4月15日(土) 西宮球技場 14:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
関西学院大学 737724
甲南大学 00000
(現地観戦)
 


 雨天の中で繰り広げられた試合だった。甲南大学自陣でのオフェンスで関西学院大学DB#9矢野がパスインターセプト。絶好のフィールドポジションを得た関西学院大学は、QB#15岡村率いるIからのランでゲインを重ねて先制のTDを獲得した。
 さらに、第2Q残り59秒、フィールド中央からのオフェンスシリーズでは、時間を上手に使ってFGで加点するという試合巧者ぶりは相変わらずだ。

 関西学院大学#76宮下、#66志次のOLが壁を作り、そこを#2三井、#3大谷、#32木下ほか、多彩なメンバーが揃うRB陣が駆け抜ける。特にQB#15岡村も持って走れるだけに、得意のドローを主体にしてのランオフェンスは脅威に映る。

 一方のパスだが、これが全くと言って良いほどダメだった。雨天ということもあってボールの違いもあろうが、行き先はボールに聞いてくれ状態のパスが続く。また、TE以外のパスターゲットには初々しさが垣間見れた。パスターゲットについては、秋までの成長を待つとしよう。
 だが、パスコントロールについては不安が残る。走れるQBでもありスクランブルである程度ゲインしてしまうだけに、取り組み方次第では、今後が大きく異なってくると思う。

 ディフェンスは、DL#90石田が中心となって指揮していた。強固なラインは今年も健在だが、2,3列については、まだまだ、やらなければならないことがありそうだ。


 甲南大学は、QB#11仲田が前半を、#12桜井が後半を指揮した。オプションありパスありのランパスマルチで、多彩なオフェンスチームに見える。

 ただ、私個人の感覚的な問題なのだが、試合後に甲南大学オフェンスのイメージが残らない。例えば昨秋のDiv1各校のキーとなるオフェンスプレーを挙げよと言われたとき、まま、それなりに説明することができる。しかし、甲南大学だけはキーが判らない。RBWRTEともにアスリートは揃っているのだが、それで何をしようとしているのかがわからない。「ランパスマルチ」と「組み立てたプレー」とでは意味が違う。

 私の観戦態度が中途半端だからなのだろうか、それとも、知らぬ間に偏った見方をしているのだろうか?

 何が言いたいのかとなると、甲南大学オフェンスのキープレーが見えた時に本当の上位進出となるのだろう、というのが私の感覚的問題から導かれた結論である。(具体的な根拠のある話ではない。)




                                                              
4月29日(土) 長浜DM 14:30
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
京都大学 300710
立命館大学 0100818
(現地観戦)
 


 京都大学の大改革最初の試合ということと、立命館大学QB宮崎を見たくて、始めての長浜DM行きとなった。試合結果は上記の通りだが、今の時期の試合内容としては予想以上だった。


 京都大学QBは4年#14後藤が第1Qを担当、#3稲葉と#16今西も第2,3Qを指揮した。そして、Iフォーメーションからのオプションランを主体に組み立てるのだが、立命館大学DLLBのスピードが上回っていて、オープンランは横流れに終始した。

 しかし、第4Q自陣からのドライブでは、第4Dギャンブルスニーク成功からTEパスやQB後藤キープで大きくゲインし、最後は#32秋原の中央突破30ヤードTDランで得点した。

 オプションオフェンスというのは、ボールキャリアが相手の布陣を見ながら「抜けそう」と判断した「場所」を突くスタイルである。オフェンスチームはキャリア候補の数を増やしたりスピードランで「抜けそう」な「場所」を作ろうと試みる。そして相手ディフェンス包囲網に発生した「ほころび」を抜けてゲインする。

 したがって、オープンへのオプションプレーになるほど相手布陣の「ほころび発生待ち」という「待ち」のオフェンスになりやすい。中央付近のラン=積極的とも言うつもりはないが、今の京都大学にはドローブラストなどの「攻めのオフェンス」のほうが合ってるかもしれない。

 ディフェンスは、LB#51村西を中心にサックを繰り返した#29山下などの活躍で、ある程度の形にはなっていた。

 まだまだ始まったばかりだし、一方的な試合展開でもなかった。京都大学の復活は思ったよりも早いかも知れない。


 立命館大学QBは、予想どおり#18宮崎の登場となった。昨秋までの宮崎のプレースタイルは何が何でもQBキープという印象だっただけに、少し不安に思っていたのだが、ピッチやパスのオフェンスへと大きく変貌していた。

