■□恋する鳳凰狂想曲 <<noveltop
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「あ、おはよう! ルルーシュ!」
いきなり声をかけられる、普通ならば驚く所なのだが
慣れとは恐いモノである。
「…ああ、おはよう。お前は何処から入ってきた?」
本日は土曜日。
ナナリーとロロのピアノ教室を見送った、ルルーシュの姿は
襟に装飾が施されている白ワイシャツに、黒のスラックスと軽装だ。
「え? え〜と、窓から?」
「玄関から来いとあれほど……大体、なんだ! その格好は!」
ビシッと指さす先には、黒のリボンがワンポイントの前ボタン白ワンピース。
所謂、絶対領域が眩しい黒のニーハイソックス。
よく似合っている。
だが、
「はしたない!!!」
「はっ、はしたないって、そんな事ないよ!
別に透けてるワケじゃないし」
透け透けな服を着た事があるのか、というツッコミよりも先に
ルルーシュは眉間に皺寄せる。
「丈が短すぎる」
「ぅえ? そうかな? ゼロはこれくらいが色々と丁度良いって」
頬を少し染めて言う朱雀に、溜息をついた。
そうか。そう言えば、昔はワンピースなど着る子ではなかった。
(アイツの趣味かっっ、)
ルルーシュとしては、女性は清楚であるべきだ、と思う。
朱雀が清楚ではないという事ではない。
顔が幼い所もあって、不思議と清楚さが残っているのだが
そう、絶対領域という所以。
性対象として見ていないとは言え、目のやり場に困る姿は
心配で仕方がないのだ。
「それでは、屈めば見えてしまうだろ!」
「あはは! 大丈夫だよ! ほら〜!」
バッと捲れば、黒のホットパンツ。
確かに大丈夫だが。
「めくるな!!! はしたない!!」
「はしないって、」
「いきなり、スカートを捲り上げる者が、はしたない以外に
何かあるか? あるというのなら、10文字以内で明白に答えろ」
「……『ないです ごめんなさい』。」
きっちりと10文字で返してきた朱雀に、顰めていた顔を通常に戻した。
「気をつければいい。
それより、何の用で来たんだ?」
話を敢えて逸らしたルルーシュに、小言を言われると思っていたのだろう
朱雀は安堵したような表情で手をぶんぶんと振った。
「昨日の宿題! 自分でやったんだけど、問の5がね、
どうしても解らなくって、でね、ゼロが教えてくれるって」
「他は出来たのか?」
「うん。でも、あっているかは解らないけれどね」
笑みを浮かべて、ルルーシュは朱雀の頭を撫でた。
「やるという事に意味がある。感心するな」
「……えへへ」
普通、頭を撫でれば子供扱いだと怒られるだろうが、
この朱雀と、その片割れは心底嬉しそうに笑うのだ。
「問5か……あれは、公式を用いる物だから
態々、家にまで来る必要はなかった気が」
「あ……手取り足取り、教えてくれるって」
もじもじとして、顔を真っ赤にさせて言う朱雀に
ルルーシュは首を傾げる。
「そうか、無理に詰め込もうとするなよ」
「ふぇ!? え、あ、あの、確かに大きいけど、無理矢理じゃないし!
その、ちゃんと入るし! ちょっと痛い事するけど……その、あのっ、」
「は??? 大きい???」
益々、真っ赤になった朱雀をルルーシュは尚も首を傾げた。
(うう〜〜、ルルーシュこそ、ぽやんとしているよっっ)
と、朱雀の事をポヤンとした天然だと言っているルルーシュが
その朱雀本人に内心で思われているなど知る由はなく。
「アイツは部屋にいなかったのか?」
「え…あ……うん、いなかった」
「……出かけていないから、キッチンにでもいるかもな…
すれ違う可能性もあるから、部屋で待っていろ」
おそらく、屋敷内を探し回るつもりだったのだろう。
猪突猛進、即、行動な部分がある子である。
自分よりも体力があるゼロでも、彼女の運動体力には負けるだろう。
転びそうな歩き方をするというのに、走りは速い。
50M何秒台なのか、もう聞くに聞けないくらいだ。
しかも、それよりも片割れの方が速いというのだから――体力馬鹿一代と言うべきか。
屋敷内鬼ごっこは、避けるべきだ。
「え〜……でも、僕……」
「ちゃんと良い子で待っていた方が、喜ぶと思うが」
ルルーシュからすれば、屋敷内鬼ごっこの後に、捕獲もとい遭遇というのは
時間の無駄だからと思うからの発言だ。
「っ、あ……あうあう〜……」
なので、朱雀が何故、熱でもあるのか?と思うくらいに
真っ赤になる理由は解らない。
「良い子にしていれば、優しく手取り足取り教えてくれるだろう」
無駄な体力消費もなく、叱る事なく、という意味合いだ。
「ひぇ!?あ、う……うん…」
無意識である意味、言葉責めをするルルーシュは
さすがゼロの兄と思うべきか。
「……ちゃんと、良い子で…待ってるよ」
「ああ、」
良い子だ。と。
ポンポンと柔らかいクセッ毛の髪を撫でると
頬を紅くしながらも笑顔を浮かべて
そそくさとゼロの部屋へと入っていった。
勉強熱心だと、的外れな事を思いながら、隣の扉を開ける。
隣りは、自分の部屋だ。



「………」




溜息をついた。
システム的なゼロの室内とは違い、ルルーシュの室内はアンティーク調だ。
ダークブラウンの家具が数点に、大きめのベッド。
雰囲気は違うようで、横の棚にびっしりと本が収納されているのは
ゼロと同じだった。
そんな見慣れた室内の中央。
格子の窓から差し込む陽光に照らされて立つは、

「お前……何をしている」

顎に手を置き、何か上手くできたかのように頷くゼロだった。
黒の七部丈のシャツに、黒革のズボンを履いている。
朱雀の隣りに立てば、際立ち雰囲気が調和し、
まるで誂えたかのような服装だった。
室内にやましい物があるワケではないので、侵入に問題はないが
やはり気持ちの良いモノではない。
ゆっくりと、ゼロは顔を向けた。

「足止め……いや、戦略的攻略だ」

彼が時折、何を言っているのか解らない事を言うのは珍しくはない。
軽く受け流すルルーシュは、ふと、その瞳が紫色の虹彩と赤の虹彩で、
オッドアイである事に気づいた。
通常は、オッドアイを隠すようにカラーコンタクトを着用しているのだが
ルルーシュの視線に、クツリとゼロは笑う。
ブンッと何かを投げ渡してきた。
それを片手で取る。
「……?」
綺麗な桃色のボトルだ。
裏面を見る前に、ゼロが言葉を投げかける。
「痛いのが、好きな性質だと思うが、そればかりというのも
可哀想だろう? だからといって、ハンドクリーム等で代用しようなどと
頭が回るとは思えないしな――ささやかなプレゼントだ」
「???」
訝しむルルーシュに、ゼロは笑むだけだ。
「――それより、朱雀が部屋で良い子にして待っているぞ。
手取り足取り、教えてやるんだろう?」
瞬いて、今度は瞳を細める。
「ああ……ゆっくりと、厳しくな」
「偶には優しくしてやったら、どうだ?」
ルルーシュとしては、勉強を教えるとしか頭にない。
それを解っているのだろう。
意味ありげにゼロはニッコリと笑った。
「ああ、考えておこう。
まぁ、安心しておけ。代わりにご褒美を、たくさん与えているから」
優雅な足取りで、歩み出す。
「攻略するにあたって、」
此方に歩み寄ったゼロが、耳元で囁いた。
「合わせるのではなく、先に疲弊させるのも有効な戦略だ」
何事か。
解らず、問いかけるより先に扉を開けて
ゼロは出て行った。
後を追い、聞く事はできるだろうが
必要以上にゼロは言いはしない。
仕方がないと、瞳を扉から離した。


バターンッ!!!!!!


