@神戸北野シアターポシェット

Updated, 2003. Jun. 12 at 03:33 JST.

Updated, 2003. Jun. 27 at 00:59 JST.



 魔が差す・好事魔多し・油断大敵・気が抜けると風邪を引く・手を抜くと失敗する・・・・どれも、スキ間に入ってくるモノは悪い/変なモノになってしまう。しかし、これからの話は、そうではない。面白いものに巡りあえたという話であることを最初に断っておこう。

「気」とか「油断」とかはアメリカンフットボールのシーズンオフのことを指します。立命館大学圧勝となった2002年度ライスボウルの観戦記をUPし終わって、何もすることがなくなって、虚無感いっぱいになった今年2003年の1月11日夜。
(K)がチケットを1枚だけ持っているということもあり、散歩ついでに神戸北野のシアターポシェットへ行くことになった。

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 アメリカンフットボールでは1試合あたり攻守対峙する機会がそれぞれ約50回ずつある。これだけ回数があれば、チームなりの癖や得手不得手は、ほとんど明らかになってしまう。ましてシーズンを通すと隠せてしまうほうがかしい。(隠せる部分が多ければ/手持ちの駒・手段が多ければ、いざと言う時のための取って置きのプレーになる)

 というように、お互いが手の内を晒した上で勝負をつけるというところが他の球技・スポーツと大きく違うところで、相手の「手の内」が見えているのだから、傾向を分析しておけば対策も立てやすい。その結果、少々の肉体的運動能力的ハンデがあっても試合結果が逆転してしまうところにアメリカンフットボールの面白さがある。

 ところで、対策を立てて実践するための手持ち資源・財産は、自チームのまさに現有戦力(選手の運動能力だけではなく、コーチ・スタッフ・スポッターの分析能力・発想能力)、そして、試合までの日数時間、である。
 しなければならないことと手持ちの資源とから、出来ること/出来ないことを判断して効用最大・最良ベストの方法を決定する。そしてチームとして実践して一試合/シーズンを乗り切る、そして、翌年に繋げることを繰り返す。

 手持ちの資源を(人材・土地設備・金融財産・・・)と置き換え、相手チームを(消費者・法律・競争相手企業・・・)に置き換えれば、企業経営そのものの姿であり、アメリカの企業経営者トップにアメリカンフットボールを好む人が多いのは、このあたりに由来することがよくわかる。

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 神戸北野シアターポシェットで見たもの、それは、限られた空間を役者や小道具を使って全く別の空間を作り出していこうとする演劇の世界だった。
 で、この空間での戦いに挑んだのがヘッドコーチである演出家であり脚本家であり、そして選手は役者である。この場合の資源は、空間の絶対的な広さと演じる役者の力量とそこに持ち込める小道具大道具。対戦相手は観客ということになるだろうが、少なくともその場で観客が攻撃することはないだろう。と、ごちゃごちゃ書いているが、私が演劇についてもド素人なのは言うまでもない。

 もしも、神戸北野シアターポシェットの戦いで演出家と役者が敗者になっていたならば、私は今も普通の生活をしていただろう。しかし、私は完全にその作り上げられた異次元空間に連れ込まれてしまった。

 資源を最大限に活用した演出家の手腕とそれを演じきった役者の才能の組合せ、このコーチとプレーヤーの試合をもう一度見てみたいという思いが、日毎に増してくる。

 もしもこれがアメリカンフットボールの秋シーズン真っ只中だったならばここまではのめり込まなかっただろう、資源活用による対策と実践はそちらで観察できるから。シーズンオフという時期だったのが、良かったのか悪かったのか。

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 さらに良いこと(悪いこと?)は重なった。

 アメリカンフットボール中継を見るために秋冬だけスカパーに加入しているのだが、スカパー無料放送の日というのが毎月20日に行われている。そして、スカパーには「ch262:シアターチャンネル」という演劇専門チャンネルがある。1月20日は関西の小劇団特集だったので、とりあえずそれを録画した。(ヨーロッパ企画・劇団赤鬼・シアターガッツ・売込隊ビーム)これだけあると中には??というものも出てくるがそれはアメリカンフットボールでも同じこと。そしてch262で帯番組を持っている「演劇集団キャラメルボックス」へとたどり着いた。

 そして、テレビだけでは足らずに、5月にはこれを、そして先日は神戸でこれを観劇した。そして今週の土曜日(14日)にはこれを観劇予定である。もしかしたら8月にはこれを、9月にはこれこれにも行くかもしれない。そして12月にはこれがある・・・・。

 さて、「AK's Americanfootball Information」は続くとして、もしも「AK's 観劇 Information・今週の観劇予定とか観劇記」みたいなコンテンツが出来たとすれば、その時は私は何を削れば良いのだろうか。
 もちろん、私も自分の手持ち資源はしっかりと把握しているつもりである。長年のアメリカンフットボール観戦によって培われてきたと思っているそれなりの能力によって。だから、削るものは決まっている・・・(^^)。







次回のテーマは、『スタジアム情報』『旧題:スタジアムあれこれ(1.5/2)』です。



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