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同志社大学は前節神戸大学戦を惜敗だったが、攻守ともに勢いはある。オフェンスはQB#7前川の成長と#19君川、RB#36川戸の復活でランパスオフェンスに磨きがかかる。この試合もQB併用して縦横無尽に走り回りそうだ。 大阪産業大学はQB#5藺牟田復帰も、もう一つ勢いに乗れていないという印象を受ける。入れ替え戦出場になりそうだが、大一番へのきっかけとなる試合を見ておきたい。 |
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京都大学前節は、まさに自滅という試合だった。どこかで誰かが、「試合前のフィールドでアップ中の京都大学サイドから受ける印象が立命館大学戦と関西学院大学戦とで違っていた。」と言っていたが、私も同じように感じた。甲南大学戦前のフィールドからは、どんな空気を感じ取ることができるだろうか。 ここは、パワーサイズの面で攻守ラインとも京都大学が甲南大学を上回る。着実堅実に臨んでプレ−オフへの参加権を手に入れたい。 甲南大学オフェンスは、ショットガンとフレックスボーンでランパスを展開する。ただ、前節はスピードランナーの姿が無かったようだがQB#11仲田率いるオフェンスは京都大学に何を仕掛けてくるか。そして、念願の5勝目ゲットなるか。今年の成果と来年のための「きっかけ」を得られる試合を楽しみにしています。 |
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近畿大学は前節でようやく1勝をあげた。しかも、黒星を重ねていた頃に比べて雰囲気が明るくなっていたのが、上層スタンドにも届いた。QB#19阿倍、RB#39大坪、#99杉田、#20土手下の中央突破、WR#7向井へのTDパス、そして、ディフェンスLB#10東、#9甲斐の突っ込みは、まさに「今年の近畿大学」のプレーだった。 今年のメンバーで行う最後の試合、になるかどうかはわからないが、チーム一丸となって楽しんでる試合を見たい。 神戸大学は、ここ2戦とも僅差ながらプラン通り思い描いていたとおりの内容で勝利ゲットできたのではないか。RB朴木のビッグゲインなどで掴んだチャンスを確実に得点に結びつけ、それ以外では確実に時間を消費するという取り組み方なのだろう。チーム全体に勝利するための意思統一が為されていて、それを実行し成果を得ろという好循環は、攻守とも絶好調の証である。 オフェンスは、OLの作った穴を抜けるQB#12林のキープと#33大月の中央突破、#40朴木のスピードカット&ランにTEWRパスと、全ての手段は揃う。さらに前2試合で見せたRB大月・坂東・朴木のツルーIは、昨年の借りを返したフォーメーション。最終戦はツルーI以外に何を見せてくれる? |
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今年の関西学生オフェンスの特徴はショットガンフォーメーションを本格的に自チームのプレーとして取り組んでいるところが多い。試合終盤にパスを余儀なくされて仕方なくショットガンというシーンは山ほどあるが、1つのオフェンスシリーズをショットガンでドライブを試みようとするチームが同時にこれだけ揃うのは、かなり珍しいことではないか。 そして、この試合でも立命館大学のショットガンを含めたオフェンスの成否が試合の行く末を大きく左右するだろう。 ******** ■立命館大学オフェンス×関西学院大学ディフェンス 立命館大学ショットガン・クイックパスQB#18宮崎のプレーアクションからのパスターゲットは、WR#9沖、#12岡部、TE#96加藤とRB陣が揃う。ドロップバックしてパスを警戒させてRBへボールを渡すドロープレーでは#32野本、#39礒谷が中央を掛け抜ける。パスのためにディフェンスが下がった空間へRBが突っ込むとかなりのゲインが見込める。 京都大学戦では、LBDEの急襲でQB#17高田がまったく動けなかった。しかし、QB#18宮崎になってからは、豊富なバックス陣を活かしてのオフェンスを展開している。大きなフェイク動作でパスと見せかけてのラン、ランのふりをしてのパスと、ディフェンスをバラバラにしてドライブするシーンもあった。 おそらく関西学院大学ディフェンスも、LBDEがQB#18宮崎を自由に動かさないよう試みるはず。DL#90石田、#60弘中、#58西村、#85岡橋でどこまで追い込めるかによって結果は大きくかわる。 QBがこの包囲網をかいくぐってパスを投げることができれば、関西学院大学ディフェンスがバタバタしてくるだろう。甲南大学戦のショットガンで一瞬青くなったが、それよりも若干能力的に上まわる立命館大学ショットガンに対抗できるか?DB#21福田とのスピード競争も、また、たのしい。 ポイントは、立命館大学QBスターターは誰か、そして、QBが自由に動き回れるか。京都大学戦から4週間もあったのだから、同じ様には完封されないだろう。 ******** ■立命館大学ディフェンス×関西学院大学オフェンス 今年の関西学院大学オフェンスメインプレーは、OLの作り上げた走路をRB#2三井、#3大谷がスピードで掛け抜けるランプレーである。左右のOT付近を抜けてのビッグゲインが多いのは、まさにOLの勝利のたまものである。 ただ、立命館大学もLB#5片平、DB青木、池田の上がりのスピードと、スピード競争では負けない。あとは、関西学院大学OLが中央のLBまでを「処理」できるかで、スクリメージラインを突破した後のビッグゲインなるか否かが決まる。 残るは、「立命館大学ディフェンス攻略の定番」をどのように処理するか。LBDBの反応の良さを逆手にとっての逆サイドへのランパスには、昨年の関西学院大学戦と今年の京都大学戦で痛い目に合っているが。 ******** 最後にキッキング含めたスペシャルチームだが、FGPATは関西学院大学#17山路、立命館大学#48鏑木とも精度という点では同等だろう。ただし、#17山路には緊張した場面でのキックシーン経験はある。 また、関西学院大学のキックオフでは、キックの飛距離とカバーチームのスピードもあって、相手攻撃開始地点はいつも15ヤード付近。キックオフリターンTDや、大きく陣地を挽回されたシーンは少ない。 一方の立命館大学はK#48鏑木がキックオフリターンTDなるかの最後の砦を担う。この前の京都大学戦がキックオフリターンTDが大学で始めての経験だろう。関西学院大学リターナー#2三井#3大谷ともスピードとタックルポイントをかわすテクニックは超一流である。 立命館大学TD後のキックオフで、いきなりリターンTDではモメンタムも逃げてしまう。カバーチームが最後の砦までに止めることができるか、も重要なポイントである。 ******** 関西学院大学は4TDぐらいは獲得できるだろう。それに対して立命館大学が同程度をとれるか。キッキングやタイムアウトの行使など、細かい点では関西学院大学が優位に立つ。この最後の一線を立命館大学がパワーで突き破ることができるか。すべては、立命館大学オフェンスが動けるかで決まる。 ******** 関西学院大学が勝利または引き分けると、関西学院大学の甲子園ボウル出場が決定する。 立命館大学が勝利すると、甲子園ボウル出場権をかけたプレーオフが実施される。京都大学が前日の甲南大学戦で勝利していれば、6勝1敗で並ぶ関西学院大学・立命館大学・京都大学の3校によるプレーオフとなる。 |