 オフェンスバックスには、RB#22高橋、#32野本、#39礒谷と揃い、WR#9沖、TE#96加藤が揃い、多種多彩なランパスプレーが出来る。第2Q、第4Qには自陣からのTDドライブでその種類と完成度の高さを披露した。昨年メンバーと大きく変わったディフェンスだったが、どちらかというとスピードは昨年以上かもしれない。


 いわゆる3強の「第1試合」を観たのだが、どこのチームも例年以上に目に見える課題が多いという一方で、潜在能力も例年以上に高いのではという印象を受けた。これから秋冬までの半年間、どのように成長していくのかとても楽しみである。




                                                              
4月30日(日) 西宮球技場 15:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
神戸大学 070916
大阪産業大学 00000
(現地観戦)
 


 神戸大学はQB#12林が先発し、伝統のIフォーメーションからのランオフェンスを繰り広げた。UB#20藤村、TB#40朴木、#29板東などの優秀なRBが大勢控えている。QB#16吉野も第2Qに交代出場したが、#12林がオプションQBに対して、#16吉野はパスも備わったマルチというところか。パスはWR#2、TE#86へのクイックパスが適度にヒットした。
 第2、第4Qの得点は自陣からのドライブの結果であり、それ以外にもエンド前まで到達しながらのファンブルロスト1回と、オフェンスはまとまりがあった。

 今年の神戸大学は春初戦からそこそこの形になっている。このまま順調に成長すれば秋は楽しみだ。ただ、過去数年で私が感じたところでは、春絶好調のときでも秋再登場するときに上乗せ成長分が感じられないことが多いのだが、さて、今秋は如何に。

 ところで、第3Q最初の数シリーズでQBに#40が配された。1回だけあった場内放送では「朴木君」だったが、#12あるいは#16のユニフォームに問題発生したのか、それとも「QB#40朴木」だったのか、大阪産業大学側から観戦していた私には確認できませんでした。各自で神戸大学HP他で調べてみてください。


 大阪産業大学は、前半をQB#17長野、後半を#5蘭牟田が指揮し、RB#2磯脇中心のオフェンスに加え、後半になると、RB#31松岡もSB位置で参戦した。ただ、万全の体制でなかったのか試行錯誤期間なのか判らないが、単発ゲインはあるもののロングドライブにならなかった。
 ディフェンスはLB#55佐脇がサックとパスカットに活躍し、DB#42長沼などがターンオーバーを演出するなど勢いを感じた。

 大阪産業大学は、龍谷大学相手に大敗した昨春のスタート時点と比べると攻守ともにかなりハイレベルの位置にある。そして潜在能力も高そうだし、一戦毎に成長していくだろう。大阪産業大学から目が離せなくなった。




                                                              
5月20日(土) 西宮ST 13:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
大阪産業大学 00606
同志社大学 0672134
(現地観戦)
 


 大阪産業大学ディフェンスは中央付近のパスカバーはできていたが、両サイドの外へ流れるパスにたいしては、レシーバーのステップにDBが振りまわされたままで、同志社大学がこの隙間を見事に突いて完勝した。

 同志社大学は第2Q、#81布施のパントリターン30ヤードで敵陣40ヤードからFDの攻撃開始。QB#19君川から、WR#81布施への外へのクイックパス20ヤードと右WR#80のアクロスがフリーで決まって先制TDとなる。

 第3Q開始のキックオフリターンで再び#81布施が大きくリターンすると、残り35ヤードをTB#1山下の右オープンラン20ヤードと#34の中央突破TDでリードを奪った。

 その次の大阪産業大学オフェンスではQB#5蘭牟田から、RB#3天野へのピッチプレー、WR#1山本、RB#3天野へのクイックパスを絡めて得点を挙げた。次のシリーズも連続パスの組み立てだったため、パスに慣れた同志社大学DLがQBサックしてストップしてしまった。

 この日の大阪産業大学ディフェンスは、甘いパスディフェンスが目立ったが、タックルミスもたくさんあった。オフェンスは#3天野をRB、SBとして起用していたが、これが今年のスタイルなのだろう。#31松岡が戻ってくれば、形になりそうだ。

 同志社大学オフェンスはQB君川のクイック・ロングのパスがレシーバーと息ピッタリ、さらにRBも揃っているし、DLLBも攻めの姿勢がある。この日の結果だけではなんとも言えないが、「Div1へ昇格したチーム」として見ると、誤まるかもしれない。




                                                              
5月20日(土) 西宮ST 16:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
神戸大学 03003
近畿大学 0061319
(現地観戦)
 


 近畿大学QB#14大峠、神戸大学QB#12林の第1Qはパントの蹴りあいとなった。そんななかで神戸大学は第2Qに#40朴木のビッグリターンとP#9のパントコントロールでフィールドポジションを優位にしてFGへと結びつけた。しかし、その後は再びパントの蹴りあいとなって前半終了。