窓が盛大に開かれる音だ。
ズサッと軽やかに何かが着地をする音。
見なくても、何だか解るのだが、瞳を向けた。

「ゼロォォォォォォォーーーーーー!!!!!!」

朱雀の片割れ、スザクだ。
就寝する時と出かる時以外は、窓は空いている。
常日頃から、玄関から入れと言っている身ではあるが
鍵は開けておいてある。
窓を割られたら困るという理由を掲げて。
「クソッ、何処行ったっっ!!」
普段は、穏やかな彼であるが、ある一定値を越えると
口は悪くなり行動も乱暴になる。
彼の暴力的な面は、幼少の時に散々味わっているので驚きはしないが。
「……お前な……いきなり、なんだ」
「スーを携帯のメールで呼び出してっっ」
「朱雀か? 朱雀なら、ゼロに手取り足取り――」
「て、手取り足取りっ!? そ、そんなっ……あんな格好で、
うああああああああああ!!!! 今、助けに行く!!!」
視界はきっと、真っ赤だろう。
駆け出す、その猪突猛進の親友の額に、ビシンッとデコピンをした。
「っっきゅぅ〜〜〜〜……」
あまり痛くないハズだが、額に手を当てて、スザクの動きが止まる。
「ふえ? ルルーシュぅ?」
「……はぁ……落ち着いたか?
アイツは、ただ宿題の解らない所を教えてやっているだけだ」
「それは、前置きでっっ」
何か説明をしようとするスザクを、軽く睨みつける。
(ああ、だから、足止めか)
勉強の邪魔をされないように。
そうルルーシュは納得するが、実際はスザクが危惧している方が正しい。
「大体、お前は宿題は終わっているのか?」
「………えへへ」
「誤魔化されんぞ」
微笑みは、女子に好かれるモノだろう。
しかし、生憎、ルルーシュは男だ。
黒ネコがワンポイントとしてプリントされている
クリーム色のポロシャツに、ストレートジーンズ。
軽装の雰囲気は、何処かにフラリと外出するつもりだったように見える。
「……問5が…デキテイマセン」
項垂れるスザクにルルーシュは、息をついた。
こういう所もよく似ている。
「プリントとノートを持ってこい。教えてやる」
「――本当かい? やった! さすがルルーシュ!!」
「解き方を教えてやるだけだからな」
「分かってるよ! ルルーシュ先生! じゃあ、早速〜」
ニコニコと笑うスザクだったが、ふと翠の強い淡褐色の瞳が瞬かれる。
「あのさ、さっきから持っている、それは何だい?
桃ジュース?」
確かに、この桃色のボトルは桃のロゴが入っている。
「ああ、これは、さっきもらって――」
裏面に成分と説明が記載されていた。
「えっと、あ………」
「ん?」

「○×△□〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?!!」

思考が停止というより、爆発だ。
銀色の文字で
『ア○ル専用ジェル、桃の香つき』と書かれている。
(何故、こんな、こんな物を!?!
アイツが、どうして、俺に――知って? いや、それはありえん。
だがしかし……滑りを与えると挿入が楽に…なるほど
って、説明を呼んでいる場合ではなく! 必要もない!!!)

「ルルーシュ?」

「ほあっ?!!」

素っ頓狂な声を上げるルルーシュに、スザクは首を傾げた。
顔を真っ赤にさせて、ボトルを後ろ手に隠す。
「ぼーっとしていないで、さっさとプリントとノートを持って来い!!」
「でも、」
「早くしろ! 日が暮れる」
「日が暮れるって、酷いな……わかったよ」
不平を言いつつ、窓のサッシに脚を引っかけ
ぴょんとスザクは自分の部屋へと戻って行った。
「〜〜〜〜〜〜っっっ」
持っていたボトルを投げ捨てようとしたが、唇を噛み締めて
ゼロに暴言を吐きつつベッドのサイドチェストに仕舞った。








ベッド前のラグの上にミニテーブルを設置して
クッションを二つ。
一つは灰色のクッション。
一つは室内の雰囲気にそぐわない、黒ネコ型のクッション。
そのネコ型クッションは、使用しているスザクが大変お気に入りだ。
「え〜っと、この公式を使うんだっけ?」
向かい合わせに座って、教えている。
「ルルーシュ?」
「っ……あ、ああ。」
「ちゃんと、教えてよ。ルルーシュ先生」
ムスッとした顔をするが、すぐに、眉が下げられる。
「もしかして、具合悪いのかい?」
「いや、元気だ」
即答に、ほっとした表情を見せて
ルルーシュの教え通り、問題を解いていく。
長い睫毛と、第一釦の外されたポロシャツから覗く鎖骨。
淡く色づく唇は、
(柔らかくて……熱くて、)
「ルルーシュ、ここ、どうしたらいいかな?」
「にょわっ!?!」
「にょわ?」
「あ……此処は、」
(何を考えているんだ! 俺はっっ!!
スザクはトモダチで、そもそもそういう趣味は――
でも、スザクは……いやいや、そうじゃない!!)
内心で苦悩しつつ、ルルーシュはスザクに勉強を教えていく。
それを笑みを宿した顔で見つめてきた。
「なに、笑っているんだ?」
「え? 嬉しいなって思って」
ニコリと微笑み、スザクは言葉を続ける。
「ルルーシュに教えてもらうと、よく覚えられるし
とっても幸せな気分になるんだ」
「っ、っっ、」
そんな無垢な笑顔で、言う言葉は半ば口説きだ。
しかも無意識とくるものだから、天然は恐ろしい。
「っ、そこ、間違っているぞ!」
「へ? 此処?」
恥ずかしさを隠すように言うと、スザクは指摘された場所を確認して
ゴシゴシと消しゴムをかける。
力強く消しゴムをかけるクセのある相手は、ピンッと消しゴムを吹っ飛ばした。
「うあ〜、やっちゃったぁ」
ハイハイで移動して、ベッド下へ飛んでいってしまった消しゴムを探す。
「お前な……うっ、!?!」
隣りには四つん這いになって、消しゴムを探すスザク。
同性だ。
女性のような丸みはないというのに、
小ぶりの尻は桃尻で、形がとてもよく、程よい張りと弾力がある
事を知っている。
(くっ、クソっっ!! アイツが変なモノを渡すからっっ)
責任転嫁をして、お尻から視線を逸らす。
これ以上、見ていたら、シャーペンを握り締めている手が触ってしまう。
「ベッドの下まで、埃一つも落ちてないね。すごいや」
「あ、当たり前の事を言うな! それより、見つかったか?」
綺麗好きのルルーシュは掃除を欠かさない。
なので、綺麗であるのは当然だった。
「う〜ん……見つかったけど、」
問いかけるより目の前に、バッと向けられた物。
「とやかく言える立場じゃないけれど
さすがに、ベッドの下はベタ過ぎると思うよ?」


