関西大会 決勝 結果



関西大会 



6月22日(日) 王子スタジアム 14:00
TEAM1Q2Q3Q4Q合計
大産大附属高校0071017
立命館宇治高校00000
(現地観戦)
 
大産大附属高校
立命館宇治高校
1Q
1Q
2Q
FG×
G×
2Q END
TD 3Q
3Q
FG 4Q
TD
G×
END 4Q
(作者Aのメモより)


 前半は表に示したように両チームパントの蹴り合いとなった。どのシリーズも自陣からフィールド中央まで戻すのが精一杯で、ドライブが続かない。

 大産大附属オフェンスはQB#10森本と#11宮城併用によるランプレー中心の組み立てを行った。RB#1山上によるオープンへのランはWR#8寺島などのダウンフィールドが決まれば10ヤード近くをゲインできるのだが、立命館宇治DB#25木下、#28乗次などのコンテインがよく、基本的にはショートゲインに留まってしまう。
 さらに、RB#33長谷部の中央突破もライン戦で均衡していることもあり、なかなか大きなゲインにつながらない。

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 一方の立命館宇治QB#18木下によるショットガンは、ショートレンジのパスが主体でキャッチ後のランで距離を稼ごうとするものだった。だが、パスキャッチと同時に大産大附属LB#38安本、#44武知にDB#21井出、#6尾上、#7大亀のタックルが飛んできて、その後のランを許さない。したがって、ショットガンフォーメーションからスクリメージまで戻ったところで終了してしまう。
 時々は大産大附属ディフェンスの甘いタックルがあったりで一人は抜けることがあったりするのだが、他メンバーの詰めが早いのでロングゲインにつながらない。
 さらにQBがパスターゲットに迷ったところをDL#92前田、#70岡本にサックされるなどで、こちらも手詰まりという雰囲気が漂った。

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 ただし両チームオフェンスとも、もしかしたらビッグゲインにつながるかもというプレーがあって、立命館宇治の場合はショットガンからのQBドローとディレイパス(スクリーンパス)が、大産大附属はQB#10森本のオプションキープとTB#1山上のウイークサイドへのオープンプレーは、タックルミスがあったりすると大きく前進しそうなキープレーになりそうだった。

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 第2Q終盤、立命館宇治は#81石井のパントリターンで敵陣40ヤードまで戻すと、ショットガンからのRBドロー中央突破で10ヤード前進する。だが、次の中央突破ランをDB#21井出が、さらに、QBスクランブルにもDB#7大亀が早くて数ヤードゲインに留まってしまった。第4Dで8ヤードを残した立命館宇治はFGを狙うが飛距離47ヤードは少し届かなかった。

 続く大産大附属もQB#10森本から右WR#82小城への縦パス30ヤードによって、この日はじめての敵陣ゴール前35ヤード。しかし、ここからのミドルパス3連発(他にスパイク1回)は、コントロールが悪かったりレシーバーとの呼吸が合わなかったりで、前半は0−0のまま終了することになった。

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 後半は大産大附属オフェンスで再開したのだが、前半とは様相がまったく異なり、自陣10ヤードからランプレーのみによるTDドライブを完成させる。

 QB#10森本からTB#1山上のカウンターとカットによって10ヤード近くを稼いだ。さらに、UB#33長谷部の中央突破も一気に10ヤード近く前進する。試合再開直後の気持ちの隙間に入ったのか、OLラインが仕掛けているのかよくわからなかったが、それぞれ2回ずつ計40ヤードでフィールド中央付近に到達する。
 さらに、TBからピッチを受けた左WR#82小城の右リバースで20ヤードゲインしてエンドゾーンまで24ヤードに迫ると、タイムアウト行使して準備したプレーはフレックスボーンによるリバースプレーだった。右HB#99坂根が左オープンを突いてディフェンスをかわすと、そのままエンドゾーンへ駆け込んだ。

 大産大附属がランプレーだけで展開したことで、この時点で第3Qは7分以上経過していた。

 追い上げる立命館宇治は、QB#18木下からWR#81石井へのディレイパスとQBキープで一度はFD更新する。しかし続く3回の攻撃すべてをLB#2大橋に遮られてしまった。まずショットガンからのQBスクランブルで9ヤードのロス、続く第2Dではロングパス狙いにQBサックでマイナス7ヤード、そして第3Dクイックパスをインターセプトされてしまい、大産大附属に絶好のフィールドポジションを渡すことになってしまった。

 続く大産大附属は前進することは出来なかったが、#5毛利が飛距離48ヤードのFGを決めて10点差にすると、次のキックオフでボールを転がした。オンサイドキックなのか転がすことが目的だったのかは不明だが、そのボールは立命館宇治の第1列に当たってイーブンボールになる。このボールを確保したのは大産大附属だった。

 QB#10森本のオプションキープで20ヤードゲインすると、試合のモメンタムが一気に大産大附属へ傾いていった。TB#1山上のオープンピッチで第4Dギャンブルを成功させると、ここからはRB#99坂根、#3楠田の中央突破で連続ゲインを奪って17点差とした。

 立命館宇治は、ショットガンによるパスをミドルレンジに切り替えてWR#87本多へイン15ヤード、#22矢盛にクロス15ヤードと連続ヒットさせて敵陣35ヤードまで達した。
 大産大附属ディフェンス2・3列目がバラバラになってしまったのだが、ここから2パス失敗(スクランブルからのパス・ポスト)(1不明)で10ヤードを残して第4Dを迎えると、4分数秒を残しながらもギャンブルをする意志を見せることもなくパントを蹴ってしまった。

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 立命館宇治の前半のオフェンスは、ショットガンからのショートパスに終止していた。それが第4Qのシリーズ(後半の2シリーズ目)だけミドルレンジのパスを投げ込んで、それも連続ヒットしていた。それならば、なぜ前半の膠着状態を打破するために使用しなかったのだろう。

 とか、敵陣35ヤードでミドルパスの武器を持っていながらなぜパントを蹴ってしまったのだろうか。パントを蹴るのと、パス失敗でチェンジするのと大して変わらないと思うのだが。あっさりと白旗を挙げてしまった理由は、どこにあるのだろう。プレーヤーによる選択だったのかベンチサイドが決定したことだったのだろうか。

 残り4分で17点差は確かに追い上げるには少し時間不足ではある。いろいろな観点から考えさせられるシーンである。秋のトーナメントでの両校の対決が楽しみである。(高校関西決勝は大学DIV1最終節と重なっている。困った・・・・)