 両チームともにディフェンスが優勢のまま第3Qに突入する。近畿大学はQB#16綾部、神戸大学は大阪産業大学戦と同様に#40朴木がQBのポジションへ。そして、ここでのオフェンステンポの違いが試合の流れを決めたといっても良いかもしれない。

 第3Q最初の近畿大学オフェンスは、左へのクイックパス4ヤード。そしてRB#39大坪の右オープンパワースイープが見事に決まって20ヤード。WRのダウンフィールドブロックも完璧、ラインプロテクトもばっちしと、教科書に載っている写真をみているかのようだった。

 FD更新後にWR#81中川へのクイックパスのあと、RBへの左ピッチが、またしても完璧ブロックで20ヤード進む。パスインターセプトでこのシリーズは無得点に終わるが、次のシリーズで左WR#80峰山へのスクリーンパスとダウンフィールドブロックで逆転TDとなった。

 近畿大学オフェンスが、与えられた仕事を完璧にこなして、神戸大学ディフェンスをきれいに捕らえる様子は、まるで芸術作品のよう。各自が基本をしっかりとマスターしているのだろう。このオフェンスメンバーはまだまだ成長するに違いない。今年の近畿大学が楽しみになってきた。

 神戸大学のオフェンスは、試合全体を通して確実にゲインできるプレーがなかった。手がない状態だが、打開策はあるか?




                                                              
5月21日(日) 西宮ST 13:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
立命館大学 131401946
甲南大学 0314017
(現地観戦)
 


 春の優勝は「立命館大学」と言ってもいいぐらいの完勝だった。

 立命館大学リターンで試合開始。QB#18宮崎率いるオフェンスは、最初からランにパスにと多彩な攻撃を仕掛けた。そして、第2シリーズの最初のプレーでプレーアクションからのポストパスがTE#96加藤に決まって58ヤードTDパスとなった。
 第3シリーズは、RB#6下神へのスクリーン、#22高橋へのクイックパス、#31西澤の中央突破と、フィールド中央から止まるところなくエンドゾーンへ向かって一直線、最後はRB#46横山が飛びこんで第1Qで13点のリードを奪った。

 そして、第2Q中盤にはQB#15配島が登場すると、自陣32ヤードから、RB#22高橋の中央突破22ヤード、WR#9沖へのピンポイントパス32ヤードと、怒涛の攻撃を披露して甲南大学ディフェンスを置き去りにして3個目のTDを奪った。

 一方の甲南大学オフェンスは、QB#11仲田率いるショットガンやウイッシュボーンなどなど、目先を変えていろいろと仕掛けるがFDすら奪えないまま時間が経過していく。
 そして、#87松下のキックオフリターンで敵陣24ヤードからの攻撃にFGの3点を返すのがやっとの状態だった。

 後半になると、立命館大学は攻守ともメンバーを入れ替えた状態で登場した。そのために甲南大学オフェンスが前進するシーンも増えた。第3Q開始直後には、WR#87松下へのパス、RB#31内野のランがともにビッグゲインとなってTDを返す。再び、QBキープやRB#31内野、WR#87松下へのパスなどで2個目を返すのだが、前半で、このオフェンスを見てみたかった。

 QB#15配島のオフェンスは第3Qこそ無得点だったが、第4Qフィールド中央から小刻みなランでゲインを積み重ねて6分7秒、RB#46横山がTDをあげた。さらに、DB#27池田のパスインターセプトTDでダメ押しをした。

 これで、終わりかと思ったのだが、「立命館大学オフェンス強し!!」の印象を植えつけるに充分な最大の見せ場がやってくる。

 第4Q残り約2分30秒、立命館大学自陣1ヤードからのオフェンスに、#18宮崎がQBとして再登場した。2ミニッツでの99ヤードドライブ完成なるか。

 RB#31西澤の中央突破でFDを更新し、RB#22高橋のオープンランが3ヤード。ここまでラン主体だったために時間を消費してきたためにパスが欲しいところ。第2D残り7ヤードでロングパスを敢行、45ヤードパスを決めて敵陣39ヤードに到達した。
 そして、タイムアウトとスパイクを駆使して、残り8秒・残り30ヤード。ここをRB#22高橋へのピッチプレーでTDを奪った。

 立命館大学は、攻守とも完璧と言えよう。気掛かりなことは、攻守とも追い詰められた場面の実戦がないことだ。




                                                              
5月21日(日) 西宮ST 16:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
関西学院大学 700714
京都大学 00077
(現地観戦)
 