「………ほあああああああああああああああああああああ!?!!!!!!」


ベッドの下から取り出されたのは、
『ぶっかけ桃尻天国〜ア○ルでお仕置きしてネv〜』と
題名からもパッケージからも分かりやすいアダルトDVDだった。
あらかじめ言っておくが、これはルルーシュの物ではない。
「へぇ、こういうの好きなんだね。君って」
「ちがっ、違う!! 違うぞ!! それは、俺のじゃ、」
「大丈夫。大丈夫! 軽蔑なんてしないよ。
男だもん、教科書みたいなものだろ?」
「いや、そうでなく、誤解だっっ!!」
ニッコリと微笑んで見つめてくるスザクは本心から軽蔑など
しておらず、そういう趣味であるのだと寛容に受け入れている。
逆にその、寛容さに喜ぶべきだろうが
ルルーシュとしては、おかしな趣味と認知されるのは
ベッド下にAVを隠しているという誤解と伴って
プライドに傷つけるもの以外何者でもない。
そして、このAVをトラップの如く、設置したのは
(アイツっっっ!!!!!!!)
スザクという人柄というか性格に救われているが
次第によっては、友情崩壊の危険性もある。
「はいはい。ナナリーやロロ、ゼロには内緒にしておくよ。
勿論、スーにも」
「だから、違うと!!」
「あ〜、でも、やっぱりベッドの下は止めた方がいいと思うな」
「違う! それはっ、」
とりあえず、そのAVをスザクから取り上げようとした。
だが、相手は運動神経がよくとても身軽だ。
すっと軽く取り上げようとする手を避けて、ニコニコ笑っている。
「でも、知らなかったな〜」
「勘違いするな! それより、コラッ!!」
右、左、右。
ひょいひょいと、スザクはルルーシュの手を避ける。
他愛もな事(スザクにとっては)で
顔を真っ赤にさせて、必死になっているルルーシュを
面白がっているのだ。
「君が、そんな趣向だったなんて」
「だからっ、」
避けているスザクは無邪気に笑い声を上げている。
その様は、傍からみれば、微笑ましくじゃれあっているように見えるのだが
ルルーシュにとっては、それどころではない。
「ハァ、ハァ、いい加減にっ……この、馬鹿っ、」
息切れしはじめる。
一切、息切れしていないスザクは、簡単に避ける動作を止めた。
息切れしているルルーシュは
そのAVを掴む事はできたが、スザクから取り上げる事ができない。
「ちょっとは、体力ついたかな……」
ボソリと嬉しそうな小さな呟きは、きっと独り言だろう。
「ああ!! そうだ!!」
いきなり、何かを思いついたらしいスザクがAVをすっと掲げて
ルルーシュを覗き込んだ。
「ちょうどいいから、一緒に見よう!」
「は!? 丁度良いって何の話だ!!」
「男友達との、AV観賞って、醍醐味だろ?
この前、本で見た。互いの性癖を知って、深める友情!」
満面に笑顔を浮かべて言うスザクだが、些か偏った見解だ。
間違っているとは言いきれないが。
「そんな醍醐味など、知らん! さっさと――」
思い込んだら、一直線の頑固者。
拒否された=友達ではないと直結しているのだろう。
しゅんっとなっているスザクは、明らかな落ち込み。
「くっ……」
何だかんだで、スザクに甘い。
枢木病だと、ゼロの愛人だと抜かした女が言っていた。
「――さっさと、さっさと……それをよこせ」
「……」
「そのままだったら、見れないだろう?」
先程の落ち込みは嘘のように、ニッコリとスザクは笑って頷いた。
その笑顔は、とても、嬉しい。
だが、しかしだ。
「言っておくが、これは俺の趣味ではないからな!」
「解っているって」
多分、9割は誤解しているだろう。
ミニテーブルに、ノートパソコンを置き、DVDを再生させる。
ルルーシュとスザクは並んで、ベッドに座った。
何だかワケの解らないロゴや提供が入って、セーラー服の少女と
逞しい男の絡みが始まった。
服を破って、性器の名前を連呼させて――これが趣向だと勘違いされる事に
ルルーシュは頭が痛くなった。
その光景は、時間を負う事に、見ていられなくなる、いやらしさだ。
隣りの、スザクは平然と凄いね。と呟いている。
性的なモノを感じているのは、その瞳の煌きに解るのだが
好奇心の方が勝っているようだ。
確かに、いやらしくて、それは、男として生物的な本能を刺激する。
(スザクの方が)
浮かんだ言葉に、震えた。
「ルルーシュ?」
(ああ、駄目だ!!!! こんなっっ!!!!)
カツンッと音がした。
歯がぶつかりあう音だ。
「んっ!?!」
次いで、篭った驚きの声。
体重をかけて、身を寄せても、スザクの体勢はそのまま。
ルルーシュの両肩を掴む。
拒絶ではないのは、その手は引き離すのではなく掴んだだけである
事から解った。
「はぁ……あっちのが、いいと思うけど?」
唇を離すと、スザクが、そう言った。
確かに。
けれど、熱い何かは、目の前のヒトを欲している。
何て言えばいいのか、ルルーシュは解らずに
左右に首を振った。
「僕ら、トモダチだよね?」
「お前以外、トモダチはいない」
それでは、駄目だ。と言いながら、スザクは笑んだ。
コツンと額に額を合わせてくる。
「僕も……君しか、トモダチいないんだ……駄目ダメだね」
肩を掴んでいた手が離れる。
「仕方ないな、唯一のトモダチのお願いだから、ね」

ボスンッ

ベッドに倒れ込んだ。
「………あ、でも、こういう趣味はないから」
「俺もだ。そもそも、アレも違うからな!」
「あ〜うん、解っているよ」
解ってくれていないだろう。
その弁解は、後にして、その唇に唇を寄せた。
「ん……ぅ……はぁ…さっき、歯、痛くなかったかい?」
「っ……」
痛かった。
だが、敢えて無視をして、薄く開いた唇を割って舌を入れる。
奥に控えている舌を、おずおずと突付いた。
スザクの頬が少し染まり、向こうを突付き返してくる。
少し唇を離し、息を吸い込んで、吐いて、そして角度を変えて
唇を吸った。
「……っ…」
「ん……」
音を立てて、そして奥にある舌を舌で突付く。
突付き返してきた所を、舐め上げるように絡めた。
「むぁ…んぅ、んんっ、」
一瞬、瞳が見開いて、ゆっくりと細まる。
一度も閉じられない瞳は、ずっと合う。
それが、とても嬉しかった。
「…はぁ……はぁ…」
息が続かないので、あまり長くキスはしていられない。
息次ぎの間に、スザクが唇をペロッと舐めてきた。
頬にキスをして、頭を撫でると心地良さそうに瞳を細めた。
何処から脱がすか。
それとも、自分から脱ぐべきか。
スザクとは4回ほど、した事がある。
一度目は、止む終えぬ事情から――これは最後までしていないが。
二度目は、偶々助けた少女が女装したスザクで、避難した場所が
ラブホテルで色々とあり欲情してしまい、理性が砕けて暴走して
強姦をしてしまった――あとでちゃんと説明すれば、スザクは和姦になるから
罪はないと許してくれたが。
三度目は、朱雀に用があって来訪したら、女装をしたスザクで
いつのまにか押し倒してしまい、ラブホテルの事も思い出し、
また――女装をしていた自分が悪いと、これまた許してくれた。
四度目は、スザクの部屋に行った時、不慮の事故(床に落ちてた雑誌に
脚を滑らせて)でベッドの押し倒してしまい
抑えられぬ衝動が湧き上がって、告げればスザクも同意してくれた。
言葉を告げて、何かしらの意思を教えてくれれば許すと。

