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松下電工が前半の第1シリーズに速攻で得点を挙げた。自陣20ヤードからQB#7高橋から右TE#88門脇へのパス14ヤードでFD更新したあとの第2D、シングルバック右2レシーバーの布陣から左WR#22下川へのスクリーン気味のパスが通る。そしてブロッカーを多数引き連れて70ヤードを走りきって第1Q1分24秒に先制した。 リクルートQB#19松本は最初からショットガンによるパスオフェンスを展開した。第1シリーズは右WR#87脇田への縦パスミドルパスなどでCB#12山田と競いあいながら2回連続FD更新する。しかし、松下電工ディフェンスの素早い対応にあいDL#97小田のサックによるロスゲインとなって第1シリーズを終えた。 幸先よくスタートした松下電工オフェンスだったが、その後は膠着状態に陥る。RB#44荒木をメインキャリアにして、さらにTB#31樫野の縦、#25安藤のオープンランなどで組み立てるが、リクルートLB#43石山、DL#76池之上などによるタックルにあう。パスはWR#80古本、#81塚崎などレシーバーには届くが正確にキャッチできない。そして、自陣からのパスをリクルート#21玉ノ井にインターセプトされた。 リクルートは敵陣25ヤードからのショットガン攻撃だったが、松下電工DB#16野村、#12山田によるパスカット、ショットガンドロー中央突破をDLに遮られてノーゲインのまま第4DFGトライも外す。 リクルートオフェンスはその後にRB#20古谷、#30新川によるスピードランとWR#11堀江へパスも加わったランパスマルチオフェンスを展開したが、プラスゲインもあればゼロゲインもありでロングドライブにつながらない。 第2Q終盤、松下電工は左WR#22・へのロングパスにリクルートがパスインターフェアの反則でフィールド中央へ、そして、最初にTDをとったのと同じWRへのスクリーンパスで17ヤードのゲインすした。 しかし、その後はQB#7高橋へのQBサックやDBのWRマークによるパス不成功などでFGトライできるポジションにも到達しなかった。第4D敵陣35ヤードからのパントシーン。 パントフォーメーションからのギャンブルプレーだったが、P#9太田によるパスはリクルートにインターセプトされた。なお、このパスは、ショートパントを蹴って完全に攻撃権を放棄する方法と比較すれば、パス失敗でも相手の攻撃開始が35ヤード地点なので、それならばパスプレーの成否に賭けてもいいかという意味のパスである。FGトライには距離があるがボールを蹴って攻撃権を放棄するのは惜しい、ならばのギャンブルプレーだった。 後半、松下電工のキックオフしたボールはリターナー#11堀江の方向へ飛んでいく。しかし、松下電工カバーチームの完璧なマークにあいこの他のリターンチャンスもほとんどまともなリターンができなかった。 リクルートオフェンスは自陣5ヤードから。そして、ショットガンフォーメーション。 QB#19松本はエンドゾーン内に立つ。このフィールドポジションでのするプレーではない。後半開始直後ということもあり松下電工ディフェンスがしっかりとアジャストできたかどうか判らない。QB松本はドロップバックしてレシーバーを探す。DL#43脇坂の手がQBにかかる直前に右WR#98安東の左へのクロスパスが決まる。そこからタックラ−一人をかわすと残りは独走のTDランとなった。 しかし、その後は再び膠着状態に陥る。松下電工・リクルートともに相手陣地に入ったのが1回のみという攻防が第4Q終盤まで続いた。 第4Q松下電工は自陣20ヤードからのシリーズを全くゲイン出来ないままパントとなる。そして、このパントがあまりいいキックではなかった。 リクルートは敵陣43ヤードからというフィールドポジションを得る。残り4分40秒。同点なのでFG3点でも充分なシーンであった。 リクルートの第2Dに松下電工ディフェンスはブリッツを入れる。リクルートはWR#87脇田へのスクリーンパス。最良最悪の組み合わせで17ヤード前進。 エンド前28ヤードのリクルート第3DはRBへの右パス。これに松下電工DL#43脇坂が反応してロスゲインを奪った。これでFGトライには少し危険な距離になってしまったのだろうリクルートは第4Dでプレーを選択する。ギャンブルプレーはWR#11堀江へのパス。DB2人に包囲された状態でのピンポイントパス30ヤードが通った。 エンド前4ヤード。残り時間2分13秒。ごく普通にプレーすれば得点できるというシーンだった。 第1DはQBが右に流れてから投げ捨てたような左パス。それでも残り時間2分2秒。距離はたったの4ヤード。 第2D。左WR#11堀江へのパスを、松下電工DB#16野村がインターセプトした。 松下電工は残り時間1分58秒自陣からのシリーズをランプレーで時間を消化してタイブレークへと持ちこんだ。 タイブレーク先攻はリクルートとなった。セレモニーなどがあって緊張が途切れた後のリクルート第1DはRB#20古谷の中央突破。これが9ヤードのゲインした。しかし、ここから中央突破ラン0ヤード、DL#58梶本のQBサックで第4DはFGトライ。ホルダー22ヤードからのキックは飛距離は充分だった。しかし、ゴールポスト右側の垂直バーに当たって前に落ちてしまった。リクルート0点。 松下電工はQB#7高橋による右OT付近の中央突破ランプレーで前進を試みるも一進一退、第3DRB#33粳田の中央突破も7ヤードドマリとなって松下電工もFGトライ。キックしたボールは逸れたがリクルートがラフィングザキッカーの反則により松下電工は敵陣10ヤードからのFDを獲得する。 再びの連続中央突破は5ヤード3ヤード0ヤードで第4DはFGトライ。そしてK#9太田のキックが決まった。 ******** 久し振りにリクルートの試合を観た。1995年の東京スーパーボウルで松下電工が快勝した試合、そして翌年のFINAL6準決勝長居陸上競技場でリクルートRB中野の中央突破で松下電工が粉砕された試合、そして1999年度のライスボウルが直近の3試合である。松下電工とリクルートの対戦は試合内容でも圧勝完敗の繰り返しであり、この日も何かあるのでは?との思いにかられての観戦となった。 私のリクルートというチームに対するイメージは、パワースピードを兼ね備え、さらにこの日のパスコースからも判るようにおそろしいくらい多い数のプレー種をもつ超アスリート集団という印象がある。ただし反則が多いというのもリクルートの印象の一つだった。結果論では、この試合は反則が別けたということになってしまう。 |
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