3校優勝と関西学生代表

Updated, 2023. Nov. 27 at 22:45 JST.



 2023年の関西学生アメリカンフットボールリーグDIV1は、関西学院大学・立命館大学・関西大学の3校優勝という結果で終了した。そして、大学選手権出場校はこの3校による抽選で決定した。レギュレーションとして予め決定されて公表されていたことなので、この方式に則って決定した今回の関西代表校について何か否定的なコメントをするつもりはない。

 しかし、ネット上のいくつかの掲示板やSNS上では「なにかもうひとつ納得感がない」と思っている人が少なくないことも否定できない。

 これまでの3校優勝の歴史を振り返ってみると、今回も含めて3回ある。最初は1996年で、京都大学・立命館大学・関西学院大学の3校によるプレイオフトーナメントを開催して甲子園ボウルに出場する関西代表校を決定した。


1996年 関西学生プレイオフトーナメント

 そして2回目は、2010年に立命館大学・関西学院大学・関西大学の3校優勝となった。この年は2009年から始まった大学選手権トーナメントの櫓の形状を変更してプレイオフトーナメントを組み込む方法で対応している。


2010年 大学選手権トーナメント 変更前


2010年 大学選手権トーナメント 変更後

 3回目の今年は大学選手権の櫓を変更することなく抽選という形で関西学生代表を決定している。なお、今回実施された「3校優勝の場合の抽選」は、昨年2022年からレギュレーションとして決定されていて、実際に行使したのが今回初めて。


 では3校優勝時の「納得感のある決定方法」となり得る方法として、どのようなものがあるか。3校間での得失点差とかTD数とか候補はあるが、目の前の試合以外のことを考慮しなければならないとか、試合順番・天候・試合会場による有利不利を考えると、必ずしも公平ではない。

 納得感が高い方法はやはりプレイオフという形での再戦であろう。ただし、その時に検討しなければならないのが、大学選手権に参加する他地区チームの納得感と日程である。


・大学選手権に参加する他地区チームの納得感について

 まず、2010年では大学選手権の櫓の形状を変更した。上に変更前と変更後の櫓の形状を示しているが、もちろんシーズン開始前の段階で櫓の形状の変更があり得ることは各地区連盟間でも了解済みだったであろうけれど、シーズン終盤で突然、関西代表校と2回戦って勝利することを求められた各地区連盟は本当に納得できたのだろうか。
 さらに、2016年以降は、大学選手権トーナメントの櫓に変更が加わった。2016年〜18年は関西代表が2校となり、それまでの「関西代表校と1回戦って勝利すれば甲子園ボウル」から「関西代表校と2回戦って勝利しなければ甲子園ボウルに出場出来なくなる」への改悪てあることに変わりはない。さらに、2019年〜21年(20年はコロナで中止)は関西代表校は3校となった。
 もちろん、それぞれの変化の過程での試行錯誤と検討があってのことだと思う。さらに、この間で「3校優勝」が発生しなかったこともある意味では不幸であった。
 大学選手権トーナメントの櫓の形状は、日程や各地区代表の試合数を考慮すれば、2015年までおよび2022年以降の「関西代表校と1回戦って勝利すれば甲子園ボウル」が望ましい。


・日程の問題

 大学選手権トーナメントの日程に合わせて優勝3校の中から関西代表校を決定するプレイオフを開催する必要があるが、あるかないか判らないプレイオフのための予備日を設ける日程の余裕は、今の現在の関西学生リーグ戦には、ない。
 現在のリーグ戦は8月最終週か9月第1週にはじまって、2週間毎に試合開催というペースを守っている。2019年には9月にほぼ毎週試合開催という日程を組んだこともあるが、異常気象で猛暑続きという状況が改善される見込みはなく、さらに、リーグ戦序盤の戦力差が激しい試合を毎週実施するのは危険ですらある。



 以上の結果からは、大学選手権トーナメントの櫓は変更できない、プレイオフのための予備日を設置できない、で、八方ふさがりになる。のだが。。。。
 ここで2010年の関西学生プレイオフを無理矢理にねじ込んだ大学選手権トーナメントの櫓をもう一度見てみる。と、、妙案が浮かんで来ました!


2010年 大学選手権トーナメント 変更後(再掲)


 以下は、2010年の大学選手権トーナメント出場校と関西学生プレイオフ出場校の具体的な大学名で記述していきます。

 2010年の場合、12月05日の立命館大学vs南山大学の試合において、もしも南山大学が勝利すればそれは関西学生1位に勝利したことになるので、そのまま西日本代表校として南山大学が甲子園ボウルに出場すればよかったのではないだろうか(現在は西日本/東日本の区別はないので関西学生が所属するトーナメント側の代表として)
 そして、立命館大学が勝利したのであれば、12月04日に関西学生プレイオフ1回戦として実施された関西学院大学vs関西大学の勝者と12月13日に試合を行って西日本代表校を決定する

 今年の日程でいうと、12月03日に九州大学vs関西学院大学と立命館大学vs関西大学を行い、もしも九州大学が勝利すれば九州大学が甲子園ボウルに出場するし、関西学院大学勝利であれば関西大学vs立命館大学の勝者と12月09日?に試合を行って甲子園ボウル出場校を決定するという『関西学生仮代表方式』『関西学生代表後出し方式』ではいかがでしょうか?


九州大学勝利の場合


関西学院大学勝利の場合

 いくつか決めなければならないことはあって、例えば大学選手権トーナメント側の櫓に入る関西代表校をどのように決定するか。抽選でもいいし、●位相当が入ると予め決めておいてもよいし、今年の場合であれば九州大学が指定された日時までに対戦チームを選択するというのもありかも(今年の九州大学のチーム事情に合わせて戦いやすいチームを選択できる)。
 また、大学選手権トーナメントを管理する団体との調整とか出場記録とか試合の名称とか決めなければならないことがいくつかありますが、そこは頑張ってもろて。
 試合会場確保とか金銭的な問題もありますが入場料は少しくらい上げてもらっても、我々観客側は対応します!!









次回のテーマは、未定です。



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