――トモダチ、だから

互いのそれは、常識を逸しているが
けれど、普遍だった。
スザクはトモダチなのだ。
トモダチを認識してくれる、相手にルルーシュは喜びを得る。
そして、繋がりたいと思うのだ。
他人である、彼と。
「……ルルーシュ……」
ぽやんとした表情のスザクを撫でる。
ともあれ、いずれも、ほぼ無理矢理強姦だ。
スザクが許し、和姦としてもだ。
余裕なく、暴走状態で思考は真っ白。
苦痛に悲鳴と苦悶に表情を歪める姿が記憶の大半だ。
男として、友として。
自分だけでは、駄目すぎる。
四回目でようやっと、ルルーシュに思考する余裕が生まれたのだ。
だが、どうすればいいのか、解らない。
本能のままに動けば、二の舞なのは明白。
ふと、耳に入る甲高い女の声。
「あ…そう言えば、」
消すのを忘れていたと言うスザクの唇を塞ぐ。
横目で画面の情報を叩き込んだ。
(耳を、舐めるのか? 何故、舐める??
いや、とりあえず、試して――だが……構うな、一度、舐めてみるっ)
パンクしそうな頭で考え、頬にキスをし、すべるように耳へ唇を寄せた。
「うひゃ!?!」
スザクは男だ。
なので、色気ある声は望むのが間違っている。
素っ頓狂な声は、笑いを誘うものだった。
「ルルーシュ、くすぐった……っ、ひゃ…うぅ、」
耳をペロリと舐めると、スザクの体が震えた。
「うっ、ん……っ……」
頬は染まり、眉が切なげに下げられる。
苦悶の表情ではないが
「……イイか?」
「っ……あんまり、よくな……いっ…ぅ…」
「そうか……」
素直に唇を離した、ルルーシュにスザクは何処か安堵したようだ。
実際は分かりやすい性感帯の一つ。
声が出てしまいそうだったので、止めてほしかったのだ。
よくなかったワケではないが、ルルーシュは気づいていない。
(耳の舐め方は研究が必要か……)
熱い。
自分のシャツのボタンを外し、スザクのポロシャツをたくし上げた。
晒される相手の上半身に、ルルーシュは自らはボタンを外すだけに留まる。
あくまで、そこそこの筋肉はついているが、スザクは程よく筋肉がついており
理想的である。
並べば、均整が取れた体でも貧相に見えてしまう。
そんな葛藤を知らず、下にいるスザクはルルーシュを見上げてきた。
見つめ返して、胸を揉むように撫でる。
クスリとスザクが笑む。
言葉にしないが、女の子じゃないよ。と思っているのだろう。
だが、スザクの肌は、とても病みつきになるほど触り心地がいい。
(お尻……)
あれは、まだ危険地帯だ。
なけなしの余裕が切れる事が推測される。
息をつき、AVを横目で見た。
場面は体中を嘗め回している。
(舐める……女の場合、基本は、此処だったか?)
「いっ!?」
ぎゅっと摘めば、痛いだろう。
「すまない」
「うん、大丈夫だ……っ…あ…」
舐めて、そして、
「っ…う……や、いやだ、っ……ぁ、」
吸い付いた唇を離した。
ペロリと舐める。
「ふぁ…ぁ……っ…」
零れる吐息は甘い。
「んっ、う……やめろって、あ…ううっ、んっ、」
身を捩るが、あまり嫌がっているようには見えなかった。
本気の抵抗を知っているので、止めずに
もう片方の乳首を撫でる。
「はぁ、あっ、あ……うう、やだ…ぁっ…ルルーシュ、それ、」
脚がシーツを蹴る。
「ん・・・痛い、のか?」
「痛く、ないけど……声、がっ、」
あまり大きな声を出せば、隣に聞こえてしまう。
だが、スザクの声は、もっと聞きたいと思わせる。
「スザクの、声…はぁ、はぁ…っ…とても、いいが……」
「君が、よくても、俺が…いやだ…っ、んんんっ、」
声を出す、出さないは相手に委ねる事にして、ちゅうちゅうと吸う。
当然だが、何も出はしないが
とても落ち着いた。
「はぁ…はぁ……んぅ、んっ……」
掌を口に押し当てて、声を自らで押し殺しているようだ。
すっと、腹筋をなぞり、下肢へと伸ばす。
相手が同性である証拠があり、そこは窮屈そうにジーンズを押し上げている。
「あ…うぅ……」
「トモダチだから、」
乳首から口を離して、囁けば、こくんと頷かれた。
ズボンを引き下ろせば、そそり立つモノ。
同性であれど、羞恥はあるのだろう、顔が真っ赤だ。
「ルルーシュ、っ……うあっ!?!」
焦った声が聞こえる。
何だかんだで、スザクはあまり焦ったりしない。
「嘘、嘘だろっ……そんなっ、あっ……んっ、るるーしゅっ、」
プライドが高く、潔癖な部分を持っているルルーシュが
性器を口に含むなど考えもしていなかったのだろう。
「だめだって、そんな……はぁ、ぁ…あっ、」
「ん……前、してくれただろ? それに…んんっ……ほれもひへひる」
「っ!? 咥えながら、喋らないでっ……ぐっ…ううっ、」
少しばかりの抵抗はあったが、スザクの反応を見て聞けば
気にならなくなった。
きっと、そういうものなのだろうと、ルルーシュは思いながら
咥えたモノに舌を絡める。
「うっ、ううっ、もうっ、やめてくれっ……あっ、ううっ」
手が髪を掴む。
抵抗は弱い。
逆に浮いた腰が、口に押し当てているようにも感じた。
口腔に苦味が広がる。
呼吸が苦しい。
咥えるのを止め、映像を真似て、モノを手で支えて筋を辿り
先端の窪みに舌を押しあてた。
「っっ、だ、めだっ、っ……くっ……やあっ!?!!」
悲鳴に近い。
慌てて舌を離すと同時に、何かを掛けられた。
「あ…??」
驚いて、目の前のモノを見れば、少し萎えている。
「うえっ……ぁ……ご、めんっ!!」
のそりとスザクが起き上がり、腹ばいになっているルルーシュを
起こして、近くにあったテッシュで謝りながら顔を拭き出す。
「ごめん…っ…」
「あ……ああ、大丈夫だ。
上手く、飲んでやればよかったのだが」
「そんなっ、いいよ! しなくて……」
「きもち、よかったか?」
「………よかった、けど、」
俯いたスザクに唇を寄せる。
「なら、いい」
「…………俺も、しようか?」
とてもいい事は知っている。
だが、体力ない自分は、へばってしまいそうだ。
それに。
「こっちがいい、」
トンッとうつ伏せに押し倒す。
その体勢に、スザクの体がビクついた。
だが、ゆるりと四つん這いになる。
相手がしやすいように、自らがあまり痛くない体勢を本能的に選んだのだ。
「いいよ……あ、でも、ゆっくりだよ……なるべく我慢するけど」
震えている。
意思の疎通ができていても、最初が血塗れの惨事だ。
体が恐怖を覚えている。
吸い込まれるように、その尻に手を伸ばそうとした。
(いや、待てっ! これでは、同じだ!!
だが、でもっ……いや、俺だけよくても――っ)
あの、桃色が頭を掠めた。
忘却の彼方であったのだが、スザクの尻から桃に変換されて思い出す。