 前半の関西学院大学オフェンスは、パスインターセプト3回、ファンブルロスト3回、TD1回。後半は、ファンブルロスト2回、FG失敗1回、TD1回、パント1回、試合終了。

 一方の京都大学も前半に3回連続でエクスチェンジミスによるファンブルロスト。つまり、前半は両チームともターンオーバーの連続だった。


 関西学院大学のリターンで試合開始。QB#15岡村が先発するが、第3Dで左へのパスをインターセプトされると、以後はQB#16尾崎によるオフェンスとなる。ただ、中央付近のランプレーは京都大学DL#19中村、LB#46田村、#51村西が完璧に捕らえてゲインできない。オープンへの展開も早いプレーは止まる。唯一ゲインするのが、遅いプレーだった。

 京都大学ディフェンス2、3列をバラバラにすると、あっちこっちに大きな空間が出来てしまう。スクリーンパスや、大きくドロップバックしてのパスは、まま、有効だった。第1Q、フィールド中央で攻撃権を獲得した関西学院大学はWR#27松山への45ヤードTDパスで得点を挙げた。

 京都大学は、第1シリーズだけ#3稲葉が指揮し、以降は#16今西が登場する。そして、RB#31畑へのピッチや、外へのクイックパスで前進を試みるが、フォールスタートの反則とエクスチェンジミスの連発で波に乗れない。

 両チームオフェンスの戦いぶりに悶々としている間にハーフタイムとなったが、勢いは京都大学という印象を受けたのは、3塁側上層で観戦していたからだろうか。


 後半、関西学院大学最初のシリーズは自陣1ヤードから。RB#23小野の中央突破ドローで危険地帯を脱出し、RB#2三井の中央突破9ヤード、TE#31高橋へのパス35ヤードと怒涛の攻めが始まる。京都大学ディフェンスが立ち止まっている間に、#2三井のランで敵陣20ヤードまで到達。第4D残り4ヤードを確実にFGトライして成功した。
 ここで、京都大学オフサイドの反則。関西学院大学は反則施行を選択してFD。そして第2DにLB#29山下のQBサックでファンブルターンオーバー。
 次のシリーズ、WR#89榊原への40ヤードパスをからめて第4Dホルダー14ヤードからのFGトライを失敗。LB#46のパスインターセプトで再び攻撃権を奪い取って、ようやく2回目のTDをあげた。

 しかし、京都大学に試合をあきらめるような様子は全くみられなかった。
 京都大学P鈴木のナイスパントで関西学院大学をエンドゾーン前に追いこむ。FD更新できずに、この日最初で最後のP#89榊原のパントは距離が出なかった。

 敵陣34ヤードのポジションを獲得した京都大学はパス攻撃を繰り返し、最後はWR#87吉田へTDパスが成功した。残り3分7秒。
 そして、オンサイドキックも成功。パス4連続失敗でターンオーバーとなるが、ディフェンスが関西学院大学オフェンスのファンブルを誘発して残り46秒、再び京都大学に攻撃権が戻ってきたのが敵陣14ヤード。
 4連続パスはFD更新に2ヤード不足した。


 京都大学は、攻守ともに最後まで試合を諦めることがなかった。フォールスタート、オフサイドの反則を連発し、エクスチェンジミスによるターンオーバー3回と未遂が2回となれば、普通なら自滅してもおかしくない。
 しかし、攻めの姿勢が衰えることはなかった。反則やその他もろもろについては修正の必要はあるだろうが、前に進もうとする意識が、はっきりと伺えた。

 今年の京都大学は、ここ数年の京都大学とは明らかに違う。


 関西学院大学にすれば、こんな日もある、というまとめ方でいいのだろうか。そんな試合だったかもしれない。ただ、ディフェンスはともかく、オフェンスはランにもパスにも「キレ」が感じられないのは確かだ。

(本文中のファンブルロスト等の回数は、私のメモによる。)
(関西協会オフィシャルサイトの試合結果に掲載されたスタッツのファンブル等回数と、私のメモのファンブル等回数では、数値が異なります。正しいのは、オフィシャルサイトに掲載された数値です。)




                                                              
6月10日(土) 大阪市長居球技場 15:30
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
東京大学 00000
京都大学 14137034
(現地観戦)
 


 京都大学のリターンで試合開始。#25関根の35ヤードリターンでフィールド中央からの第1シリーズとなうる。そして、QBは#16今西。FDでいきなり、エクスチェンジミスによるファンブルを披露し、この日もターンオーバーの山を築くのかと、いやな予感もしたが、ファンブルはこの1回だけだった。

