|
|
大阪産業大学は自陣からQB#5藺牟田のキープやUB#31松岡の中央突破#87村川へのパスなどで6回連続FD更新するドライブによって先制した。 京都産業大学もQB#15吉田によるオフェンスが自陣からドライブを開始する。大阪産業大学アンスポーツマンライクの反則によりフィールド中央まで来ると、DBをかわしてフリーの#1岩田へのパス20ヤード、WR#88荒尾へのコーナーパスなどで一気に敵陣7ヤードまで到達した。 だが、ここからオフェンススタート時の反則が3回連続して大きく後退。RB#1岩田へのオープンピッチも数ヤード、中央突破にはLB#59辰川のタックルでロスゲインとランプレーではなかなかゲイン出来なかった。しかし、第3Dのパスに大阪産業大学にパスインターフェアの反則を誘い出して、再び敵陣9ヤードからのFDを得て仕切り直しをした。 再びのチャンスを今度は確実にTB中央突破4ヤード、0ヤードからの第3DでRB#1岩田のオープンからカットインして同点のTDへとつなげる。 その後は、大阪産業大学DB#21植木のパスカット、京都産業大学LB#13徳森の守備範囲の広さ、DB#23宮川のナイスパスカットなどディフェンス健闘による膠着状態が続く。 両校ともランパスバランスオフェンスなのだが、大阪産業大学パスがミドルレンジまでに対して京都産業大学にはロングパスがあった。さらに、パスディフェンス面で大阪産業大学がレシーバーをフリーにするシーンが多かったので、見た目には京都産業大学の方が優位に映った。 京都産業大学リターンで再開した後半、自陣26ヤードからの第2D、QB#15吉田からWR#9中田への縦パスがDBカバーなくフリーで50ヤードを獲得、一気に敵陣25ヤードへと進んだ。 中央突破0ヤードの後の第2Dで再び#9中田へのスクリーンパスはメジャーの結果惜しくもFD更新ならずで、第3D中央突破もOLDLの山が高くてジャンプできなかった。そして第4DはFGトライ。キックの結果は失敗だったのだが、京都産業大学にイリーガルFの反則、大阪産業大学にラフィングザキッカーの反則で第4Dをやり直しとなった。 キッカーを負傷で欠いた京都産業大学は第4Dでギャンブルを選択、そして、中央突破は再びOLDLの山が高かった。 その後は、再び膠着状態が続くが、大阪産業大学オフェンスはQBとWRが噛み合わず、モーションを多用して自らがタイムアウトを要求するなどの迷いが見えた。京都産業大学はRB#36高橋の中央突破などでFD更新もあったが大阪産業大学強力ディフェンスに推されるなどでドライブにつながらない。 このような状況で迎えた第3Q残り1分40秒付近からの大阪産業大学オフェンスは自陣13ヤードから。RB#2磯脇の中央突破9ヤードも後が続かずの第4D残り1ヤード、つまり自陣22ヤードで、なんと、ギャンブルを選択した。 そして、QBスニークでFD更新して調子づいたオフェンスは、RB#32吉住左オープン22ヤード、WR#1山本へのクイックパス10ヤード、9ヤードなどで小刻みな前進を重ねてエンド前7ヤードにまで達する。最後はランフェイクのTE#92楠田でのTDパスが決まってリードした。14−7 残り6分46秒。 京都産業大学は自陣41ヤード付近からの攻撃で、#22山本へのパスや第4Dギャンブルでのスクリーンパス成功などで敵陣14ヤードまでたどり着く。しかし、ここからランがゲイン出来ず、痛恨の反則罰退もあり、最後はパスに頼らざるを得なくなったところを大阪産業大学DLLBのプレッシャーを受けてパス失敗に終わってしまった。 ******** なにが試合結果を別けたのだろうか。正直なところ両校に大きな力の差を感じなかった。 結果論で言うならば、第3Q最後に大阪産業大学が自陣で第4Dギャンブルを選択したところだろう。大阪産業大学はこのTDドライブに約7分を要している。つまり1TDを得るのにそれだけの時間が必要ということでもある。だから、第3Q残り1分でパントを蹴ると次の攻撃時間がどれだけ残るかということだったのだろう。自陣でギャンブルをしてロングドライブを行いたかったという、まさに試合を別けるポイント、ギャンブルだった。 京都産業大学はこのロングドライブ中にタイムアウトを2回行使しているのだが、少しタイミングが遅かったもしれない。もう一つ挙げるならば、第3Q序盤敵陣でのギャンブルプレーで真正直に中央突破を試みたが、その前にも止まっていたことを考えると中央突破フェイクの何かでもよかったかも。 つまり、こんな些細な点にしか両校の差を見出すことが出来ないほどの接戦だったということです。 |
|
|