「……ルルーシュ?」
衝撃が来ない。
振り仰ごうとしたスザクに、温もりが覆う。
「痛かったら、言うんだぞ」
ルルーシュだ。
スザクは頷くと、ふと太股にあたる熱いモノに笑みを零した。
「ふふ…・・・やらしい、な…当たっているよ?」
体の震えは少しは治まってはいるが、怯えは拭え切れていない。
スザクとしては、精一杯の強がりだった。
耳元の唇が離れる。
腰を掴む手に、スザクはぎゅっと瞳を閉じた。

ピチャッ

「へ? うわっ!? なに、」
衝撃ではない、トロリとした液体の感触。
「こうやって、濡らすと、痛くないらしい……映像も、そうしている」
「そうなのかい? でも、うあっ、」
「奥まで、濡らす……えと、なんだ……こうやって、」
動揺しているスザクを他所に、ルルーシュは続ける。
表情も声も焦っている。
今にでも、突き入れてしまいたい衝動が爆発しそうだからだ。
「あ、ぐぅ……」
「痛いのか?」
「ううん……なんか、キモチワルイ…」
確かに、この滑りはキモチワルイかもしれない。
「大丈夫だ……落ち着け、」
揺れるお尻に、思考が揺らぐ。
片隅のボトルに、視線を向けた。
「中の、前立腺……刺激、」
「うう……っ、くぅ……あのさ、指…だよな? 入れて、いるの」
「え? ああ、そうだが……」
「かき回されるの……なんか、嫌だ…っ…」
苦痛の表情ではないから、痛いワケではないようだ。
指で内部を探られているのが、スザクからすれば嫌なのだろう。
(だが、説明書には)
「少し、我慢だ」
近くにあったネコ型のクッションを引き寄せて、しがみつきながら
スザクは頷いた。
「この辺……いや、こっちか?」
中は熱く、キツイ。
けれど、蠢き、奥へと誘うかのように包み込まれる。
ぐちゅぐちゅと、音をたてる様は、聴覚を刺激するのだ。
呼吸音は、どちらのものか。
上がる息に、霞んで行く思考。
「うあっ!?!」
内部の、少し感触が違う部分を触れた。
ビクンとスザクの体が跳ね、腰を突き上げたような格好に沈む。
「す、スザク!!」
触っている本人であるルルーシュが一番驚く。
「ふぅ、あっ、あうっ、んんっ、あっ、」
混乱したように啼いて、腰を振るのだ。
入れられている指を抜こうと振っているのだろうが、
ルルーシュからは誘ってるようにしか見えない。
細くも筋肉のついた太股の合間の、スザクの性器はカタチを取り戻して
液体を零している。
滴り落ちたボトルの液体かと思われたが、違う。
白濁の、精液だ。
「ルルーシュ、る、るるっ、しゅっ……っうっ、」
切れる。
限界だった。
指を引き抜き、緩穏したその、細く引き締まった腰を掴んで

「ひっ…っっ!!!!!」

一気に突き入れた。
上がったのは嬌声ではなく、引き吊れた悲鳴。
止めるにも、もう、戻れない。
快楽が、ルルーシュを絡み取った。
「ぐっ、ううっ……くっ、いっ、!!!」
スザクは涙脆い。
しかし、こんなに苦痛の表情でボロボロ泣くなど滅多に無い。
心苦しい反面、悦びを得ている部分もある。
それで、相手を追い込んで
「スザク……」
視界が滲む。
耐えるが、それは簡単に零れて、溢れた。
トモダチを痛めつけて、悦んでいる自分と
自分だけ気持ちよくなっている事実と
情報を得ても、上手にできない情けなさと
感情が溢れた。
虚しく、AVから流れる喘ぎが聴覚に響く。
縮こまっているスザクに、覆い込むように抱きしめた。
「ふあっ、あ」
「っ、スザク?」
閉じていた瞳が開き、涙で濡れている頬が染まる。
「痛い、のか?」
「……うっ、苦しい…だけ……大丈夫、だけどっ、はぁっ、あっ、」
腰を少し動かすと、合わせるように声が発せられる。
前の方を掠めるように動かすと、声を上げるのだ。
「ひあっ!?、あっ、そこっ、はっ、」
左右に首を振って、頬をクッションに擦りつける。
「ここ…が?」
「いや、だっ……っ…」
「そうか……」
せめて、相手の望みを汲み取ろうと、そこを避けてルルーシュは動く。
けれど、その揺れ動く小尻は、
「はぁ…はぁ、はぁ…うぅ、あっ……」
「……なぁ、スザク、本当に、ここが、」
「うあっ、あっ、」
「嫌なのか?」
体が、反応している。
ルルーシュのでさえも、解るほどに。
「わからなっ……頭が、おかしくっ、ひっ、あ、ぐっ、あっ!!」
ギリギリまで抜いて、そこを目掛けて突き入れる。
いやらしい音と、はしたない声。
ルルーシュの唇から、笑みが零れる。
「あっ、やめっ、あっ、ああ! はぁ、あっ、そこ、ばっかりっ…ひぅっ!?」
腰を掴み、モノを軸にスザクを此方へと向かせる。
悲鳴は多少上げられたが、モノは痛みに萎えていない。
「スザク…スザク、スザク……キモチイイか?」
瞳が、ゆっくりと開かれる。
スザクの瞳に映るは、涙を零しているルルーシュ。
その両の瞳は、紫色の虹彩ではなく紅の虹彩へ変色していた。
彼の感情が自制できない状態で、尚も昂ぶると色が変わるのだ。
初めてその変化を見た時、何かの病気かと心配したが
そういう体質らしく視力などには問題ないらしい。
あまり見た事はない、ゼロの左瞳が紅色だから、その名残りではないかと。
失敗しているだろうと思いながらも、スザクは笑んだ。
自制ができない状態で、名を呼んで、求め、その瞳に映してくれている事が
どれだけ嬉しい事か。
スザクを知って、手を、握り締めてくれる事で、どれだけ救われているか。
「……ルルーシュ…」
自分は、男だ。
征服されている事に、屈服させられる事に、
反発している部分が確かにある。
だが、それ以上に。
「イイよ……変だよな……でも、よくて……っ、こわいっ……っ」
一生懸命、伝えようとしている。
スザクが本心からの感情を伝える事は少ない。
だから、小さな呟きさえ聞き逃さないように聞く。
ルルーシュの瞳の前のヒトは、ナナリーやロロ達とは違い、ゼロとも違い
朱雀とも違う。
自分の知る誰よりも、別枠に、いる。
「大丈夫だ、一緒に、いるから……ずっと、」
抱きしめれば、頷いてスザクは肩口に顔を埋めた。