 京都大学前半の攻撃機会は4回。最初のシリーズだけパントとなったが、残りの3回はIからのRB#25関根のオープンと、UB#40山田、#13太田の中央突破だけでロングドライブをTDへと結びつけた。あまりに簡単にゲインしてしまうのが、ちょい、残念。

 一方の東京大学は、QB#8関、RB#33林のIフォーメーション。ただ、最初のシリーズこそ京都大学ディフェンスと互角に渡り合えたが、ボールキャリアがRB#33林だけだとわかった時点で試合の行く末が予想出来てしまったのも、ちょい、残念。

 仕切り直しの後半、立ち上がりの東京大学攻撃が自陣で外へのパス、これを京都大学DB#11塚原が予測していたかのようにパスインターセプトTDとなってからは、試合の性格が変わってしまった。

 東京大学にすれば、春の土曜日の遠征試合である。怪我人も多数発生するなど、いろいろと万全な体制ではなかったのかもしれない。、オフェンスの組み立て方も含めて、この試合だけで東京大学は語れないだろう。

 京都大学にとっては自信をつける意味では、良い試合だったと思う。
 ただ、第4Q残り1分からの京都大学オフェンスで意味不明(?)のスパイクがあった。前回関西学院大学戦のときと同様に時間の使い方で不安が残る。
 また、TFPやPでのメンバー交代がスムーズに行かなかったり、相手パントにパンターへのプレッシャー不足であわやFDのシーンもありと、細かいところが目につく。

 ところで、第4Qに#25関根がQBとして2プレー行った。ひとつは左オープンへのキープ、もうひとつはメモなし。さて、この意味は??





                                                              
6月11日(日) 大阪市長居球技場 14:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
近畿大学 00606
専修大学 070714
(現地観戦)
 


 立ち上がりは攻守ともに近畿大学のペースだった。しかし、第2Qになったあたりから専修大学が主導権を握る。
 だが、第3Qは近畿大学のペース、第4Qは専修大学へと流れが変わる、ある意味で面白い試合だった。


 近畿大学はQB#16綾部、UB#99杉田、TB#39大坪のオプションオフェンスでスタート。序盤はピッチが決まってオープンのロングゲインもあった。しかし、専修大学のDELBがタイミングをつかむと横流れでゲインできず、最後にはQBピッチのタイミングも乱れてきた。

 この流れを打ち破るべく、第3Qになるとシングルバックからのオフェンスを展開する。パスと見せかけてのオープンへのキープ、ピッチで10ヤード近くを連続で奪取すると、RB#99杉田の中央突破が27ヤードのビッグゲインとなって、エンドゾーンまで残り23ヤード。

 たまらずに、専修大学ディフェンスがタイムアウトを要求。そして、ここでも、近畿大学オフェンスの頭脳プレーがあった。

 タイムアウトでディフェンスメンバーすべてがベンチへ。そして、1分後のレディーフォーとともに、フィールド内へ戻ってきた・・・。
 その時、近畿大学オフェンスはクイックセット。そして、専修大学ベンチと反対側サイドへクイックパスを投じて、WR#8矢守がパスキャッチする。

 本来ならロングゲインとなるところだが、専修大学ディフェンスも見事に対応してパスゲインは12ヤードで止まってしまった。
 しかし近畿大学は、この勢いのままに残り11ヤードをゲインしてTD、6点を獲得する。

 第4QにはQB#14大峠が登場したのは予定どおりなのだろうが、個人的には、もう少しQB#16綾部のパフォーマンスを見てみたかった。


 専修大学は、QB#9佐野、RB#35澤田、#2片岡によるIからラン主体のノーマルオフェンスを展開する。だが、最初の4シリーズは近畿大学ディフェンスが圧倒し、LBとともに暴れまくっていた。
 しかし、第2Q、専修大学が少しテンポを変えるとバラバラになってしまった。パスディフェンスの甘いところも突いて、先取点を奪う。
 後半もフェイクを絡めたWR#87へのパスなどなど、いろいろと試みた。第4Qにはエンドゾーン近くまで到達しながらも惜しくもファンブルロスト。その後の近畿大学パントボールを#2片岡がリターンTDして試合を決めた。


 近畿大学も専修大学も試合の中で攻め手を変えての攻防だった。手数と信頼性という点では専修大学のほうが一枚上手だった。一方の近畿大学も、そうそう侮れないとも感じるのだが。両校の活躍を期待しています。



                                                              
6月11日(日) 大阪市長居球技場 16:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
松下電工 077623
イワタニ 00000
(現地観戦)
 





                                                              
7月1日(土) 西宮ST 18:30
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計
関西学生 2130024
関東学生 030710
(現地観戦)
 





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