同志社大学QB#8水野によるオフェンスは、第1シリーズからランパス全快で前進を重ねた。自陣26ヤードからUB#31山田とOLのナイスブロックによるRB#34小川、RB#1山下の中央突破、QBキープなどで1回10ヤードのゲインを奪った。さらに、WR#80亀山へのパス15ヤードなどで敵陣16ヤードからのFDを得た。 絶好の先制機だったのだが、第1Dでホールディング罰退10ヤードが効いた。横パス0ヤード、中央突破5ヤードで迎えた第3Dはパス狙いだったが、さすがに関西大学ディフェンスもQBへプレッシャーをかける。結局、ゲイン出来ずの第4Dは飛距離40ヤードのFGトライとなったが、左へ逸れて失敗に終わった。 関西大学は自陣27ヤードからの第2シリーズでTDを挙げる。QB#8丸山からピッチを受けたRB#21石野が右OT付近中央突破で12ヤード前進、さらにQBキープファンブルで10ヤード前進とラン主体のオフェンスを展開した。 そして、フィールドほぼ中央からのRB#21石野左OT付近中央突破が、たまたまディフェンスの壁が薄かったのか、そのまま40ヤヤードTDランとなって関西大学が先制した。しかしPATを失敗して6点ゲットに留まった。 第2Q最初の同志社大学の攻撃は自陣34ヤードから。WR#81へのミドルパスでフィールド中央付近に達したが、その後は関西大学LB#45明渡、DL#95河合、DL#57中西などディフェンスの活躍によってパント。 関西大学も自陣10ヤードからの攻撃開始だったがフォールススタートなどで簡単にパントに追いこまれた。そして、このパントが飛ばなかった。 同志社大学は敵陣27ヤードというポジションを得ると、RB#1山下へのスクリーンパスは反則罰退だったが再びのパスで関西大学インターフェアでエンドゾーンに近づいた。そしてK#69山下によるFGキックを成功させて3点差とする。 さらに、第2Q残り1分02秒からの次のシリーズも自陣から#1山下へのスクリーンパス、#81布施へのクイック・ミドルパスを連発して簡単に敵陣27ヤードに達した。残り時間が少なかったこともあって最後はFGトライ。K#69山下が同点のキックを決めた。 残り9秒。同志社大学キックオフ。関西大学リターナー#21石野が右ライン際をビッグリターン。あと数ヤードでTDというところでタックルされてファンブル。転々とするボールを確保したのは関西大学だったが、エンドゾーン内ではなかったのが惜しかった。 後半は両チームともオフェンス優位の展開となった。同志社大学がフィールド中央からノーハドルによるランパスでゲインを積みかさねてTDを奪えば、関西大学も自陣24ヤードからRB#21石野のスピードを活かしたオープンランやQBキープなどでロングドライブしてTDを奪うという展開で、息の詰るような試合になっていく。 そして同点のまま第4Qを迎えてしまい、ミスが試合を別けるかもと思っていた時にミスをしたのが関西大学だった。同志社大学のパントボールに不用意に触れてしまい、イーブンボールを同志社大学が確保したのが敵陣29ヤード。リードを奪う絶好のチャンスだったが同志社大学だったが反則罰退があって、得点機を逸してしまった。 ピンチの後の関西大学オフェンスは自陣12ヤード。ここでリバースフェイクが決まった。QBから左RB#21石野へピッチ、さらに石野から右WRへのリバースピッチ・・・のはずが、そのままRB#21石野キープとなって右オープンをかけ抜ける。リバースフェイクにひっかかった同志社大学ディフェンスを置き去りにして88ヤードTDランとなった。第4Q残り6分45秒。関西大学がリードを奪った。 試合の流れモメンタム的には関西大学が優位に立ってもおかしくない得点シーンだったが、同志社大学オフェンスは慌てなかった。 自陣21ヤード付近から、QB#8水野−WR#81布施のホットラインパスが炸裂する。さらに、RB#1山下ラン、QBキープ、ノーバックからのパスなどで停滞することなくドライブして、残り4分20秒、試合は振り出しに戻った。 関西大学はフィールド中央からWR#5堤へのポストパス。DBを完全に抜いてフリー状態、しかし、ボールに触れながらキャッチできなかった。そして簡単にパントを蹴って攻撃権を手渡す。 残り3分1秒、同志社大学は自陣23ヤードから、再びノーバックからのパスなどランパスで時計を見ながらのロングドライブを行って敵陣9ヤードに到達したのが残り時間22秒。タイムアウトが残ってなかったこともあって第2DでFGトライ。そして3点をリードした。 残り時間12秒。同志社大学キックオフ。関西大学リターナー#21石野が左ライン際を大きくリターン。しかし、時計も動く。敵陣27ヤード付近でボールデッドとなった時には残り時間3秒だった。もう少しリターンしていたらこれが最後のプレーだったかもしれない。12秒で出来る最良ベストのポジショニングが、ここだった。 関西大学は、敵陣27ヤード、残り時間3秒でFGを選択した。キックしたボールは距離は充分だったが僅かに左へ逸れてしまった。 ******** 最後の最後まで試合の行方が見えない接戦だった。試合結果は、同志社大学がリードした時に試合時間が無くなったというだけのことであり、同志社大学と関西大学で力の差はほとんど感じられなかった。ただチームカラーということなのだろう同志社大学オフェンスはランパスマルチだったのに対して関西大学はラン重視だった。オフィシャルHPに掲載されているスタッツでも判るように関西大学パス機会がたったの4回だったのが特徴的だった。 |
|
|