「お前は……俺だけの、トモダチだ」

躊躇しているその腕を回させて、唇を寄せた。
「ん…んんっ、んっ、ん、ふはっ、あっ、あっ、うん!!」
コクコクと頷いて、スザクが抱き返してきた。
腰を動かして、強く挿入を繰り返す。
その、昇り詰めた先に
「はぁ、あっ、あんっ、んんっ、るる、しゅっ、でっ、出る…俺っ、」
「はぁ、はぁっ、あ…んんっ、すざく……俺も、」
「あっ、ンあ…あ、中に、いっぱい、構わないからっ、ルルーシュ、る、っうぅ」
たたきつける。
その熱い切先。
思考が一瞬にして、真っ白に染まり、そして落ちる。
「はぁ、ぁ、ぁ…っ…あ…くっ…うう……」
フラリと眩暈がして、スザクの胸板に倒れ込んだ。
ドクドクと脈打つ音は、どちらのものか。
解らないほどに、重なっている。
「ぁ…あ…………」
零れる吐息に、体力のあるスザクも息が絶え絶えだ。
それでも倒れ込んだルルーシュをしっかりと受け止めている。
「はぁ…はぁ……」
我慢していた分、断続的に、ドクッドクッと内部に白濁の液をたたきつけている。
その度、スザクの体はいやらしく揺れた。
「ん……なんか、できちゃいそうなくらい……いっぱい……すごい、ね」
「っ……馬鹿が…っっ」
空気の読めない発言か、それとも口説きの発言か。
微妙なラインの呟きに、ルルーシュは悪態をついた。
ゆるりと顔を上げると、疲弊の色はあるが、微笑んでいるスザクがいた。
彼の指先が、そっと汗ではりつく髪をかき上げてくれる。
誘われる。
そのままに、唇を寄せた。
「はぁ…うあ…嘘…ルルーシュのが、大きく、なって……はぁ……」
「……もう一回……」
「構わないけど…ちょっと、待って…」
息を整えている、スザクの頭を撫でる。
吐息の音と、リピートされて、流れているAVの画像が視界に入った。
「ルルーシュぅ?」
荒かった息は整ったが、問いかけの声は舌が上手く回っていないようだ。
「あれ……試して、みたい」
「ほえ?…あれ、を?………仕方、ないな……いいよ」
小さく笑みを零して、恐る恐る、控え目に抱きついてくる。
それを抱きしめる。

また、ひとつ、約束を

体の細胞が、覚えている。
何度も何度も、約束を交わして、果たし
繋いだ先に、スザク自身さえ自覚していない『闇』を払えると。
「……ルルーシュ…っ、うあっ、あ、いきなり……そんなっ、」
体を揺さぶり、貪る。
苦しそうだが、痛みはないようだ。
「はぁ、だめ、だって……ぁ…」
「ぁ……はぁ、スザク……可愛い、」
呟きに、スザクが真っ赤になる。
そう言われた事実に、羞恥を感じたのだろう。
「可愛いって、お前の、方がっ……っ…」
ガクガクと痙攣しだす体は、桃色に染まる。
「……はぁ、すごいぞ……スザク……少し、意地悪していいか?」
「うぅ、うっ…はぁ、はぁ、あ…あ…」
濡れる瞳に、紅い瞳を恍惚と細めるルルーシュが映る。
「少し、だけ……少し、だけ……ならっ…うう、あっ、」
微笑んで、唇を合わせた。
あとは、本能の赴くままに――君がいれば、怖い事など何ひとつともない。








「………」

――ぅあっ、あ、やだっ、ふあぁっ、やめっ……お腹が、破れっ……
――破れる事なんて…ありえない……ぁ……はしたない、ぞ、ここっ
――ひ、あっ、ぁ…うう、んっ、るる、しゅぅ…っ…や、やっ、あ、!!

「……ふむ……」

壁に寄せていた耳を離す。
ベッドから床へ足を下ろし、そして組んだ。
「どうやら、上手に出来たようだな……」
防音を施されているが、隣室である。
壁に耳を当てれば、よく聞こえた。
(……さすが、朱雀と双子だけある……イイ声で啼く)
彼は、良い意味でサディズムを刺激した。
自身の性癖もあるが、奥底にあるスザクの本質をゼロは理解していた。
そう、彼は――。
クツリと笑む。
「うっ…ぅ……」
か細い声に、視線を前へやった。
「どうした? 朱雀。
ルルーシュと枢木は、ちゃんとしっかり『お勉強』しているが?」
黒いイスに、朱雀は座っている。
「お勉強…ひっ、…やああっ!?!」
両の手は後ろでで縛られ、足は大きくM字に開かされ肘掛に括るように縛られている。
前ボタンは外され、大きめの胸が出され
パンツを脱がされた下肢は丸見えだ。

