43、日大0)となった。スコアから判るように試合前半は完全に日本大学攻守のペースで推移していたのだが、後半になると一転して法政大学巧守が完全に試合の主導権を握っている。 法政大学オフェンスは前半、QB#4菅原によるショットガンからのランパス狙いだたが、どちらかと言えばゲインしていたのはランプレーだった。ただそのランプレーも日本大学ディフェンスの早い潰しにあって大きくはゲイン出来ていない。前半の得点はキッキングゲームでのビッグリターンと、日本大学にリターンを許さなかったカバーチームの健闘によって作り出したフィールドポジション優位がもたらしたものといっても過言ではない。そして後半からセットバック隊形に変えたことでRB#29丸田のクイックヒット効果が現れて大量得点となった。 一方の日本大学オフェンス前半は、QB#11木村からのショットガンパスが面白いようにWRへヒットしてテンポのいいオフェンスドライブを行っていた。法政大学DLプレッシャーがQBに届かず、また第3列DBとWRのスピード差・カバーの隙間を突いたパス、さらにWRのボールへの執着心によってパスがつながっていた。 ところが試合時間が経過するにつれて法政大学DLのプレシャーがQBに届くようになってくる。第2Qは寸前のところでパスを投じることが出来たが、第3QになるとQBに手が届きはじめ、また、長身のDLによるパスカットとDLインターセプトによって日本大学オフェンスの歯車が少しずつ狂わされていった。日本大学側から見ると、試合前半の敵陣エンドゾーン目前に迫りながらの2FGが2TDになっていれば、第3Qはまだ少し時間稼ぎが出来たかもしれない、というのは仮定の話です。 この結果を日本大学の若さとスタミナ不足と表現してしまうのは簡単だが、それ以上に法政大学の戦況分析とその対応能力が試合をひっくり返したとすべきだろう。この法政大学アジャストスピードは要注意になりそうだ。 ******** (詳細別途) |