ブブブブブブ……

太股に絡み、淡いピンク色の秘所の花芯に当て固定されているのは
ピンクローターだ。
「ふはは……ビショビショじゃないか。私のイスなのに」
幼さも見せる秘所は濡れ、色づき、蜜を零している。
頬杖をついて、愉しそうにゼロは朱雀を見つめた。
「っく…ぅぅ、ひどいよ……ちゃんと、良い子で、待ってたのに」
「ああ、だから『ご褒美』を与えてやっているだろ?
『お仕置き』だったら、お尻ペンペンか、これを突っ込んでやっている」
片手に持って見せるのは、大きなバイブだ。
「やだっ、いやだっ、やだっっっ」
涙で濡れた顔を力なく左右に振って、拒否をする。
異物を入れられるのが嫌いなのを、ゼロは知っている。
「ああ、だから、な」
「あっ、あっ、もう……僕…これっ、やあぁあ!!」
ビクビクと痙攣して、緩暖するも止まらぬ強い刺激が
頂きから堕ちる事も、意識を手離す事も許してはくれない。
絶え間なく続く快楽は、感度の良い朱雀には拷問に近かった。
「はしたない、な……お○○こをヒクヒクさせながら
濡らして、何を欲しているんだ? お前は」
「くっ…ううぅ」
言葉だけでも、羞恥を味わい、愛液が尚も滴る。
すっ、立ち上がり、ゆっくりとゼロが朱雀に近づいた。
目の前に立ったゼロは、大きめの胸を鷲掴む。
「いっ、いあっ!? いたっ…いっ!!」
「……痛い方が、好きだろう?」
「そんな、こと、なっ…ひっ、あ、あぁぁっ、」
乳首を強く摘み、引っ張りながら弾いた。
胸は大きく揺れて、ピシャッと濡れる秘所から液体が飛び散る。
ぼんやりと見上げる朱雀の頬に手をあて、静かにゼロは見下ろした。
「ゼロ……」
体は震えているが、見上げる翠の瞳は愛しそうにゼロを映した。
朱雀は知っている。
一応、純潔は護られ、無事であったが、男性に対し恐怖を覚えてしまったココロ。
今でもランペルージ兄弟、片割れとロイド以外の接触は勿論、
半径一メートル以内に近寄られると発作が起こり
個室であるならば、発狂してしまう。
治る事は、ほぼ不可能。
将来を考えて
だから
その恐怖対象を全て、ゼロ自身へ向けさせようとしている事。
確かに
ゼロがサディストで――他者に精神的に肉体的に苦痛を与えて性的快楽を
得る性癖を知って、怯えは少なからずあった。
だが、
身に傷がつくのを嫌うゼロが、体中に痣をつくってまで
助けてくれたヒトを
スザクを理解し、圧迫された本質を発散させるように、敢えて嫌われるような
発言や態度をしているヒトを
虐めながらも、縛る紐で痕がつかないように
バイブなど朱雀の好きなネコのマークやデザインが可愛らしいものに
して気遣っているヒトを
何より、冷たい表情の奥、優しい眼差しで見つめて
優しく頭を撫でてくれる――ご褒美や飴鞭だというけれど
そんなヒトを
恐いと思えるだろうか。
憎しみを、感じるだろうか。
冷たい鉄の、仮面の、奥。
その綺麗で優しい心は、いつだって他人へと向けられている。
スザクと同じ、拭えぬ虚無と孤独を抱え込んで
ルルーシュとは背を合わせて、鏡のような位置に立って。
優しい、優しいヒト。
本人は違うと、否定するだろう。
(それでもいいんだ……)
朱雀が、理解していればいい。
少しの自惚れであるけれど、それでいい。
足蹴にされても、傍にいられればいい。
「なんだ? 何か、もの欲しそうだな」
「……」
体が震える。
恐いのは、行為だ。
内心の奥は、欲している。
「……ゼロの……舐めて……いい…ですか?」
「……ふふ、良い子だな……いいぞ」
顔に近づけられる。
手の自由はない為、口でチャックを下ろす。
「あっ、う……」
飛び出た、そのそそり立つモノに驚きの声をあげつつも
恐る恐る、舌を伸ばし
そしてペロペロと舐め出した。
「ん…ぅ……はぁ…ん…」
「いやらしくなったが……下手だな……咥えろ」
「んぐっ!? んっ、んんっ、むぅ、んっ」
頭を掴んで、無理に口腔へ入れられた。
朱雀は涙を滲ませながら、頭を乱暴に掴んだ手が
今度は優しく撫でているのを感じた。
「ふぅ…んんんっ……」
「鼻で息をしろ、窒息されたら面倒だ」
「うん…んっ、」
頷いて、咥え込んだ大きな性器に舌を絡める。
口いっぱいに、じゅぶじゅぶと入ってくるのは苦しい。
苦しいが、嫌ではない。
それでも、苦しいのは変わり無いので、苦悶の表情となる。
それにゼロは笑んだ。
「ん、んぐ、んっ……はぁ…はぁ、」
「これが、欲しいのか?」
恥ずかしいが、頷かなければ、素直にならなければ
永延と与えてはくれない。
「ん……ごめんなさい……僕…ぼく、……」
モノが、唾液で濡れた性器が
まるで筆のように、口から咽喉、胸、お腹を辿り
濡れた秘所に宛がわれた。
「うっ、くぅ……はぁ、はぁ…」
「……入れられるのは、嫌ではなかったか?」
「……ぜろ……ゼロだったら…いい……ゼロ……」
瞳があう。
すっと逸らされ、少しだけ切なくなった。
頬が、赤い。
(間違えた? 僕……また、間違えちゃった?)
心配し、焦る朱雀を他所に、足の拘束を外し
ゼロは抱え上げてベッドへ移動する。
「あ、ひゃうっ、」
向かい合って、性器を跨ぐように膝立ちにさせられる。
ピンクローターは乱暴に取られた。
「いっ、いあっ、きゃうっ!?!」
ガリッと乳首を噛まれた。
その後、ヒリヒリ痛む乳首をねとりと舐め上げられる。
「ぁ……ぁ…」
「欲しいなら、与えてやろう……だが、自分で入れろ」
「……う……ぅ…できない……」
「できないなら、このまま終わりだ」
じゅっと濡れた秘所に、当てられるモノ。
突き刺される恐怖と、一つと繋がれる歓喜。
ココロの天秤にかけて、ゆっくりと朱雀は頷いた。
「ふぅ…うう…うっ、うっ、」
ぶるぶると震えて、ゆっくりと腰を下ろす朱雀。
小柄な朱雀の、その部分は
ブリタニア人であるゼロのモノは大きすぎる。
何度も、何度も、入れられているというのに、慣れるのに時間を有した。
「はっ、ぐっ、きゃぁ…うぅっっ」
まだ半分も入っていない。
広げられ、内部を突き上げ抉られる感覚にボロボロと朱雀は涙を零した。
微笑んで、ゼロは朱雀を抱きしめる。
手は縛られたままで抱き返すことはできない。
だから、せめて、身を寄せた。
「遅い、さっさと入れろ」
「っひ、ぐああああっ!?!」
無理に入れられ、自分の体重で尚も深く抉られた。
「はっ、あっ、ぐっ……あっ、やっ!? 痛いっ、いあい、いたい、よっ!!!」
悲鳴を聞いて、益々、内部のモノが大きくなっていく。
するすると、腕の拘束が外されて
朱雀の手はゼロの背に回された。
「くくっ、痛いだと? 痛い言っているヤツが、此処をぐずぐずにさせるのか?」
「きゃあっ!!、あんっ、ぐぅ、いっ!?、いあ、ホントに、僕、痛いっ、いたい…のにっ!!」
引き裂かんばかりに抉るそれは、痛みを与える。
だが、同時に、朱雀の感じる部分を突くのだ。
「ふぇ…ぇっ、え…えっ、ひっっ、ごめん、なさ…っ…ぜろは、
キモチ、イイ?」
「……っ……」
吐息が唇に当たる。
「ああ……最高だ……お前の、いやらしい……」
囁いて、唇が寄せられた。
とても甘く、優しい。
「ふぅ…んんぅ、んっ、ん!! んくっ!!」
ぐしゅぐしゅと、音をたてて、乱暴に貫かれる。
「ふはっ、あっ、あうっ、ぜ、ぜろぉ…っ…」
無という意味の名。
自身の、ゼロという存在は、そうなのだと告げている。
快楽と苦痛の狭間で、それを与えている本人に
手を伸ばしてくることに。
歪みの中で、歓喜を覚えるのだ。
「解放はしない、手離しはしない……」
己に向ける幼い信頼を恐怖と憎しみに変え、他の誰かと結婚をし、子を得ても。
朱雀には、幸せな家庭を築くべきだとゼロは思う。
自分は、虚無の存在。
与えてやる事ができない。
「んっ!!、あっ、あっ! あんっ、ぐぅ、あ!!」
悲鳴交じりで喘ぐ朱雀は、意識を半ば手離しかけており
声を理解しきれていないだろう。
だから、囁く。
身にある本心を

「愛している」

朦朧とした瞳に、映っている。
視界が滲む理由を、ゼロは知らない。









「えへへ〜」
ニコニコと笑って、朱雀は苦手な勉強をしている。
「えへへ〜、ふふふ〜」
その内、ぐふふと笑い出しそうだ。
ゼロは溜息をつく。
「何をニヤついている? 気持ち悪いんだが」
「うっ、ニヤついてなんかいないよ!
ほっぺが、緩んじゃうだへぇぇ〜〜〜」
ぐいっと、そのぷにぷにの頬をゼロは抓る。
「ああ、このぷにぷにがか?」
「ひはひ〜〜、ほっへがほえはうお!!」
「ん? 何だ? よく、わからん」
ぐいぐいっと引っ張り、抓って、バチンッと弾くように手を離した。
「い、いあい……」
頬をさすって、恨めしそうに見る朱雀は
けれど、とても機嫌がいい。
「なんだ?」
ニコニコと笑っている。
良い子でいたのは事実なので、朱雀の好きにさせたら
ただ自分を座椅子変わりに座ってきた。
勉強を教えるにあたり、腕で抱え込むような体勢になると
途端にニヤつくのだ。
抱っこされているようで、朱雀は嬉しくて仕方が無いのだが
ゼロは全く気づいてはいない。
「ここの公式を、」
「うん!」
「これに代入して、まず計算しろ」
「は〜い! 了解だよ!」
真面目であれど朱雀やスザクは、成績はあまりよろしくない。
しかし本当の馬鹿ではない。
理解する方法が少し違うのだ。
「できたよ!」
たとえば、今のような数秒の時間は要する計算式を
式を見ただけで『解』が解るのだ。
これはスザクも同等。
問題は教え方だ。
「さて、先程、登場した猫さんだが
どうにもこうにも、これに必要な数を知りたくなった」
「うん。猫さん、博士だもんね。」
「ああ、それで、光の速度をAとして、こちらの膨大な比率をcos?とする。
此処で、アーサーが登場する」
「アーサー!!」
日常的なモノで例えると理解する。
あとは理解したものを逆に、転換させるだけだ。
思えば、二次関数だけで
壮大なにゃんこ仮面ゼロ〜序章〜(朱雀が命名)の物語が完成している。
ルルーシュもスザクに教えるにあたって
やはり物語が展開し、ランスロットという機体に乗った白猫が
にゃんこ世界に反逆した黒猫皇子と友情を結ぶも爪を向け合う状態となり
――その際、もの凄い癇癪を起こし、たかが作り話に泣き出して
これから愉しもうとしたところに駆け込んできて、朱雀も同調して泣き出す始末。
オロオロと必死に弁解しているルルーシュと、大泣きするスザク達は
それはそれで、良い光景であったが。
「さぁ、解け」
「うん、…っ……ぁ…」
「どうした? さっさと、しろ」
「……う……手が、」
胸をやんわりと揉む。
顔に不釣合いな大きな胸は、とても柔らかいのだが
垂れていないのは土台となる筋肉がよく発達しているからだろう。
「重そうだったから、支えてやっているだけだ。
前、肩が凝ると言っていただろう?」
「言ったけど……っ……やんっ、」
(紅月よりは、小さいか?)
もにゅもにゅと、優しく揉んだ。
「…ぁ…駄目だよ…ぜろぉ……」
もじもじと太股を擦り合わせて、いやいやと左右に首を振る。
性欲に強く直結はしないが、嫌がりつつも身を委ねてくる朱雀に
悪い気はしない。
「朱雀、」
「くぅ…ふぅぅ……はぁ、あん、やっ、そっちは、触っちゃ駄目…っ…」
その瞳が欲に染まる直前。

バタァァァァンッ

大きな音を立てて、扉が開かれた。
此処で確認しておこう。
部屋には鍵をかけてあった。
鍵を壊すほどに、彼は蹴り開けたのだ。
「…ふぇ? スーさん……」
ぽやんと、鍵をぶっ壊して入ってきた人物に驚愕せずに
普通に話しかける様は有る意味、賛辞を送りたい。
「あ、スー。」
そんな彼女に、ぽやんと微笑むスザクにも。
だが、その微笑んだスザクも、ゼロの手の位置にぶるぶると震えた。
怯えではない。
怒りだ。
怒髪天は本当だったな、と思いつつ内心で舌打ちをする。
(足止めしきれなかったか…)
「ゼロ!!! スーから離れろ!!!!」
彼の蹴り技は御免蒙りたい。
なので、朱雀を抱きしめている状態は、有る意味鉄壁だ。
「あ〜、えと、そのっ」
何か言おうとしている朱雀に、スザクは涙で潤む瞳を向ける。
「いいよ。大丈夫だ。
変態ナルシストのサディストに、虐められたんだな!
ちゃんと、解っているから!!」
「え、あ、えと、う〜んと、」
其処は否定すべきだろうが、朱雀は空気が読めない。
「酷い言い様だな。一人SMめ」
「っ、な!?!」
「なんだ、気づいていなかったのか? 貴様は、マゾヒストだ」
「〜〜〜〜〜っっ!!!!!」
怒りの瞳。
良い瞳だ。
次ぎなる責め言葉を発しようとした時だ。
「ゼロぉぉ〜〜!!!! はうっ!?」

ごちんっ

そんな音がした。
スザクの頭の上に拳。
「……また、鍵を壊して!!! この馬鹿がっっ!!!」
ルルーシュだ。
若干、ふらふらしている。
「あれ? ルルーシュ、着替えたの??」
紫の花柄がプリントされたワイシャツだ。
ルルーシュに会っている朱雀は即座に気づく。
「あ…いや、その……」
「え〜と、僕がルルーシュの……もがっ!?!」
顔を真っ赤にさせながら、ルルーシュがスザクの口を塞いだ。
ゼロとしては、知っているし、応援(足止めになるし)してやっているし
今更なのだが
朱雀は知らない。
スザクも潔癖であり、貞操観念高い割には何処かネジが飛んでいる。
精液で汚したと普通に言いそうだ。
「お前は黙っていろ!!」
「もが、もごごっっ!!」
「朱雀! ゼロから離れなさい!!!」
「ほえ!! はいっっ!!」
ぴょ〜んと跳ね上がって、朱雀は膝上から離れたが
隣りに座っているのは可愛らしい。
クツクツと笑って、ゼロはルルーシュを見上げた。
「攻略に、少しは役立ったか?」
「……貴様……覚えていろっっ」
その紫の瞳を心地よく、受け取った。
これもまた、他愛もない日常。




余談だが、
夕食に、ゼロの好きなおかずが所狭しと並べられた。










(終?)
++++++++++++++
長々と……。
ちらほらと、やはり、リンクしております。
ノリはコメディ、根底はドロドロです。
ルルもゼロも、ある規定により、子を作れません。
カレンはゼロを心酔しております。
スザクと魂の繋がりを持っているのはルルですが
一番、理解しているのはゼロです。
そんな感じで。
全部乗せでした。
+++++++++
ルルさん双子、スザク双子の設定は根底は
敢えて、同じにしてあります。
補足設定

身長
ゼロ>スザク>ルル>朱雀>カレン>C.C.>神楽耶

・神楽耶
帝都御六家の内の二番目の権力を持つ皇家の現当主。
スザクに対し、他親戚とは違い、愛あるイジメ(本人はスキンシップ)を
幼少の頃から実行中。スザクにとっては有る意味、トラウマの一つ。
スザクの許嫁(自称)。
朱雀とは良い友達。
ルルーシュとの度の過ぎた友情に、ドン引きするかと思われたが
彼の暗黒面を知り気に入り、多夫一婦でと考えている
(つまり纏めて、もらってやるつもり)。
ゼロとは意気投合。尊敬している(主にスザクに対するドS行為に)。

ゼロは、ナナリーに甘く、
ロロに対しては多少のSな対応(本人のM部分を理解している為)。